分野:情報・通信 研究題名 ベクトル量子化を用いた 顔画像人物認識 陳 キュウ 工学部 情報通信工学科 准教授 キーワード: ベクトル量子化,顔画像認識 概要 ベクトル量子化コードブック空間情報処理という新しい情報処理を用いて、簡便かつ高信頼性の ベクトル量子化(VQ)ヒストグラム法という斬新な顔認識技術を開発した。背景が除去された顔画像 を4×4画素で切り分ける。次に、この入力画像ブロックをあらかじめ登録しておいたコードブックと 照合し、最も似ているパターンで置き換える。このときのパターンの使用頻度(ヒストグラム)を特徴 量として求め、このヒストグラム情報により人物認識を行う手法である。さらに、パーツ分割処理を 加えることにより、位置情報とヒストグラム情報を一緒に取り込み、総合判断することで顔認識率が 向上することを明らかにした。現在最も標準的なFERETデータベースで評価した結果、表情、姿勢 の変化を含むタスクにおいて、Top1認識率97.4%を達成した。 アピール ポイント ベクトル量子化コードブック空間情報処理アルゴリズムとは、顔画像といったあいまいでかつ無駄 の多い(冗長な)個人の特徴を含んだ情報を、ベクトル量子化を施すことにより、個人の特徴をより 強調した無駄のない別次元のエッセンス情報、つまりコードブック空間情報に圧縮・変換した後に、 認識処理アルゴリズムである。このように、数学的に簡単な原理で高い認識率が得られるのがベク トル量子化コードブック空間情報処理の最大の特徴である。また、従来とは異なる特徴量を用いて いるため、従来技術と組み合わせて認識率をさらに高めることが可能である。 関連論文 利用・用途 応用分野 p ●セキュリティ:防犯カメラ、入退室管理 ●エンターテイメント:人相占い、類似職業診断 ● Web応用:類似人物検索、肖像権侵害画像検出 ●映像:人物インディキシング など 評価結果(FERET Database) ベクトル量子化による顔画像特徴量の抽出 コードブック S min 4X4画素 4 4 S | (Iiimage Iicb, j ) | ,j 0.974 i 1 j 1 輝度変化に注目 VQ 輝度 輝度 抽 出 190 185 180 15 10 175 削除 170 165 顔写真 頻度特性 頻 度 20 160 1 2 3 4 輝度分布 最小 輝度 0.86 5 コード番号 0 1 2 3 4 特徴ベクトル コードブック ヒストグラム空間 パーツ分割 VQ Size 146x200 VQ 輝度情報をコードブックを用いて量子化し、そのコード ブックベクトルの使用頻度分布を特徴量として用いる 認識処理(コードブック空間情報処理) 関連情報 ●関連論文 =K. Kotani, Q. Chen (*Corresponding author), F. Lee, and T. Ohmi, “Region-Division VQ Histogram Method for Human Face Recognition”, Intelligent Automation and Soft Computing, 12(3), 257-268, 2006. 工学院大学 総合研究所 研究推進課 東京都八王子市中野町2665-1 〒192-0015 TEL:042-628-4940 FAX:042-626-6726 E-Mail:[email protected] URL:http//www.kogakuin.ac.jp
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