バイオシステムマイニングによる生命情報の 統合的解析

研究題名
分野:バイオ・食品、情報・通信
バイオシステムマイニングによる生命情報の
統合的解析
福岡 豊
工学部 電気システム工学科 准教授
キーワード: バイオインフォマティクス、生命情報、DNAマイクロアレイ、データマイニング
概要
ヒトゲノム計画等の成果によって、細胞中に存在する遺伝子転写産物を網羅的・大規模に測定す
ることが可能となっている。これに加えて、タンパク質の立体構造、タンパク質間の相互作用など、
多種多様な生命情報が蓄積されている。これらのデータによって、疾患関連遺伝子が同定される
などの成果が得られる一方で、未解明なまま残されていることも多い。
当研究室では、異種のデータを統合的に解析することによって、大量な生命情報データから有用
な知見を抽出する方法を研究している。これまでに、肝臓癌と大腸癌におけるコピー数異常の領域
長と領域上の遺伝子発現の関係を解析し、両者に関係があることを明らかにした。また、現在は
non-coding RNAの一種であるmicroRNAと近傍遺伝子の発現の関係や疾患関連遺伝子と治療薬
の関係などを調べている。
アピール
ポイント
異種の網羅的生命情報を統合して解析することによって、生命現象の本質や疾患メカニズムが、
より深く理解できるものと期待される。また、生命情報の解析で重要なのは、解析方法もさることな
がら、結果の解釈である。結果の解釈ができないと、せっかくの解析結果を活かすことができない。
当研究室では、長年にわたり生命情報の解析に携わってきた経験から、さまざまなツールを利用し
て、データ解析から結果の解釈まで一貫して行うノウハウを蓄積している。
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関連論文
利用・用途
応用分野
関連情報
●関連論文 福岡 豊、“生命情報の網羅的計測とバイオデータマイニング”、計測と制御、51(10)、934-939、2012
Miyaguchi K, et al. “Genome-wide integrative analysis revealed a correlation between lengths of copy
number segments and corresponding gene expression profile,” Bioinformation, 7, 280-284, 2011,
●関連 URL 生体生命情報(福岡)研究室 http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwwc1059/
工学院大学
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