酸素・窒素ガスハイブリッド加圧 食品殺菌技術の開発 概要 空気の主成分である酸素と窒素ガスを利用したハイブリッド加圧食品殺 菌技術を新規に開発した。 この非加熱食品殺菌技術を応用し、安全で高品質の柑橘系「生」果汁を、 風味を保持したまま効率的に生産する新しいシステムを開発し、装置を 試作する。 食品(加工)における酸素の立場と窒素による 溶存酸素除去 従 来 酸 素-------取り除くべき物質(食品を酸化:品質劣化の原因) 酸素脱気 減圧、または窒素ガス通気 本技術 酸 素-------積極的に利用(加える) 酸素脱気 加工(殺菌)に利用 窒素ガスの加圧・除圧の繰り返し 果汁の殺菌における技術比較 従来の技術 新技術 香り消失・異臭発生・褐変 芳香・青果色保持 ・カビ、酵母の殺菌 ・酵素の失活 利点 ス ダ チ 果 汁 欠点 ・香り成分の減少 ・色の劣化 ・ビタミンの減少 加熱殺菌 ・85℃、数十秒間殺菌 ・果汁を瓶詰めした後、熱水中で殺菌 または、果汁を殺菌後、瓶詰め ・カビ、酵母の殺菌 ・香り、色の保持 ・ビタミンの保持 ・酸化を防止し、長 期間保存可能 果汁の品質を劣化させ ない殺菌技術の開発 1.5倍の賞味期間(品 質を保持したまま、長 期間保存可能) 利点 ス ダ チ 果 汁 生の状態で 殺菌! 酸素ガス加圧殺菌(非加熱) ・酸素ガスでスダチ果汁を直接加圧 し(100気圧)、1分間殺菌 ・殺菌後、窒素ガス加圧でスダチ果 汁中の酸素を除去し、瓶詰め 関連論文 1.本桂久,田村勝弘,荒尾俊明,谷脇孝典,鈴木良尚,スダチ果汁の 酸素ガス加圧殺菌,日本食品科学工学会誌,51,604-612(2004). 2.村本桂久,田村勝弘,谷脇孝典,高井信吾,鈴木良尚,窒素ガス加 圧によるスダチ果汁中の溶存酸素の除去,日本食品科学工学会誌, 52, 178-182 (2005).研究・技術に対する評価 関連特許出願 1.果汁の殺菌方法,特開2006-61053 2.低圧ガス加圧法による液体中の溶存酸素除去方法, 特開2006-141319 本研究・技術に対する評価 1.日本食品科学工学会 「論文賞」 2.日本缶詰協会 「技術賞」 3.浦上食品・食文化振興財団 「研究奨励賞」 4.阿波銀行学術・文化振興財団 「地域共同研究助成 」 5.経済産業省 「平成18・19年度地域新生コソーシアム 研究開発事業」
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