透析患者のバスキュラーアクセス(VA)に対する意識 -シャン肢洗浄に関する聞き取り調査より長崎腎クリニック ○上谷しのぶ 船越 高木志緒理 田中 健 丸山祐子 橋口純一郎 原田孝司 哲 【背景】 VA に関する合併症の中に狭窄や穿刺部感染症等があげられる。 【目的】 患者自身 VA の清潔保持への意識について調査し、VA 感染予防に向けた看護介入 のあり方について考察する。 【対象・方法】 当院外来維持透析患者 58 名に、VA の清潔保持に関する聞き取り調査を実施した。 【結果】 シャント肢洗浄の必要性を感じている患者は 40%、実施率は 33%であった。多く は「入浴時シャントは弱く洗う」、「シャワーで流すだけ」など『シャントの保 護』を優先した清潔の保持方法であった。透析前にシャント肢洗浄をしない理 由として、41%が「局所麻酔剤を貼っているため」と回答した。シャント洗浄の 必要性を感じない患者の 97%,必要と感じている患者で 52%はシャント洗浄の指 導を受けていないという認識であった。 【考察】 患者にとって、 『シャントの保護』は清潔を上回る重要事項であることが示唆さ れた。看護者は患者なりの考えを尊重しながら、清潔保持の教育を継続するこ とが重要と考える。
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