30 α ω + α ω + )α ω + δ ⎠ ⎞ ⎝ ⎛ + ⎠ ⎞ ⎝ ⎛

第14章 音の重ね合わせ
14.1
この章の目標
・
・
振動を重ね合わせることができる
・
スペクトルを理解する
振幅が等しい場合(A1=A2=A)
,合成振動は
   2
x  2 A cos 1
 2
    2
t  cos 1
  2

t

1 と2 の差が小さいとき,つまり,|1―2|<<|1+2|の
14.2
周波数が同じ純音の重ね合わせ
場合,周波数の高い振動(高い音)の振幅(音量)が周波
・
音(音圧)は足し引きできる。
数の低い振動(とても低い音)の振幅で制限される。この
・
周波数が同じで,振幅と位相が違う 2 つの振動を重ね
現象は「うなり」と呼ばれている。
合わせてみよう。
x1  A1 cost   1 
※
1 と2 の差が大きかったら?
x 2  A2 cost   2 
※
音叉や発振器を使ってうなりを確かめてみよう。
x  x1  x2  A cost   
・
この重ね合わせをベクトルで表してみよう。
・
この重ね合わせを複素数で表してみよう。
・
振幅が等しいとき(A1=A2)
,合成振動の振幅は
 
2 A1 cos 
2
ここで は 2 つの音の位相差2-1 である。
※
14.3
・
これは何を意味しているだろうか?
位相が同じ純音の重ね合わせ
位相が同じで,振幅と周波数が違う 2 つの振動を重ね
合わせてみよう。
x1  A1 cos 1t
振動を重ねたときの「うなり」
x2  A2 cos  2 t
・
・
この足し合わせを回転するベクトルで考えてみよう。
※
合成された振動が周期的になる(同じ波形のパターン
が一定の周期で繰り返される)のは,どのような音を
14.4
重ね合わせたときだろうか?
・
ド
レ
ミ
ファ
ソ
ラ
シ
ド
純正律
1
9/8
5/4
4/3
3/2
5/3
15/8
2
平均律
a0
a2
a4
a5
a7
a9
a11
a12
・
2
ではない!
多数の純音の重ね合わせとスペクトル
複数の異なる純音(正弦波)を重ね合わせると,波形
逆に,複合音を複数の純音に分けることもできる。
個々の純音の振幅を縦軸に,周波数を横軸にして表し
たものを音のスペクトル(周波数スペクトル)と言う。
・
a12=2(つまり a=1.059463….)
音のスペクトルは,音色(明るさ,豊かさ、硬さなど)
を大きく左右する。
・
え?
1   2
の複雑な「複合音」になる。
音の周波数比
※
耳で聴こえるうなりの周波数は
ってことは,ピアノの和音は「騒音」?
楽器の場合,最も低い音(基本音)に,周波数が 2 倍,
3 倍・・・となるような倍音が加わって,楽器固有の
30
音色が生み出される。
・
フルートやリコーダーのような「開管楽器」では偶数
第13章の宿題 解答
倍音が強くなり,クラリネットのような「閉管楽器」
144) 0.6 m, 0.3 m, 0.2 m
では奇数倍音が強くなる。
145) 48.8 N
146) 262 Hz
147) 音の高さは同じ。
管の材質は気柱振動の周波数とは無関係
148) 2.93 倍
閉管でも開管でも周波数は音速に比例する
テストおよび成績評価について
音の波形と周波数スペクトル
・
7/30 の 2 限(最終回)に期末テストを行います。
・
範囲は,第 6 回(力学エネルギー保存則)以降です。
・
授業中にやった問題と宿題から出題します。
※
様々な音(楽器,声)のスペクトルを比べてみよう。
・
筆記用具と関数電卓以外は持ち込み禁止です。
※
波形が矩形(ハコ)や鋸歯状(のこぎりの歯)になる
・
答案は,
8/6 の 9:00~12:00 に生農 E105 で返却します。
ような音を作るためにはどんな音を組み合わせたら
上記以外の日時に来ても一切対応しません。(ただし
よいだろうか?
授業の内容や宿題に関する質問,学業,研究に関する
相談については随時受け付けます。
)
・
試験開始後の私語は不正行為と見なし,無条件で退室
させます。再入室は認めません。
・
試験開始後にスマホや携帯電話を触っていた場合は
不正行為と見なし,無条件で退室させます。再入室は
認めません。
・
試験中にスマホや携帯電話が鳴った場合,たとえそれ
が故意でなくても妨害行為と見なし,無条件で退室さ
せます。再入室は認めません。
・
セルロースの赤外線吸収スペクトル
カンニング等の明らかな不正行為が認められた場合,
この授業の単位だけでなく,今学期すべての単位が取
り消されます。
・
スペクトルは,音以外の様々な「波」を解析するのに
・
成績は,宿題および 2 回のテストの正答率(正答数÷
・
問題数)に基づいて機械的に評価します。
、、、 、、、
やる気や将来性は考慮しません。また,「この単位が
使われる。
・
気温の変化はどんなスペクトルで表されるだろう?
ないと卒業できないんです!何とかして下さい!」と
※
複雑な波形を複数の正弦波に分ける「フーリエ変換」
いった類の泣き落としも通用しません。
については後期の数学で勉強します。お楽しみに!
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