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図形-外心-1
予習問題
座標空間における 3 点 A(4,1,2) 、 B(2,2,3) 、 C(5,4,0) を頂点とする三
角形の外心の座標を求めよ。ただし外心とは三角形の外接円の中心のことを
指す。
値替え問題
座標空間における 3 点 A(1,7,9) 、 B(1,3,11) 、 C(5,5,9) を頂点とする三角
形の外心の座標を求めよ。ただし外心とは三角形の外接円の中心のことを指
す。
発展問題
座標空間における 4 点 A(1,1,1) 、 B(1,2,4) 、C(2,3,0) および D を頂点とす
る四角形が、辺 AB と辺 CD が並行な等脚台形となっている。このときの D
の座標を求めよ。ただし等脚台形とは、台形のうち 1 つの底辺の両端の内角
が等しくなるものを指す。
図形-外心-1
図形-外心-2
予習問題
座標空間における 3 点 A(4,1,2) 、 B(2,2,3) 、 C(5,4,0) を頂点とする三
角形の外心の座標を求めよ。ただし外心とは三角形の外接円の中心のことを
指す。
まず AB  b  AC  c と定め、これらの成分から長さおよび内積を求めて
おく。
 1 
  2
 
 
b   3   c    3
  2
 1 
 
 
| b || c | 14  b  c  13 ・・・(*)
いま外心を点 P と定めると、これは 3 点 A 、 B 、 C がなす平面上にあるの
だから、 AP を b 、 c を用いて表すことができる。
AP  sb  t c
点 P の座標を得るには上式に現れる係数 s 、 t を求めればよい。
点 P は外心だから、三角形 ABP 、ACP は 2 等辺三角形である。すなわち AB 、
AC の中点を B 、 C とおくとき AB  BP  AC  CP となる。これを数
式化して変形すれば s 、 t が求まる。
 

1
b   s  b  t c   0

AB  AP  AB  0
2
 



AC  AP  AC  0
c  sb   t  1 c   0

 
 
 2 





 
1
14   s  2   13t  0
 


(∵(*))
 13s  14   t  1   0

 2
14s  13t  7  0

s t 7
 13s  14t  7  0
これより AP および OP の成分が求まる。
  2  1    7
     
AP  7 3   7  3    0 
 1    2   7
     
図形-外心-2
図形-外心-3
 4    7    3
     
 OP  OA  AP    1   0     1 
 2    7    5
     
よって求める座標は P(3,1,5) となる。
(別解1)幾何を用いた解法
求める外心を P 、直線 AP と外接円の交点のうち A でない方を Q 、直線
BC との交点を R と定める。
このとき P は線分 AQ の中点となるから、Q の座標を求めればよい。もし線
分 AR 、 RQ の長さが分かれば、 Q は線分 AR を AQ : RQ に外分する点と
して求めることができる。 R は、三角形 ABC が AB  AC  14 なる二等
辺三角形であるから(∵ A 、 B 、 C の座標から計算した)、辺 BC の中点であ
る。
3
 25 24 30
7
R :
,
,
  R :  ,1, 
2
2 
2
 2
2
これより線分 AR の長さも求まる。
2
2
7
3
1


AR   4    {(1)  (1)}2   2   
2
2
2


あとは線分 RQ の長さを求めればよい。そこで外接円および点 R に対して
方べきの定理を用いる。
AR  RQ  BR  RC
AR は先ほど求めてあるし、BR 、RC は R の座標から求めることが出来る。
2
2
7
3


BR  RC   5    {(4)  (1)}2   0   
2
2


27
2
これらを方べきの定理の式に代入して線分 RQ の長さを得る。
1
2
 RQ 
27
27 27

 RQ 
2
2
2
以上より Q の座標が求まる。
  27  4  28  7 / 2  27  (1)  28  (1)  27  2  28  3 / 2 
Q:
,
,

28  27
28  27
28  27


 Q : (10,1,12)
これと A との中点が求める P である。
図形-外心-3
図形-外心-4
 4  10  1  1 2  12 
P:
,
,
  P : (3,1,5)
2
2 
 2
(別解2)平面の方程式を用いた解法
3 点 A 、 B 、 C を通る平面の方程式を ax  by  cz  1とおく。各点が平
面の上にある条件から、方程式の係数が定まる。
4a  b  2c  1

2a  2b  3c  1  (a, b, c)  (1,1,1)
5a  4b  0  1

したがって平面の方程式は改めて次のようになる。
x  y  z 1
外心を P( X , Y , Z ) とおくと、これが平面上にある条件及び、AP  BP  CP
なる条件から X 、 Y 、 Z が定まる。
X  Y  Z  1

2
2
2
2
2
2
( X  4)  (Y  1)  ( Z  2)  ( X  2)  (Y  2)  ( Z  3)
( X  2) 2  (Y  2) 2  ( Z  3) 2  ( X  5) 2  (Y  4) 2  Z 2

これを解いたものが答え。
( X , Y , Z )  (3,1,5)
図形-外心-4