詳細 - バイエル薬品

バイエル薬品株式会社
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News Release
静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症・肺塞栓症)の治療および再発抑制:
バイエル薬品の新規経口抗凝固剤イグザレルト ® 錠、日本独自の新たな第Ⅲ相
臨床試験結果が発表
海外第Ⅲ相臨床試験で示された深部静脈血栓症(DVT)・肺塞栓症(PE)の初期治療
から再発抑制に 1 剤の経口抗凝固剤で対応できる新治療戦略「シングル・ドラッグ・
アプローチ」の有用性と一貫性示す
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新規経口抗凝固剤で初めての日本人用量による日本人を対象にした第Ⅲ相臨床試験
(J-EINSTEIN DVT、J-EINSTEIN PE)
大阪、2014 年 9 月 29 日―バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:カーステン・ブルン、
以下バイエル薬品)は本日、経口抗凝固剤(選択的直接作用型第 Xa 因子阻害剤)「イグザレルト®錠」
(一般名:リバーロキサバン)が、日本人の深部静脈血栓症(DVT:deep vein thrombosis)患者と肺塞栓症
(PE:pulmonary embolism)患者それぞれを対象とした 2 つの第Ⅲ相臨床試験において、海外で行われた
第Ⅲ相臨床試験と一貫した結果を示し、日本人においても DVT・PE の初期治療から再発抑制までを
イグザレルトのみで行う新たな治療戦略「シングル・ドラッグ・アプローチ」の有用性を示したことをお知らせ
します。これら J-EINSTEIN DVT 試験および J-EINSTEIN PE 試験のデータは、9 月 26~28 日に仙台市
で開かれた第 62 回日本心臓病学会学術集会で発表されました。
DVT と PE の総称で ある 静脈血 栓塞栓 症( VTE : venous thromboembolism ) は 、世 界的 に主要な
死亡原因のひとつです。欧州では年間 50 万人以上
1)
、また、米国では年間約 30 万人 2)が VTE により
亡くなっていると報告されています。日本ではこれまで、欧米諸国に比較して PE はまれな疾患と考えら
れ
3)
、DVT を含めた VTE の全国規模での正確な統計資料はありませんが、近年、日本国内における
報告数は増加傾向にあります 3)。
J-EINSTEIN DVT 試験、J-EINSTEIN PE 試験は、日本人の DVT 患者(60 人)、PE 患者(40 人)を対象
に、日本の医療環境下において、日本人向けの用量を用いて行った新規経口抗凝固剤では初めての
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第Ⅲ相臨床試験です。両試験では、DVT・PE の初期治療から維持療法までイグザレルトのみを用いる
方法(シングル・ドラッグ・アプローチ)と、注射剤と経口剤の 2 種類の薬剤を用いる標準療法とを比較検討
しました。被験者は、イグザレルト 15mg(J-EINSTEIN DVT 試験は 15mg と 10mg)1 日 2 回を 3 週間
服用後、15mg 1 日 1 回を服用するグループと、現在の標準療法である未分画ヘパリンの注射(少なくとも
5 日間)を受けた上でワルファリンを服用するグループに無作為割り付けされ、担当医師の判断により 3、6
または 12 カ月間、薬剤の投与を受けました。なお海外(米国、欧州等)では、約 1 万人が参加して行われ
たイグザレルトの第Ⅲ相臨床試験(EINSTEIN 臨床試験プログラム)に基づき、DVT・PE の治療および
再発抑制の適応で承認されています。
J-EINSTEIN DVT 試験、J-EINSTEIN PE 試験の結果は、海外で行われた EINSTEIN DVT 試験、
EINSTEIN PE 試験の結果と、それぞれ一貫性が確認されました。また、 J-EINSTEIN DVT 試験、
J-EINSTEIN PE 試験の統合解析では、イグザレルトは有効性主要評価項目(症候性 VTE)に関して
標準療法と同様の発現頻度 [イグザレルト群 1 例/78 例(1.3%) vs. 標準療法群 0 例/19 例(0.0%)] 、
また、安全性主要評価項目(「重大な出血事象」または「重大ではないが臨床的に問題となる出血事象」)
に関しても標準療法と同様の発現頻度 [6 例/77 例(7.8%) vs. 標準療法群 1 例/19 例(5.3%)] となり、
海外第Ⅲ相臨床試験 2 試験の統合解析と同様の傾向が示されました。
両試験の治験 調整医師 で あり、同学会 学術集 会 で データを 発表し た三重大学医学部付属病 院
循環器内科科長の山田典一先生は次のように述べています。「今回、すでに海外において推奨されて
いるイ グザレルトのシングル・ドラッ グ ・アプローチの有効性・安全性が 、日本人のみを 対象とした
J-EINSTEIN DVT 試験と J-EINSTEIN PE 試験で確認されたことは大きな意義があります。シングル・
ドラッグ・アプローチでは、VTE 治療の初期段階から効果発現が早い経口の抗凝固薬が使えるようになる
ため、ヘパリンとワルファリンを一時併用するヘパリンブリッジが不要となり、入院期間の短縮あるいは外来
のみの治療が期待できます。これは、患者にとっては QOL の改善、医療従事者にとってはワークロードの
軽減につながります。さらに、海外の臨床試験において、従来の標準治療と比較して同程度の有効性、
また重大な出血の発現率が低い(全体で 46%、出血リスクが高い患者では 73%のリスク低下)ことが報告
されていますので、VTE に対する新しい治療戦略として期待しています」
イグザレルトは 2012 年 4 月に、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の
発症抑制」を効能・効果として発売されました。海外(米国、欧州等)では、非弁膜症性心房細動患者にお
ける脳卒中・全身性塞栓症の発症抑制などのほか、DVT・PE の治療および再発抑制の適応でも承認さ
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れています。2014 年 8 月に改訂された欧州心臓病学会の「急性肺塞栓症の診断とマネジメントに関する
ガイドライン」4)では、イグザレルトなどの新規経口抗凝固剤の使用が新たに推奨されています。また現在、
イグザレルトのさらなる適応拡大に向けた臨床試験が国内外で進行中です。
出典:
1. Cohen AT et al. Thromb Haemost 2007;98:756-764
2. Heit JA et al. Blood 2005;106:Abstract 910
3. 肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2009 年改訂版)
4. 2014 ESC Guidelines on the diagnosis and management of acute pulmonary embolism
バイエル薬品株式会社
2014 年 9 月 29 日、大阪
Bayer Yakuhin, Ltd./Communications
バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーケア、ラジオロジー&インターベンショナル(画像
診断関連製品)、動物用薬品(コンパニオンアニマルおよび畜産用薬品)の4事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品
部門では、循環器領域、腫瘍・血液領域、ウィメンズヘルスケア領域、眼科領域の4領域に注力しています。バイエル薬品は、
Science For A Better Life (よりよい暮らしのためのサイエンス)の企業スローガンのもと、技術革新と革新的な製品によって、日本
の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。
バイエル薬品ホームページ:http://www.bayer.co.jp/byl
将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に
関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、
将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの
要因には、当社の Web サイト上(http://www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、
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