詳細 - バイエル薬品

バイエル薬品株式会社
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www.bayer.co.jp/byl
News Release
本資料は 9 月 20 日にバイエル ヘルスケア社が発表したプレスリリースを日本語に翻訳したもので、報道関係者
各位へ参考資料として提供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈について
は英語を優先します。原文は www.bayerhealthcare.com をご参照ください。
静脈血栓の治療と予防:
第Ⅲ相臨床試験 EINSTEIN(日本国外試験)の統合解析の結果、バイエルの
イグザレルト®が静脈血栓塞栓症に対して 1 剤で治療効果が得られることを再確認

血栓が深部静脈や肺の血流を塞ぐことにより西欧では 37 秒に 1 人が死亡

8,000 人を超える統合データから、従来の 2 剤療法(低分子量ヘパリンとビタミン K 拮抗剤)と比べ、
®
イグザレルト 1 剤の単独療法によるベネフィット・リスク・プロファイルの改善を再確認
®

イグザレルト は 2 剤を用いる標準治療と比べ、致死的出血を含む重大な出血事象を 46%減少させ
ると同時に、安全性主要評価項目である重大な出血事象と、重大ではないが臨床的に重要な
出血事象の全体的な発現頻度は同程度

国際血栓止血学会誌「 Thrombosis and Haemostasis 」に掲載された EINSTEIN DVT 試験の
サブグループ解析では、イグザレルト®が従来の 2 剤療法と比べ患者さんの治療満足度を高めるとと
もに、静脈血栓の再発に対する長期の抑制においてビタミン K 拮抗剤と比べ良好なアドヒアランスと
服薬継続が得られることを確認

バイエルの医師と患者さん向け「適正使用プログラム」がイグザレルト®による治療結果を向上させる
ための最良の方法をサポート
ドイツ・ベルリン、2013 年 9 月 20 日 ― 第Ⅲ相臨床試験 EINSTEIN プログラムから得られたデータが
本 日 、 医 学 誌 「 Thrombosis Journal 」 に 掲 載 さ れ ま し た 。 論 文 で は 、 バ イ エ ル ヘ ル ス ケ ア 社 の
新規経口抗凝固剤イグザレルト ® (リバーロキサバン)1剤による単独療法は、深部静脈血栓症(DVT:
deep vein thrombosis)と肺塞栓症(PE:pulmonary embolism)の治療だけでなく、それらの再発抑制に対し
ても効果があり、従来の 2 剤を用いた治療と全体的に同程度の安全性が示されたことが強調されています。
さらに、低分子量ヘパリンの注射後、ビタミン K 拮抗剤を投与する従来の 2 剤を用いる治療と比べ、
イグザレルト ® は致死的出血を含む重大な出血事象の発現頻度を 46%有意に減少させると同時に、
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患者さんの年齢、脆弱性(frailty)、性別、体重や腎機能に関わらずベネフィット・リスク・プロファイルを
改善しました。
ロンドン・キングスカレッジ病院の医師で、EINSTEIN 試験運営委員会メンバーのアレキサンダー・T・
コーエン氏は次のように述べています。「今回掲載された論文の結果から、イグザレルト ®1 剤による
単独療法は、急性 DVT と PE の初期治療と、再発性 DVT と PE の発症抑制のいずれにおいても、現行
の臨床診療を変える可能性が明らかになりました。イグザレルト ®1 剤による単独療法は、臨床転帰を
改善するだけでなく、病院から在宅への患者管理 の継続をスムーズにし、さらに注射や定期的な
凝固モニタリングを必要としないことから、抗凝固療法の実施に伴う全体的な負担を減らす可能性がありま
す」
また最近、国際血栓止血学会誌「Thrombosis and Haemostasis」のオンライン版に掲載された EINSTEIN
DVT 試験のサブグループ解析は、イグザレルト®が従来の 2 剤療法と比べ、患者さんの治療満足度を
向上させることを裏付けています。このデータは、ワルファリンのようなビタミン K 拮抗剤と比べ、静脈血栓
の再発に対する長期の抑制において、イグザレルト®によりアドヒアランスと服薬継続が改善したことも示し
ています。これらの知見は、EINSTEIN PE 試験で患者さんから報告された満足度分析を補完しており、
過去の静脈血栓のタイプ(DVT または PE)に関わらず、急性期治療と長期予防のいずれにおいても、
イグザレルト®によりアドヒアランスと服薬継続に関して大きなベネフィットが得られることを示しています。
バイエル ヘルスケア社経営委員会メンバーで、グローバル開発責任者のケマール・マリックは次のように
述べています。「これらの解析結果は、静脈血栓と動脈血栓の管理におけるイグザレルト ® の有用性を
支持する多くの臨床データと使用経験に加え、幅広い臨床適応を持つイグザレルト®の臨床使用にさらな
る安心感を与えるものといえます」
リバーロキサバンは海外で、7 つの異なる領域での使用をカバーする 5 つの適応症が承認されており、
ほかの新規経口抗凝固薬よりも一貫して、静脈および動脈の幅広い血栓塞栓症リスクから患者を守ること
に寄与しています。
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EINSTEIN 臨床試験プログラムと統合解析について
EINSTEIN 臨 床 試 験 プ ロ グ ラ ム は 、 DVT ・ PE の 治 療 と 再 発 性 DVT ・ PE の 発 症 抑 制 に お い て 、
リバーロキサバン単独療法と、低分子量ヘパリンとビタミン K 拮抗剤による 2 剤療法とを比較検討した
3 つの第Ⅲ相臨床試験で構成されます。
8,000 人 を 超 え る 統 合 解 析 に お い て 、 リ バ ー ロ キ サ バ ン は 有 効 性 に 関 し 、 低 分 子 量 ヘ パ リ ン の
エノキサパリンとビタミン K 拮抗剤に対して非劣性[HR 0.89(95%信頼区間 0.66-1.19)、P≦0.0001]で
あり、安全性主要評価項目(「重大な出血事象」または「重大ではないが臨床的に重要となる出血事象」)
においては、エノキサパリンとビタミン K 拮抗剤と全体的に同程度の発現頻度[HR 0.93(95%信頼区間
0.81-1.06)、P=0.272]であることを示しました。重要なことは、リバーロキサバンが重大な出血事象の発現
を、従来の 2 剤療法と比べ有意に減少させたことです[HR 0.54(95%信頼区間 0.37-0.79)、P=0.002]。
全体として、安全性主要評価項目の成績は、患者さんの年齢、脆弱性(frailty)、体重、性別や腎機能に
関わらず一貫していました。統合解析から得られた結果は、2012 年 12 月にアトランタで開かれた第 54 回
米国血液学会(ASH:American Society of Hematology)年次学術会議で発表されました。
イグザレルト ® は、欧州や米国など世界中の多くの国々で、成人における DVT・PE の初期治療から
再発性 DVT・PE の発症抑制までを 1 剤で対応できる薬剤として承認されています(日本未承認)。
* 日本におけるイグザレルト ® の効能・効果は、「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び
全身性塞栓症の発症抑制」であり、EINSTEIN 臨床試験プログラムによって得られたデータに基づく効能・効果
は承認されておりません。
VAT(Venous Arterial Thromboembolism)について
血栓症は、血管内に血栓が形成され、それが静脈(静脈血栓症)や動脈(動脈血栓症)を塞いだ状態
です。VAT は、血栓の一部、または全部が遊離して血流によって移動し、血管を塞いだときに起こります。
閉塞部位より先の組織は栄養素と酸素が得られなくなるため、重要な臓器の損傷を引き起こすことがあり
ます。
VAT は、多くの重篤で生命を脅かす病態を引き起こします:
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
静脈血栓塞栓症(VTE:venous thromboembolism)は、静脈に血栓が形成される疾患で、例えば下肢
の深部静脈に形成されるものは DVT として知られています。血栓の一部が心臓を通って肺に運ばれ、
酸素の取り込みをさまたげる病態は PE として知られており、急速に死に至ることがあります。血栓が
深部静脈または肺の血流を塞ぐことにより、西欧では 37 秒に 1 人が亡くなっています。

動脈血栓塞栓症は、心臓から体の別の部位へ酸素を豊富に含んだ血液を供給する動脈が、血栓
によって塞がれたときに起こります。もしこれが脳に酸素を供給する血管で起これば、重度障害や
致命的な転帰につながる脳卒中を引き起こす可能性があります。また冠動脈で起これば、心筋梗塞
や不安定狭心症のような冠動脈疾患の総称である急性冠症候群(ACS:acute coronary syndrome)を
引き起こす可能性があります。
VAT は重篤な疾患や死亡につながることから、患者さんが重篤、または致死的な転帰をたどることがない
よう、積極的な治療や予防的な介入が必要です。
VAT について詳細な情報を必要とされる方は、www.VATspace.com をご覧ください。
イグザレルト®(リバーロキサバン)について
リバーロキサバンは最も幅広い適応症を持つ新規経口抗凝固剤で、海外では製品名「Xarelto®」として
販売されています(日本販売名「イグザレルト ®錠」)。リバーロキサバンは海外で、7 つの異なる領域での
使用をカバーする 5 つの適応症が承認されており、ほかの新規経口抗凝固薬より幅広い VAT について、
一貫して発症を抑制しています(*日本未承認)。
 1 つ以上のリスク因子を持つ成人非弁膜症性心房細動患者における脳卒中・全身性塞栓症の
発症抑制
 成人における DVT の治療 *
 成人における PE の治療 *
 成人における DVT と PE の再発抑制 *
 待機的股関節置換術施行成人患者における VTE の発症抑制 *
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 待機的膝関節置換術施行成人患者における VTE の発症抑制 *
 心臓バイオマーカーの上昇を示す ACS 発症後の成人患者におけるアテローム血栓性イベント
(心血管死、心筋梗塞、脳卒中)の抑制 [アセチルサリチル酸単独、または、アセチルサリチル酸
とチエノピリジン系薬剤(クロピドグレルまたはチクロピジン)との併用による]*
リバーロキサバンの認可状況は国によって異なる場合もありますが、全適応症を通じて 120 カ国以上で
承認されています。
リバーロキサバンは、バイエル ヘルスケア社により創製され、ヤンセン リサーチ&ディベロップメント社と
共同開発しています。リバーロキサバンは、米国以外ではバイエル ヘルスケア社、また米国では
ジョンソン&ジョンソングループのヤンセン ファーマシューティカルズ社が販売しています。
抗凝固剤は、重篤な疾患や生命にかかわる可能性がある病態の予防や治療に使われる効果的な治療法
です。抗凝固剤による治療を始める前に、医師は個々の患者さんに対するベネフィットとリスクを慎重に
評価しなくてはなりません。
リバーロキサバンの適正使用は、バイエルにとって優先度が大変高いことから、最良の治療をサポート
するために、医師向けの適正使用ガイドや患者向けのリバーロキサバン患者カードを作成しました。
詳細な情報を必要とされる方は、https://prescribe.xarelto.comをご覧ください。
血栓症について詳細な情報を必要とされる方は、www.thrombosisadviser.comをご覧ください。
Xarelto®について詳細な情報を必要とされる方は、www.xarelto.com(日本での情報はhttp://xarelto.jp/)を
ご覧ください。
バイエル薬品株式会社
2013 年 9 月 26 日、大阪
Bayer Yakuhin, Ltd./Communications (JPN-BHC-2013-0276)
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バイエル ヘルスケア社について
バイエルは、ヘルスケア、農業関連、先端素材の領域を中核事業とするグローバル企業です。バイエル社の一事業グループ
であるバイエル ヘルスケア社は、ドイツ・レバクーゼンを本拠とし、186億ユーロ(2012年)の売上高を持つヘルスケアと医薬品
業界の革新的なリーディングカンパニーです。同社の世界的な事業活動は、動物用薬品、一般用医薬品、メディカルケア(画像
診断関連製品、血糖自己測定器等)、医療用医薬品の分野に及びます。バイエル ヘルスケア社の目標は、人々と動物の健康を
促進する製品を開発、製造、販売することです。バイエル ヘルスケア社は世界100カ国以上で55,300人(2012年12月31日現在)の
従業員が働くグローバル企業です。
www.bayerhealthcare.com
将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルグループもしくは各事業グループの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に
関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれています。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、
将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの
要因には、当社の Web サイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これら
の将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。
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