精密ショットピーニングによる金属表面受託加工

精密ショットピーニングによる金属表面受託加工
OX-FSP 加工
製品の材質、熱処理、硬度、使用環境とその対策目的に応じて、ショット条件を細かく選定。最適条件
で加工し、従来のショットピーニングでは得られなかった、疲労強度向上・摺動性向上を実現します。
特徴
従来のショットピーニングに比べ、メディアサイズが遥
かに小さい事で噴射スピードが上がり、同じエアー量(加
工圧)でも絶大な噴射エネルギーが得られます。
また、小さいメディアは高い疲労強度、良好な粗度、摺
動性の向上などの高付加価値を得ることが可能です。
メディア選択
約 400 種類のメディアから、製品
の材質・熱処理・金属組織・硬度
等から最適なメディアを選定し
ます。医療品、食品向けメディア
もあります。
OX-FSP 処理による熱処理効果
※
ショット方式・設定条件
最も有効な残留圧縮応力・硬度・粗度等を得るた
め、異なるショット方式を組み合わせて加工しま
す。また、圧縮エアー・ワーク回転数・ノズル振動
数、噴射角度等、最適な条件を選定していきます。
OX-FSP 処理による油膜保持性
微粒子を繰り返し高速衝突させる事で残
製品表面を微小凹凸表面とすることで、油
留オーステナイトを加工誘起マルテンサ
膜保持性を向上。球状のメディアで処理す
イト化し、金属組織の微細化・硬度上昇・
ると、半円状の凹部となり油が溜まりやす
圧縮残留応力が付与できます。
く摺動部の摩耗を防止します。
【ヒートチェック試験】ダイカスト用金型(実用例)
【摩擦摩耗試験】
表面のナノ結晶構造がヒートクラックの発生・進展
研磨表面に比べ、OX-FSP 表面は摩擦係数(μ)が低い。
を低下させ、3 倍以上の寿命延長を可能にした。
油切れが発生せず、摺動性が向上している。
カタログ内容は予告なしにメーカーが変更している場合があります。
金型磨き&表面処理-444-a-201412
OX-Polish 加工
OX-FSP 加工での表面処理技術を応用した特殊研磨処理技術。粗度レベルの調整が可能。OX-FSP
加工と組み合わせることで、目的に応じた表面構造(材料の流れ性向上、ガス抜き性向上など)を
形成できます。
表面粗度調整が自在
スケール除去、バリ除去、光沢仕上げまで、
あらゆる表面状態に対応可能。OX-FSP 処
理と組み合わせることで、油溜まりを持っ
たプラトー(台地)構造を形成可能。
残留圧縮応力の付与が可能
メディアの高速衝突によりワーク表面に水
平方向に拡がる力が作用します。表面処理
水平方向に拡がる
圧縮応力が残留
後もこれに反発する圧縮応力が残留しま
力が作用
亀裂を抑制
す。これを残留圧縮応力と呼びます。亀裂抑
制効果により、寿命延長を期待できます。
表面処理後
表面処理中
独自のプラトー構造表面の形成
OX-FSP 処理により微小な窪みが形成され、OX-Polish で凸部を研磨することで生み出される特殊
ディンプル構造(左図)ギアや自動車エンジンシリンダー内径面に多用され、油溜まり+面性能向
上によりパワーロスの低減、燃費の向上に寄与しています。一方、機械加工で形成するプラトー構
造(右図)は、摺動時に潤滑油が切削痕を伝って逃げてしまいます。
金型部品はもちろん、刃物の寿命向上にも寄与!
寸法変化は通常2~3μ!
(※ご希望の仕上げ精度によって寸法変化量は異なります)
お気軽にお問い合わせください!