MRガス滅菌による靴滅菌検証試験 報告書

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報告日: 2014 年 8 月 11日
報告者:牛島 ひろみ
MRガス滅菌による靴滅菌検証試験
報告書
株式会社 ル
ナ エ ル
東京都千代田区東神田 1‐5‐6
Ⅰ MRガス滅菌検証試験目的
通常の靴内部の菌類の汚染具合の確認とMR(メタノールラジカル)ガス滅菌
システ処理による靴の滅菌後の効果検証を行う。
Ⅱ MRガス滅菌検証試験概要
通常の靴内部を、特に白癬菌類
( 水虫の原因菌 ) による汚染具合を確認する為
に、真菌用培地を用いサンプリング、培養試験を行う。
MRガス滅菌システムにより滅菌処理。
滅菌処理後の靴を同様の培地で検査を行い、菌類汚染除去の確認及び検証試験を
実施した。
Ⅲ 試験条件
1
試験実施日:
2014 年 7 月 18日 ( 滅菌処理前サンプリング )
7 月 22日 ( 滅菌処理 )
7 月 24日 ( 滅菌処理後サンプリング )
7 月 28日~ 8 月 4 日 ( 培地培養 )
2
使用培地 :真菌用
( サブロー ) 培地 スタンプ型
栄研化学㈱製
Lot.No44002 使用期限 2014.10.9
3
試験使用サンプル:男性用革靴
4
使用装置:㈱ルナエル久喜センター MRガス滅菌システム 5
培養試験依頼機関:
6
培地サンプリング方法
( オゾン消毒処理済 )
( 有 ) バイオディバイステクノロジー
対象サンプルである靴内部を、真菌用 ( サブロー ) 培地 スタンプ法により
表面付着菌をサンプリング。 ( 図 1)
MRガスシステムにより、通常運転により㈱ルナエル滅菌サービスと同様の
滅菌処理を行う。
滅菌処理後のサンプルの靴を、滅菌前と同様に付着菌のサンプルを行う。
※図1、培地による靴内部のサンプリング(菌採取)左右の靴内部からそれぞれ2箇所づつ
7
培地培養試験方法
滅処理前のサンプリングした培地と滅菌処理後にサンプリングした培地を、
培養インキュベーター温度 25℃ 、 7 日間培養を行い培養の結果を確認する。
また、この他に対照として、サンプリングしていない同一
Lot の培地を培養
し、この Lot の培地に菌類が存在していることを確認した。
Ⅳ 試験結果
サンプルの靴のMRガスによる滅菌処理前後の結果の培養培地を撮影、
本報告書に添付する 。※以降添付の培地画像の”B”はブランクの意。
滅菌処理前の靴の内部は、オゾン消毒処理にも係らず、多くの真菌類に汚染
されている事が確認出来る。特に多くの白い菌糸が確認出来る。これはこの
形状から白癬菌と呼ばれる菌類で水虫の原因菌である。
靴内部の汚染菌の殆どは白癬菌と拝察される。
滅菌処理後の靴の内部からサンプリングした培地には、全く菌類の生育が
観られない。靴の内部まで充分に滅菌された事が確認出来た。
Ⅴ 考察
以上のように、 MRガス滅菌システムによる滅菌処理は、靴の滅菌対策に有効
である事が確認出来た。
また、通常の靴の菌類汚染が相当問題である事が判明した。水虫対策として
も投薬による治療だけでは無く、自身の靴とキャッチボールしない様に
定期的な滅菌処理対策が必要と拝察される。
なお、MRガス滅菌処理時には滅菌判定のBI ( バイオロジカル・インジ
ケーター)2×106の B.atrophaeus ATCC 9372 ( Spore )により滅菌検証を行って
おり、滅菌効果が見られるものであることを確証している。
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