当館MEセンターの変遷と業務内容 - 一般社団法人 佐賀県臨床工学技士会

一般演題39 当館 ME センターの変遷
佐賀県医療センター好生館
白武
智恵
はじめに
当館 ME センターには、現在10名の技士が在籍しており、 今まで人員増加と
共に業務拡大を行ってきました。
また、今年5月に新病院への移転を行ったことを契機に当館 ME センターの変
遷 を報告させて頂きます。
好生館の歴史です
好生館の歴史は古く、約150年余の歴史をもち、 旧病院の建物の老朽化、狭
あい化が進み、地域の中核病院としての機能を果たし続けていくことが困難に
なってきたことから、 2006 年3月に新築移転が決定しました。
そして、7年後の今年
5月に新病院に移転を行い 、病院名も『佐賀県医療セ
ンター好生館』と改名を致しました。
ME センターの変遷です 。
当館における臨床工学技士は、 1991 年の開心術開始に伴い、人工心肺担当者
として1名配属から始まりました。 10 年後の 2001 年に透析業務担当者と
して、1 名増員され 2004 年に ME 機器管理室を設置し、この後に新築移転が
決定、1名増員されました。
2010 年の地方独立行政法人化の際に、
『ME 機器管理室』から『ME セン
ター』へ改名されました。 この年に 5 名体制となり、心臓カテーテル業務を開
始し 、翌年には 7 名体制となり、人工呼吸器管理業務を開始しました。
そして、今年、新病院に移転し、10 名体制となり、救命救急センター・ICU 業
務を開始しました。
このように新築移転が決定した後、新病院にむけて、人員増加と業務拡大を行
ってきました
業務体制です。
10名体制となった現在は 、スライドのような配置人数で日常業務を行ってい
ます。日常業務は、各人各業務が担当できるようにローテーションで行ってい
ます。
新病院3階の図面です
左上に透析室 、右上に救命救急センターと ICU、右下に手術室
があり、ME
センターはその 3 部門の中央部分に位置していることから
現在は、同じフロアで日常業務の半分以上を行うことが出来るようになりまし
た。
旧病院 ME センターの写真です。
左の写真がスタッフ室で、右の写真が作業場となっており、 一つの部屋に、ス
タッフ室と作業場がある状態でした。
また別に倉庫があり、倉庫で輸液・シリンジポンプなどを中央管理し、貸出・
返却・修理・点検を行っていました。
このように旧病院では人工呼吸器など大きい医療機器は ME センター内で作業
を行うことが出来ず 、各病棟へ出向いて作業を行っていました。
新病院 ME センター内での医療機器の流れです。
黄色い枠のところが ME センターで 、病棟で使用された ME 機器が返却室に返
却され、作業コーナーで私たちが点検を行い、 点検で異常なかった機器を貸出
室におき、病棟へ貸出されることで、ME センター内での機器の流れを作ること
が出来ました。
さらに、部屋が広くなったことで、作業コーナーとスタッフ室が別にあり、人
工呼吸器など大きい機械も ME センター内で作業を行うことが出来るようにな
りました。
まとめです
人員増加によって、業務拡大を行ったことから、他職者とのコミュニケーショ
ンが増え、館内の認知度向上へつながり
また、機械トラブル時の迅速対応が可能になったことから、信頼関係向上へつ
ながったと考えます。
そして、新病院移転によって
ME センターの占有面積拡充したことから保守点検業務の充実化と、中央管理機
器の貸出返却の簡素化になりました。
また、ME センターが手術室、救命救急センター・ICU、透析室と同じフロアの
中央部分に位置することで
各業務への動線の短縮化になり、緊急時の迅速対応につながっていると考えま
す。
この右の5つの要素が業務運営の円滑化の大きな要素になっていると考えます。
最後になりましたが
今後の課題としまして
実習生などの受け入れを考えておりますので、教育方法も含めた受け入れ体制
の構築と、ローテーションで日々業務を行っている事から、各業務の知識・技
術を研鑽していくこと を挙げさせて頂きます