新聞 Vol.4 専門分野における看護ケアの質の向上のために次のような活動に励んでいます。 皮膚・排泄ケア認定看護師は コラボレーションで力を発揮します 皮膚・排泄ケア:橋口智恵 ❖ はじめに 昨年の 12 月に認定看護師の勉強をして病院 に復帰しました。認定審査合格してからという もの、ありがたいことに看護師の方々からご依 頼をいただく機会が多くなりました。 今回は集中ケア認定看護師との初めての共 同作業から感じたことをお話したいと思いま す。 ❖ 集中ケア認定看護師との コラボレーション 当院の ICU では、術後侵襲や循環動態不全に よる脆弱な皮膚管理を余儀なくされています。 そんな皮膚管理を全身的に看る集中ケア認定 看護師と局所中心で実践する皮膚・排泄ケア認 定看護師とのコラボレーションは欠かせない ものです。一つの創傷を各分野からの視点で多 面的に観察・分析することができ、またより勉 強の場になります。しかし、分析結果を結果と して残すのに一番重要なのは、ICU 病棟看護師 のマンパワーであります。私の業務の都合で ICU 訪問が遅くなり業務時間を過ぎてしまって も一緒に処置を行ってくれる看護師の皆様に 感謝したいと思います。また、集中ケア認定看 護師と ICU 病棟看護師との密なディスカッシ ョンができることが何よりも嬉しいことです。 多忙な業務の中、貴重な時間をディスカッシ ョンにあててくれることで、各人の役割が明確 となり、スムーズに患者様への看護介入が行え ました。 ❖ おわりに 現在、各分野の認定看護師、病棟看護師の方 々とコラボレーションする場が増えてきてい ます。今後も、皆様と一緒に勉強していきなが ら皮膚・排泄ケア分野の向上に努めていきたい と思います。 がん放射線療法看護認定看護師 臨地実習を受け入れて がん性疼痛看護:水流尚子 緩和ケア:神崎美保子 ❖ はじめに 9 月から久留米大学認定看護師教育センター、がん放 射線療法看護分野の臨地実習を受けることとなりました。 放射線看護について系統的な教育を受けた看護師もおら ず、看護師が放射線部門に配置されていない状況の中、 研修生が実習の目的・目標を達成できるのか、危惧してお りました。研修生受け入れに向けての取り組みを報告した いと思います。 ❖ マニュアルの作成と整備 まずは、自分達の知識を整理することから始めようと、が ん放射線療法看護コースを受けた病棟師長からの伝達講 習、関連する科の医師からの講義を受けました。また、病 棟での看護の統一を図る目的で、患者用パンフレット、有 害事象への対応などマニュアルの見直しを行いました。 ❖ 放射線治療棟への看護師配置 そして、8 月からは、私が在籍する耳鼻咽喉科・消化器 内科病棟の看護師が、放射線治療棟で患者さんに対応し ています。女性特有のがんで治療を受ける患者さんの心 理面への配慮や、看護師との接点が少ない通院中の患者 さんもおられる状況を考えると、放射線治療棟への看護師 配置の必要性を感じております。 ❖ 研修生受け入れによるスタッフの反応 9 月から研修生を迎えました。ケアを可視化したことによ り、研修生は、病棟スタッフの知識やケアの状況を把握し やすかったのではないかと思います。また、「放射線看護 に関する知識を整理でき、患者さんへのケアに活かせるよ うになった」「研修生の臨床講義から、味覚障害に関する 新たな知識を得、放射線看護に関する興味がわいた」など の、病棟スタッフからの感想をきくこともできました。病棟ス タッフへの影響も大きかったと考えます。 ❖ おわりに 臨地実習を受け入れることで、あらゆる状況で放射線治 療を受ける患者さんへの看護を、研修生と共に考えられる 機会となったことに感謝したいと思います。
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