症例19解答編

症例の解答
① 肺結核症 ② 多剤耐性結核であったため
多剤耐性結核症
定義:INHとRFPの両剤に耐性を獲得した結核症。 *2007年の全国調査では、新たに結核にか
かった者の8.5%が基本的な抗結核薬
(INH・RFP・SM・EB)のいずれかに耐性を持っ
ており、0.4%がINH・RFP(多剤耐性)である。
多剤耐性結核の治療
• PZA・EB・SM・TH・LVFXの5剤を使用する。 • 上記のうち薬剤耐性または使用できない薬剤があ
れば、PAS・CSの順に入れ替える。SMが使用不可の
場合はKM・EVMの順に使用する。アミノグリコシド系
薬剤は原則として6ヶ月で終了し、その他の薬剤は
菌陰性化後18ヶ月∼24ヶ月継続する。 • また、病巣が限局していれば、積極的に外科切除を
検討する。手術時期は、有効な化学療法開始2∼
3ヶ月後で菌量が減少した頃が適当である。
薬剤感受性検査結果
S:感受性
R:耐性
薬剤名
濃度
結果
薬剤名
濃度
結果
SM
10
R
EVM
20
S
INH
0.2 R ETH
20
S
1.0
R
RFP
40
R
CS
30
S
EB
2.5
S
PAS
0.5
S
KM
20
S
LVFX
1.0
S
喀痰検査
• 前医 ガフキー1∼2号 • 当院 ガフキー1∼2号(培養陰性化) • 前医での治療 INH・RFP・EB・PZA
当院に入院後の経過
• 多剤耐性結核症との診断にて治療法を検討。 内服:EB・LVFX・CS・THの4剤 注射:KMの1剤 計 5剤 *当時は感受性不明であり、また肝機能障害ありPZAは使用せず。 • 当院にて6ヶ月間の治療後、転院となった。副
作用は認めなかった。 • 経過中、大きな副作用は認めず。 • 内服は合計24ヶ月間 注射は6ヶ月間 投与した。
入院時胸部X線
入院時胸部CT
入院時
6ヶ月後
胸部CT(治療6ヶ月後)
胸部CT(治療24ヶ月後)