クリティカルパス・服薬記録

クリティカルパス・服薬記録
クリティカルパスとは、治療開始から入院、
退院後、服薬終了後の管理検診までの治
療の経過記録表です。
患者様が不安なく治療(服薬)を継続して、
中断することなく結核治療を終了できるよう
に、患者様を中心に、医師、看護師、薬剤師、
栄養士、検査技師、保健師など関係者が情
報を共有できるようにしております。
宮城県立循環器・呼吸器病センターが中
心となり、保健所と連携して作成いたしまし
た。
‐19‐
入院で治療を開始される方へ
入院~2週間の治療経過記録
薬を飲み始めた日 平成 年 月 日
目 標
・入院生活を受け止められ、規則正しい入院生活が送れる。
・抗結核薬の必要性を理解し、服薬が確実にできる。(DOTS)
検 査
【抗酸菌検査】
□塗抹 (
/
)(
/
)(
/
) □同定検査 ( / )
□培養 (
/
)(
/
)(
/
) □薬剤感受性検査 ( / )
□PCR ( / )
【検査】
□胸部X線
□胸部CT
□尿
□心電図 □便
□体重測定
□採血 □視力測定
‐20‐
安静度
※入院から2週間までは感染力が強いため安静が必要です。
□病室内
電話や洗濯以外はお部屋で静かにお過ごしください。
□入浴 ( ) □清拭
食 事
□普通食 □治療食 ( ) □その他 ( )
説明
□医師より病状の説明があります。
□この服薬手帳にそって説明します。
( / ) 入院の経過や日常生活について
( / ) 治療について
( / ) 結核と感染予防について
( / ) 検査について
□DOTS(対面服薬確認治療)と、服薬手帳について説明します。
□保健所保健師との面談があります。
入院勧告、公費負担申請、就業制限、接触者健診等の話があります。
‐21‐
あなたの治療法
【抗結核薬の種類と内服する時間】
□イソニアジド (INH) 1日( )回 ( 朝 ・ 昼 ・ 夕 ) ( ) 錠 服用
□リファンピシン (RFP) 1日( )回 ( 朝 ・ 昼 ・ 夕 ) ( ) カプセル 服用
□エタンブトール (EB) 1日( )回 ( 朝 ・ 昼 ・ 夕 ) ( ) 錠 服用 □ピラチナミド (PZA) 1日( )回 ( 朝 ・ 昼 ・ 夕 ) ( ) 包 服用 □ストレプトマイシン (SM)
1日( )回 ( 朝 ・ 昼 ・ 夕 ) 注射
□( ) 1日( )回 ( 朝 ・ 昼 ・ 夕 ) ( ) 錠 服用 【副作用チェック項目】
□発疹 ( / )から
□吐き気 ( / )から
□視力障害 ( / )から □全身倦怠感 ( / )から
【合併症】
□糖尿病 □悪性腫瘍 □リウマチ
□じん肺 □その他 ( ) ‐22‐
服 薬
(平成 年 月)
開
薬
始
か 日
INH RFP EB
ら
服薬確認
サイン
症状・副作用等の記録
PZA
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
□なし □あり ( )
‐23‐
2週間後~退院までの治療経過記録
平成 年 月の記録
目 標
・ストレスがなく入院生活を送れる。
〔退院決定後の目標〕
・再発予防の認識を持ち、退院後の生活について考えられる。
・地域における必要な支援が受けられる。
検 査
【抗酸菌検査】
□塗抹 (
/
)(
/
)(
/
) □同定検査 ( / )
□培養 (
/
)(
/
)(
/
) □薬剤感受性検査 ( / )
□PCR (
/
)
【検査】
□胸部X線 ( / ) ( / ) ( / )
□採血 ( / ) ( / ) ( / □視力測定( / )
□体重測定 □眼底検査 ( / ) □フリッカー ( / ) □色覚 ( / ) □眼科検査 ( / ) ‐24‐
安静度
※指示により変更になる場合はお話します。
□病棟内は自由 □食堂へ
□検査へ歩いていくことができます。
【病棟の外に行く時は、必ずマスクをつけましょう。】
説 明
□胸部X線検査後、病状により医師から病状説明があります。
□抗結核薬の自己管理と服薬手帳の記載について説明します。
□栄養士による栄養指導があります。 ( / )
□検査技師による検査の説明があります。 ( / )
□保健所保健師との面談があります。
入院勧告、公費負担申請、就業制限等の話があります。
〔退院が決まった方への説明〕
□医師から退院時の病状説明があります。
□退院後の生活についてお話します。
□薬剤師による服薬指導があります。
□保健師との面談があります。
□治療食を食べている方は栄養指導があります。
‐25‐
服 薬
服
薬
開
始
から
(平成 年 月)
薬
服薬確認
サイン
日
症状・副作用等の記録
INH RFP EB PZA
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
※DOTS(対面服薬確認治療)とは,患者さんが治療を確実に完結するため
に,正しい方法で薬を飲むことを監視者がその場で確認するという方法で
す。
‐26‐
服 薬
服
薬
開
始
から
(平成 年 月)
薬
服薬確認
サイン
日
症状・副作用等の記録
INH RFP EB PZA
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
□なし □あり( )
‐27‐
退院される方・外来で治療を開始される方へ
外来受診時は、必ず持参し、主治医に手帳を見せ、服薬状況を確認
していただきましょう。
日常生活の注意事項 【在宅での過ごし方】
再発を予防するために、次のことに注意しましょう。
薬
1) 服薬手帳(P9)結核治療薬(抗結核薬)と副作用を参照してください。
飲み忘れがないように気をつけましょう。
【薬を忘れずに飲む工夫】
・ 薬を食卓や目のつきやすいところに置く。
・ 食後忘れないうちに、すぐに飲む。
・ 入れ物の工夫(空き箱やタッパーなどの利用)。
【万が一、飲み忘れた場合】
・ 昼食後、または、夕食後など、気が付いた時に飲んでください。
効果に差はありません。
・ 前の日に飲み忘れたからといって、次の日に2回分飲まないよう
にしましょう。薬の効果が強くなり具合が悪くなることがあります。
2) いつもと違う症状が出たら、必ず、自己中断せず、主治医と相談し
ましょう。
(湿疹、かゆみ、頭痛、発熱、吐き気、食欲不振、視力障害、関節痛など)
3) 仕事の復帰や生活リズムの変化で薬を飲む回数を変えたい時は、
主治医と相談しましょう。
食 事
1) バランスのとれた食事を1日3回きちんと摂り、体の抵抗力を低下
させないように気をつけましょう。
2) 糖尿病や高血圧など、他に病気のある方は、治療食を優先の食事
にしましょう。
仕事
1) 仕事に復帰できる時期は、主治医と相談して決めましょう。
(保健所からの就業許可が必要な場合があります。)
また、職場の上司と相談して、徐々に体を慣らしていきましょう。
2) 家事は家族の協力を得て、仕事量を少しずつ増やしていきましょう。
‐34‐
運 動
行動範囲は、徐々に広げ翌日に疲れが残らないようにしましょう。
運動量の激しいスポーツ・日光浴などは、主治医と相談してから始
めるようにしましょう。
飲 酒
結核の薬を飲んでいる間は、肝臓に負担となり、お酒が入るとさら
に、肝臓を疲れさせ、肝臓の働きが悪くなってしまいます。ある程度
以上悪くなると、肝臓を守るため薬を中止しなければならなくなります。
治療を成功させるためにも、薬を飲んでいる間は、できるだけお酒は
控えましょう。
タバコ
タバコを吸うことによって、気管支が刺激され、痰や咳が多くなりま
す。さらに、気管支の機能を低下させ、肺の中にたまった痰が出にく
くなります。タバコを吸うことは、病気の回復を遅らせるだけでなく、
別の病気を引き起こしたり、胃や心臓にも悪い影響を与えます。
また、タバコを吸う人のそばにいることでも同じ悪影響を受けます。
御家族の協力を得たり、できるだけタバコの煙を吸わないようにしま
しょう。
性生活
結核の薬は、精子や卵子に対する安全性は確立されていません。
服薬中の妊娠を希望される方は、主治医にご相談下さい。
うがい手洗い
外出から帰宅した時は、うがい手洗いを行いましょう。
その他
・ 結核以外で入院する時は、必ず主治医に結核の薬を飲んでいる
ことを話しましょう。
・ 都合で内服治療が継続できないときは、主治医や看護師、地域の
保健師に必ず相談しましょう。
・ 退院後の治療費は、一部自己負担になります。
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外来通院治療の治療経過記録
平成 年 月~ 年 月までの記録
目 標
〔退院後通院治療継続の方〕
・定期的な医療機関受診ができる。
・確実な服薬が継続できる。
・患者個人の必要性に合った支援を受けることができる。
〔外来で治療を開始する方〕
・結核について理解し、規則正しい日常生活が送れる。
・結核の感染予防について理解できる。
(行動制限、マスクの使用、痰の処理等)
・抗結核薬の作用と副作用について理解し、服薬できる。
・服薬手帳の記載ができる。
・合併症の管理の大切さを理解できる。
検 査
※検査は外来受診時に1回は必要になります。
※抗酸菌検査結果は63ページに記入して下さい。
【抗酸菌検査】
□喀痰塗抹 ( / ) ( / ) ( / )
( / ) ( / )
□喀痰培養 ( / ) ( / ) ( / )
( / ) ( / )
【検査】
□胸部X線 ( / ) ( / ) ( / )
( / ) ( / )
□採血
( / ) ( / ) ( / )
( / ) ( / )
‐36‐
在宅療養支援
※保健所保健師等が家庭訪問等により療養(服薬等)支援を行います
□訪問
□面接
□電話
( / ) ( / ) ( / )
( / ) ( / )
( / ) ( / ) ( / )
( / ) ( / )
( / ) ( / ) ( / )
( / ) ( / )
【コメント】
外来受診日
□医療機関名:
□受診月日 (
(
/
/
)(
)(
/
/
)(
)
【コメント】
‐37‐
/
)
抗酸菌検査状況及び薬剤感受性検査
抗酸菌検査結果
月日
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
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/
/
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検体
塗抹
培養
同
定
(PCR)
( )
月日
検体
塗抹
培養
同
定
(PCR)
( )
月日
検体
塗抹
培養
同
定
(PCR)
( )
‐62‐
抗酸菌検査結果
月日
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
検体
塗抹
培養
同
定
(PCR)
( )
月日
検体
塗抹
培養
同
定
(PCR)
( )
薬剤感受性検査結果
平成 年 月 日
平成 年 月 日
平成 年 月 日
INH
感・耐
INH 感 ・ 耐 TH
INH 感 ・ 耐
RFP
感 ・ 耐 EVM 感 ・ 耐
RFP 感 ・ 耐 EVM 感 ・ 耐
EB
感 ・ 耐 PAS 感 ・ 耐
EB 感 ・ 耐 PAS 感 ・ 耐
TH
感・耐
TH
感・耐
RFP 感 ・ 耐 EVM 感 ・ 耐
EB
感 ・ 耐 PAS 感 ・ 耐
PZA
感・耐
SM
感 ・ 耐 LVFX 感 ・ 耐
SM 感 ・ 耐 LVFX 感 ・ 耐
SM 感 ・ 耐 LVFX 感 ・ 耐
KM
感・耐
KM 感 ・ 耐
KM 感 ・ 耐
CS
感・耐
PZA 感 ・ 耐 CS
感・耐
感・耐
‐63‐
PZA 感 ・ 耐 CS
感・耐