ATRPによる新規キトサングラフト共重合体の調製

構
ATRPによる
新規キトサングラフト共重合体の調製
端
科
学
載
技
・加
術
推
工
進
等
機
は
バイオインスパイアード・ハイブリッド材料研究会
○大町舞(学部生)、古池哲也(化学生命工学部 化学・物質工学科 准教授)、田村裕(教授)
研究概要・成果
原子移動ラジカル重合(ATRP)
キトサン
➣ 甲殻類等の外殻主成分であるキチンの脱アセチル化物
➣ セルロースに匹敵する豊富なバイオマス資源
キトサンヒドロゲル
➣ 加工がしやすく、反応性が高い
➣ 穏やかな条件でキトサンを溶解できる
OH
➣ リビングラジカル重合の一種
➣ 分子量を制御できる
➣ モノマーの種類が広く、ポリマー
構造へ様々な官能基を簡単に導入することが可能
➣ イオン結合で結合している
外部の環境(pHなど)によって結合と
解離をコントロールすることができる
キトサンの機能化
O
HO
*
O
グラフト共重合体
n
NH2
大
学
先
Chitosan
OH
O
BMPA
O
HO
NH2
n
O
NH3
西
関
O
O
NH3
O
O
手順
n
O
O
O
HO
CuBr, TPMA
n
Br
O
アクリルアミドと開始剤の各添加量の重合度と置換率
アクリルアミド
重合度
置換率
BMPA
重合度
置換率
75 eq
55.2
16.0%
0.5 eq
55.2
16.0 %
150 eq
114.0
29.2%
1.0 eq
59.4
50.4 %
250 eq
212.2
26.7%
1.5 eq
68.2
92.8 %
Br
two-necked-flask
断
Chitosan hydrogel 1 eq
deaerated water 2.0 mL
キトサン : BMPA=1 : 0.5 eq
BMPA
Acrylamide
キトサン : アクリルアミド= 1 : 75 eq
。
無
CuBr 1.5 eq
TPMA 1.5 eq
複
NH2
two-necked-flask
OH
HO
OH
Acrylamide
キトサン-アクリルアミドグラフト共重合体のNMR測定結果 溶媒:D2O
写
・転
合成経路
ATRPによる
キトサングラフト共重合体の調製を試みた
・それぞれの特性を合わせ持つ
・一般的に共有結合で結合している
three-freeze-pump-thaw cycles ➣ ATRP法により重合度・置換率を制御したキトサン-アクリル
す
precipitated in methanol
and separated by centrifugation
ま
※
R.T 1 h
アミドのグラフト共重合体を調製することができた
➣ ポリマー主鎖とのイオンコンプレックスによるグラフトポリマー
であり、新規な非共有結合性高分子として応用が期待される
禁
高分子合成分野
じ
応用分野、実用化可能分野
問合せ先: 関西大学 化学生命工学部 田村 裕 E-mail:[email protected]
関人ORDIST
先
端
科
学
技
術
推
進
機
構
社会連携部 産学官連携センター、知財センター