資料3 テストフィールドの整備に関する 先進的事例の紹介 平成26年12月24日 電気事業連合会 目 次 1.福島第一原子力発電所におけるロボットの活用 ・ロボットの活用例 2.原子力緊急事態支援組織の活動 ・役割と活動全般 ・全体整備計画(第1~第3段階) ・活動実績(第1、第2段階) ・今後の計画(第3段階) 1 2 1.福島第一原子力発電所におけるロボットの活用 ・ロボットの活用例 福島第一原子力発電所におけるロボットの活用 【福島第一原子力発電所の状況】 ・作業者の被ばく線量低減のためロボットを活用 ・高線量が懸念される場所の遠隔目視確認,線量測定等の現場 調査等を実施 ・故障により、ロボット自体が障害物となる恐れ ・狭隘部など建屋内における機動性 ⇒小型ロボットによる2台1組での調査 発災プラント 3 福島第一原子力発電所におけるロボットの活用例 PackBot® 3号機原子炉建屋内調査時の様子 (2011年4月17日) 4 福島第一原子力発電所におけるロボットの活用例 Warrior® 3号機原子炉建屋内清掃作業の様子 (2011年7月1日) 5 福島第一原子力発電所におけるロボットの活用例 Quince 3号機原子炉建屋内の階段を上る様子 ※操作画面(2011年7月26日) 6 7 2.原子力緊急事態支援組織の活動 ・役割と活動全般 ・全体整備計画(第1~第3段階) ・活動実績(第1、第2段階) ・今後の計画(第3段階) 原子力緊急事態支援組織の役割と活動 【基本的役割】 原子力緊急事態支援組織(以下、「支援組織」という)は、高放射 線下の現場における事故収束活動を行う当該施設事業者の要員の 被ばくを可能な限り低減するため、遠隔操作可能な資機材(ロボ ット等)を用いて、現場状況の偵察、空間線量率の測定、及び瓦礫の 撤去など、当該施設の事業者が行う緊急対応活動を支援する。 【平時の活動】 ○緊急時に備えた必要な資機材の 維持(保守点検) ○各社の資機材操作者のスキルの 維持・向上(継続的訓練) 【緊急事態での活動】 ○資機材手配・運搬 ○資機材調整・修理 ○ロボット操作支援等 8 原子力緊急事態支援組織整備計画(案) 平成24年度 平成25年度 平成26年度 9 平成27年度~ ▼原子力緊急事態支援センター設置 (平成25年1月23日) 主要工程 第1段階 第2段階 第3段階 (運用準備) (支援センター専任スタッフによる運用) (支援組織による運用) PackBot×2,Warrior×1 PackBot×1,櫻壱號×1 ロボット等の更なる充実 ロボット等の充実 維持・管理・緊急時対応 資機材調達 ロボット等調達 組織運用に向けた検討 維持・管理・緊急時対応 専任チームによる活動(支援センター) 組織の充実 人材育成 各事業者の 要員育成 施設 将来像の具体化 実施拠点(1箇所) (福井県) 各事業者の要員育成(定期的な研究・訓練の実施) 原電 敦賀総合研修センターを活用 将来における支援組織のあるべき姿を検討 (組織形態、要員数、整備すべき資機材などの具体化) 基本構想の詳細化・具体化 専用施設の整備 原子力緊急事態支援センター(第2段階)の概要 ○主体: 原電「原子力緊急事態支援センター(J-NEACE)」 ○拠点: 原電「敦賀総合研修センター」内(敦賀市内) ○役割:資機材手配・運搬、ロボット等資機材操作支援 (現地での資機材操作、復旧作業は発災事業者にて実施) ○要員:9 人(各社からの出向派遣等) (1日24時間待機( 交替制で自宅でオンコール待機@夜間、休祭日)) ○設置日:平成25年1月23日 支援センター(J-NEACE) 原電 原子力緊急事態支援センター(J-NEACE) センター所長 福井県 副所長 技術系GM 技術系職員(6人) 原子力発電所 Nuclear Power Plant 事務系職員 出動要員 10 第1段階、第2段階における活動実績(1/2)(2014年10月末現在) 11 原子力緊急事態支援センターを設置し、資機材の調達・管理や操作要員の訓練を実施。 ①ロボット等の調達・管理 小型偵察用ロボット4台【現場の偵察(映像、放射線測定)】 中型作業用ロボット1台【障害物の除去】 PackBot® 櫻壱號 <付属品> a.放射線測定器 b.赤外線サーモカメラ c.ガス検知器 Warrior® 第1段階、第2段階における活動実績(2/2)(2014年10月末現在) ②各社操作要員のロボット操作訓練 ロボットの運転・操作(走行,階段昇降,弁開閉操作、電気スイッチ等の取り扱い) 第1段階約110名/10回,第2段階 約300名/66回 原子力緊急事態支援センター での操作訓練の様子 屋内ロボット訓練場所 12 原子力緊急事態支援組織(第3段階)の 概要(1/2) 設置場所 役割・組織等 ○平常時には、技能の維持向上を目的とした訓練を実 施(原子力防災訓練等にも参加)。ロボット等資機 材の保守管理、改良等を行うとともに、関係機関と の技術交流等を実施。 施設用地 〔組織規模〕 ○要員数 20名程度 ○施 設 事務所・研修・訓練棟、 資機材庫・車庫、ロボット保管庫、 ロボット改良・実証施設、 屋外訓練フィールド 等 〔敷地規模:約20,000m2〕 ○資機材 偵察・計測用ロボット(地上、空中) 作業用ロボット(除染・がれき撤去) 現地指揮車両、資機材搬送用車両 等 〔設置時期〕 ○平成27年度整備が完了した施設から順次使用開始 福井県美浜町(H26.11.17用地取得済) 梅街道 〔役 割〕 ○原子力災害時に、遠隔操作ロボット等資機材を用い て、事故の収束活動を支援。 0 50 100m 13 原子力緊急事態支援組織(第3段階)の 概要(2/2) 施設配置図 約160m 調整池 屋外訓練フィールド 約110m 事務所棟 資機材保管庫・車庫 (仮)屋外訓練フィールド (仮)屋外訓練フィールド (仮)屋外訓練フィールド 施設イメージ図 (東側上空からの景観) (仮)屋外訓練フィールド (仮)屋外訓練フィールド (仮)屋外訓練フィールド (南側上空からの景観) 14 原子力緊急事態支援組織の活動の流れ 支援組織(福井) 【平常時】 15 【緊急時】 発災事業者から出動要請の受信 支援組織要員の出動指示 ○緊急時の連絡体制確保 ○要員の訓練、育成 ○ロボット等資機材の維持管理、保守・改良 ○資機材等に関する情報管理 365日・24時間 ○関係機関(大学・メーカー等との連携)オンコール待機 事故状況の把握 支援組織要員の参集 資機材の選定・車両への積み込み 発災発電所 原子力事業所 災害対策支援拠点 【構内(構外)の 低線量エリア】 【建屋内 or 建屋近傍】 小型ロボット、小型UAV 無線重機 要員・資機材 の搬送 【発災プラントからある程度離れたエリア】 無線中継車 重機 コントロール車 屋内外の情報収集、扉開閉 障害物・がれき の撤去 ロボット コントロール車 資機材車 要員・ 資機材 の搬送 要員輸送車 ○資機材、要員の拠点 現地指揮車 ヘリコプター ○現地の全体統括 原子力緊急事態支援組織施設の概要(1/2) 機 能 室・保管庫等 組織運営 執務室、会議室、応接室 緊急時の指令・支援 緊急時指令(通信)室、宿泊室 発電所等の情報管理 資料室 教育・訓練 屋外訓練 重機・無人ヘリ等の訓練フィールド、がれき置場 座学/机上教育 学習室 屋内訓練 操作訓練室(操作室、走行室) 放射線防護訓練 資機材脱着等訓練室 メンテナンス 工作室(電気、機械) 建屋等 事務所棟※ 屋外訓練フィールド 屋内訓練棟※ 資機材(ロボット)保管庫 ロボット等保管庫※ 各種車両車庫、資機材保管庫 各種車両車庫、資機材保管庫※ 一般車庫、危険物庫 一般車庫、危険物庫 拠点被災時対応 非常用発電機、燃料保管庫 発電機室※ 搬 送 施設内道路(重機車両通行可)、ヘリポート 屋外敷地内 その他 職員(来客)駐車場、緑地 等 屋外敷地内 資機材の 維持管理 保管 注1:※印建屋については、国交省が定めた防災拠点施設の分類Ⅰ類に該当する施設(内閣府、警察庁、財務省等が入った施設) と同等の耐震安全性(震度6強~7程度の大規模地震後、構造体の補修をすることなく構造物を利用できる。)を確保する。 注2:緊急時指令(通信)室には、局所換気装置(放射能除去装置)を設置。 注3:ヘリポートについては、拠点施設の場所の選定の際に、輸送用大型ヘリの離着陸可能なヘリポートが施設の近辺に確保できる よう考慮する。 16 原子力緊急事態支援組織施設の概要(2/2) 用途 ○ロボットの運転・操作訓練 ・小型ロボットの走行、階段昇降、弁開閉 操作、電気スイッチ等の取り扱い ・小型UAVの飛行(今後強化) ・無線重機によるがれき撤去(今後強化) 使用頻度 ○年間約30回(2日間/回) ⇒訓練者の宿泊施設が必要 ・約6名/回が参加 ○発電所の防災訓練へも参加(年間約10回) 必要な スペック ○訓練のための施設・設備 ・ロボット走行、階段昇降、設備取り扱い ・小型UAV飛行(屋内外) ・がれき撤去の訓練フィールド その他 ○体制 ・常駐者:約20名(今後強化) ・資機材の維持・管理、操作者の訓練 17 18 ご静聴ありがとうございました。
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