年頭の辞一般財団法人会長全国消防協会大江秀敏平成２７年の輝かしい新春を迎え、会員の皆様をはじめ、全国の消防関係者の皆様に謹んで新年のお慶びを申し上げます。皆様には、平素から一般財団法人全国消防協会の事業運営につきまして、格別のご支援とご協力を賜り、厚く御礼を申し上げます。さて、昨年の国内における災害状況を顧みますと、広島市では、記録的豪雨による土砂災害が発生し、我々消防職員の仲間を含む多くの尊い人命と貴重な財産が失われ、また御嶽山の噴火では、噴石等により多数の死者が発生し、戦後最大の火山災害となるなど、自然災害が全国各地で猛威を振るった一年でありました。さらに、１１月には、住民の共助活動により幸いにも死者は出ませんでしたが、長野県北部で震度６弱を記録する地震が発生し、多くの家屋が倒壊するなど甚大な被害が生じましたことは記憶に新しいところです。当協会といたしましては、会員である全国の消防職員の皆様が、このように日本各地で発生する様々な災害に的確に対処し、国民生活の安心・安全の向上と地域社会の発展に貢献できるよう、消防救助技術の向上及び強化を目的とした全国消防救助技術大会の開催をはじめ、第一線で活躍する消防職員のための消防実務講習会の実施、円滑な消防活動等を行うための消防機器等の改良・開発の研究奨励など、各種事業を行ってまいる所存です。加えて、当協会では、消防職員とその家族のための福利厚生の一環として、全国１６万人の消防職員というスケールメリットを活かした団体保険事業を積極的に推進しているところであり、この事業による収益分を全国消防救助技術大会をはじめとする、全国の消防職員のための各種事業に引き続き活用させていただきます。なお、当協会は本年、設立５０周年という大きな節目を迎えます。これもひとえに会員及び関係者の皆様方のお力添えの賜物であり、改めて感謝申し上げますとともに、今後も社会公共の福祉の増進に寄与できるよう全力を傾注してまいりますので、会員の皆様におかれましても、地域住民が安心して安全に暮らせる社会を実現するため、より一層職務にご精励されるとともに、当協会の各種事業を継続的にご活用いただきますようお願い申し上げます。結びに、皆様のますますのご健勝とご多幸、そして何より、本年が災害のない平穏な一年でありますことを心からご祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。