週 3 回 rFVIII-FS 定期補充療法実施中の重症血友病 A 被験者の内因性

Abstract: S. Lalezari, et al.
Abstract(Clinical haemophilia )
週 3 回 rFVIII-FS 定期補充療法実施中の重症血友病 A 被験者の内因性
VWF:Ag と PK パラメータおよび出血頻度との相関
Correlation between endogenous VWF:Ag and PK parameters and bleeding frequency
in severe haemophilia A subjects during three-times-weekly prophylaxis with rFVIII-FS
S. Lalezari, U. Martinowitz, J. Windyga, M. M. Enriquez, H. Delesen, L. Schwartz and I . Scharrer
重症血友病 A 患者は頻回に自然出血を経験するこ
本試験中の患者 1 人当たりの出血回数を,有効性
とにより,関節障害による衰弱を生じ,生活の質
主要評価項目の一部とした。VWF:Ag レベルと患
( QOL )の低下をきたす。第 VIII 因子( FVIII )定
者の年齢,PK,年間出血率との関係をスピアマン
期補充療法を早期に開始した場合,関節損傷が低
の順位相関係数により評価した。対象患者 131 例
減する。循環血中 FVIII レベルは,FVIII に結合し
( 13 ∼ 64 歳,BAY 79-4980:n = 63,rFVIII-FS:
安定させるシャペロン蛋白質の一種である内因性
n = 68 )中,27 例( 21%,各々 n = 15 および n =
フォン・ヴィレブランド因子( VWF )による影響を
12 )が PK を評価可能であった。ベースラインの
VWF:Ag レ ベ ル は, 患 者 の 年 齢 と 相 関 を 示 し た
受ける可能性がある。本試験は,重症血友病 A 患
者を対象に,内因性 VWF 抗原( VWF:Ag )レベル ( P < 0.0001 )。治療間の PK 結果に有意差がみら
と FVIII 薬物動態( PK )パラメータおよび臨床転帰
れなかったため,患者すべての PK パラメータお
との相関について検討することを目的とした。多
よび VWF レベルは合わせて解析した。AUCnorm お
よび T1/2 は,VWF:Ag の増加により有意に増加し
国籍無作為化二重盲検第 II 相試験において,治療
歴がありインヒビターがない患者を対象に定期補 ( P < 0.001 ),クリアランスは VWF:Ag の増加によ
り有意に低下した( P = 0.002 )。週 3 回 rFVIII-FS
充療法を実施し,BAY 79-4980( 35 IU kg-1 )を週
1 回,またはショ糖添加遺伝子組換え型 FVIII 製
により治療した患者の年間出血率は,VWF:Ag お
-1
剤( rFVIII-FS,25 IU kg )を週 3 回投与した。PK
よび年齢と有意な相関を示した( 各々 P = 0.038 お
パラメータは,第 1 週および第 26 週に評価した。 よび P = 0.021 )。PK パラメータおよび臨床転帰は,
内因性 VWF:Ag と有意に相関した。VWF:Ag 高値
Haemophilia (2014), 20, e15–e22
被験者の臨床転帰改善は,VWF:Ag が FVIII PK に
© 2013 The Authors. Haemophilia Published by John Wiley & Sons
Ltd.
及ぼす影響により説明可能である。
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