情報提供資料 マーケットレポート 2016年1月13日作成 J-REIT市場の現状と今後の見通しについて 今回のポイント 年明けのJ-REIT市場は、中国株急落などを背景とした世界的な株式市場の調整の影響や公募増資に よる需給悪化が懸念されたことなどを受けて下落し、1月12日には1,645.16ポイントをつけました。 しかし、12月に日銀がJ-REITの投資枠を引き上げると発表したほか、オフィス空室率の低下やJ-REIT の保有物件の賃料上昇といった実物不動産のファンダメンタルズ(基礎的条件)にさまざまな改善が見ら れています。 J-REIT市場は、短期的には更に下押しする展開も予想されますが、資本調達の動きが落ち着き、需給 面での改善が見られれば、利回りを求める投資家の需要に支えられることが期待され、この先の下落局 面においては投資妙味が増すものと考えられます。 足元の市場動向 東証REIT指数の推移 昨年12月のJ-REIT市場は、前月に上昇したこ とでその反動売りや株式市場の下落を受けて上 旬には下落しました。中旬には日銀金融政策決 定会合での異次元緩和の補完措置としてリート の銘柄別買い入れ限度額の引き上げが発表さ れたことが好感されました。また年末年始の休暇 シーズンを控えた下旬は、取引量は低水準だっ たものの、世界的な株価上昇ならびに投資信託 への順調な資金流入を受けて反発しました。 (ポイント) 2,200 (2014年12月30日~2016年1月12日) 2,000 1,800 1,600 しかし、年明けからは世界的な金融市場の下 落や、公募売り出しならびに新規上場が発表さ れたことによる需給悪化懸念を背景に軟調な展 開となり、1月12日の東証REIT指数は1,645.16ポ イントまで下落しました。 1,400 14/12 15/2 15/4 15/6 15/8 15/10 15/12 (年/月) (出所: BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成) 1月のJ-REITの新規上場ならびに 新投資口発行・売出し 今後の市場見通し 世界的な景気減速懸念が高まっていることもあ り、目先は上下の変動幅の大きい動きを想定し ています。 発表日 ただし、先月、日銀がリートの銘柄別の買い入 れ限度額を発行済み投資口の5%から10%まで 拡大すると発表したことは市場に非常にポジティ ブな材料といえます。これで投資対象が枯渇す るとの懸念が払拭されたうえ、日銀によるリート市 場へのコミットメントが一段階上がったとの見方が 内 容 1月4日 ジャパン・ホテル・リート投資法人が 投資口の追加発行・売出し 1月5日 コンフォリア・レジデンシャル投資法人 が投資口の追加発行・売出し 1月6日 森ヒルズリート投資法人が投資口の 追加発行・売出し 1月7日 ラサールロジポート投資法人の新規 上場(2月17日) (出所: 各投資法人発表資料の情報をもとにDIAM アセットマネジメント作成) ※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。 商 号 等 / DIAMアセットマネジメント株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第324号 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 1/3 160113情報Jリート-1 情報提供資料 マーケットレポート 市場に広がっています。 J-REITの配当利回りの推移 また、我が国における実物不動産のファンダ メンタルズ(基礎的条件)はおおむね改善傾向に あると考えられます。全国的な地価上昇の流れ や東京都心でみられる空室率の下落、ならびに 賃料の上昇は2016年も継続するとみられます。 加えて、訪日外国人数が増加していることもホテ ルなどの施設にとってプラスです。そのインバ ウンド需要の恩恵を受けるなどの好影響が引き 続き期待できるとみています。 5 (%) (2015年1月2日~2016年1月8日) 4 利回り差 J-REIT配当利回り 日本10年国債利回り 3 2 1 J-REITの分配金利回りと10年国債利回りの差 が3%を超えてきており、需給バランスが改善し て、ファンダメンタルズに変化がなければ、この 先の下落局面においてはむしろ投資妙味が増 すものと考えられます。 0 15/1 15/5 15/9 16/1 (年/月) ※J-REIT配当利回りは、東証REIT指数の構成銘柄の実績 配当利回りの加重平均。 ※週次データ。 (出所: BloombergのデータをもとにDIAMアセットマネジメント作成) ※上記は、将来の市場動向を示唆・保証するものではありません。※巻末のご注意事項等を必ずご確認ください。 2/3 情報提供資料 マーケットレポート 【各指数の著作権等】 • 東証REIT指数は、株式会社東京証券取引所(㈱東京証券取引所)の知的財産であり、指数の算出、指数値の公表、利用など同指数に関す るすべての権利は、㈱東京証券取引所が有しています。 3/3
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