所 属 (ふりがな) みしま けんじ 工学部・化学システム工学科 三島 健司 氏 名 (学部・学科) URL 研究分野 http://wwwtec.tl.fukuokau.ac.jp/tk/mishima.html 食品製造、医薬品開発、化学・薬品 材料・素材、染色、プラスチック加工 高圧技術を用いた環境適応型製造プロセスの開発 実用装置の開発 医療教育用シミュレータの開発 研究概要 ・新しい健康食品や、肺や皮膚から直接吸収できる医薬品を作り出す研究 ・電子部品や機能的印刷素材に使えるような 100 万分の1 mm(ナノサイズ)程度の 大きさで、特殊な機能を発揮する材料の開発 ・高圧状態の二酸化炭素や水を用いた環境適応型の製造装置の開発 キーワード 実用装置、生産、機能性材料、超臨界流体、微粒子、マイクロカプセル、染色、生体関連物質合 成、化学工学物性、医療教育 現在の研究テーマ 環境適応型プロセス・新規製造装置・機能性材料の開発 【研究内容】 新規 健康食品・医薬品の開発 人間の体に優しい水や二酸化炭素をうまく利用して、多くの人に慶ばれる新規な健康食品 や医薬品の開発を行う。圧力を水深 2000 m程度の圧力に相当する状態にした超臨界流体と よばれる水や二酸化炭素を用いることで、人体に有害な有機溶媒を使わずに、健康食品や医 薬品を作り出す技術を開発する。例えば、コーヒー豆の中から二酸化炭素だけでカフェイン という化学物質を取り出し、商品とする。また、花王㈱が発売しているソフィーナという化 粧品も福岡大学の三島研究室での高圧力実験で開発実用化されたものです。 環境に優しい塗装システム・マイクロカプセルの製造技術の開発 超臨界二酸化炭素を用いた塗装システムは、従来の塗装システムで使用されてきたトル エンやキシレン等の人体に有害な有機溶媒を大幅に削減できる手法として注目されている 当研究室では、超臨界二酸化炭素(高圧の二酸化炭素)を用いた高分子微粒子の製造方法 (RESS-N)を提案している。この方法では、人体に有害な有機溶媒や界面活性剤等を用いるこ となく均一な球形の数 μm オーダーの微粒子が得られる。また、この方法を利用して、フラボ ンやタンパク質等の薬剤、酸化チタン等の無機微粒子を芯物質とするマイクロカプセルの 製造も行っている。 水熱技術を用いた廃棄物の再資源化技術 大量に発生する廃棄物の最終処分法の開発が望まれている。本研究では、本研究室では、 環境保全対応型の素材として注目されている生分解性高分子発泡体の製造方法およびその 加工の工程で頻繁に用いられる水蒸気発泡等の基礎的知見となる熱水中での生分解性高分 子の分解特性について検討を行っている。また、古紙等から生分解性高分子の原料である有 機酸の高速製造方法について検討している。 超臨界 CO2 を用いたセルロース系繊維の無廃液染色プロセスの開発 超臨界二酸化炭素を用いた染色プロセスは、溶媒に染料との分離の容易な二酸化炭素を 用いるため、廃液を大幅に削減できることから環境適応型プロセスとして、その工業化が期 待されている。本研究グループでは、従来困難とされてきた超臨界二酸化炭素中でのセルロ ース系繊維の染色が可能であることを見いだした。このプロセスを用いることで、多くの排 水を出すセルロース系の繊維の染色において大幅な廃液削減の可能性を示した。 バーチャルリアリティを教育シミュレータの開発 医療技術の発展のために、福岡大学医学部・薬学部の先生たちと協力して、バーチャルリア リティ(コンピュータで作り出した仮想空間)を利用した手術トレーニングなどの教育シ ステムの開発を行っている。 【応用分野】 ・健康食品・医薬品 ・粉体塗料やマイクロカプセルなどの高分子微粒子の製造 ・ペプチド・タンパク質・遺伝子などの生体関連物質の合成および増幅技術 ・環境に優しい染色、廃棄物処理 技術相談・コンサルティングに応じられる分野 高分子・マイクロカプセル微粒子の製造、廃棄物処理など 共同研究可能なテーマ 食品、プラスチック加工、高分子・マイクロカプセル微粒子の製造、廃棄物処理など 利用可能な研究装置・資料等 超臨界流体溶解度測定装置、超臨界二酸化炭素抽出装置、超臨界流体クロマトグラフィー、 高速液体クロマトグラフィー、レーザー回折型粒子系分布測定装置、X 線回折装置(XRD)、 ラマン、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)、紫外・可視(UV/VIS)分光光度計、オートク レープ、PCR(遺伝子増幅装置)、磁気浮遊天秤、光学顕微鏡、光散乱分析装置(高分子の分子 量分布測定) 地域における社会活動 ・平成12年 新エネルギー・産業技術総合開発機構( NEDO)平成11年度ベンチャー 企業支援型地域コンソーシアム研究開発事業 「セルロース系繊維製品の高圧流体に よる無廃液染色加工システムの開発」プロジェクトリーダー担当 ・平成12年4月 廃プラスチックのメタノール化リサイクル技術開発委員会 ((財)クリーンジャパンセンター)委員(1年間) ・平成13年 科学技術振興財団公募型助成事業;実用化のための育成研究、研究成果活 用プラザ福岡(平成 13~16 年度事業化のための育成研究「超臨界流体を用いたナノ粒子の 開発」)のプロジェクトリーダー担当 ・平成13年4月 岡山県工業技術センター研究アドバイザー ・平成14年4月 化学工学会物性定数調査委員会 調査委員 ・平成15年4月 電気化学会九州支部幹事・化学工学会九州支部幹事
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