しっかり浸種、しっかり催芽 苗半作・・・健苗育成は良品質・良食味米の

日本一
第2報
平成 23 年4月6日発行
酒田農業技術普及課 酒田市若浜町 1‐40
TEL 0234-22-6521
FAX 0234-22-6522
○ しっかり浸種、しっかり催芽
○ 苗半作・・・健苗育成は良品質・良食味米の基本
○ 春の農作業開始。ヒヤリ・ハットは要注意
1 今後の気象予報
仙台管区気象台の1か月予報(4月1日発表)によると、天気は周期的に変わり、平
均気温は前半低く後半は平年並から高い見込みです。浸種の水の温度に注意しながら、
播種・耕起の計画を立て、ゆとりある作業を心がけましょう。
2 浸種
品
種
名
積算水温
はえぬき、ひとめぼれ、つや姫、コシヒカリ
120℃
浸種日数
水温 10℃
水温 8℃
12 日間
15 日間
・播種予定日と水温から逆算して浸種を始めましょう。
・ 15℃未満の水温でじっくり吸水させます。薬剤消毒した場合は、薬剤の効果安定のため、
浸漬初日から 3 日間は水交換せず、その後 2~3 日おきに
22年産の種子は高温
水交換しましょう。
登熟の影響で休眠が深く
・ 水温が上がりやすいハウス内や日なたでの浸種は避け、水
なっています。
温上昇や雑菌混入を防ぐため浸種槽をフタで覆いましょ
浸種と催芽は十分な期
間、種籾の様子を確認し
う。
ながら行ってください。
・ 温湯消毒を行った種子は、ばか苗の二次感染等を防止する
ため、必ず水道水で 2~3 日おきに水交換を行い、網袋の
内部まできれいな水が浸透するように袋を揺すりましょう。
3 適切な催芽、伸ばしすぎに注意
1mm
・ 催芽は種籾を 30~32℃の温水に浸け、ハト胸状態
(芽の長さが 1mm程度)になるまで行います。
出芽を均一にするために、キッチリと芽切れを
確認してから播種作業に入りましょう。
4 計画的な播種
一斉播種週間
4月15(金)~19日(火)
葉齢
育苗日数
乾籾量※
催芽籾重※
催芽籾量
稚苗
2.5
25 日前後
160~180g
190~210g
1.6~1.8 合
中苗
3.5
35 日前後
90~120g
110~150g
0.9~1.3 合
・移植予定日から逆算して播種しましょう。
5 育苗開始
①出 芽(播種~約1週間)
・ 出芽までの最適温度は30~32℃です。マルチ内が過高温にならないよう注意して、出
芽長1cm程度になったら、すみやかにマルチを除去しましょう。
②緑化以降
・灌水は1日1回、朝に行いましょう。夕方のかん水は地温を下げて根張りを悪くし、
徒長苗の原因になります。
・温度管理は表のとおりです。ハウス育苗では、後半に苗が伸びやすくなるので、こま
めに換気をしましょう。晩霜の恐れがある時は保温管理が必要です。
・追肥は稚苗 1.8~2.0 葉期に N 成分で 1g/箱です。
※温度管理のめやす
昼間
夜間
緑化期(~1 葉期)
20~25℃
10℃以上
硬化期(1.5 葉期~)
15~20℃
5℃以上
6 土づくりと耕起
一斉耕起週間
4月14日~20日
・高品質良食味米生産は、土づくりが基本です。耕起前に土づくり肥料(ようりん:
30kg/10a、ケイカル:120kg/10a)等を散布し、水田の土づくりを行ないましょう。
・地力の高いほ場ほど早めに耕起し、土壌の乾燥による乾土効果を発現させ、初期生育
を確保すると共に、食味低下に影響を及ぼす生育後半の地力窒素発現を抑えましょう。
7 基肥 ~ 品種・地力に合わせた適正な施肥量を
地力別基肥の量
品
種
(窒素:kg/10a)
地力高い
地力低い
細粒強グライ土
細粒グライ土
中粗粒グライ土
中粗粒灰色低地土
はえぬき
ひとめぼれ
つ や 姫
3.5
3.0
3.0
4.0
3.5
3.0
5.0
4.0
3.5
6.0
5.0
4.0
コシヒカリ
2.0
2.0
2.5
3.0
※つや姫は、特別栽培が前提です。
◆ Ⅴ溝直播栽培をする方へ ~ あせらず準備を ~
・融雪の遅れ・断続的な降雨の影響で、ほ場の乾燥が進んでいません。
ほ場の乾燥がすすむよう、暗渠を開ける・明渠を掘る等対策をしましょう。
・トラクターがほ場で作業できるようになったら、は種作業を実施するとともに、漏水
防止のため畦畔の修復・補強をしましょう。
・ 播種量は7~8kg/10a が基準です。
絶対無くそう!農作業事故・・・注意一秒 けが一生!!
春 季 農 作 業 事 故 防 止 運 動 強 化 月 間:4 月 1 0 日 ~ 6 月 1 0 日
春の農繁期は、トラクター等での農作業事故が最も多い時期です。
「ヒヤリ・ハット」は重大なサインです。今一度自分の農作業を反省しましょう。