稲作だより

稲 作 だより
第2号
発行日:平成24年4月13日
きめ細かな管理で健苗の育成を!
今年も融雪が遅れ、まだほ場に雪が残る所も多い状況です。融雪対策や排水対策を行い、
ほ場の乾燥を促進させましょう。
は種や耕起作業は平年並からやや遅くなると見込まれますが、早すぎる田植えは高温の
影響を受けやすくなります。適期に田植えできるよう計画を立て、あわてず作業を行いま
しょう。
昔から「苗半作」と言われます。例年春先は気象変動が大きくなりますが、気象の変化
に負けず、きめ細かな育苗の温度管理を行って『健苗』を育てましょう。
1
資材は上手に使って健苗育成を!
○ハウスやトンネルは事前に(3~4日以上早めに)設置し、密閉しておき、置床の地温を
予め高めるようにして下さい。
○寒地、低温期、夜間低温時(被覆中に冷込みが予想される場合)には、太陽シートの上
にポリシート等の保温資材を掛け、保温効果を高めましょう。
○太陽シート除去後、覆土の持ち上がりや根上りがあれば、土入れ等でモミを落ち着か
せましょう。(※最初の灌水は、根に対する刺激を抑えるため、表面が若干乾いた状態
で若干温かい水をかけることが望ましい。)
○必要以上の被覆は貧弱な徒長苗になり、ムレ苗や立ち枯れを招きます。出芽が始まり
不完全葉が10~15mmくらいになったら、太陽シートを外し緑化へ移行して下さい。
2
育苗温度は目で確認!必ず温度計を設置しましょう
稚
苗
中
苗
出芽期(2日間)
育苗器の温度は30~32℃、芽の長さは1cm程度
夜間
昼間
夜 間
出芽期
緑化期(3日間)
20~25℃ 10℃以上
30℃以下
5℃以上
~1.5葉期
硬化期(15~20日間) 15~20℃
5℃以上
1.5葉期以降 15~20℃
5℃以上
○ かん水は朝1回を原則とし、過湿にならないようにしましょう。
○ 無加温出芽の場合は、遮光資材などを使用して「苗焼け」を防止しましょう。
○ 田植え1週間前頃から被覆資材を開放し、苗を外気に慣らしましょう。
※ 人には暖かく感じない日でも、日差しで急激に被覆内の温度が上がることがあります。
温度計等で「目で見て確認」しながら育苗施設の温度管理をしましょう。
また、急激な低温や降霜にも十分注意しましょう!
昼間
3
育苗時の追肥は適正に!
稚苗
1.5~
2.0 葉期
○
中苗
○
葉数
苗種
2.3~
2.5 葉期
(○)
2.8~
3.0 葉期
(育苗一発肥料の場合は、追肥なし)
★育苗箱100枚あたりの目安
<液肥>液肥 500cc を 50 リットルの水で薄めてかん注
※ 水洗いの必要はありません。
○
<硫安>現物 500gを 30 リットルの水に溶かしてかん注
※葉焼けするので直後に十分水洗いをする。
4
苗立枯病の防止を
育苗期間の低温や、急激な温度変化、過湿などが苗立枯病の発生を助長します!
まずは育苗施設の管理を徹底した上で、薬剤対応しましょう。
項 目
薬剤名
安 心 米
タチガレン液剤
一 般 米
(安心米以外)
5
タチガレン液剤
タチガレエース M 液剤
病害名等
苗立
枯病
フザリウム
ピシウム
使用方法
500 倍液を1箱
あ た り 500ml 、
は種 10 日後頃
にかん注する
注意事項
同粉剤を床土に使用した
場合は使用できません
使用は2回以内
使用は1回のみ
基肥は適量を守って品質・食味向上!
基肥の窒素量が多すぎると、籾数の過剰や倒伏を引き起こし、品質・食味が低下します。
施肥基準をしっかり守り、タンパク含量の低い『おいしい米』を生産しましょう。
☆ 基肥の基準施用量
品 種
基肥の施用量
(N成分 kg/10a)
6.0
はえぬき
特に注意することなど
地力の高いほ場(堆肥連用ほ場など)では基肥4.0~5.0に減肥を
◎「はえぬき専用肥料」は、2袋(40kg)/10a
◎「高度化成444」は、2.2袋(43kg)/10a
◎「JAオリジナル基肥一発」は、1.8袋(36kg)/10a
※基肥一発の場合は追肥の必要はありません
つや姫
コシヒカリ
あきたこまち
<つや姫情報
3.0~4.0
3.0
5.0
栽培マニュアルを遵守する!(食味重視で肥料は控えめに)
倒伏しやすいため、地力に応じて基肥を控えめに
中山間で初期生育が劣る場合のみ活着肥を(1.5~2.0kgN/10a)
№1>
本格デビューから2年、今年の「つや姫」の栽培は
昨年より大幅に増え、西村山管内の認定生産者は 270 名、
約 330ha で作付け予定となっています。
マニュアルに従い栽培するのはもちろんですが、まずは
必要な茎数を確保できるよう「適期移植(5 月 15 日前後)」
と「適正な栽植密度確保(70 株/坪)」を守りましょう。
今年も「全量出荷基準適合」となるようにがんばりましょう。
今年もガンガンPRしますよ!
◎農作業安全
農作業中の死亡事故・重大事故が後を絶ちません!
4 月~5月の農繁期が、一年で最も事故が多い時期です。
服装や作業場所、使い方と安全装備などを「毎日みんな
で安全確認!」して、農作業安全に努めましょう。
危険な場所を
事前に確認して
転落事故を防止
しましょう!
春季農作業事故防止運動展開中!
新・米づくりやまがた日本一運動
JAさがえ西村山 JAさがえ西村山水稲部会 村山総合支庁西村山農業技術普及課