使用上の注意改訂 ル・エストロジェル(バイエル) ─ 医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。─ 使用上の注意改訂のお知らせ 販売元 処方せん医薬品注) (エストラジオール外用ゲル剤) 注)注意─医師等の処方せんにより使用すること TEL:0120-106-398 FAX:06-6344-2249 製造販売元 株式会社 資生堂 東京都中央区銀座 7 丁目5 番 5 号 このたび,標記製品の用法・用量一部変更承認に伴い, 「使用上の注意」を下記のとおり改訂致し ましたのでお知らせ申し上げます.今後のご使用に際しましては「使用上の注意」に十分ご留意賜り ますようお願い申し上げます. なお,このたびの改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまでには若干の日数を要すると思わ れますので,ご使用に際しましては,ここにご案内申し上げました改訂内容をご参照賜りますよう お願い申し上げます. 2011 年 12 月 ▲ 1. 改訂内容 改 訂 後 ■ 用法・用量 通常,成人に対しル・エストロジェル 2プッシュ(1 . 8 g ,エ ストラジオールとして1 . 08 mg 含有)を1日1回,両腕の手 首から肩までの広い範囲に塗擦する.なお,症状に応じて, 適宜減量する.減量する場合は,ル・エストロジェル1プッ シュ(0 . 9 g ,エストラジオールとして0 . 54 mg 含有) を1日1 回,両腕の手首から肩までの広い範囲に塗擦する. ■ 禁忌(次の患者には投与しないこと) (3) 未 治療の子宮内膜増殖症のある患者[細胞異型を伴 う場合がある. ] ■ 使用上の注意 4.副作用 途中略 米国の臨床試験において,安全性評価対象例 422 例中189 例(44 . 8%)に副作用が認められ,主な副作用は,乳房圧 痛 8 . 5%(36 / 422) ,頭痛 7 . 8%(33 / 422) ,不正子宮出血 5 . 5%(23 / 422) 等であった. (承認時) また,国内臨床試験において,安全性評価対象例 209 例中 74 例(35 . 4%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認め られた.主な副作用は,骨盤痛13 . 4%(28 / 209) ,性器出血 7 . 2%(15 / 209) 等であった. (用法・用量追加承認時) 改 訂 前 ■ 用法・用量 通常,成人に対しル・エストロジェル 2プッシュ(1 . 8 g ,エ ストラジオールとして1. 08 mg 含有) を1日1回,両腕の手首 から肩までの広い範囲に塗擦する. 用法・用量に関連する使用上の注意 副作用等の発現により本剤の減量が必要と判断された 場合,本剤には低用量製剤がないので,使用を中止する など適切な処置を行うこと. ■ 禁忌(次の患者には投与しないこと) ←追記 ■ 使用上の注意 4.副作用 途中略 米国の臨床試験において,安全性評価対象例 422 例中189 例(44 . 8%)に副作用が認められ,主な副作用は,乳房圧 痛 8 . 5%(36 / 422) ,頭痛 7 . 8%(33 / 422) ,不正子宮出血 5 . 5%(23 / 422) 等であった. えんじ色部:追加改訂箇所 , えんじ色部:削除箇所 医薬品添付文書改訂情報は機構のインターネット情報提供ホームページ( http://www.info.pmda.go.jp/ ) に改訂指示内 容,最新添付文書並びに医薬品安全対策情報(DSU) が掲載されています.あわせてご利用ください. NIKKEI Drug Information 2012.01 DI ★ 011 使用上の注意改訂 ル・エストロジェル(バイエル) 改 訂 後 改 訂 前 注) 注) (1) 重大な副作用(頻度不明) (1) 重大な副作用(頻度不明) 1) ,2) 略 1) ,2) 略 注) 承 認時及び用法・用量追加承認時までの国内臨床試 注) 国 内の臨床試験では認められず,自発報告又は外国 験では認められず,自発報告又は外国において認め において認められている. られている. (2) その他の副作用 (2) その他の副作用注) 1%以上 生殖器 乳房 皮膚 投与 部位 腟 分 泌 物 (18 . 3%) ,性 器出血,陰部 瘙痒症,骨盤 痛 肝臓 骨・筋肉 その他 1%以上 生殖器 乳房 湿疹,紅斑,色素沈 着障害,瘙痒症,痤 瘡 めまい,頭痛 しびれ感,抑うつ気 易 刺 激 性, 分,睡眠障害,傾眠 片頭痛 投与 部位 精神 神経系 食欲不振, 悪心, 下痢, 嘔吐 腹痛,逆流性食道炎 肝 機 能 異 常( A S T (G O T)増加,A L T (GPT) 増加,ALP 増 加) 白血球数減少,貧血 (赤血球数減少,ヘモ グロビン量減少,ヘ マトクリット値低下) 背部痛,四肢痛,筋 四肢重感 骨格硬直,関節炎 血液 骨・筋肉 その他 消退出血,不正子宮 腟乾燥 出血,外性器痛,外 陰部炎,外陰腟不快 感,子宮内膜生検異 常,子宮筋腫 瘙痒感, 紅斑, 色素沈着変化,乾燥 湿疹 湿疹,紅斑,色素沈 着障害,瘙痒症 めまい 循環器 肝臓 頻度不明 ※ 乳 房 不 快 感 乳房嚢胞 (23 . 1%) ,乳 房痛,乳頭痛 全身 消化器 動悸,高血圧 膨満感 皮 膚 腟 分 泌 物 (34 . 5%) ,性 器出血,陰部 瘙痒症,骨盤 痛 1%未満 頭痛,しびれ感 易 刺 激 性, 片頭痛 動悸 膨満感 食欲不振 悪心, 嘔吐, 腹痛 ALT(GPT) A S T( G O T )増加, 増加 ALP 増加 白血球数減少,赤血 球数減少 背部痛,四肢痛,筋 四肢重感 骨格硬直 血中トリグリ 疲 労, 潮 紅, 浮 腫,コンタクト セリド増加 血中 Ca 減少,アンチ レンズ不耐 トロンビンⅢ減少 性 ※海外でのみ報告 血中トリグリ 疲労,潮紅,血中 Ca コンタクト セリド 増 加, 減少,アンチトロンビ レンズ不耐 ンⅢ減少,耳鳴,耳 性 浮腫 不快感,鼻出血,血 中フィブリノゲン増 加 ※海外でのみ報告 注) 発 現頻度は承認時及び用法・用量追加承認時までの国 内臨床試験の結果をあわせて算出した. ■ 臨床成績 国内で実施した更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者 を対象とした用量設定試験及び長期投与試験において,本 剤の有効性が認められている.また,国内で実施した低用 量維持療法試験において,本剤1. 8 g/日で改善効果を示し た患者では,0 . 9 g/日に減量し継続投与することで,治療 効果を維持することが認められている. 1.用量設定試験 18) 略 2.長期投与試験 19) 略 えんじ色部:追加改訂箇所 , :頻度区分変更 DI ★ 012 NIKKEI Drug Information 2012.01 ■ 臨床成績 国内で実施した更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者 を対象とした用量設定試験及び長期投与試験において,本 剤の有効性が認められている. 1.用量設定試験 18) 略 2.長期投与試験 19) 略 ▲ 血液 消退出血,不正子宮 腟乾燥 出血,外性器痛,外 陰部炎,外陰腟不快 感,子宮内膜生検異 常,子宮筋腫,子宮 頸管ポリープ 瘙痒感, 紅斑, 色素沈着変化,乾燥, 湿疹 刺激感 循環器 消化器 頻度不明 ※ 乳 房 不 快 感 乳房嚢胞 (13 . 2%) ,乳 房痛,乳頭痛 全身 精神 神経系 1%未満 使用上の注意改訂 ル・エストロジェル(バイエル) 改 訂 後 改 訂 前 3. 低用量維持療法試験 20) 更年期障害及び卵巣欠落症状を有する患者(平均年齢±標準偏差 51. 7±4 . 0) に本剤1. 8 g ← 追加記載 を1日1回,8 週間投与した後,著明改善(Hot flush回数が投与前の1/ 3未満に減少) を示 した患者をプラセボ群又は本剤の低用量(0 . 9 g)群に無作為に割り付け,1日1回,16 週間 投与した.その結果,Hot flush回数の最終改善度は,プラセボ群と比較して0 . 9 g 群にお いて有意差が認められ(2 標本 Wilcoxon 検定:p=0 . 0097) ,最終改善率(中等度改善以上) は,プラセボ群 87 . 4%(76 / 87) に対し,0 . 9 g 群は97 . 7%(85 / 87) であった. また,血管運動神経症状の最終改善度(Hot flush回数の改善度,Hot flush 程度の改善度 及び発汗の改善度の総合評価)は,プラセボ群と比較して 0 . 9 g 群において有意差が認め られ(2 標本 Wilcoxon 検定:p= 0 . 0031) ,最終改善率(中等度改善以上)は,プラセボ群 74 . 7%(65 / 87) に対し,0 . 9 g 群は95 . 4%(83 / 87) であった. 低用量維持療法試験におけるHot flush回数の最終改善度(投与24 週後又は中止時) 判定 不能 計 2 標本 Wilcoxon 検定 b) 最終改善率 (中等度改善 以上) (%) プラセボ 67 9 4 2 5 群 (77 . 0)(10 . 3)(4 . 6) (2 . 3) (5 . 7) 2 89 - 76 / 87 (87 . 4) 79 6 1 1 0 (90 . 8)(6 . 9) (1.1) (1.1) (0 . 0) 1 88 p=0 . 0097 85 / 87(97 . 7) 投与群 ▲ 0.9g群 著明 中等度 軽度 不変 a) 悪化 a) 改善 a) 改善 a) 改善 a) (%) (%) (%) (%) (%) a) :Hot flush回数(1日発現回数) の改善度の判定基準 著明改善:回数が投与前の1/ 3未満に減少 中等度改善:回数が投与前の1/ 2以下に減少 軽度改善:回数が投与前の1/ 2より多いが減少 不変:回数が不変 悪化:回数が増加 b) :プラセボ群との比較 低用量維持療法試験におけるHot flush回数 時期 観察期 8 週後 24 週後 (中止時) 投与群 Hot flush回数 プラセボ群 a) n=89 6 . 4±5 . 0 5(3~35) 0 . 9 g 投与群 a) n=88 5 . 8±3 . 5 4(3~23) プラセボ群 a) n=89 0 . 4±1.1 0(0~8) 0 . 9 g 投与群 a) n=88 0 . 3±0 . 7 0(0~4) プラセボ群 n=87 1. 7±3 . 8 0(0~24) 0 . 9 g 投与群 n=87 0 . 4±1.1 0(0~6) 上段;平均値±標準偏差,下段;中央値(範囲) a) :投与開始から8 週後までは,プラセボ群及び 0 . 9 g 投与群ともに,本剤1. 8 gを投与 えんじ色部:追加改訂箇所 NIKKEI Drug Information 2012.01 DI ★ 013 使用上の注意改訂 ル・エストロジェル(バイエル) 2.改訂理由 用法・用量の一部承認事項の変更に伴う改訂 ●「用法・用量」 の項及び「用法・用量に関連する使用上の注意」 の項 本剤の既承認用量は1日1回2プッシュ(1. 8 g) でしたが,Women’ s Health Initiative(WHI) 試験に関する報告 等により,ホルモン補充療法においては必要最少量を必要最短期間で投与することが推奨されていたことを踏まえ, 本剤1. 8 g/日よりも低用量の有効性を検討する追加臨床試験として,低用量維持療法試験を実施しました. その結果,本剤1. 8 gを1日1回8 週間投与した後,著明改善を示した症例に本剤 0 . 9 g(低用量) を1日1回16 週間 投与したところ,低用量へ減量した後の症状改善効果の維持及び安全性が認められました.本結果をもとに,本剤 2プッシュ(1. 8 g/日) から開始し,症状に応じて適宜減量(1プッシュ,0 . 9 g/日) する用法・用量への一部変更承認申 請を行い,2011年11月25日付で承認されました.これに伴い, 「用法・用量に関連する使用上の注意」 を削除しました. ●「禁忌」 の項 一変承認審査の過程で,本剤のCCDS(Company Core Data Sheet:企業中核データシート) の禁忌に記載され ている「未治療の子宮内膜増殖症のある患者」の添付文書への反映が検討されました.細胞異型を伴う子宮内膜増 殖症は子宮体癌の前駆病変の可能性があり,更に細胞異型を伴うか否かが不明な場合にも本剤を投与すべきではな いと判断されたことから, 「未治療の子宮内膜増殖症のある患者[細胞異型を伴う場合がある] 」を禁忌に追加記載し ました. ●「副作用」 の項 「副作用」 の発現状況の概要に,低用量維持療法試験結果の要約を追加記載しました. 「その他の副作用」 に低用量維持療法試験で認められた副作用のうち,これまで未記載の以下の副作用を追加記載 しました. 子宮頸管ポリープ, 刺激感, 痤瘡, 抑うつ気分, 睡眠障害, 傾眠, 高血圧, 下痢, 逆流性食道炎, 肝機能異常, 貧血, ヘモグロビン量減少,ヘマトクリット値低下,関節炎,耳鳴,耳不快感,鼻出血,血中フィブリノゲン増加 扱いについては 「その他の副作用」 の脚注に追加記載しました. また,既に記載されていた副作用中,頭痛,悪心,腹痛, ALT(GPT) 増加,浮腫については頻度区分を変更し,腟分泌物及び乳房不快感の発現頻度の記載を更新しました. 更に, 「重大な副作用」の発現頻度の注についても今回の試験が加わった旨として「承認時及び用法・用量追加承 認時までの」 を追加記載しました. ●「臨床成績」 の項 用法・用量追加承認時の低用量維持療法試験結果を追加記載しました. 「臨床成績」の概要に「また,国内で実施した低用量維持療法試験において,本剤1. 8 g/日で改善効果を示した患 者では,0 . 9 g/日に減量し継続投与することで,治療効果を維持することが認められている. 」 を追加記載しました. さらに, 「3. 低用量維持療法試験」 の項を設けて,試験結果内容を追加記載しました. 改訂内容につきましては医薬品安全対策情報(DSU)No. 206(2012年1月) に掲載される予定です. DI ★ 014 NIKKEI Drug Information 2012.01 ▲ 「その他の副作用」の発現頻度は承認時及び用法・用量追加承認時の試験結果を合わせて算出し,この発現頻度の
© Copyright 2025 ExpyDoc