(循環通信 vol.112) [PDFファイル/934KB] - 宮城県

循環通信112号(2013年2月号)目次
■記事■
 3R文化祭受賞校が決定しました!
 小学生が3Rを学ぶ「RR探検隊バスツアー」を実施しました!
 グリーン購入セミナーが開催されます!
 特集「おらほの会社の3R」……日本製紙株式会社 石巻工場
 特集「グリーン製品使ってけさいん」……もくもくハウス(津山木工芸品事業協同組合)
 3R用語集「バイオマス」
3R文化祭受賞校が決定しました!
県では,文化祭等において,高校生がごみ(廃棄物)の減量(リデュース),再使用(リ
ユース)又は再生利用(リサイクル)についての研究成果の発表や展示,普及啓発などの活
動を行う場合にその活動を支援する「3R文化祭」支援事業を実施しました。
各グループの文化祭での活動を課ホームページで紹介し,3Rに関するパンフレットの提
供を行ったほか,今回,優れた活動を行った5つのグループを表彰いたしました。
表彰された5つのグループは,3Rに関する展示や廃木材などを活用した製品づくりに取
り組まれたほか,文化祭以外でも作成した製品を被災地の子どもたちに贈る活動などに取り
組んでいます。
若い世代から,廃棄物の3Rがひろがっていくことを期待しています。
3R文化祭受賞校
高校名
グループ名
活動内容
表彰内容
宮城県立
建築工房班
建物の解体等で発生した廃木材から釘
優秀賞
古川工業高等学校
や金物を分別して,災害時に避難所で利
用できる間仕切等を作成
仙台市立
建築倶楽部
仙台工業高等学校
廃木材を利用したカッティングボード・す
のこ等の製作・販売
宮城県立
森林環境科
演習林の間伐材や廃材等を利用した木
柴田農林高等学校
林産加工班
工品の作成と展示・販売
宮城県立
自然科学部
ペットボトルでの顕微鏡作成を来場者が
柴田農林高等学校
宮城県立
石巻北高等学校
優秀賞
入賞
努力賞
体験
ボランティア部
地域の住民,生徒,教員が協力して家庭
努力賞
で埋もれている製品のリサイクルを実施
○詳しい内容については,当課のホームページ
(http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/sigen/24sinsakekka.html)を御覧下さい。
小学生が3Rを学ぶ「RR探検隊バスツアー」を実施しました!
県では,廃棄物の3Rの普及啓発のため,小学生を対象とした県内の廃棄物処理施設やリ
サイクル施設を巡る「RR探検隊バスツアー」を実施しました!
平成24年5月から10月にかけて県内10校の小学生合計319名が参加し,各地の施
設を巡り,自分たちの出す様々なごみがどのように処理され,どのように新たな製品として
リサイクルされているのか,実際にその様子を見学しました。
また,移動中のバスの車内ではごみに関するクイズや見学施設の勉強を行い,ツアー終了
後も学校で復習を行うなど,しっかり勉強しました。
ツアーの見学施設の皆様には,お忙しい中,御協力いただきましてありがとうございまし
た。
◇見学の様子
角田衛生センター
登米市保呂羽浄水場
参加小学校一覧
石巻市立中津山第二小学校
石巻市立桃生小学校
大崎市立鹿島台第二小学校
大衡村立大衡小学校
角田市立東根小学校
栗原市立一迫小学校
気仙沼市立馬籠小学校
仙台市立人来田小学校
仙台市立東宮城野小学校・荒浜小学校
南三陸町立伊里前小学校
見学施設一覧
石巻広域クリーンセンター
石巻廃棄物処理センター
大崎広域中央クリーンセンター
大崎広域リサイクルセンター
角田衛生センター
上山製紙株式会社(岩手県一関市)
黒川地域行政事務組合環境管理センター
サンキョウリサイクル株式会社(大郷町)
新港リサイクル株式会社(仙台市宮城野区)
セイホク株式会社(石巻市)
仙南リサイクルセンター
登米市クリーンセンター
登米市保呂羽浄水場
松森工場
松森資源化センター
50音順
グリーン購入セミナーが開催されます!
東日本大震災以降,事業者はもとより県民の皆さんの環境に対する意識がより高くなり,
エネルギーの重要性やライフスタイルのあり方が問い直されることとなりました。
本セミナーでは,
「環境問題って誰のもの?」と題して講演を行うほか,第 14 回グリーン
購入大賞で優秀賞を受賞した企業等の事例を紹介します。
このセミナーを通じて,東日本大震災からの復旧・復興を進める上で重要性が再認識され
た,「環境への配慮」の視点や「グリーン購入」について,一緒に考えてみませんか?
皆さまの御参加をお待ちしております。
記
1
2
3
4
5
日時
平成25年2月8日(金曜日) 午後1時30分~3時30分
場所
パレス宮城野3階 けやきの間 (仙台市青葉区上杉三丁目3番1号)
参加費
無料
内容
グリーン購入セミナーパンフレットを御覧ください。
問い合わせ先
みやぎグリーン購入ネットワーク
TEL:022-218-5451 FAX:022-375-7797 E-mail [email protected]
<セミナープログラム>
13:30 開会挨拶
13:35 講演「『環境問題』って誰のもの?」
海老原 誠治 氏(三信化工株式会社)
14:30 休憩
14:40 事例紹介「てんぷら油のリサイクル事業を通しての環境教育と地域貢献」
星野 豊 氏(株式会社オイルプラントナトリ)
15:10 意見交換会
15:30 閉会
特集「おらほの会社の3R」……日本製紙株式会社
石巻工場
日本製紙株式会社 石巻工場は,石巻湾岸に立地しており,北上川の豊富な水に恵まれた臨
海工場で 1938 年(昭和 13 年)に設立されました。機械パルプ,化学パルプ,古紙パルプなどの多
彩な原料を使い 6 台の抄紙機(しょうしき,紙を製造する機械),2 台の塗工機により様々な種類の
紙を生産しています。2007 年(平成 19 年)には,世界最大級の抄紙機である N6 マシンを導入しま
した。臨海工場として原材料の調達に適し,また首都圏に近いため,製品の輸送に有利な立地と
なっています。
石巻工場全景
N6 マシン
2011 年(平成 23 年)3 月 11 日の東日本大震災では,甚大な被害を受けました。構内に大量に流
れこんだ瓦礫の撤去をはじめ,津波で大きな被害を受けた生産設備の復旧を行い,同年 9 月から
抄紙機を順次稼動させ,2012 年(平成 24 年)8 月に完全復興を成し遂げることができました。
震災直後の工場正門前
現在の工場正門前
3Rの取り組み
日本製紙グループでは,具体的な行動と中期的な目標を示した日本製紙グループ・環境行動
計画「グリーンアクションプラン」を定めています。「グリーンアクションプラン 2015」では,洋紙・板
紙の古紙利用率の向上,廃棄物の再資源化率の向上等を掲げ,3R についても目標達成に向け
積極的に取り組んでいます。詳細は日本製紙の CSR 報告書をご覧下さい。
バイオマスボイラーによる発電
石巻工場には 5 基の発電用ボイラーがあり,計 20 万キロワットの電力を発電できます。ボイラー
のうち最も新しいものが,2006 年(平成 18 年)に設置したバイオマスボイラーです。木くず廃材を
主な燃料とし,以前使用していた重油ボイラーをバイオマスボイラーへ切り替えたことにより,重油
を大幅に削減することができました。また,工場から発生する製紙スラッジや外部委託処理の可
燃物を燃焼することで,最終廃棄物を極小化しています。
東日本大震災では大量のがれきが発生しましたが,このうち再利用可能な木質系がれきをバイ
オマスボイラーで焼却することで電力として活用しています。がれきは石巻市と近隣の東松島市,
女川町から受け入れ,破砕し燃料化しています。石巻工場で発電した電力は主に工場内の電源と
して使用していますが,その一部となる最大 4 万キロワットを東北電力㈱に供給しています。4 万
キロワットは,一般家庭 10 万世帯の使用電力に相当します。今後も木質がれきの受け入れや電
力供給を通じて,被災地の復興に貢献していきます。
バイオマスボイラ
木質系がれき
今回ご紹介いたしました,日本製紙株式会社(石巻工場)のホームページはこちらへ
特集「グリーン製品使ってけさいん」……もくもくハウス(津山木工芸品事業協同組合)
宮城県では,環境に配慮した製品を製造している事業者が適切に評価されるよう,また,環境
への負荷の少ない持続的発展が可能な地域社会の構築に寄与することを目的に,リサイクル製
品等を「宮城県グリーン製品」として認定し,普及拡大を図ることとしております。本コーナーでは,
グリーン製品についてご案内いたします。皆様には積極的な御利用をお願いいたします。
今回は「もくもくハウス」の製品を御紹介いたします。
●認定製品
矢羽のお皿
●用途
食器,トレー
●使用している循環資源
宮城県産 杉材(間伐材)
●製品のPR
間伐材を使用し,一枚一枚丁寧にはり合わせてできた美しい矢羽模様のお皿は軽くて使い
やすく,丈夫です。
使用例
●販売価格・販売先
小)2,415 円/大)3,465 円
販売先はお問い合せ下さい。
●問い合わせ先
クラフトショップ もくもくハウス
津山店
TEL:0225-69-2341 FAX:0225-69-2171
仙台店
TEL/FAX:022-296-1223
今回ご紹介いたしました,もくもくハウスのホームページはこちらへ
(仙台店ホームページ)
3R用語集
3Rに関する用語をわかりやすく,解説していきます。
今回は,「バイオマス」です。
バイオマスとは,一般的に,生物由来の資源で,石
油などの化石資源を除いたものを言います。古紙や
食品廃棄物,家畜排せつ物などの廃棄物,そして,
稲わらや間伐材といった未利用資源なども大事なバイオマスです。
バイオマスは,古くから薪や炭として熱源に,あるいは,家畜のえさや農作物の肥料などとして
広く利用されてきました。
バイオマスには,多くの地域で生産が可能であることや,再生が可能であること,地球温暖化の
原因となる二酸化炭素を増やさないという優れた特性があります。そのため,二酸化炭素を増加
させないようにする「カーボンニュートラル」を考える上でとても大切です。
近年では,バイオエタノールやバイオディーゼル燃料として,自動車の燃料にも利用されていま
す。これからは,電気エネルギーとしての利用も期待されており,様々な可能性を秘めた資源です。
木質バイオマスの場合