第6回PDE協議会委員会議事録 - 日本工学会

平成15年10月27日
第6回PDE協議会委員会議事録
1.日
時:平成 15 年 10 月 16 日(水)
2.会
場:(社)日本建築会館 会議室
17:00 ∼ 19:00
3.出 席 者:
委員長:大橋 秀雄(日本工学会)、
副委員長:小野田 武(日本工学会)、大輪 武司(日本機械学会)
ご説明者:池田 駿介(建設系CPD協議会会長)
委員:(順不同)代理の方を含む
苅米 義弘(応用物理学会)/橋谷 元由(化学工学会)/田中 良彦(空気調和・衛生工学会)/
西 敏夫(高分子学会)/海老坂 尚(色材協会)/山崎 博之(資源・素材学会)/
/岸田 隆夫(地盤工学会)/堀尾 健一郎(精密工学会)/黒川 淳一(ターボ機械協会)/
木村 軍司(電気学会)/鈴木 忠道(電子情報通信学会)/川島 一彦(土木学会)/
柳田 三徳(土質・地質技術者生涯学習協議会)/宮沢 龍雄(日本原子力学会)/
齋藤 賢吉(日本建築学会)/竹村 泰彦(日本ゴム協会)/小川 武史(日本材料学会)/
久保田 種一(日本造船学会)/坂間 弘(日本表面科学会)/関田 真澄(日本冷凍空調学会)/
水原 邦夫(砂防学会)/浅井 三郎(日本技術士会)/大政 謙次(生物環境調節学会)/
菊辻 猛(農業土木学会)/杉原 千隈(電気設備学会)
委員会:高橋
宏(日本工学会)
4.配布資料:
資料P6−1:第5回PDE協議会委員会議事録(案)
資料P6−2:第6回PDE協議会委員会「幹事会」議事録
資料P6−3:建設系CPD協議会 記者発表 資料
資料P6−4:第 6 回「資格制度検討委員会」議事録(案)
資料P6−5:継続教育実施状況アンケート中間報告(別刷)
資料P6−6:PDE協議会委員会中期計画(事務局案)
資料P6−7:第 9 回WCCEE Abstract
資料P6−8:PDE協議会委員会ホームページの改善について
5.議
事 :
1) 委員長(大橋 秀雄)挨拶:
挨拶を兼ねて、前回委員会以降の経緯と最近の状況について説明があった。
ⅰ)工学会はこれまで旧役員が暫定的に継続して担当していたが、引継ぎの条件が整
い、8月21日に臨時総会が開催され、佐々木 元新会長をはじめとする新役員に
交代した。
その経緯については配布の工学会ニュースにかなり踏み込んで、かつ節度を持っ
て記した。後刻、目を通しておいて頂きたい。なお、工学会の事務局長は、10 月
15 日付で、柳川 隆之氏(前情報処理学会事務局長)が就任した。
ⅱ)この委員会の委員長は、工学会の会長が兼ねるということであったが、改正され
1
た規則には、
「委員長は、会長または会長の指名する者」とあり、先般の理事会で
継続して委員長を担当することが決定した。PDEの言い出しの一人であるので、
軟着するまで見届けたい。また、副委員長は 2 名とも工学会の理事であり、母体
である工学会との連携も保って行ける。
ⅲ)本日ご説明いただく建設系CPD協議会など、学協会レベルで継続的能力開発の
仕組みを固める具体的な動きが、最近顕著で、時期的に油が乗ってきた。PDE
としては、全体の調整役であり、先に進んでいるところを参考に参加の学協会に
情報を提供することに務める。PDE協議会委員会の活動と委託事業をうまく組
み合わせて進めて行く考えである。
2) 資料説明と意見交換
(ⅰ)資料P6−1、P6−2 の前回委員会並びに幹事会の議事録案を説明し、了解を頂
いた。なお、議事録案について更に気付き事項があれば委員会事務局に連絡頂き、
議事録として確定する。
(ⅱ)建設系CPD協議会について(池田駿介会長よりご紹介、ご説明頂く。
)
① 建設系ではCPDが緊急の課題になっている。
技術士の 60%が建設系、全国土木施工管理技士会連合会(RCCM)には 10 万人以
上の技術者が登録されており、土木学会では 4 段階の資格をつくり CPD 制度が
始まっている状況である。
② 昨年 10 月に土木学会が事務局を務めて、準備会を発足させ、5 回の審議を経て
今年 7 月に協議会を設立した。11 団体が参加している。
③ 協議会の役割は、CPD プログラムの相互の整合性や補完、相互認定の枠組み、
単位の連携、さらに共通に使用できる媒体を検討するとか、利用者の利便性の向
上に努めることにある。
④ 活動としては、協議会の委員会は基本的な方針を議論することとし、2 つの専門
部会を設置した。一つは、
「ルール専門部会」で CPD 単位の考え方、レベル合
わせ、プログラムの認定基準、認定プログラムの表示、CPD 単位の証明方法を
検討する。もう一つは、
「システム検討部会」で部会長には新しいシステムを採
用されておられる地盤工学会の岸田さんにお願いした。ルールを決めて、システ
ムを整備する計画である。
これから半年でルールをつくり、その後システムについて検討する予定である。
上記のご説明に対して、下記の意見交換がなされた。
ア)この協議会で利用される技術者の総数は?
−対象者は 20 万人以上と考えている。RCCM は技術者が 60 万人いるとのこと
であり、対象者の規模は相当なものである。
イ)活用するプログラムについて。重複するものは?
−お互いに補完し合うもので、アラウアンスがあってよいと考えている。レベル
が合っていればよい。
ウ)技術士や RCCM 資格、土木学会の資格など各種の資格があるが、レベルはうま
くはまり込めるか?他の分野に広げて行った場合は、レベルや資格の調整はやわ
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らかく調整したいと考えるが。
−おおよそのレベルを設定している。それぞれの技術分野でフレキシブルに考え、
設定頂いて、その設定の考え方がしっかりさえしてあればよいと考える。目安
とアラウアンスを考えて、考え方、ルールを決める方針である。
エ)CPD 協議会で独自の資格を検討されておられるのか?
−資格は考えていない。土木の例では、有資格者 1000 名でログブックを 5000
名が利用しており、一般に技術者自らが学習する意識が高いと見える。
オ)対象プログラムはどの位の規模か?
−各学会単位で数百プログラムと認識している。土木学会では 200 程度。
カ)CPD を必要とする技術者の規模について経産省と議論するが、意識の高い技術
者の規模は、学協会会員数に相当すると見込んでいる。つまり 40 万人規模と予
測するが、今までの説明では建設系技術者で約半分となる。この見込みでよいか。
−我が国では建設系が半分というのは妥当と判断する。
−全体を対象にするとレベル設定が難しい。建築では、まず学会員を対象に設定
して職能団体は現段階では対象に入れていない。
キ)教育プログラムの先端分野のものは何年毎に見直すと規定するなどして、枠組
みの固定が起こらないように進めたい。
ク)日程面でのシステムの立上げについては、各学会の例から 0.5∼1.5 年要してい
る。従って、平成 16 年度にシステムの試行ができるレベルに持って行きたい。
(ⅲ)資格制度検討委員会からの報告(大輪検討委員会座長説明)
前回議事録を参考に検討状況を報告した。
①資格に関しては、土木学会が実施している 4 段階の資格制度が先行している。
②分野によっては必ずしもステップを踏むのではなく、能力に応じて資格を認める
ということが必要である。参加委員からの情報では、情報処理や安全工学の分野
が該当する。
③情報系に関しては、大学での教育のあり方と企業における教育の状況の説明を受
けた。
④農業土木学会では農業土木技術者継続教育機構による活動が活発に行われており、
実施状況に関して大いに参考になる。
平成 14 年度の実績で、
対象者 6,078 名の中、
CPD ポイントの獲得者が 4,527 名あった。機構の認定プログラム数は 721 件。
⑤次回は建築学会の状況を説明いただくことになっている。
(ⅳ)記録・登録システム検討委員会からの報告(岸田検討委員会座長説明)
先般実施した協力会員学協会に対する継続教育実施状況に関するアンケートの中間
報告書をもとに内容の説明があった。
①冒頭に今回のアンケート回答に対する協力、取りまとめに当たった検討委員会委
員の尽力への御礼があった。
②アンケートの項目は 16 項目で、継続教育の取り組み状況、理念・目標、対象規模、
記録登録関連、システム運用費等貴重な情報を提供頂いた。これらのデータは資
料の末尾に、表等にまとめた。
③データの読取については、最近始められた団体でもカードリーダ式ばかりではな
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く手帳方式もあり、まだ検討段階と言える。
④先行学協会の実施状況から判断すると 2005 年初めまでにガイドラインを出せれ
ばよいと考えている。
⑤現状では各学協会とも登録に掛かる事務局員は 2 名程度であった。
⑥なお、生々しい貴重なデータなので、外部への報告等の取扱には充分な配慮をお
願いする。
次のような意見交換がなされた。
ア)土木学会は、現在手帳方式で進めているが、利用者が増えてくると対応が難
しいと判断している。カードリーダ方式であればどの程度カバーできるか。
−建築学会の例では会員 4 万人に対応可能と伺っている。ガイドラインを示した
い。電子情報にしておけば今後のシステム切替への対応は可能とみる。建築学
会では全国大会でカードリーダを 10 台準備したが、十分であった。
(ただし、
支部の活動を考えると、1 台/支部では台数が不足の様子。)その時の登録者は
9000 人で、若手が中心だった。マイレージの考え方で進めており、5 年間はカ
ードを更新しないことにしている。学会の会員証を兼ねた。
地盤工学会の例では、3000 人利用でカードリーダ 3 台で OK であった。
PDE の統一カードをつくるなども一つの工夫であろう。
(ⅴ)資料P6−6(PDE協議会委員会中期計画)
委員会事務局案として資料を作成した経緯を説明した。現在経産省とは委託事業
の提案とその内容の詰めを行っているが、その課程で作成したものである。委員
から意見を頂き、内容を固めて合意形成を図って行きたい。
経産省から見た学会に対する認識は学者・研究者の集団、限られたクローズドな
社会であり、産業界と相当に違うのではないか。その中で検討が進められている
のではないかという懸念を持っており、それは充分に拭い去られていない状況。
今年度は、産業界など外に向って大いにPRするのに工夫せよ、経産省の立場と
しては、システムつくりにはまだ委託の費用を使ってはいけない、構想をきっち
りつくり、資金がこの程度必要だという共通の認識を持つことを今年度は検討す
ることになっている。
一方で、人材育成(サイエンティストも含めて)が国の大きな政策に取り上げら
れた。やや文科省に近い動きになっているが、技術者の人材育成に使うべしとい
う意見を具申する考えである。政策表現の中に、コンテンツの作成ばかりではな
く、これをどのように活用し、実績を記録するかという仕組み・システムも必要
であるという文言が入った。ここでの最大のライバルは大学であるが、大学の動
かせる仕組みと学協会の動かせる仕組みとは異なるので、両立して行けばよいと
考えているとの小野田副委員長の解説があった。
(ⅵ)第 9 回 WCCEE 提出 Abstract について(大輪副委員長)資料 P6−7
PDE 協議会委員会からの提案論文の Abstract を今年度事務局の日工教に提出し
た。大会は IACEE 主催で 3 年毎に開催され、来年 5 月会場京王プラザで実行さ
れる。Abstract の締切りは 10 月末までなので、学協会からの継続教育に関する
論文の提案をお願いする。
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(ⅴ)PDE 協議会委員会ホームページの改善について(資料P6−8)
情報交流の場として、今年度の予算の中で PDE のホームページを改修して活用
することが了承された。主な項目は下記。
①PDE の委員会、幹事会、検討委員会の議事録や資料を掲載する。
②平成14年度委託事業で開発した「計測/分析技術」の WEB 教材を掲載する。
このアクセスは、学協会のホームページとリンクさせて見えるように構成する。
オープンは、12月を予定。
PDE協議会委員会のホームページアドレスは、http://www.pdecj.org である。
(ⅵ)その他
小野田副委員長から提案があった。
PDE 協議会委員会の情報が参加学協会の事務局にきっちり入って行くことが
大切で、JABEE の総務委員会(各学協会の事務局長が参加する委員会)のよう
な組織構成がそろそろ必要ではないかという提案である。
JABEE ではたくさんの情報があり、毎月開催されているが、PDE はそれほど
の頻度はまだ必要ではない。しかしここでは全ての情報が報告されることになる
ので、そうすれば、PDE の情報が学協会の理事会等に適宜報告されるようにな
り、活動が学協会内でも見えてくる。学協会連合の仕事では、組織として機能す
ること、組織としての情報の流れやレスポンスが大切であるが、ややもすると参
加する委員の個人の中に情報が留まっているケースが多い。このためのセーフテ
ィネットを早めに張っておこうということである。
結論として、委員会の構成等について検討、準備することとなった。
なお、席上、議事録を案でよいから早く発行するようにとの要望があった。
次回開催等は、別途連絡。
以
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上