平成 25 年度 事業実施実績について 平成25年度においては、8本の柱を中心に活動を実施した結果、以下の成果を得 ることができた。 Ⅰ.一般会計 1.品質の確保・向上 (1) 平成 20 年 10 月に設置した「品質向上推進特別本部」及び「品質向上推進特別 本部 WG」における 3 年間の活動成果として平成 23 年 7 月にとりまとめた「品質 向上推進ガイドライン」について、平成 24 年度の各社における運用状況及び運用 に伴うコストに関するアンケート結果及び国土交通省の施策について分析を行う とともに、平成 25 年度業務を対象に継続調査を実施した。 (2) 建設コンサルタントの技術力向上と成果品の品質確保を目的としたエラー防止 のための品質セミナーや、品質の確保・向上のための効果的な運用に関するマネジ メントセミナーを全支部において継続して開催した。 (3) 社会資本維持管理対策検討推進本部・WG を設立(6 月)し、協会として新た な技術の提案、維持管理・後進の全体システム等を発信する組織を整備した。 準備会(8 月、10 月開催)には各支部を含めて検討を実施すると共に、11 月に WG を開催し、検討項目及び他機関・団体のインフラ維持管理に関する動向及び活 動内容・役割分担を確認した。 2.技術の向上と技術力による選定の促進 (1) 技術力に基づく選定をいっそう促進させるため、国及び地方自治体におけるプ ロポーザル方式・総合評価落札方式により発注された業務の実態調査を継続して 実施し、必要な改善策の検討、提案を行うとともに、国内外の多様な選定方式事 例・関係法令を踏まえ、国及び地方自治体等へ調達方式の提案を行った。 (2) 建設コンサルタントの技術力向上を目的とし、新技術、技術基準、CIM、CAD、 GIS 等の様々な分野における課題の検討を行うとともに、各専門分野におけるセ ミナー、講習会、勉強会を支部も含め開催した。 (3) RCCM 資格制度の充実のため、複数登録者の負担軽減等の資格制度に関わる課 題の抽出を行うとともに、資格の未来像についての検討も行い、必要に応じて関 係規則の改定を行う。さらに、自主学習システム教材の作成・改訂と次年度の作 成方針の検討を行う。 (4) 建設系 CPD 協議会の事務局を引き続き担当するほか、協会の CPD 制度を適正 に運用するため、CPD 監査方法の改善や監査マニュアル等の改訂を行う。 1 また、協会の実施する CPD プログラムの情報を収集、分析・調整を行い会員 への周知を行う。 (5) 各種技術基準類等の見直しについて検討し、必要な対応を行った。 3.広報活動の強化と社会貢献活動の推進 (1) 建設コンサルタントの役割や活動が一般国民に理解・評価され、また、多くの優 秀な人材が参加する活性化した産業となるよう、さらには、建設コンサルタントを 含めた建設産業界全体のイメージアップを図るべく、本部と支部が連携し関連する 関係者とともに戦略的な広報活動を積極的に行う。 (2) 国内外の各種の情報提供や会誌の発行、懸賞論文の公募、フォトコンテスト等の 広報活動を継続して行うとともに、50 周年記念事業の一環として、全国版の社会資 本の見学コースを紹介するためのホームページを作成する。 (3) 協会活動、委員会活動の広報と海外の情報を含めた様々な情報提供のため、ホー ムページの充実を図るとともに、会誌、年次報告書や建設コンサルタント白書等を 発行する。また、各委員会の活動成果を必要に応じてとりまとめ公表する。 (4) 社会資本整備の必要性や建設コンサルタントの理解促進のため、外部機関や全国 の学校への講師派遣等を行う。また、支部を中心として、まちづくり等へのボラン ティア活動に積極的に参画する。 (5) 協会の災害時対応演習要領等の改定を行うとともに、今後支部において締結され る行政機関等との災害協定等に関する課題について、その対応策などの協議を継続 して実施する。また、災害時対応演習を今年度も継続して実施する。 4.建設コンサルタントの活動基盤の充実 (1) 社会資本整備を計画的・着実に推進するよう発注機関へ強く要望するとともに、 発注機関等との意見交換会を継続して開催する。また、建設コンサルタントが抱 える諸課題について実態調査を行うとともに、その改善策ついて提案し、今後も 建設コンサルタントがその役割を十分に果たせるよう建設コンサルタントの活用 についても積極的に提案する。 併せて、 「調査設計等分野における品質確保に関する懇談会」に対応した様々な 課題について検討を行う。 (2) PFI/PPP、CM など建設コンサルタントの業務領域拡大と啓発活動を行う。ま た、建設コンサルタントの地位の向上のため、契約代価や標準契約約款等の研究 を実施するとともに、関連する各種セミナーを開催し知識や技術の習得に努める。 (3) 建設コンサルタント登録制度の運用実態について情報収集するとともに、建設 コンサルタントの法制化の必要性、是非について、関係者の意見を踏まえながら、 検討作業を継続する。 (4) 地域コンサルタントの健全な発展のため、地域コンサルタントの経営状況の分 2 析を行うとともに、地域要件の適用状況についての課題の整理や改善提案の検討、 広域展開コンサルタントとの連携、地域コンサルタントの将来像等について、引 き 続き検討を行う。 (5) 協会会員の経営・財務状況の分析を行い、経営分析説明会を実施するとともに、 会員の経営改善等に資すべく、経営セミナーを開催する。 また、会員のニーズに応えた新たな業務等への賠償責任保険制度の必要性及び その運用上の課題ならびに瑕疵に関する課題、保険制度の義務化等について検討 を行うとともに、保険加入率増加のための保険加入説明会や保険制度の内容とエ ラー防止についての講習会を各支部にて開催する。 (6) 建設コンサルタントの職場環境改善を目指し、引き続きノー残業デーを官民一 体で推進する。また、所定外労働時間実態調査を継続して実施するとともに、労働 法制等に関連する事項について調査を実施する。 5.倫理の保持 (1) 企業及び技術者の職業倫理を徹底するために策定した「職業倫理啓発の手引 き」、 「建設コンサルタント技術者のためのコンプライアンスの手引き」の普及促 進のため、関係委員会と連携し講習会を開催する。 (2) 平成 24 年度に改定した「建設コンサルタントにおける独占禁止法等遵守のため の行動計画」に基づき、支部並びに会員企業の行動計画の実施状況をとりまとめ るとともに、国の動向を踏まえ必要に応じて独禁法遵守マニュアルの改訂を行う。 また、支部における独占禁止法法令遵守の講演会や外部の講師を招き独禁法に 関する講習会を開催する。 6.社会資本整備のあり方の提言 (1) 社会資本整備の必要性や建設コンサルタントの役割について検討し、国民の理解 を深めるための情報提供を行うとともに、インフラストラクチャー研究所を中心と して PPP を導入した社会資本整備など、経済社会の変化に対応した新たなプロジ ェクトや仕組みについて研究し関係機関へ提言する。 (2) 関連団体との連携を強化するため、(公社)日本建築家協会との協働セミナーの開 催を始めとして、関連団体の講演会・講習会への参加や情報交換を、支部を含め積 極的に行う。 7.協会組織の充実と活動の強化 (1) 協会設立 50 周年を迎えて、5 月 30 日に開催された総会に併せて記念式 典、7 月 3 日に記念講演会、9 月 19 日に業務研究発表会、10 月 28 日に会員会社 からの寄付による記念植樹式典をそれぞれ挙行した、その他記念誌の発行、土木 ツ アーナビの開設等の各事業を実施した。 3 (2) 第二次中期行動計画に基づき、最終年度となる平成 25 年度の事業および支部助 成を行うとともに、第二次中期行動計画の成果について評価を行った。また、そ の評価結果をもとに平成 26 年度以降の新ビジョンとその行動計画をとりまとめた。 (3) 協会活動の充実と本部・支部活動の一層の連携を図るため、本部・支部意見交換 会を引き続き開催した。 (4) 協会事務運営の合理化、効率化に一層努めた。 8.支部活動の強化 上記の他、支部においては地域の状況に対応した支部における様々な事業を積極 的に展開した。 Ⅱ.試験・登録等特別会計(RCCM・CPD関係等) (1) RCCM資格試験の継続実施 RCCM資格試験を平成25年11月10日(日)に、札幌、仙台、東京、名古 屋、大阪、広島、福岡、那覇の8都市において実施した。 (2) RCCM登録更新に関する業務の実施 平成5・9・13・17・21年度の合格者等を対象に、RCCM登録更新講習 会を平成25年10月から12月にかけて、全国10都市(札幌、仙台、東京、新 潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇)において実施した。 (3) CPDの登録の推進 RCCM資格保有者及び会員の技術者等のCPD登録を引き続き推進するとと もに、CPD登録の利便性向上とCPD制度の信頼性向上を図った。 4
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