RUBeC 演習に参加して

特集
学生の研究活動報告−国内学会大会・国際会議参加記 15
RUBeC 演習に参加して
安
修 央
Soo-Ang AHN
物質化学専攻修士課程
1年
化学分析,電子分析機器などを手掛ける.どちらも
1.はじめに
世界を股にかけ事業を行う企業であり,革新的で差
この度私は 2011 年 8 月 20 日から 9 月 5 日までの
別化した技術を備えている.2 社に共通すること
2 週間,アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレ
は,常に未来を見据えて進化を求めており,また常
ーにて行われた RUBeC 演習Ⅰを受講した.
に世界を意識し事業展開していることである.これ
滞在期間の 2 週間はホストファミリーと生活を共
は自社に対する誇りと自信なしでは実行できないこ
にし,平日は授業や企業訪問,現地大学の視察を,
とであると思う.またアメリカという多種多様な人
休日には現地学生との交流を行った.
種や民族が暮らす国であるからこそ,世界を相手に
戦える企業になれたのであろう.日本とは大きく違
2.授業内容
う環境や考え方は,私にとってとても新鮮で魅力的
平日の午前には「テクニカルライティング」,午
後には「プレゼンテーション」の授業を行った.授
業は 2 人のネイティブの先生と共にし,テクニカル
であった.
4.大学訪問
ライティングの授業では自身の研究内容の英文要旨
現地の大学視察へは「UC Berkeley」および「UC
作成を目的とし,効果的な見せ方,記述方法につい
Davis」を訪問した.2 校はそれぞれカリフォルニ
て学んだ.プレゼンテーションの授業では,自身の
ア大学郡の一部であり,世界的にも名高い大学であ
研究内容について,英語でスライドを作成し,授業
る.キャンパスですれ違う人々は多種多様な人種や
最終日には英語によるプレゼンテーション発表会を
民族から構成され,英語の他にも中国語や韓国語な
開催した.2 週間の英語漬けはとても大変であった
どが飛び交い,アジア圏の人たちも多く在籍してい
が,先生方が丁寧に指導してくださったおかげで,
るようであった.自分自身,外国人として日本で暮
有意義にこの授業を終える事ができた.またこの授
らしていると,日本人と自分の違いや差というもの
業を通し,書くことも話すことも自己満足で終わら
を感じることが多々ある.しかしながらアメリカの
ず,受け取る側への配慮がとても大切であることを
大学では様々な人が不自然なく交流し,異文化を理
学んだ.
解しながら関係を築いている.このような国際的な
雰囲気はとても羨ましく思い,また素敵だと感じ
3.企業訪問
た.
本演習では「Thermal Technology」および「Agilent
その滞在中,現地の学生との交流を行い,BBQ
Technologies」の 2 社を訪問した.Thermal Technology
を楽しんだ.数人の学生の話を聞くと皆勤勉で,大
は熱技術を得意とし,結晶成長技術や SPS などを
学入学前から将来の目標のためにコツコツと勉強
手掛け,Agilent Technologies はライフサイエンス,
し,未来設計をしっかりしているようであった.ア
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メリカの学生のように明確な目標を持って今を生き
る印象であった.街中で道を訪ねた際,言葉が通じ
る姿はとてもかっこ良く,非常に刺激的であった.
ずとも皆が懇切丁寧に教えてくれた.注文にもたつ
こうとも笑顔で受け入れてくれた.日本では触れる
5.異文化に触れて
ことができない大切な何かを,この日常生活で感じ
2 週間アメリカで生活する中で感じたことがあ
る.ひとつは日本に比べとても自由であるというこ
とだ.街を見渡せば日本では想像もできないほどに
ることができたと思う.
6.おわりに
変わった人で溢れているし,駅や道端で自由気侭に
本演習を終え,期待以上の満足感や収穫が得られ
素敵な音楽を奏でる人も少なくない.そんな人達を
た.語学を学ぶに際し,正直 2 週間という期間は短
現地の人は変な目で見たりすることもなく,個性の
過ぎるが,今後より多くのことを学びたいという気
一つとして,社会の一つとして受け入れているよう
持ちにもなり,機会があれば海外での学会発表や,
である.枠からはみ出た人を嫌う傾向にある日本で
英語による論文執筆にも欲が出てきた.国際的な観
は考えられない光景であった.
点から社会を見据え,今回の経験を将来設計や今後
ふたつ目は人々がとても温かく,心にゆとりがあ
の生活に活かしていこうと思う.
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