国語 (PDFファイル)(948KB)

Ⅲ 各科目の分析と考察
1 国語
(1)領域別及
領域別及び評価の
評価の観点別の
観点別の平均通過率
【国語A問題】
(%)
【国語B問題】
(%)
読むこと
領域
言語事項 文学的文章 説明的文章 古文 漢文 資料
書くこと
書く能力 関心・意
評価の観点 知識・理解
読む能力
欲・態度
平成23年度 71.6 81.7 70.5 68.7 54.8 76.1 62.1 85.6
平成22年度 83.3 61.5 72.1 72.3 67.9 84.6 62.5 84.5
読むこと
領域
言語事項 文学的文章 説明的文章 古文 漢文 資料
書くこと
書く能力 関心・意
評価の観点 知識・理解
読む能力
欲・態度
平成23年度 88.0 81.2 64.6 43.1 60.8 80.5 66.1 85.5
平成22年度 89.1 67.5 70.8 54.2 46.4 85.9 64.5 84.6
16
設問ごとの
ごとの通過率等一覧
(2)設問
ごとの
通過率等一覧
国語AA問題
①国語
大問 小問
①
②
一
③
④
①
②
1 二
③
④
三
四
五
六
一
二
2
三
四
五
一
二
3
三
四
五
一
二
4
三
四
一
二
5
三
四
一
分量
6
構成
二
叙述
学習指導要領
の内容項目等
評価の観点
出題のねらい
中 言語事項 常用漢字「意図」を読むことができる。
中 言語事項 常用漢字「外」を読むことができる。
中 言語事項 常用漢字「元来」を読むことができる。
中 言語事項 常用漢字「専ら」を読むことができる。
中 言語事項 常用漢字「裁判」を書くことができる。
中 言語事項 常用漢字「迷う」を書くことができる。
知識・理解
中 言語事項 常用漢字「成績」を書くことができる。
中 言語事項 常用漢字「預ける」を書くことができる。
国総 言語事項 副詞「たとえ」の呼応について理解してい
る。
国総 言語事項 相手に応じた敬語の用い方について理解
している。
中 言語事項 「お茶をにごす」という慣用句について理
解している。
中 言語事項 「種」という語が表す多くの意味について
理解している。
中 読むこと 文章中の空欄にあてはまる適切な語を選
ぶことができる。
中 読むこと 文章中の空欄にあてはまる適切な表現を
選ぶことができる。
読む能力
中 読むこと 文章中にあてはまる適切な語を答えるこ
とができる。
中 読むこと 文章に描かれた人物の心情を正確にとら
えることができる。
文章全体の内容を的確に読み取ることが
国総 読むこと できる。
中 読むこと 文章中の空欄にあてはまる適切な語を選
ぶことができる。
中 読むこと 文章中の空欄にあてはまる適切な語を選
ぶことができる。
読む能力
国総 読むこと 文章の内容を叙述に即して的確に読み取
ることができる。
中 読むこと 文章中の空欄にあてはまる適切な接続
詞を選ぶことができる。
文章の表現上の特色について的確に読
国総 読むこと み取ることができる。
中 読むこと 文章の内容を叙述に即して的確に読み取
読む能力
ることができる。
国総 言語事項 動詞「絶ゆ」の活用について理解してい
る。
知識・理解
歴史的仮名遣いと現代仮名遣いの違い
中 言語事項 について理解している。
国総 読むこと 文章全体の内容を的確に読み取ることが
読む能力
できる。
中 読むこと 指示語「之」の内容をとらえることができ
読む能力
る。
国総 言語事項 返り点の付け方を理解している。
知識・理解
文章中の会話について性格にとらえるこ
国総 読むこと とができる。
読む能力
国総 読むこと 文章全体の内容を的確に読み取ることが
できる。
中 読むこと 二つの文章に共通する目的を読み取るこ
読む能力
とができる。
関心・意欲・態度
中 書くこと 自分の考えを指定された字数でまとめよ
うとしている。
中 書くこと 二段落構成で文章をまとめることができ
る。
書く能力
国総 書くこと 文章から読み取ったことを踏まえて,自分
の考えをまとめることができる。
語句の選 国総 書くこと 正しい語句の選択をし,文章にまとめるこ
択と使用
とができる。
17
(%)
通過率
93.3
正答率 準正答率 誤答率
無答率
93.3
5.8
0.9
87.5
87.5
11.3
1.2
34.6
34.6
61.4
4.0
55.7
55.7
36.9
7.4
87.6
87.6
8.3
4.1
94.5
94.5
2.9
2.6
55.4
55.4
39.9
4.7
75.5
75.5
21.2
3.3
80.6
80.6
18.7
0.7
39.5
39.5
59.9
0.6
77.9
77.9
21.4
0.7
77.3
77.3
22.0
0.7
95.3
95.3
3.8
0.9
70.3
70.3
28.7
1.0
85.2
85.2
10.8
4.0
73.8
73.8
25.0
1.2
84.2
84.2
14.6
1.2
53.0
53.0
45.7
1.3
71.7
71.7
27.1
1.2
74.9
74.9
23.6
1.5
80.2
80.2
18.5
1.3
73.0
73.0
25.5
1.5
62.7
62.7
35.9
1.4
56.3
56.3
42.0
1.7
90.2
90.2
6.9
2.9
65.9
65.9
32.3
1.8
41.4
41.4
56.7
1.9
67.1
67.1
26.7
6.2
59.3
59.3
38.6
2.1
51.3
51.3
46.5
2.2
76.1
76.1
21.0
2.9
85.6
85.6
3.1
11.3
72.4
72.4
16.3
11.3
54.8
54.8
33.9
11.3
59.1
59.1
29.6
11.3
国語BB問題
②国語
大問 小問
①
②
一
③
④
①
②
1 二
③
④
三
四
五
六
一
二
三
2
四
五
一
二
3
三
四
五
一
二
4
三
四
一
二
5
三
四
一
分量
6
構成
二
叙述
学習指導要領
の内容項目等
評価の観点
出題のねらい
中 言語事項 常用漢字「強引」を読むことができる。
中 言語事項 常用漢字「敬う」を読むことができる。
中 言語事項 常用漢字「規模」を読むことができる。
中 言語事項 常用漢字「迫る」を読むことができる。
中 言語事項 常用漢字「専門」を書くことができる。
中 言語事項 常用漢字「植える」を書くことができる。
知識・理解
中 言語事項 常用漢字「半減」を書くことができる。
中 言語事項 常用漢字「拾う」を書くことができる。
国総 言語事 副詞「おそらく」の呼応について理解して
項 いる。
国総 言語事 相手に応じた敬語の用い方について理解
項 している。
中 言語事項 「右に出る」という慣用句について理解し
ている。
中 言語事項 「あがる」という語が表す多くの意味につ
いて理解している。
国総 読むこ 文章中の空欄にあてはまる適切な語を答
と えることができる。
国総 読むこ 文章に描かれた人物の心情を正確にとら 読む能力
と えることができる。
国総 読むこ 文章に描かれた人物の心情を正確にとら
と えることができる。
国総 言語事 「仏頂面」の意味を理解している。
知識・理解
項
国総 読むこ 文章全体の内容を的確に読み取ることが 読む能力
と できる。
国総 読むこ 文章の内容を叙述に即して的確に読み取
と ることができる。
中 読むこと 文章中の空欄にあてはまる適切な副詞を
選ぶことができる。
国総 読むこ 文章中の空欄にあてはまる適切な語を選 読む能力
と ぶことができる。
国総 読むこ 文章全体の内容を的確に読み取ることが
と できる。
国総 読むこ 段落の役割を正しくとらえることができる。
と
国総 言語事 動詞「覚ゆ」の活用について理解してい 知識・理解
項 る。
国総 読むこ 文章の内容を叙述に即して的確に読み取 読む能力
と ることができる。
国総 言語事 正しく口語訳することができる。
知識・理解
項
国総 読むこ 文章の内容を叙述に即して的確に読み取 読む能力
と ることができる。
国総 言語事 返り点の付け方を理解している。
知識・理解
項
国総 読むこ 文章の内容を叙述に即して的確に読み取
と ることができる。
国総 読むこ 文章中の表現について,その主語を答え 読む能力
と ることができる。
国総 言語事 正しく口語訳することができる。
知識・理解
項
二つの文章に共通する目的を読み取るこ 読む能力
中 読むこと とができる。
関心・意欲・態度
中 書くこと 自分の考えを指定された字数でまとめよ
うとしている。
中 書くこと 二段落構成で文章をまとめることができ
る。
書く能力
国総 書くこと 文章から読み取ったことを踏まえて,自分
の考えをまとめることができる。
語句の選 国総 書くこと 正しい語句の選択をし,文章にまとめるこ
択と使用
とができる。
18
(%)
通過率
98.4
正答率 準正答率 誤答率
無答率
98.4
1.2
0.4
89.3
89.3
8.2
2.5
97.9
97.9
1.6
0.5
97.5
97.5
1.8
0.7
82.4
82.4
16.8
0.8
95.6
95.6
3.1
1.3
92.1
92.1
5.3
2.6
82.8
82.8
15.7
1.5
92.7
92.7
7.0
0.3
38.9
38.9
60.7
0.4
92.0
92.0
7.6
0.4
96.1
96.1
3.5
0.4
83.2
83.2
12.4
4.4
60.7
60.7
38.4
0.9
87.1
87.1
12.0
0.9
91.2
91.2
7.9
0.9
83.7
83.7
15.1
1.2
25.5
25.5
60.7
13.8
69.9
69.9
28.9
1.2
83.5
83.5
15.4
1.1
72.6
72.6
26.1
1.3
71.4
71.4
27.2
1.4
60.4
60.4
38.2
1.4
28.4
28.4
70.1
1.5
51.8
51.8
46.7
1.5
31.7
31.7
66.5
1.8
74.8
74.8
20.9
4.3
54.9
54.9
43.1
2.0
45.8
45.8
52.3
1.9
67.8
67.8
30.2
2.0
80.5
80.5
16.6
2.9
85.5
85.5
3.4
11.1
72.6
72.6
16.3
11.1
60.8
60.8
28.1
11.1
65.0
65.0
23.9
11.1
(3)具体的な設問の分析
継続課題
昨年度の
昨年度の課題1
課題1
○古典文法における文語文法についての理解に課題。
【今年度の出題のねらい】
○動詞の活用について理解している。
A問題4二,B問題4一
A問題4二
秦の恵王、蜀の国を a討たむ とし給へるに、道 b絶え て、人通ふ境にあらず。はかりこと
をめぐらし、石の牛を作りて、牛の尻に金を置きて、ひそかに境の辺りに送り遣はす。そののち、
蜀の国の人、この牛を見て、「石牛、天より下りて、金を下せり」と思へり。 cすなはち 五人
の力人をして、山を掘り、牛を引くに険しき山、平らげる道になりぬ。秦の相張儀を遣はして、
石牛の跡を見て、蜀の国を討ちとりてけり。
(「十訓抄」による。)
傍線部b「絶え」の、文中における活用形は何形ですか。次の ①~④ の中から選び、その番号を
書きなさい。
① 未然形 ② 連用形 ③ 連体形 ④ 已然形
解答状況及び誤答分析
①
②(正答)
③
④
その他
無答
解答類型
割合(%) 12.7
56.3
19.3
9.8
0.2
1.7
「絶え」はヤ行下二段活用の動詞で,「絶え」の形となるのは未然形または連用形である。ここでは
助詞の「て」に接続する形であることから正答は連用形となるが,12.7%の生徒が未然形と答えてい
る。また,連体形と答えた生徒も19.3%いる。動詞の活用についての理解が不十分である。
【関連する過去の問題】
平成22年度 A問題4一
魯の仲尼、門徒を a具し て、路におはしけるに、ある所に、垣より馬の頭をさし出だしたる
を見て、「牛」と bのたまひ けり。はじめはこれを思ひわかず、おのおの案じめぐらすに、顔
回よりはじめて、思慮の深き次第に c心得ける 。日よみの午の頭を出だすは、牛なり。
(「十訓抄」による。)
傍線部a「具し」の、文中における活用形は何形ですか。次の ①~④ の中から選び、その番号を
書きなさい。
① 未然形 ② 連用形 ③ 連体形 ④ 已然形
解答状況及び誤答分析
解答類型
①
②(正答)
③
④
その他
無答
割合(%) 7.2
68.8
17.7
4.3
0.2
1.8
「具し」はサ行変格活用の動詞で,「具し」の形となるのは連用形だけである。また,助詞の「て」
に接続する形であることからも正答は連用形となるが,17.7%の生徒が連体形と答えている。連用形
と連体形との違いが十分に理解できていない。動詞の活用についての理解が不十分である。
19
B問題4一
中比、市正時光と云ふ笙吹きありけり。茂光と云ふ篳篥師と囲碁を打ちて、同し声に裹頭楽を
唱歌にしけるが、面白く a覚え ける程に、内よりとみの事にて時光を召しけり。
御使ひいたりて、 b此の由 を云ふに、いかにも、耳にも聞き入れず只もろともにゆるぎあひ
て、ともかくも申さざりければ、御使ひ、帰り参りて、此の由をありのままにぞ申す。
cいかなる御いましめかあらん と思ふほどに、「いとあはれなる者どもかな。さほどに楽にめで
て、何事も忘るばかり思ふらんこそ、いとやむごとなけれ。王位は口惜しきものなりけり。行き
てもえ聞かぬ事」とて涙ぐみ給へりければ、d思ひの外になむありける 。
(「発心集」による。)
傍線部a「覚え」の、文中における活用形は何形ですか。次の ①~④ の中から選び、その番号を
書きなさい。
① 未然形 ② 連用形 ③ 連体形 ④ 已然形
解答状況及び誤答分析
解答類型
①
②(正答)
③
④
その他
無答
割合(%) 11.4
60.4
19.2
7.4
0.1
1.4
「覚え」はヤ行下二段活用の動詞で,「覚え」の形となるのは未然形または連用形である。ここでは
助動詞「けり」に接続する形であることから正答は連用形となるが,11.4%の生徒が未然形と答えて
いる。また,連体形と答えた生徒も 19.2%いる。動詞の活用についての理解が不十分であり,また,
助動詞の接続についての理解も不十分である。
【関連する過去の問題】
平成22年度 B問題4一
ある池の中に、蛇と亀、蛙と知音にて住みけり。天下旱して、池の水も a失せ 、食物も無く
して、飢ゑんとして、つれづれなりける時、蛇、亀をもて使者として、蛙の許へ「時のほどおは
しませ。見参せん。」と云ふに、蛙、返事に申しけるは、「飢渇にせめらるれば、仁義を忘れて食
をのみ思ふ。情けも好みも世の常の時こそあれ。bかかる比 なれば、 cえ参らじ 。」とぞ返事
しける。 dげにもあぶなき見参なり 。
(「十訓抄」による。)
傍線部a「具し」の、文中における活用形は何形ですか。次の ①~④ の中から選び、その番号を
書きなさい。
① 未然形 ② 連用形 ③ 連体形 ④ 已然形
解答状況及び誤答分析
解答類型
①
②(正答)
③
④
その他
無答
割合(%) 16.0
48.1
17.3
17.3
0.1
1.2
「失す」はサ行下二段活用の動詞で,「失せ」の形となるのは未然形または連用形である。ここでは,
「失せ」の後に読点が打たれており,正答は連用形となるが,16.0%の生徒が未然形と答えている。
また,連体形あるいは已然形と答えた生徒もそれぞれ17.3%いる。動詞の活用についての理解が不十
分である。
20
○:改善,定着 ●:課題
●A問題B問題とも,平成22年度同様に動詞の活用を理解しているかをみた。
平成22年度のA問題の通過率68.8%に対し,平成23年度のA問題の通過率は56.3%であり,
12.5ポイント下降している。動詞の活用についての理解が定着していない。
平成22年度のB問題の通過率48.1%に対し,平成23年度のB問題の通過率は60.4%であり,
12.3ポイント上昇している。しかし,通過率は7割に届いておらず,十分に定着しているとは言
い難い。
【改善状況と課題】
指導 国語科では,文語文法の指導を読むことの指導に即して繰り返し行っている。
【学校における教科の指導と設問の通過率との関連】
通過率(%)
よく・やや
あまり・まったく
あてはまる
あてはまらない
A問題4二
61.2
35.7
B問題4一
65.6
38.2
・A問題 かなり相関がある。 B問題 かなり相関がある。
・「あてはまる」と回答した学校の生徒と「あてはまらない」と回答した学校の生徒との通過率の差は,
A問題では25.5ポイント,B問題では27.4ポイントである。
指導改善のポイント
○ 古典を読むことの指導において,文語文法について繰り返し指導することが必要
である。
具体的には,現代語訳と関連付けながら活用形を覚えさせる指導が必要。
⇒p31
21
継続課題
昨年度の
昨年度の課題2
課題2
○古典の文章を読むことについて,文章の内容を的確に捉えることに課題(A問題)
。
【今年度の出題のねらい】
○文章の内容を的確に読み取ることができる。
A問題4四・5四
A問題4四
秦の恵王、蜀の国を a討たむ とし給へるに、道 b絶え て、人通ふ境にあらず。はかりこと
をめぐらし、石の牛を作りて、牛の尻に金を置きて、ひそかに境の辺りに送り遣はす。そののち、
蜀の国の人、この牛を見て、「石牛、天より下りて、金を下せり」と思へり。cすなはち 五人の
力人をして、山を掘り、牛を引くに険しき山、平らげる道になりぬ。秦の相張儀を遣はして、石
牛を見て、蜀の国を討ちとりてけり。
(「十訓抄」による。)
恵王の「はかりこと」の説明として、最も適切なものを、次の ①~④ の中から選び、その番号を
書きなさい。
① 蜀の国の人に道を作らせるため、石の牛を作り、その尻に金を置いて、国境近くまで運ばせる
こと。
② 蜀の国の人に労力を使って国境近くまで運ばせるため、わざわざ金の牛を作ること。
③ 蜀の国へ進軍するための道筋の目印となるように、国境近くで牛に金の糞をさせること。
④ 蜀の国の人に天が特別な牛を与えたと思わせるため、国境近くに毛を金色に塗った牛を置くこ
と。
解答状況及び誤答分析
②
③
④
その他
無答
解答類型 ①(正答)
割合(%) 65.9
9.1
11.1
12.1
0.1
1.8
「はかりこと」の内容を正しく捉えていない。文章中の「石の牛を作りて,牛の尻に金を置きて」
に着目できていないために誤った選択肢③や④を選んでいる。文章全体の内容を的確に捉えることが
不十分である。
A問題5四
繆 公 亡 善 馬。野 人 共 得 而 食 之。吏 逐 得、欲 法 a之。公 曰、食
善 馬 b不 飲 酒 傷 人。皆 賜 酒 而 赦 之。至 是 聞 秦 撃 晋、皆 願
従、推 鋒 争 死 以 報 徳。
(「十八史略」による。)
この文章の内容と一致しているものを、次の ①~④ の中から選び、その番号を書きなさい。
① 村民たちは、繆公が良馬の肉と酒を振舞ってくれることを期待して、命がけで戦った。
② 村民たちは、自分たちを捕らえようとした役人への恨みを晴らすために、戦いに挑んだ。
③ 村民たちは、誤って良馬を食べた反省から、死をもって償おうと思い、戦いに参加した。
④ 村民たちは、良馬を食べた罪を許してくれた繆公に恩返しをしようと、必死に戦った。
22
解答状況及び誤答分析
解答類型
①
②
③
④(正答) その他
無答
割合(%) 13.3
7.9
25.2
51.2
0.1
2.2
「野人」「繆公」「吏」の関係が理解できず誤った選択肢②を選んでいる。また,文章の内容とは関
係なく,一般論として正しそうな①や③の誤った選択肢を選んでいる。文章全体の内容を的確に捉え
ることが不十分。
【関連する過去の問題】
平成22年度 A問題4四
魯の仲尼、門徒を a具し て、路におはしけるに、ある所に、垣より馬の頭をさし出だしたる
を見て、「牛」と bのたまひ けり。はじめはこれを思ひわかず、おのおの案じめぐらすに、顔
回よりはじめて、思慮の深き次第に c心得ける 。日よみの午の頭を出だすは、牛なり。
(「十訓抄」による。)
この文章の内容と一致しているものを、次の ①~④ の中から選び、その番号を書きなさい。
① 仲尼は、垣から頭を出している「馬」の様子を見て、「牛」という字を思い浮かべた。
② 顔回は、苦しそうな様子の「馬」を見て、これは「牛」だと言って逃がしてやった。
③ 仲尼は、弟子たちを連れて歩いていたとき、「馬」と「牛」との見分けがつかなかった。
④ 顔回は、他の弟子たちより自分が賢明であると示したくて、「馬」を「牛」と言った。
解答状況及び誤答分析
②
③
④
その他
無答
解答類型 ①(正答)
割合(%) 53.9
11.1
18.4
14.9
0.1
1.6
文章中の「はじめはこれを思ひわかず」に着目し,「見分けがつかなかった」とする③の選択肢を誤
って選んでいる。仲尼は「垣より馬の頭をさし出だしたる」を見て,弟子達にわざと「牛」と言って
いる。しかし,文章全体の内容を正しく捉えることができず,古典における常識の一つである十二支
の理解も不十分なために,②や④の誤った選択肢を選んでいる。
平成22年度 A問題5四
斉 王 問 曰、「画 孰 最 難 者。」曰、「犬 馬 難。」「孰 易 者。」曰、「鬼 魅 最
易。」夫 犬 馬 人 a所 知 也 、旦 暮 掛 於 前、不 可 類 b之、故 難。鬼 神
無 形 者、不 掛 於 前。( Ⅰ )易 之 也。
(「韓非子」による。)
この文章の内容と一致しているものを、次の ①~④ の中から選び、その番号を書きなさい。
① 犬や馬はだれもがいつも目にしており、ごまかしようがないので描くことが難しい。
② 鬼や神は姿や形がなくてだれも見たことがなく、想像できないので描くことが難しい。
③ 犬や馬にはたいした特徴がないので、形に特徴がある鬼や神よりも描くのは難しい。
④ 犬や馬、鬼や神にはそれぞれに特徴があり、どちらも初心者には描くのが難しい。
23
解答状況及び誤答分析
解答類型 ①(正答)
②
③
④
その他
無答
割合(%) 56.4
17.7
16.8
6.9
0.1
2.1
犬や馬を描くことが難しいとする選択肢が①と③。鬼や神を描くことが難しいとする選択肢が②。
どちらも難しいとする選択肢が④。しかし,「犬馬」と「鬼魅」,「難」と「易」の対比の関係が理解で
きず,文章中の「鬼魅最易」に着目できていないために誤った選択肢②や④を選んでいる。また,文
章の内容を感覚的に捉えてしまい,誤った選択肢③を選んでいる。文章全体の内容を的確に捉えるこ
とが不十分。
○:改善,定着 ●:課題
●古文については,平成22年度のA問題の通過率53.9%に対し,平成23年度のA問題の通過率
は65.9%であり,12ポイント上昇している。文語文法などの知識をもとに,文章全体の内容を的
確に捉えることについてやや改善がみられる。しかし,通過率は7割に届いておらず,十分に定
着しているとは言い難い。
漢文については,平成22年度のA問題の通過率56.4%に対し,平成23年度のA問題の通過率
は51.2%であり,5.2 ポイント下降している。句法の知識をもとに,文章全体の内容を的確に捉
えることが不十分である。
【改善状況と課題】
指導 国語科では,書かれた内容を理解するだけでなく,筆者の意図や文章全体の主題を考える学
習活動を取り入れている。
【学校における教科の指導と設問の通過率との関連】
通過率(%)
よく・やや
あまり・まったく
あてはまる
あてはまらない
A問題4四
66.2
49.4
B問題4四
31.7
27.8
・かなり相関がある。
・「あてはまる」と回答した学校の生徒と「あてはまらない」と回答した学校の生徒との通過率の差はA
問題では16.8ポイント,B問題では18.2ポイントである。
指導改善のポイント
○ 古典の文章を読むことの指導において,主題を把握しながら,筆者の意図や文章
全体の主題を考える学習活動を取り入れることが必要である
具体的には,把握した内容を表現させる指導が必要。
⇒p32
24
継続課題
昨年度の
昨年度の課題3
課題3
○古典の文章を読むことについて,前後の関係を捉え,叙述に即して内容を的確に読み
取ることに課題。
(B問題)
【今年度の出題のねらい】
○文章の内容を叙述に即して的確に読み取ることができる。
B問題4二,B問題5二
B問題4二
中比、市正時光と云ふ笙吹きありけり。茂光と云ふ篳篥師と囲碁を打ちて、同じ声に裹頭楽を
唱歌にしけるが、面白く a覚え ける程に、内よりとみの事にて時光を召しけり。
御使ひいたりて、 b此の由 を云ふに、いかにも、耳にも聞き入れず只もろともにゆるぎあひ
て、ともかくも申さざりければ、御使ひ、帰り参りて、此の由をありのままにぞ申す。 cいか
なる御いましめかあらん と思ふほどに、「いとあはれなる者どもかな。さほどに楽にめでて、何
事も忘るばかり思ふらんこそ、いとやむごとなけれ。王位は口惜しきものなりけり。行きてもえ
聞かぬ事」とて涙ぐみ給へりければ、d思ひの外になむありける 。 (「発心集」による。)
傍線部b「此の由」とありますが、これはどういう意味ですか。最も適切なものを、次の ①~④ の
中から選び、その番号を書きなさい。
① 天皇が急用で内裏に時光をお召しになったこと。
② 時光が天皇のお召しを聞こうとしなかったこと。
③ 時光と茂光が囲碁を打ちながら唱歌していたこと。
④ 時光に天皇のおとがめがあるにちがいないこと。
解答状況及び誤答分析
②
③
④
その他
無答
解答類型 ①(正答)
割合(%) 28.4
20.3
41.0
8.7
0.0
1.5
傍線部の直後の「いかにも,耳にも聞き入れず」だけに着目し,文章全体の内容を理解した上で選
択肢の吟味ができていない。「内よりとみの事にて時光をめしけり」の主語が理解できていないために
誤った選択肢②や④を選んでいる。文章の内容を叙述に即して正確に捉えることが不十分である。
25
B問題5二
趙 簡 子 a問 子 貢 曰、 孔 子 為 人 何 如。 子 貢 対 曰 賜 不 能
識 也。b簡 子 不 悦 曰 夫 子 事 孔 子 数 十 年、 終 業 而 c去 之。
寡 人 問 子、子 曰 不 能 識、何 也。 子 貢 曰、賜 譬 渇 者 之 飲 江
海 知 足 而 已。 孔 子 猶 江 海 也。賜 則 奚 足 以 識 之。 簡 子 曰、
d善 哉、子 貢 之 言 也 。
(「説苑」による。)
傍線部b「簡子不悦曰」とありますが、それはなぜですか。最も適切なものを、次の ①~④ の中
から選び、その番号を書きなさい。
① 子貢が、孔子に長い間師事して学業を終えたのにもかかわらず、孔子の人柄がわからないと答え
たから。
② 子貢が、簡子の質問に対して何十年ものあいだ沈黙を保ち、何も答えようとしなかったから。
③ 子貢が、周りの者に対して、川や海の水を飲みほしてみせ、自分の力を誇示しようとしたから。
④ 子貢が、長い間、簡子に仕えた結果、嫌気がさしたことを理由に簡子のもとから離れようとした
から。
解答状況及び誤答分析
②
③
④
その他
無答
解答類型 ①(正答)
割合(%) 54.8
21.3
10.8
11.0
0.1
2.0
主語が理解できないまま読み進め,誤った選択肢を選んでいる。「不能識」と「数十年」を単純に結
び付けて誤った選択肢②を選んでいる。文章の内容を叙述に即して正確に捉えることが不十分である。
【関連する過去の問題】
平成22年度 B問題4二
ある池の中に、蛇と亀、蛙と知音にて住みけり。天下旱して、池の水も a失せ 、食物も無く
して、飢ゑんとして、つれづれなりける時、蛇、亀をもて使者として、蛙の許へ「時のほどおは
しませ。見参せん。」と云ふに、蛙、返事に申しけるは、「飢渇にせめらるれば、仁義を忘れて食
をのみ思ふ。情けも好みも世の常の時こそあれ。bかかる比 なれば、cえ参らじ 。」とぞ返事
傍線部a「具し」の,文中における活用形は何形ですか。次の
①~④ の中から選び,その番号を
しける。dげにもあぶなき見参なり 。
(「沙石集」による。)
傍線部b「かかる比」とありますが、これはどういう意味ですか。最も適切なものを、次の ①~
④ の中から選び、その番号を書きなさい。
① 蛇と亀と蛙とが、池の中で仲良く暮らしている時。
② 日照りに見舞われ、池の水がなくなり、食べ物がない時。
③ 蛇が、亀を蛙のところへ使者として行かせた時。
④ 亀が、蛙たちとのこれまでの友情を忘れてしまった時。
26
解答状況及び誤答分析
解答類型
①
②(正答)
③
④
その他
無答
割合(%) 15.1
56.0
14.2
13.5
0.1
1.2
傍線部の直前の「世の常の時」だけに着目し,選択肢①を選んだ生徒の割合が15.1%。二文目の「天
下旱して、池の水も失せ 、食物も無くして、飢ゑんとして、」の内容をとらえることができていない。
文章の内容を叙述に即して正確にとらえることが不十分である。
平成22年度 B問題5四
(申 叔 時) 対 曰、
「鄙 語 曰、『 牽 牛 径 人 田。田 主 取 其 牛。』 径 者
則 不 直 矣。 取 之 牛、a不 亦 甚 乎。且 王、b以 陳 之 乱 、而 率 諸 侯
c伐 之。以 義 伐 之、而 貪 其 県、亦 何 以 復 令 于 天 下。」
(「史記」による。)
この文章で、申叔時は荘王にどのようなことを伝えようとしていますか。最も適切なものを、次の
①~④ の中から選び、その番号を書きなさい。
① 義によって陳をうまく治めることができたなら、天下の諸侯に再び号令をかけることができると
いうこと。
② 義を無視して陳に滅ぼされてしまったので、二度と天下の諸侯に号令をかけることはできないと
いうこと。
③ 義を用いて陳に楚の県を治めさせるなら、天下の諸侯に再び号令をかけることができるというこ
と。
④ 義を主張しながら陳を侵略したのでは、二度と天下の諸侯に号令をかけることはできないという
こと。
解答状況及び誤答分析
①
②
③
④(正答) その他
無答
解答類型
割合(%) 26.1
12.6
34.0
25.1
0.1
2.1
「号令をかけることができる」とする選択肢(①+③)を選んだ生徒の割合が60.1%。最後の一文
にある「何を以てか」が反語であることが理解できていない。また,「陳」を「治める」のか「治めさ
せる」のか,あるいは「侵略する」のかを読み取ることができていない。文章の内容を叙述に即して
正確にとらえることが不十分である。
27
○:改善,定着 ●:課題
●古文については,平成22年度のB問題の通過率56.0%に対し,平成23年度のB問題の通過率
は28.4%であり,27.6ポイント下降している。文語文法などの知識をもとに,文章の内容を叙述
に即して正確に捉えることが不十分である。
漢文については,平成22年度のB問題の通過率25.1%に対し,平成23年度のB問題の通過率
は54.8%であり,29.7ポイント上昇している。句法の知識をもとに,文章の内容を叙述に即して
正確に捉えることについては改善がみられる。しかし,通過率は6割に届いておらず,十分に定
着しているとは言い難い。
【改善状況と課題】
指導 国語科では,古文及び漢文を読むときには,文語文法や句法についての知識をもとに,前後の関
係を捉えながら読み取らせる指導を行っている。
【学校における教科の指導と設問の通過率との関連】
通過率(%)
よく・やや
あまり・まったく
あてはまる
あてはまらない
B問題4二
29.9
16.3
B問題5二
58.2
27.6
・かなり相関がある。
・「あてはまる」と回答した学校の生徒と「あてはまらない」と回答した学校の生徒との通過率の差はB
問題4二で13.6ポイント,B問題5二で30.6ポイントである。
指導 国語科では,書かれた内容を理解するだけでなく,筆者の意図や文章全体の主題を考える学習活
動を取り入れている。
通過率(%)
よく・やや
あまり・まったく
あてはまる
あてはまらない
B問題4二
28.5
17.6
B問題5二
55.1
30.1
・かなり相関がある。
・「あてはまる」と回答した学校の生徒と「あてはまらない」と回答した学校の生徒との通過率の差はB
問題4二で10.9ポイント,B問題5二で25.0ポイントである。
指導改善のポイント
○ 古典の文章を読むことの指導において,文語文法や句法についての知識をもと
に,前後の関係や指示する内容などを捉えながら,筆者の意図や文章全体の主題を
考えさせる指導が必要である
具体的には,主語や指示内容を明確にさせる指導が必要。
⇒p33
28
定着
昨年度の
昨年度の改善状況
○説明的文章を読むことについて,叙述に即して文章の内容を的確に読み取ることは改
善(B問題)
。
【今年度の出題のねらい】
【今年度の出題のねらい】
○文章の内容を叙述に即して的確に読み取ることができる。
B問題3四
B問題3四
この文章で筆者が言おうとしていることはどのようなことですか。最も適切なものを、次の ①~
④
(瀬戸一夫「科学的思考とはなんだろうか」による。)
この文章の内容と一致しているものを,次の ①~④ の中から選び、その番号を書きなさい。
① 科学者や職人,芸術家は,いずれも難しい書物をたくさん読み知識を増やしている。
② 常識をより豊かにするには,今までとは違ったものの見方を取り入れることが大切だ。
③ 日常生活における人と人との交流を通して,常識的な人間に成長することができる。
④ 普通の人とエキスパートとの違いは,強い意志を持っているかどうかにある。
解答状況及び誤答分析
解答類型
① ②(正答) ③
④
その他 無解答
割合(%) 2.5
72.6
21.2
2.5
0.1
1.3
文章全体の内容を正しく捉えることができるかどうかをみた。③の選択肢を選んだ生徒の割合が
21.2%。与えられた文章の内容とは関係なく,一般論として正しそうな選択肢を選んでいる。
【関連する過去の問題】
平成22年度 B問題3五
この文章で筆者が言おうとしていることはどのようなことですか。最も適切なものを、次の ①~
④
(長谷川宏「高校生のための哲学入門」による。)
この文章の内容と一致していないものを,次の ①~④ の中から一つ選び、その番号を書きなさい。
① どんな職に就きたいか,どんな職なら就けるかを,十代や二十代で見きわめるのは容易でない。
② 適性は,現在から過去へとつながる自分に,望みは,現在から未来へと向かう自分にかかわる。
③ 十代や二十代の若者の経験や知識や観察眼を考えれば,大失敗につながる決断はあるはずがな
い。
④ 自分の決断が不幸をもたらすこととなっても,なんらかの権威のいいなりになるわけにはいかな
い。
29
解答状況及び誤答分析
解答類型
①
② ③(正答) ④
その他 無解答
割合(%) 6.3
11.0
68.4
13.0
0.1
1.2
筆者がどのようなことを言おうとしているかを正確に捉えることができるかどうかをみた。②の選択
肢を選んだ生徒の割合が 11.0%,④の選択肢を選んだ生徒の割合が 13.0 である。問題文には「文章の
内容と一致していないもの」とあるが,「一致するもの」を選んでいる。
○:定着 ●:課題
○平成22年度のB問題の通過率68.4%に対し,平成23年度のB問題の通過率は72.6%であり,
4.2ポイント上昇した。筆者がどのようなことを言おうとしているのかを,筆者の論の展開に即して
把握することについて改善がみられる。
【定着状況】
指導 国語科では,書かれた内容を理解するだけでなく,筆者の意図や文章全体の主題を考える学習活
動を取り入れている。
【学校における教科の指導と設問の通過率との関連】
通過率(%)
B問題3四
よく・やや
あまり・まったく
あてはまる
あてはまらない
72.7
61.4
・やや相関がある。
・「あてはまる」と回答した学校の生徒と「あてはまらない」と回答した学校の生徒との通過率の差は,
11.3ポイントである。
30
(4)課題の
課題の改善に
改善に効果的な
効果的な指導方法
ア 「古典文法を理解すること」の具体的な事例
古典文法の
古典文法の基本事項について
基本事項について,
毎週行う小テストにより
テストにより繰
確認さ
について,毎週行う
により繰り返し確認さ
(県立賀茂高等学校定時制課程)
せる指導
せる指導。
指導。
A問題において,「古文を読むこと」の通過率が,県全体の変化に比べ4.4ポイント高い。
古典における
古典における文語文法
における文語文法の
文語文法の理解が
理解が不十分という
不十分という状況
という状況に
状況に改善が
改善が見られた。
られた。
(3
)
(2
)
現代
(1 語訳
)
(1
)
(2
)
(3
)
ポイント
活用表だけではな
活用表だけではな
く,助動詞の
助動詞の意味も
意味も考
えさせている。
えさせている。
(3
)影
だに
踏む
(
)も
あら
ぬこ
そ、
くち
をし
けれ
。
(2
)今
日は
日暮
れぬ
。勝
負を
決す
(
(1
)深
き志
は、
この
海に
も劣
らざ
る(
)ず )
。。
の現
代語
訳を
書き
なさ
い。
1
次の
文の
(
)に
助動
詞「
べし
」を
活用
させ
てい
れな
さい
。ま
た、
その
文
小テ
スト
1年
組
番
氏名
(
)
指導改善のポイント
○ 古典の学習において,読むことの指導に即して文語文法の指導を
繰り返し行う。
31
イ 「古典の文章を読むことについて,文章の内容を的確にとらえること」の具体的な事例
読み取った内容
った内容をもとに
内容をもとに4
をもとに4コマ漫画
コマ漫画を
漫画を作る活動を
活動を取り入れることによ
り,文章の
文章の内容を
内容を的確に
的確に捉えさせる指導
させる指導。
指導。
(県立三次青陵高等学校)
古典を
古典を読むことについて,
むことについて,文章の
文章の内容を
内容を的確に
的確に捉えることが不十分
ことが不十分とい
不十分とい
う状況に
状況に改善が
改善が見られた。
られた。
A問題において,「漢文を読むこと」の通過率が,県全体の変化に比べ0.8ポイント高い。
1
根拠
とな
る文
4
根拠
とな
る文
2
ポイント
漫画にした
漫画にした根拠
にした根拠を
根拠を明
確にさせている。
にさせている。
◆四
コマ
漫画
にす
る際
、根
拠に
した
文を
明確
にす
るこ
と。
杞 国 有 人 憂 天 地 崩 墜 身 亡
根拠
とな
る文
所 寄、廃 寝 食 者。又 有 憂 彼 之 所
3
憂 者。因 往 暁 之 曰、
「天 積 気 耳
根拠
とな
る文
指導改善のポイント
○ 古典を読むことについて,文章全体の内容を漫画にさせるなど
の工夫により,文章の内容を的確に読み取らせるようにする。
32
○次
の漢
文の
内容
を四
コマ
漫画
にし
てみ
よう
。
ウ 「古典の文章を読むことについて,叙述に即して的確に読み取ること」の具体的な事例
主語や
主語や指示語を
指示語を補って現代語訳
って現代語訳させることにより
叙述に即して的確
して的確に
現代語訳させることにより,
させることにより,叙述に
的確に
(県立福山誠之館高等学校全日制課程)
読み取らせる指導
らせる指導。
指導。
古典を
古典を読むことについて
むことについて,
ついて,叙述に
叙述に即して的確
して的確に
的確に読み取ることが不十分
ることが不十分
という状況
という状況に
状況に改善が
改善が見られた。
られた。
B問題において,「漢文を読むこと」の通過率が,県全体の変化に比べ 24.8 ポイント高い。
宋 有 狙 公 者。
「①愛 狙、養 之 成 群。
ポイント
主語を
主語を明確にした
明確にした
上で現代語訳をさせ
現代語訳をさせ
ている。
ている。
能 解 狙 意、狙 亦 得 公 之 心。損 其
①
家 口、充 狙 之 欲。②俄 而 匱 焉。…
②
………
③
い。
○次
の漢
文の
傍線
部①
~③
を、
主語
や指
示語
など
を明
確に
して
現代
語訳
しな
さ
1年
組
番
氏名
(
)
指導改善のポイント
○ 古典を読むことについて,主語や指示する内容などを考えさせ
る工夫を行うことにより,内容を叙述に即して的確に読み取らせ
るようにする。
33