平成25年3月1日 白山石川営農推進協議会 石川中央農業共済組合 野々市農業協同組合 ◆健苗づくりで健全な稲体へのスタート! 栽植密度は坪当たり60株植えにしましょう。 (10a 当たりの苗箱数の目安は 18 箱です。) 1 播種準備 (1)種子消毒(薬剤吹き付け種子の場合は不要) 薬剤名 希釈 倍数 適用病害虫名 テクリードC もみ枯細菌病、苗立枯細菌病、褐条病、ばか苗病、いもち病、 200 倍 フロアブル ごま葉枯病、苗立枯病、(リゾープス菌、トリコデルマ菌) 使用 時期 使用 方法 薬液温 使用 回数 浸種前 24 時間 浸漬 適 温 15~20℃ 1回 ※1:種籾10kgに対して、薬液は20リットル用意する。 ※2:薬液温は、10℃以下にならないようにする。 ※3:使用済みの薬液は適正に処理する。(河川・用水に流してはダメ) 簡易廃液処理キット(イレートキット)をご使用下さい。 【イレートキットの特徴】 ①種籾消毒後の廃液中の残存成分を凝集・ろ過により取り除きます。 ②50~100リットルの少量廃液から使用可能です。 ③3種類の剤を1パッケージに納めた、使いやすい廃液処理キットです。 ※残渣は、産業廃棄物処理業者に委託し、適切に処理しましょう。活性炭は別途必要です。 (2)浸種日数の目安 (3)催芽の温度と日数 催 芽 適 温 浸種水温 日 数 催 芽 程 度 10℃ 15℃ 20℃ 30℃~ 品 種 コシヒカリ、ゆめみづほ、 12日 ハナエチゼン 1mm 1.5~2.0日 8日 32℃ 6日 (鳩胸) ※1:循環式催芽機を使用する場合は、もみ枯細 菌病発生予防のため、水温を 30℃とする。 ※1:発芽揃いを良くするため (30℃を超えると発生が助長される。) 特に初日の水温を10~15℃の適温に保つ ※2:コシヒカリ、ゆめみづほ、ハナエチゼンは (お湯を入れて水温を上げ、籾袋を入れた後温度を確認する) 発芽しにくい品種なので、芽が十分揃うよ 水温を10℃以下や20℃以上にしない。 うに注意する。 ※2:浸種中は水温10~15℃で10日間を守る。 ※3:2日に1回水を入れ替え、籾の上下を入れ替える。 (酸素の供給と発芽阻害物質の除去) 播種~出芽 5月以降の田植えにあわせた播種作業を! も 2 ち 他 10日 7日 5日 (1)1 箱当たりの播種量 種 類 播種量(乾籾重) (2)出芽 うるち米、もち米 目標:120g 酒 米 150g (3)薬剤による防除 薬 剤 名 希釈 倍数 適用病害名等 苗立枯病 ダコレート 水 和 剤 リゾープス菌(白カビ) トリコデルマ菌(青カビ) フザリウム菌(白~淡紅色のカビ) いもち病(苗いもち) 育苗器内の温度は 30~32℃に保つ。 育苗器から出す時期は、芽が覆土の上に 8~10mm伸びた頃を目安とし(3日程度) 伸ばし過ぎないようにする。 水をやりすぎないようにする。 使用時期 400~ 播種時から緑化期 600 倍 (但し播種 14 日後まで) 2回 以内 400 倍 1回 【育苗箱施薬剤】(播種同時で使用する場合) 使用 方法 使用回数 播種時 使用回数は播種時を 含め2回以内 種子への処理は 1 回 以内、床土への混和は 1 回以内 1箱 当たり 500ml 1 箱当たり50gを厳守すること(少ないと効果が劣ります。) 適用病害虫名 1箱当たり使用量 使用時期 使用方法 嵐プリンス箱粒剤6 いもち病、紋枯病、ウンカ類、イナゴ類、 ニカメイチュウ、イネツトムシ、イネミズゾウムシ、 イネドロオイムシ 50g 播種時 (覆土前) 育苗箱の上から 均一に散布する ファーストオリゼ フェルテラ粒剤 いもち病、イネミズゾウムシ、イネドロオイムシ、 フタオビコヤガ、ニカメイチュウ、ツマグロヨコバイ、 イネツトムシ、もみ枯細菌病、白葉枯病 50g 播種時 (覆土前) 育苗箱の上から 均一に散布する 薬 剤 名 ※Dr.オリゼスタークル箱粒剤は播種時には使用できません。 裏面もご覧下さい。 3 ハウス管理 (1)育苗期の温度管理と被覆資材使用の目安 【一般的な田植え時期の場合(5 月中旬までの田植え) 】 ス テ ー ジ 緑化期 硬化初期 硬化中期 硬化後期 注 意 ・昼間は、緑化期は 3~5日間 日 数 ※好天が続く場合 は3日程度 6日間 6日間 5日間 温 度 昼 20~25℃ 15~20℃ 15~20℃ 外気温 管 理 夜 15~20℃ 10~15℃ 10~15℃ 外気温 常時必要 状況に応じ必要 被 覆 資 材 水 管 理 事 項 不 要 30℃、硬化期は 25℃以 上にしない ・夜間は、最低 8℃以下 にしない 不 要 ・早朝1回十分に灌水する ・日中葉がしおれるようなら 更に1回灌水する 控えめに 【晩植コシヒカリの場合(5 月 20 日以降の田植え) 】 ス テ ー ジ 日 数 昼 緑化期 硬化初期 硬化中期 硬化後期 3日間 5日間 5日間 4日間 20~25℃ 15~20℃ 管 理 苗の徒長、育苗期間が短 く、根張り不良によるマ ※25℃以上にならないように ット形成不足となりや 10~15℃ 夜 15~20℃ 被 覆 資 材 常時必要 外気温 ※夜間 10℃以下になる 場合はハウスを閉める すいため、水管理、温度 状況に応じ必要 不 管理には十分注意する 要 こと。 ・早朝1回十分に灌水する 水 管 理 事 項 ・高温下の育苗なので、 外気温 ※30℃以上にならな ※25℃以上にならない いように ように 温 度 注 意 ※晴天の日は、午前中にたっぷりと灌水し、 ・灌水量が多いと徒長し 土が乾きすぎないようにする。 控えめに ・日中葉がしおれるようなら、更に1回 やすいため、注意するこ と。 灌水する (2)カビ、ムレ苗、立枯れ病対策(予防) 薬剤による防除 薬剤名 タチガレエース M液剤 希釈 倍数 適用病害虫名 苗立枯病 ピシウム菌 フザリウム菌(白~淡紅色のカビ) 500~ 1000 倍 ムレ苗防止、根の生育促進 苗立枯病 ピシウム菌 タチガレン フザリウム菌(白~淡紅色のカビ) 液剤 ムレ苗防止、根の生育促進 500~ 1000 倍 使用 時期 播種時 又は 発芽後 播種時 及び 発芽後 2回 以内 使用回数 使用 方法 1回 1箱当たり 500ml 土壌灌注 ※ 田植前の 土壌灌注は 2回以内 1 箱当たり 500ml 土壌灌注 ※タチガレエースM液剤とタチガレン液剤を組み合わせて使用する場合、それぞれ1回のみの使用となります。 病害名 ムレ苗 発生時期 対 策 備 考 ・pH5.0 前後の通気性のある床土を使用する ・葉身が針状に巻き、しだいに黄褐色に変わる。 硬化期 ・低温時は被覆資材をかける ・夜間8℃以下の低温と日中の高温により、地 (1.5~2 葉期が ・夜間冷えて晴天の日には、早めにビニールを 上部と地下部のバランスがとれなくなり発生 出やすい) あける する。 作業のポイントのチェック!! □浸種初日の水温を10~15℃に保ちましたか? □5月田植えに合わせた播種時期となっていますか? □播種量は適正ですか? □育苗ハウスの温度は適正に保ちましたか?
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