高等学校 対象生徒・集団 科 目 名 使 用 教 科 書 地理歴史科学習指導案 普通科 2年(次)生 日本史B 日本史B 28人(内訳 22H 28人) (単位数 3) (出版社名 実教出版) 1 単元(題材)名 中世社会の成立と文化の新機運 2 単元(題材)の目標 ・中世国家と社会や文化の特色に対して意欲的に追及している。【関心・意欲・態度】 ・中 世 国 家 の 形 成 過 程 や 社 会 の 仕 組 み 、文 化 の 特 色 と そ の 成 立 の 背 景 か ら 課 題 を 見 い 出 し 、宋・元 な ど と の 関 係 と 関 連 付 け て 多 面 的・多 角 的 に 考 察 し 、そ の 過 程 や 結 果 を 適 切に表現している。【思考・判断・表現】 ・中 世 国 家 と 社 会 や 文 化 の 特 色 に 関 す る 諸 資 料 を 収 集 し 、有 用 な 情 報 を 適 切 に 選 択 し て いる。【資料活用の技能】 ・中 世 国 家 の 形 成 過 程 や 社 会 の 仕 組 み 、文 化 の 特 色 と そ の 成 立 の 背 景 に つ い て の 基 本 的 な 事 柄 を 宋・元 な ど と の 関 係 と 関 連 付 け て 理 解 し 、そ の 知 識 を 身 に 付 け て い る 。【 知 識・理解】 3 指導に当たって (1)生徒観 誠実な態度で日々の授業に臨み、真面目に取り組む生徒が多いが、普段において地歴科目 の学習の積み重ねが乏しく、既習事項をベースにして考えることが苦手としている生徒が 多く見られる。前単元において、荘園公領制の形成と武士団の登場、後三条天皇の政策に ついて学んでいる。 (2)教材(題材)観 平安時代末期の院政は、藤原氏による摂関政治の全盛期が終焉し、上皇が従来の律令や慣 例にこだわらず、政治の実権を専制的に行使した体制が登場した。このような状況におい て、武士が政治的発言力を有し、政界に躍り出る。院政が行われた理由や院政を維持する ための要因を考えることによって、歴史の大きな枠組みを捉え、武家政権の形成につがな っていくように指導していきたい。 (3)指導観 院政期から始まる中世社会は、貴族政権から武家政権への移行期に該当する時代の転換点 である。古代国家から武家政権としての鎌倉幕府成立までの過程を理解することによって、 封建制について考察し、その本質を捉えることは中世社会の理解に大きくつながる。基礎 知識を正確に伝え、整理すると共に院政の特質を丁寧に考えさせたい。 4 単元(題材)の指導計画(総時数14時間) 第一次 荘園公領制の形成と武士団(1時間) 第二次 院政と平氏政権 (3時間) 1時 院政の成立と社会・・・本時 2時 東北の動乱と武家の棟梁 3時 平氏政権と院政期の文化 第三次 鎌倉幕府の成立 (2時間) 第四次 武家社会の展開 (2時間) 第五次 鎌倉武士と農村生活 (2時間) 第六次 蒙古襲来と幕府の衰退 (2時間) 第七次 鎌倉文化 (2時間) 5 本時の指導と評価の計画(第二次 第1時) (1)本時のねらい 1.院政の特質について摂関政治と比較して考察し、考えを的確に表現する。 【思考・判断・表現】 (2)準備・資料等 教科書、資料集、史料集、ノート、ワークシート、パソコン、プロジェク ター、スクリーン (3)本時の展開 時間 学 習 内 容 導入 3分 ○ 摂関政治 と後三条 天皇 展開 40 分 ○ 院政の始 まり 生徒の学習活動 教師の指導・留意点 評 価 規 準 【観点】(評価方法) ○ 後三条天皇の政策 ○ パワーポイントを用いて と摂関政治に与え 既習事項を確認する。ま た影響を確認する。 た、関係系図を提示し、後 三条天皇が摂関家に対抗 できた理由や摂関政治に 打撃を与えたことを指摘 する。 ○ 白河上皇の院政開 ○ 白河天皇が堀河天皇に譲 始 位し、院政が開始したこと を説明する。 院政の特質とは何か。摂関政治と比較し、類似点や相違点に注目 して考えてみよう。 ○ 教科書や資料集を ○ ワークシートを配布し、 参考にしてワーク 各自で考えるように指示 シートに記述する。 する。 ○ 考える際に院政の政治 面、財政面、軍事面などの 材料や視点を提示する。 ○ ペアワークで互い の意見を深める。 ○ 指名された生徒は 発表する。 ○ 院政期の 社会 まとめ ○ 学習のま 2分 とめ ○ ペアを作って話し合いを ○ 院政の特徴につ するよう指示する。また、 いて考察し、考 時間を設定する。 えを的確に表現 している。 ○ 机間指導で生徒の意見を 【思考・判断・表現】 把握する。 (発言、ワークシー ト) ○ 生徒の意見を板書する。 ○ 中世社会における ○ 院政の新旧両面について 院政の意味や影響 生徒の意見を基にしてま を理解する。僧兵 とめる。 の強訴やそれを取 り締まる武士、知 行国の制度が現れ たことを理解する。 ○ パワーポイントで 確認する。 ○ パワーポイントで本時の まとめを行い、共有する。
© Copyright 2024 ExpyDoc