京都府福知山市立下六人部小学校改善プラン -若手教員の急増を強みと

 京都府福知山市立下六人部小学校改書プラン
ー若手教職員の急増を強みとして、変革し続ける組織をつくる_
専 攻
コ 一 ス
学籍番号
氏 名
教育実践高度化
学 校 経 営
P 0 8 0 0 3 E
勝 村 輝 幸
続ける意識が育つ」ことである。「MBO」の手
本プランでは、若手教職員の急増を強みとし
て、教職員の意識改革による学校の組織改革を
法からは、実績主義ではなく、rやり遂げること
提案する。一時的な改善にしないためにも『変
で成長していく」という職能成長の側面を導入
革し続ける』組織をつくることが重要である。
し、「教職員個人が主体的に成長を続ける、学校
意識改革や組織改革とのタイミングをはかり
組織が向上を続ける」ことを重視していく。
ながら、具体的実践プラン「MBO(Management
【教職員の意識改革】
ByObjectives)プラン」「FMC(Fu11Mode1
意識改革は、以下の3つの「実コウ」ステッ
Cha㎎e)プラン」を例示する。そして、今後の
プ(実考・実行・実効)で進めていく。
下六人部小学校の方向性を探る。
Step1:r実考」の段階…r実」現をr考」える
下六人部小学校の担任教職員の平均年齢は
Step21「実行」の段階…r実」際1二「行」動ずる
「34.4歳」と若く、若手教職員主体のメンバー
Step3:r実効」の 階…r実」際のr効」果 知る
構成になっている。現校長就任2年目を迎えた
平成21年度は、教育目標の重点化やrチーム制」
①レディネス(管理職が「考」える)
による組織改善が推進され、新たな視点での改
②ミドルリーダーの理解(ミドルが「考」える)
善・改革が進行しているところである。
③管理職の提案(教職員が「考」える)
教職員組織の現状としては、管理職を中心と
④専門家の介入(全員で「考」える)
した良好な信頼関係が築かれ、主体的な参画意
識が見られる。一方で、計画的に物事を進め、
・課題ばかりを前面に出すのではなく、強みを活かした
継続的に成果を確かめたり、改善を進めたりす
意識改革を進めること
ることに課題がある。また、外部人材や資源の
・適切なビジョンを設定し、ビジョンに対して一人一人の
活用、関係機関との連携等は十分とは言えない。
教職員の共感を得、将来への見通しをもたせることで
下六人部小学校はr協働的文化型」の組織で
『高揚感」を引き出すこと
はあるが、変革に対応できる組織とは言えない。
・学級づくりに日常的に導入されているめあて学習を、
また、下六人部小学校の教職員の意識の根底に
以下のような3つの抵抗(無関心)が存在し、
それが学校改善を停滞させる要因となっている
と考える。
①管理職の行う組織マネジメントヘの抵抗(無関心)
②目標管理と評価(PDCA)への抵抗(無関心)
③外部人材・資源活用への抵抗(無関心)
学校組織づくりの『MBO」に広げていくこと
Ste2:「実行」の手順
①ビジョンの提示(管理職がr行」動ずる)
②リーダーの突出(ミドルが「行」動ずる)
③プランの実行(教職員が『行」動ずる)
④着手の自発性醸成(若手がr行」動ずる)
⑤環境づくり(学校内外の人が『行」動ずる)
教職員が育つ学校とは、「組織として、変革し
一6一
・行事でも、普段の授業や学級活動でも、日常的に意
えやすい成果を目標に意欲的に学習に向かう。
識でき、継続的かっ明確に成果を確認できるような「共
「授業改善継続システム」
通重点」を設定し、実現可能な教育目標にすること
少人数加配などの担任外教職員による支援チ
’重点目標は、管理職が効果的に(簡明に、比職を用
ームが、日常的に授業を支援(指導や評価)し、
いて、繰り返しなど)コミュニケートすること
若手教職員を育成するシステムである。一人一
・多忙感を感じさせないために、教職員のビジョン共有
人の教職員が主体的に授業改善を継続できるよ
や参画を重視すること。そして、日常の中にシステムを
うな自己目標の設定が必要である。
導入することで、多忙を避けること。その際、内外の環
境に目を向け、事務職員などの参画、財務や事務・外
他にも、発展的なプランや下六人部小学校の
実状に応じたいくつかのプランを例示している。
邦人材や資源の活用を考えること
プラン例「特別活動PDCAシステム」
・ r主体観」を引き出すために、高い行動レベルの入の
「重点事項達成システム」など
【「FMC」プラン】
行動や顧客の反応などを実感すること
・やみくもに「MBO」を用いるのではなく、目標の中核を
「MBO」プランが効果を上げたら、管理職
連鎖させること。児童のマネジメントも連鎖させることで
行動、教育課程、教師業務などについて思い切
共に効果を上げること。さらに、学校評価や教職員評
った“スクラップ&ビルド”を進めたい。
価を連鎖させ、効率的に実施し、相乗効果を得ること
また、日常の中で、保護者や地域住民、教育
委員会、専門家などが学校に関わり、継続的に
①小さな成果の創出(管理職が「効」果を知る)
PDCAを進める制度(rモニター制度」やrラ
②確かな成果の認識(教職員が『効j果を知る)
イトスタッフ制度」)を導入したい。
③成果の広報(外部の人がr効」果を知る)
古川久敬は『構造こわし』の中で「職場変革
④システムの定着と改善(さらなるr効」果をめざす
が定着したとしても、それは今ひとたび硬直へ
の途を歩み始めたことを意味する」と述べてい
・共通の体験を増やし、教職員が共に大きな体験を乗
る。課題や要望、社会情勢は刻一刻と変化を続
り越えることで、「連帯感」を共有すること
ける。その変化に対応できる‘‘未来志向型”の
・教職員が「MBO」力の向上を実感すること
学校組織でありたい。
【「MBO」プラン】
本プランの中心目的は、「MB O」を教職員の
上記の意識改革と並行して実施するrMB O」
意識に浸透させることである。「MBO」を浸透
プランとして、以下のシステムを提案する。た
させるためには、これまで述べてきたとおり、
だし、本来は、教職員自身が現状や課題、児童
多くの仕掛けや環境が必要である。ビジョンの
や保護者の要望、社会の変化等に応じて企画・
説得力、ビジョンヘの自身の感情移入、教職員
推進するものであり、一例に過ぎない。
の人間関係、職場の雰囲気、成果や成長の認識
「基礎学力定着システム」
・。それらを総合的にプロデュースできる管理
プロジェクトチーム(希望参加)が基礎学力
職、そして、そんな職場環境を創り出せる学校
の評価規準を作成し、短期サイクルで成果を確
だけが、学校改善を可能にする。
認するシステムである。児童も教職員も目に見
修学指導教員 竺沙 知章
一7一