ドラフト管付き気泡塔のガスホールドアップの simulation

ドラフト管付き気泡塔のガスホールドアップの simulation
神奈川工科大学 応用バイオ科学部
これらの式の適用範囲は、Di = 0.05-0.13m, Ld = 0.5-1.40m,
HL = 0.60-1.55m and C = 0.03-0.182 m である。
3. CFX による simulation
Simulation の条件:気泡径=5mm、非定常計算、3D
モデル(塔径 D=16cm、塔高 H=1m)
、Euler-Euler モデル、
乱流モデル=SST(Shear Stress Transfer)モデル、5mm
Mesh,空気-水系,25℃。水は回分式。ドラフト管の長さ
Ld=50cm,ドラフト管の内径 Di=2-12cm,ドラフト管の下
端と塔底の間のクリアランス C=0-10cm、ガスは塔底
の中央の孔径 1cm の単一孔よりドラフト管の中へ吹き込
んだ。
4. simulation の結果
Fig.1 にドラフト管なしの気泡塔における UG=7cm/
sでの EG とガス流速 VG、
液流速 VL のコンター図を示す。
Fig.1(b)は気泡が半径方向にゆれながら上昇しているの
がわかる。(c)と(d)より、VG と VL は、ガスの入り口直
上で大きな値を示していることがわかる。
Fig..2 は内径 12cm のドラフト管で、クリアランス C=
(a) legend
(b) EG
(c) VG
(d) VL
Fig.1 Contours of EG, VG and VL in the bubble column with
no draft tube
C:
EG:
0cm
1cm
5cm
10cm
16.26% 16.22% 15.05%
16.26%
Fig.2 Contour of EG at UG = 7cm/s in the bubble column with a
12cm I.D. draft tube.
0.18
0.16
EG,sim [-]
1. 緒言
気泡塔は、バイオリアクターや気液反応器として工業
的に広く利用されている。塔内の流動・混合を改良する
ため、ドラフト管付きの気泡塔もよく利用されているの
で、ドラフト管付き気泡塔のガスホールドアップの
simulation を試みた。その結果を Yamashita(1999)の実
験結果と比較した。その結果を報告する。
2. 既往の研究
Yamashita(1999)は、内径 16cm の気泡塔のガスホー
ルドアップ EG に対するドラフト管の影響に付いて研究
し、以下の式を提出した。
EG / Es = Z1Z2 Z1 = 1- (1-Fai)M
M = 18(Fr)0.41
Z2 = 1+70(Ld/D)-2 (Ld / HL)q{Fai (1-Fai)}2 q = 35.3(Fr)0.83
Fig.3 に EGsim に対する C と Di の影響を示す。EGsim
は Di と C に依存した。
Fig.4 に EGsim と yamashita の相関式の値 EGcal との比
較を示す。両者はほぼ近い値を示した。
Yamashita, F. :Korean J. Chem.Eng.,16,7593-7608(1999)
0.12
Di
Di
Di
Di
Di
0.08
=
=
=
=
=
12cm
8cm
4cm
2cm
16cm
0.06
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
C [cm]
Fig.3 Effct of C and Di on EG,sim.
Broken line means EG,sim in the bubble column with
no draft tube.
UG=7cm/s, L d=0.5m, HL=1m, C > 5cm
1
EG, cal [-]
環速度は小さいため、気泡の上昇速度は小さくなり、EG
は大きくなる。C=5cm では、液の循環速度は大きいため、
気泡の上昇速度が大きくなり、EG は小さくなる。
0.14
0.1
0-10cmの時の EG のコンター図を示す(UG=7cm/s)。
C=0 の時は、環状部に気泡がないが、C が増加するにつ
れて、環状部に気泡が増加することがわかる。これは、
液の循環と気泡が環状部を上昇するためである。C=5cm
のとき、EG は最小となった。これは、C=10cm では、C
が大きいので、吹き込んだガスの一部がドラフト管の外
側を上昇するため EG は増加する。C=1cm では、液の循
○山下福志、宮崎悠、瀬川洋平
0.1
0.01
0.01
0.1
EG,sim [-]
Fig.4 EG,cal vs. EG,sim
1