幌延深地層研究センター月報 - 日本原子力研究開発機構

幌延深地層研究センター 2006/11 No.1
幌延深地層研究センター月報
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Horonobe Underground Research Center
編集・発行:日本原子力研究開発機構
幌延深地層研究センター
〒098-3224 北海道天塩郡幌延町北進 432 番 2
℡01632-5-2022
http://www.jaea.go.jp/04/horonobe/
2006 年 11月 16 日 発行
1.施設建設状況
(1)地上施設の建設工事【進捗率(建物)73%】
・PR 施設:低層部コンクリート打設及び屋上防水工事
(2)地下施設(研究坑道)工事:(500m 掘削予定)
・換気立坑:立坑掘削、覆工コンクリート打設(10/31 現在 掘削深度 G.L.-24.6m)
・東立坑:上部工型枠解体、埋め戻し(10/31 現在 掘削深度 G.L.-5m)
・排水処理施設:脱ホウ素・脱窒素設備(建屋工事)
・特別高圧受変電設備:受電準備作業(11/1 ∼受電)
(3)掘削土(ズリ)置場整備工事
・掘削土(ズリ)置場:第 1 次工事の現場作業終了(10/24)
(4)排水管路工事【進捗率 85%】
・管路埋設及び舗装復旧工事
・天塩川吐口部準備工事
地下施設(換気立坑)
町
道
幌
延
北
進
線
HDB-3
地下施設(東立坑)
地下施設(排水処理施設)
コンクリート 掘削土(ズリ)
プラント 仮置場
西立坑
道
道
稚
内
幌
延
線
HDB-6
試験棟
地上施設(PR 施設)
研究管理棟
幌
延
町
市
街
地
へ
施設建設位置図
掘削土(ズリ)置場
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幌延深地層研究センター月報
2006/11 No.1
2.調査研究の紹介
研究所設置地区における高密度電気探査の実施について
北進地区で行われている地下施設の掘削
により、周辺での地下水分布の変化が予測
されます。その変化をモニタリングするた
め、研究所設置地区(約 3km 四方)および
その周辺に約 100 箇所の測定点(電極)を
密に設置した高密度電気探査を実施しまし
た。(調査期間 10 月 23 日∼ 11 月 8 日)
電気探査とは、地下に電流を流して電気
抵抗の分布を調べる調査手法で、電気抵抗
の分布から地下水の分布等を測定すること
ができます。
なお、来年度以降も年間数回の測定を行
うため、今回設置した電極は幌延深地層研
究計画の終了まで適切な保護をして使用し
ます。
電気探査実施範囲
電極設置作業
測量作業
測定作業
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3.調査研究の状況
〈幌延町内における現地調査〉
(1)地質環境調査技術の開発
①露頭調査、ガス調査の継続実施
②表層水理調査(気象観測、河川流量観測、樹冠上蒸発散量観測、地下水位・土壌水分観測の各観測を継続実施)
③高密度電気探査(調査期間 10 月 23 日∼ 11 月 8 日)
(2)地質環境モニタリング技術の開発
①試錐孔を用いた地下水長期モニタリング(継続)
・水圧モニタリングを継続実施 (HDB-1,2,3,6,7,8,9,10)
・HDB-11 地下水の水圧・水質長期観測装置設置作業実施
・HDB-5 メタンガスセンサーの適用試験実施
②高精度傾斜計を用いた地盤挙動のモニタリング(継続)
③遠隔監視システム ( アクロス ) による観測
・電磁波及び弾性波アクロス試験観測を継続実施
(3)地質環境の長期安定性に関する研究
①微小地震の観測、GPS 観測の継続実施
〈研究機関との共同研究〉
○コントロールボーリング調査((財)電力中央研究所との共同研究)
・掘削作業実施(10/31 現在 掘削長:282.0m)
○高精度物理探査技術の現地適用試験(電磁法)((財)原子力環境整備促進・資金管理センターとの共同研究)
・伐開、測量等
4.プレス発表
○幌延フォーラム 2006 の開催について(10 月 5 日(木))
平成 18 年 10 月 23 日(月)に幌延深地層研究センター主催、幌延町後援による標記フォーラムの開催につい
てお知らせしました。
○高精度物理探査技術の現地適用試験開始について(10 月 13 日(金))
( 財 ) 原子力環境整備促進・資金管理センターとの共同研究として、電磁法調査技術を用いた高精度物理探査技術
の現地適用試験の開始についてお知らせしました。
○HDB−11孔への地下水の水圧・水質長期観測装置の設置作業開始について(10 月 13 日(金))
HDB−11孔への地下水の水圧・水質長期観測装置の設置作業の開始についてお知らせしました。
○高密度電気探査の開始について(10 月 20 日(金))
幌延町北進地区の研究所用地及びその周辺において、高密度電気探査の開始についてお知らせしました。
5.センターの動き
■ 秋の北海道クリーン作戦
平成 18 年 9 月 24 日から 11 月 2 日までの「秋の北海
道クリーン作戦」の一環として 10 月 18 日(水)の昼休み、
従業員と安全推進協議会加盟社の方々と共に清掃作業を実施
しました。
当日は、気温 6.5 度、冷たい風の吹くなか防寒着着用で、
景観を損なうゴミを拾い集めました。
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■ 幌延フォーラム 2006 を開催
10 月 23 日(月)幌延町公民館にて「幌延フォーラム
2006」を開催し、地域の方々約 90 名の参加をいただきま
した。
フォーラムでは、平成 18 年度の調査研究実施状況及び地
下施設の建設状況について説明しました。
また、特別講演としてサッカー解説者の金田喜稔氏を招き、
日本代表での経験等から得た、グッドルーザーの精神(試合
に負けても、勝者を称えること)が大切であり、この考え方
はスポーツだけでなく教育など全てについて精神的な成長が
得られるなど、貴重なお話をうかがいました。
■ 防災訓練を実施
10 月 30 日(月)、火災を想定した防災訓練を行いました。
訓練は、屋外への避難訓練と消火器を用いた消火訓練を行
いました。
また、防災訓練後は、北留萌消防組合消防署 幌延支署より
「防火管理について」の講演をいただきました。
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