H26年度試験問題・解答 - 理学療法学専攻

平成 26 年度
2.交通機関のバリアフリー化
リハビリテーション医学概論試験問題
3.ユニバーサルデザインの導入
4.市民への障害についての啓発活動
1.
「リハビリテーション」という言葉の元々の意味
5.職業センターの障害者用プログラム策定
はどれか.
1.訓練
6.IL 運動について正しいのはどれか.
2.治癒
1.障害者の親たちの抗議行動から始まった.
3.破門
2.障害者の身体的自立を目指した.
4.復権
3.障害者の経済的自立を目指した.
5.納税
4.生活保護の拡充を目指した.
5.社会の構成員としての参加を目指した.
2.WHO(1981 年)のリハビリテーションの定義
によるリハビリテーションの目的はどれか.
7.ユニバーサルデザインについて正しいのはどれ
1.訓練
か.
2.治療
1.障害者に特化する.
3.治癒
2.対象は日常生活用品に限らない.
4.復職
3.安全のためにアクセスを制限する.
5.社会的統合
4.視覚に働きかけることに主眼を置く.
5.絵文字(ピクトグラム)表示は含まれない.
3.リハビリテーション医学が大きく発展するきっ
かけとなったのはどれか.
8.高齢者・障害者等の移動等の円滑化の促進に関
1.ローマ帝国滅亡
する法律(バリアフリー新法)の内容に含まれてい
2.宗教改革
ないのはどれか.
3.産業革命
1.介助犬の待機場所の確保
4.明治維新
2.車椅子使用者用の客室の設置
5.世界大戦
3.車椅子使用者用の駐車場の確保
4.車椅子と人がすれ違える廊下幅の確保
4.リハビリテーション医療が,その予防・治療の
5.目の不自由な人でも利用しやすいエレベータ
対象とするものはどれか.
ーの設置
1.疾病
2.障害
9.理学療法士および作業療法士法が公布された年
3.介護
はいつか.
4.福祉
1.1948 年(昭和 23 年)
5.教育
2.1965 年(昭和 40 年)
3.1983 年(昭和 58 年)
5.ノーマライゼーションとして誤っているのはど
4.1996 年(平成 8 年)
れか.
5.2000 年(平成 12 年)
1.大規模収容施設の建設
1
10.PO と略称されるリハビリテーション関連職種
14.正しいのはどれか.
はどれか.
1.麻痺の回復段階は通常,間隔尺度で記述され
1.理学療法士
る.
2.作業療法士
2.ADL は通常,順序尺度で評価される.
3.言語聴覚士
3.主観的疲労度は通常,名義尺度で評価される.
4.義肢装具士
4.評価尺度の妥当性は,検者間の一致度で示さ
5.社会福祉士
れる.
5.評価尺度の信頼性は,変化の検出感度で示さ
11.復職困難は,国際障害分類(ICIDH)におい
れる.
て、以下のどれに相当するか.
1.機能障害
15.FIM について誤っているのはどれか.
2.能力低下
1.ADL の評価である.
3.社会的不利
2.10 項目の評価で,満点は 100 点である.
4.個人因子
3.運動項目だけでなく,認知項目を含む.
5.環境因子
4.介護量と相関する.
5.50 点未満では,まず全介助の状態である.
12.国際生活機能分類(ICF)で「活動」に含まれ
ない項目はどれか.
16.手段的日常生活動作(IADL)に含まれないの
1.入浴
はどれか.
2.整容
1.食事の支度
3.歩行
2.電話使用
4.移乗
3.庭木管理
5.関節可動域
4.排泄コントロール
5.戸締り
13.20 歳の男性.
バスケットボールの選手である.
交通事故で受傷し,両下肢に障害が残存している.
17.廃用症候群について誤っているのはどれか.
この患者の行動とその解釈の組合せで正しいのはど
1.過度の安静により生じる.
れか.
2.若年者にも生じる.
1.交通事故の加害者を恨む.:反動形成
3.障害は一部の筋や骨など局所に限られる.
2.リハビリテーションに熱心に取り組む.
:合理
4.深部静脈血栓症もその一つである.
化
5.急性期リハビリテーションの主要な治療対象
3.バスケットボールの素質はなかったと考え
である.
る.
:投影
4.パラリンピック出場を目指す.
:昇華
18.廃用症候群で通常みられないものはどれか.
5.バスケットボール選手の応援を熱心に行う.:
1.関節弛緩
退行
2.筋萎縮
3.1回心拍出量減少
4.尿路結石
2
5.無気肺
2.下肢切断の原因としては糖尿病や閉塞性動脈
硬化症が多い.
19.ROM とは何を指すか.
3.義手では,装飾義手が最も多く処方されてい
1.関節可動域
る.
2.最大筋力
4.大腿や下腿切断において,断端の創が治った
3.記憶力
ら,すぐに義肢が装着できて歩くことができ
4.言語機能
る.
5.高次脳機能
5.練習用仮義足は医療保険により支給される.
20.徒手筋力テスト(Daniels 法)について誤って
24.装具や義肢において,関節に相当する部分を
いるのはどれか.
何というか.
1.6 段階評価である.
1.半月
2.順序尺度である.
2.支柱
3.測定には CYBEX など特殊な機器を必要とす
3.継手
る.
4.ストラップ
4.測定の際,トリックモーション(代償運動)
5.ソケット
に注意する.
5.重力を除けば完全に動かせる場合,その評価
25.アスレティックリハビリテーションの目的は
は 2 である.
どれか.
1.スポーツ外傷・障害の治癒
21.加齢に伴って生じる筋量の減少を何というか.
2.ADL 自立
1.筋ジストロフィー
3.社会復帰
2.ポリオ
4.競技復帰
3.重症筋無力症
5.競技能力向上
4.多発性筋炎
5.サルコペニア
26.脳卒中後の片麻痺患者において,非麻痺側上
肢を拘束した上で,麻痺側上肢に対し集中的に訓練
22.運動器の障害により,介護・介助が必要にな
する治療法を何というか.
ったり,そのリスクが高くなったりしている状態を
1.免荷療法
何というか.
2.装具療法
1.ひきこもり
3.CI 療法
2.生活習慣病
4.機能的電気刺激療法
3.メタボリックシンドローム
5.経頭蓋磁気刺激療法
4.ロコモティブシンドローム
5.老年症候群
27.自覚的運動強度を示すものはどれか.
1.心拍数
23.四肢の切断について誤っているのはどれか.
2.心電図
1.上肢切断の原因としては労働災害事故が多い.
3.血圧
3
4.無酸素性閾値
33.糖尿病に対する運動療法について正しいのは
5.ボルグ指数
どれか.
1.インスリン感受性の増加が目的である.
28.Blackburn による最大心拍数予測式はどれか.
2.無酸素運動が推奨される.
1.220 - 年齢
3.運動中低血糖になることはない.
2.100 + 身長
4.運動強度は強ければ強いほどよい.
3.120 + 体重
5.眼底出血がある増殖網膜症合併例でも特に制
4.8 × BMI
限はない.
5.2 × 安静時心拍数
34.肺がんの手術症例に,術前,腹式呼吸訓練や
29.1 MET に相当する酸素消費量はどれか.
喀出訓練を行った.がんリハビリテーション分類
1.1.0 ml O2/kg/min
(Dietz の分類)において,以下のいずれに分類され
2.3.5 ml O2/kg/min
るか.
3.7.0 ml O2/kg/min
1.教育的
4.10 ml O2/kg/min
2.予防的
5.45 ml O2/kg/min
3.回復的
4.維持的
30.呼吸機能の評価でないものはどれか.
5.緩和的
1.スパイログラム
2.動脈血ガス分析
35.死別経験者に対するサポートを何というか.
3.NYHA 分類
1.緩和ケア
4.Hugh-Jones 分類
2.デイケア
5.6 分間歩行試験
3.デイサービス
4.グリーフケア
31.メタボリックシンドロームの評価項目に含ま
5.エンゼルケア
れないものはどれか.
1.腹囲
36.脳性麻痺について誤っているのはどれか.
2.血圧
1.脳の進行性病変による.
3.心電図
2.近年,重症度が増している.
4.血中脂質値
3.原因として,脳血管障害が最も多い.
5.血糖値
4.病型としては,痙直型が最も多い.
5.リハの基本は神経発達学的アプローチである.
32.本邦における肥満の基準はどれか.
1.体重が 80kg 以上
37.以下の 1994 年に WHO,ILO,UNESCO に
2.腹囲が 90cm 以上
よる地域リハビリテーション(CBR)の定義におい
3.BMI が 25 kg/m2 以上
て(
4.体表面積が 1.72 m2 以上
とは,障害のある全ての人々のリハビリテーション,
5.体積が 70 L 以上
(
4
)内にあてはまるものはどれか.
「CBR
),そして社会への統合を地域のなかで進
めるための戦略である.
」
4.第1号被保険者とは,60 歳以上で,要介護ま
1.医療
たは要支援と判定された者である.
2.福祉
5.要支援者は介護保険を利用して施設入所サー
3.生活保護
ビスが受けられる.
4.機会均等
42.EBM(Evidence-based medicine)で正しい
5.政治参加
のはどれか.
38.日本の全人口に占める障害者の割合はどのく
1.医師の指示を重視する医療
らいか.
2.医療チームの合意を重視する医療
1.0.03 %
3.患者の希望を重視する医療
2.0.1 %
4.診療情報の管理と守秘を重視する医療
3.0.5 %
5.実証された効果を重視する医療
4.2 %
5.5 %
43.EBM を実践する場合に最初に行うのはどれか.
1.検証
39.本邦の医療保険制度について誤っているのは
2.適用
どれか.
3.情報収集
1.明治時代に国民皆保険制度が導入された.
4.批判的吟味
2.診療報酬上の 1 点は 10 円に相当する.
5.問題点の定式化
3.作業療法で心大血管疾患リハビリテーション
は算定できない.
44.以下の研究デザインのうち最もエビデンスレ
4.がんリハビリテーションに算定日数制限はな
ベルの高いものはどれか.
い.
1.患者-対照研究
5.DPC では,原則,医療費は定額払いである.
2.コホート研究
3.症例報告
40.本邦の医療保険における脳血管障害等リハビ
4.専門家の意見
リテーションにおける算定日数上限はどれか.
5.無作為化比較試験
1.90 日
2.150 日
45.検査の「感度」を示す説明で正しいのはどれ
3.180 日
か.
4.1 年
1.測定の精密度
5.無期限
2.実際の患者が検査で陽性となる確率
3.実際の患者でない者が検査で陰性となる確率
41.我が国の介護保険制度について正しいのはど
4.検査が陽性だった場合に実際の患者である確
れか.
率
1.デンマークの介護保険制度をモデルとした.
5.検査が陰性だった場合に実際の患者でない確
2.保険者は市町村または東京 23 区である.
率
3.財源の全ては保険料である.
5
46.面接における傾聴的な態度はどれか.
3.在院日数を短縮できる.
1.相づちを打つ.
4.職種ごとに個別のパスを用いる.
2.行動の理由を説明させる.
5.インフォームド・コンセントの説明内容が充
3.事実関係を正確に確認する.
実する.
4.患者の感情に焦点を当てない.
5.話が途切れそうになったら新たな話題を提供
解答
する.
1.4
2.5
3.5
4.2
5.1
6.5
7.2
8.1
9.2
10.4
47.労働災害において,1つの重大事故の背後に
11.3
12.5
13.4
14.2
15.2
は 29 の軽微な事故があり,その背景には 300 の異常
16.4
17.3
18.1
19.1
20.3
が存在すると言われ,医療事故もこの法則に該当す
21.5
22.4
23.4
24.3
25.4
ると考えられている.この法則を何というか.
26.3
27.5
28.1
29.2
30.3
1.ケプラーの法則
31.3
32.3
33.1
34.2
35.4
2.ハインリッヒの法則
36.1
37.4
38.5
39.1
40.3
3.ヒヤリ・ハットの法則
41.2
42.5
43.5
44.5
45.2
4.マーフィーの法則
46.1
47.2
48.1
49.3
50.4
5.ルーズベルトの法則
平均点 45.3,最高点 50,最低点 30
48.医療事故について誤っているのはどれか.
(50 点満点,合格ライン 30 点)
1.医療従事者が被害者である場合は含まれない.
2.患者が病院の廊下で転倒した場合も含まれる.
3.医療従事者の過失の有無は問わない.
4.原則として 6 段階のレベルに分類する
5.医療事故の防止には医療従事者個人の努力に
依存するだけでは限界がある.
49.治療についてのインフォームド・コンセント
で適切でないのはどれか.
1.治療者はすべての治療法について説明する.
2.治療者は患者が理解できる方法で説明する.
3.判断能力に関わらず患者の決定が優先される.
4.患者の同意内容は文書で保存する.
5.患者は同意を撤回することができる.
50.クリニカルパスについて誤っているのはどれ
か.
1.新人教育に役立つ.
2.治療を標準化できる.
6