AC208

科目名
ファジイ工学特論
使用教科書
参考書
教官名
田畑 亨
対 象
開講
単位数 必・選
制御情報システム工学専攻2年 前期
2
選択
山下 元、須田 宏著、「ファジイ数学入門」、森北出版
三矢直誠、田中一男著、「C言語により実用ファジイブック」、
ラッセル社
授
ファジイ工学特論は人の感覚情報に関し、自然言語の意味、概念の定義、または人間の知的判断
業 などに含まれる不確かな“あいまい”情報を取り扱い,中間的な所属度を認め、冗長性を含むメン
の バシップ関数により定式化し、意味レベルで情報処理するファジイ理論の応用について概説する。
概
要
授 (1)基本ファジィ演算が理解できる。
業
の (2)αレベル集合を用いてファジイ数を解析できる。
目 (3)ファジイ関係の合成によるファジイ推論が理解できる。
標
授業項目
時間数
2
2
2
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2
2
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2
2
2
2
2
2
2
2
第 1 週 ファジイ理論とは
第 2 週 ファジイ集合表現
第 3 週 ファジイ論理演算、代数演算
第 4 週 αレベル集合を用いたファジイ集合演算
第 5 週 ファジイ関係
第 6 週 ファジイ関係の合成
第 7 週 ファジイ関係の基本的性質
第 8 週 ファジイグラフと分割樹
第 9 週 ファジイ順序関係とクラスタ分析
第 10 週 ファジイ推論
第 11 週 ファジイ制御
第 12 週 ファジイ関係を用いたファジイ推論
第 13 週 ファジイ理論の応用(1)
第 14 週 ファジイ理論の応用(2)
第 15 週 前期定期試験
計30
時間
評
価
方
針
定期試験を60%、講義中に不定期に行う演
習などの宿題レポートや小テストを40%とし
て評価を行う。全体の60%以上を持って合格
とする。
関 感性情報工学(1年)
連
科 ヒューマンインターフェイス技術(1年)
目
備 質問があれば田畑教官室に来るか、電子メール([email protected])を送ること。
考
授業の内容
第
第
第
第
第
第
第
第
第
第
第
第
第
1 週 1 年間の講義予定、教科書の説明を行う。“ファジイ”の言葉の意味を述べ、厳密に定量的
に定義できない、人間に関係するあいまい情報をより的確に表現する手段としてファジイ理
論が適用できることについて述べる。
2 週 人間に関するあいまい情報の表現方法として、ファジイ集合による離散的表記法、連続的
表記法を学ぶ。
3 週 ファジイ論理演算、代数演算の定義を示す。さらに、満足度が最も高くなるときの要素値
の導出法として MIN/MAX 演算について述べる。
4 週 ファジイ集合を分解したαレベル集合を用いて、連続表現されたファジイ集合を離散表現
されたファジイ集合に変換する方法について述べる。
5 週 ものともののあいまいな関係を数量的に表現するファジイ関係を示し、ファジイ関係の和
や積の基本演算、α—レベル関係について述べる。
6 週 ファジイ関係の演算の代表的なものであり、MIN/MAX 演算処理を実現する合成について
述べ、ファジイ関係の基本的性質について説明する。
7 週 ものともののあいまいな関係がどの程度にているかを表すファジイ類似関係を、類似関係
行列を用いてα—レベル関係を導出することで確かめる。
8 週 ファジイ関係の別表記手段としてファジイグラフについて述べ、α —レベル関係より得ら
れる分割樹表現によりファジイ類似関係の類似度を確かめる。
9 週 上下関係など階層性の見られるファジイ関係としてファジイ順序関係の満足する基本的性
質から様々なファジイ順序関係を述べ、ファジイグラフや分割樹に表れる特徴を明確にす
る。
10 週 ファジイ集合やファジイ関係のあいまいな情報をもとにして新しい有用な情報を見いだす
ファジイ推論の規則の表記法、推論過程、推論結果の求め方を述べる。
11 週 いくつかのファジイ集合に対して成り立つファジイ規則をファジイ推論することで、ある
事実に対する結論を得るファジイ制御について述べる。
12 週 いくつかのファジイ関係に対して成り立つファジイ規則を用いて合成を求めることで得ら
れるファジイ推論について述べる。
13 週 ファジイ理論の応用(1)として、多くの人に行った人間の感覚的、心理的な意識調査に
よって得られたファジイ関係行列によるアンケート結果を解析し、得られたファジイグラフ
や分割樹により有効な知見を抽出する手法を紹介する。
第 14 週 ファジイ理論の応用(2)として、人間の感情遷移分析例を示し、遷移行列より得ら
れた状態グラフによるファジイ規則間の MIN/MAX 演算処理によるファジイ推論し最適
要素値を抽出する手法を紹介する。
第 15 週 前期定期試験により成績評価を行う。
本科目は、講義中心の説明だけでなく実際の具体的なファジイ理論の応用例を示して、演習をす
ることによって、より実際的な知識が理解できるようにしたい。
レポート課題を随時行う。提出期限は出題時に指定し、この期限内に提出しなかった不提出レ
ポートは 0 点とする。