平成 27 年度 「登録地すべり防止工事試験」 一次試験問題及び解答

平成 27 年度 「登録地すべり防止工事試験」
一次試験問題及び解答
一次試験に出題された問題及び解答は,次の通りです。
₁.基礎知識問題(択一式 20 問) 10:30 ~ 12:00 (90 分)
【₁】
地すべり災害情報に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.国土交通省の集計によれば,最近の 10 年間では,土砂災害は年平均 1,000 件以上発生している。
₂.活発化した地すべりに対しては,地盤伸縮計を設置し警戒避難体制をとることができる。
₃.地すべり危険箇所は,
人家や公共施設の想定被害に関係なく,
地すべりの発生のおそれのある区域としている。
₄.国土交通省により公表された数字では,すべり危険箇所は全国で約 11,300 箇所ある。
【₂】
活断層による変位地形に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.断層破砕帯は脆弱なため,断層に沿って谷が発達することがあり,これは褶曲構造の一種である。
₂.断層谷は断層変位の直接の結果として生じた谷であり,断層線に沿って直線状あるいは緩やかな弧状に延
びる。
₃.縦ずれ断層は段丘面などの地形面の高さの食い違い,横ずれ断層は谷や尾根の屈曲として地形に影響を及
ぼしていることが多い。
₄.断層崖は断層変位の直接の結果として生じた急崖,およびその原形が侵食されてできた急斜面である。
【3】
熱水変質に関する次の記述のうち,下線部 A・B の正(○)
・誤(×)の組み合わせが正しいもの はどれか。
熱水変質は,火山活動の多い我が国においてはいたるところで見られる。変質帯における鉱物の種類は,熱
水の温度,成分,A:pH などにより異なる。また,モンモリロナイト(スメクタイト)のように,膨潤性を持
つ粘土鉱物が生成される場合もあるが,B:硬化作用と称し,熱水によりもたらされた珪酸鉱物が既存の鉱物
を置き換えて硬質になる場合もある。
₁.A -×,B -×
₂.A -×,B -○
₃.A -○,B -×
₄.A -○,B -○
【₄】
地すべり調査に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.地すべり調査の目的は,適切な対策工の設計や警戒避難体制の整備のために必要な情報を得ることである。
₂.地すべり調査の初期段階で行う現地踏査の目的は,地すべりの変動範囲,すべり面の深さ,移動方向を把
握することである。
₃.すべり面の推定や地下水の分布等を把握することを目的として精査を効率的に行うためには,既往資料の
分析や対象地域に対する広域的な概査を事前に行うのがよい。
₄.すべり面の推定には,現地踏査,ボーリング調査,物理探査,動態観測等の結果を総合的に判断すること
が必要である。
- 1-
【₅】
地すべり地や急傾斜地で用いられる物理探査法に関する次の記述のうち,最も適当なもの はどれか。
₁.電気探査によって地下水の分布状況を知ることができる。
₂.弾性波探査によって地盤の振動特性を知ることができる。
₃.自然放射能探査によってすべり面や崩壊面の形状を知ることができる。
₄.地温探査によってすべり面や崩壊面付近の地質構造を知ることができる。
【₆】
調査ボーリングに関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.調査ボーリングは,現地踏査結果をもとに,すべり面形状を決定できるよう過不足のないように配置しな
ければならない。
₂.調査ボーリングでは,
コア採取と同一孔で併せて標準貫入試験などを実施して,
対策工設計のための基礎デー
タを効率的に取得することが重要である。
₃.調査ボーリングの最も重要な目的の一つは,良質なコアの採取とそれに基づくすべり面の判定である。
₄.後退性の地すべりや崩壊が考えられる場合,これらの上部斜面にも調査ボーリングを配置する必要がある。
【₇】
ボーリングコアの観察からすべり面を判定する際の着眼点として,最も重要度の低い項目は次のうちの
どれか。
₁.腐植土層の存在
₂.軟弱な粘土層の存在
₃.崩積土層の下面
₄.風化岩または岩盤の上面
【₈】
地すべり防止施設や急傾斜地崩壊防止施設の点検にあたって着目すべき損傷や状態として,最も適当でな
いものは次のうちどれか。
₁.アンカー工 :受圧構造物の腐食,アンカーの引き抜け
₂.法枠工
:中詰材の流出,湧水,枠の破損
₃.擁壁工
:ひび割れ,変形,沈下,背面空容量
₄.横ボーリング工 :鉄細菌・泥等の付着,孔口保護工の損傷,孔曲り
【₉】
ダムの湛水による地すべりの発生原因のうち,地すべりの不安定化との因果関係が最も浅い現象は次のう
ちどれか。
₁.水没による地すべり地塊内の地下水位の上昇
₂.急激な貯水位低下による残留間隙水圧の発生
₃.貯水による荷重増加に伴う,地すべり地塊内部のひずみの発生
₄.水没によって発生する地すべりブロック末端部の小崩壊
【10】
地すべりや急傾斜地の安定解析に関係する用語の組み合わせとして,最も適当でないものは次のうちど
れか。
₁.内部摩擦角φ,地質構造,リニアメント
₂.測線設定,地下水位,単位体積重量
₃.地すべりの活動状況,現状安全率,保全対象
₄.すべり面形状,ブロック区分,粘着力 c
- 2-
【11】地すべり防止対策の計画に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.地すべり防止工事は地すべりによる災害から国民の生命財産及び公共施設等を守ることを目的としている。
₂.地すべり防止計画は地すべり防止区域の地形,地質,気象等の諸条件や土地利用,緊急性等を考慮し計画する。
₃.多くの場合で,計画安全率は 1.20 ~ 1.50 の間の値に設定される。
₄.ダム貯水池周辺の地すべりの場合は湛水位の変動の影響を検討する必要がある。
【12】地すべり対策工や急傾斜地崩壊対策工の計画に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.末端部が渓流によって侵食されている非常に大規模な地すべりであるため,抑止工を主体とした対策工を
計画した。
₂.梅雨等長期の降雨や融雪水の時期と地すべりの移動状況が密接に関連していることが分かったため,抑制
工を主体とした対策工を計画した。
₃.急傾斜地において更なる崩壊のおそれがあったので,ソフト対策を提案した。
₄.対策範囲の詳細を決定する目的で,変状範囲周辺の状況を把握した。
【13】次の説明の中の空欄に入る用語の組み合わせとして,最も適当なもの はどれか。
一般に地すべりの末端に盛土すると地すべりは(ア)し,地すべりの頭部を排土すると地すべりは(イ)する。
地すべり末端に盛土する場合は,
(ウ)について検討する必要があり,地すべり頭部を排土する場合は(エ)に
ついて検討する必要がある。
(ア)
(イ)
(ウ)
(エ)
₁.安定化 安定化 上方斜面の安定性 基礎部の洗掘防止
₂.安定化 不安定化 基礎部の洗掘防止 拡大すべり
₃.安定化 安定化 下方斜面の安定性 上方斜面の安定性
₄.不安定化 安定化 拡大すべり
下方斜面の安定性
【14】応急対策に関する次の文章の空欄に入る語句の組み合わせのうち,最も適当なもの はどれか。
切り土を行っている斜面で地すべりの兆候が発見された。そのため,まず,
(ア)を行い,
(イ)をした。(イ)
と併行して,
(ウ)を実施し,引き続いて(エ)を行った。さらに,土塊の滑動が沈静化した段階で(オ)など
を実施して,発生機構を明らかにした。
(ア) (イ) (ウ) (エ) (オ)
₁.応急対策工の施工 移動範囲の確認 地質調査ボーリング 警戒避難体制の整備 移動状況の計測
₂.警戒避難体制の整備 応急対策工の施工 地質調査ボーリング 移動範囲の確認 移動状況の計測
₃.移動範囲の確認 移動状況の計測 警戒避難体制の整備 応急対策工の施工 地質調査ボーリング
₄.地質調査ボーリング 警戒避難体制の整備 応急対策工の施工 移動状況の計測 移動範囲の確認
- 3-
【15】応急対策に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.応急対策工の諸元及び施工位置の決定には,移動土塊の到達範囲を推定する数値シミュレーションを実施
する。
₂.応急対策工の計画のためには,地すべりの素因や誘因を推定することが重要である。
₃.応急対策工として,地すべりの移動範囲外から移動土塊に向けて掘削する集水ボーリング工を先行した。
₄.応急対策工の効果の判定には,移動量観測の結果が重要な指標となる。
【16】のり面工事における計画・施工に関する次の記述うち,最も適当でないものはどれか。
₁.仮設防護施設は,掘削整形に伴う落石や倒木対策だけでなく,土砂や排水の流入,モルタルやグラウトの飛散,
騒音に対しても防護可能な構造とする。
₂.斜面の末端部に擁壁を施工する場合は,掘削作業にともなう崩壊の危険を避けるため,適当なスパンに分割・
施工し極力早く埋め戻しをする。
₃.吹付法枠は,対象斜面の高さや勾配の変化,凹凸等に対して施工性・適応性が高く,上方から下方へ順次
モルタルを吹き付け,打ち継ぎ目は原則縦枠に設ける。
₄.法枠の間隔は,所定の規格値を満足するとともに,対象斜面の勾配や凹凸,立木の存置の有無等を考慮し
て配置する。
【17】グラウンドアンカー工の施工に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.使用する削孔機械は,運搬仮設,地盤条件,削孔仕様(径,長さ),地形や周辺状況だけでなく経済性も考
慮して選定する。
₂.削孔工は清水の使用を原則とし,グラウトと定着地盤との付着を阻害する泥水等は使用しない。なお,削
孔長が長い場合や削孔角度が急な場合はスライムの排除にエアリフトを併用する。
₃.置換注入はアンカーの最低部から開始し,孔口から注入したグラウトがオーバーフローするまで行う。た
だし,設計注入量の 10 倍を超えてもオーバーフローしない場合は,一時中断し半日程度の間隔をおいて再
度注入する。
₄.アンカーに緊張力を導入する際に,構造物にねじれ等や異常な沈下を生じることが懸念される場合は,端
から連続的に行うのではなく,構造物全体にわたって均等に引張り力を受けるようにする。
【18】
既設の地すべり防止施設における集水井の維持管理および対策に関する次の記述のうち,最も適当でな
いものはどれか。
₁.集水井の点検において,バーチカルスチフナーの押出し変形が確認されたため,直ちに栗石・玉石で変形
深度まで充填した。
₂.経年劣化により腐食破損が確認された直径 3.5 m ライナープレートの集水井において,内側に直径 2.5 m
のライナープレートを新設し,その外周の空隙部は,流動性の良いモルタルで充填補強した。
₃.排水ボーリング孔の点検において,保孔管内のスケール(鉄細菌・泥等)の付着が多く,排水機能の低下
が確認されたため,高圧洗浄工を実施した。
₄.隣接する観測孔の水位が徐々に上昇傾向にあるため,湧水量の多い上段部に集水ボーリングの増し打ちを
計画した。
- 4-
【19】警戒避難に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.パイプ歪計は,すべり面の運動方向を的確に把握できるため,警戒・避難体制での主要観測計器として用
いられる。
₂.地盤伸縮計は,地すべりの移動速度を連続的にかつ容易に捉えることができるため,警戒・避難体制での
主要観測計器として用いられる。
₃.規模の大きな地すべりの場合,降雨が止んだ後からも移動を開始する場合があるため,避難勧告の解除は
慎重を期す必要がある。
₄.住民の防災意識向上と危険時の避難などのために,ハザードマップの利用が有効である。
【20】地すべり等防止法およびその関係法令に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.砂防指定地は国土交通大臣が指定する。
₂.地すべり防止区域は都道府県知事が指定する。
₃.急傾斜地崩壊危険区域は都道府県知事が指定する。
₄.土砂災害警戒区域は都道府県知事が指定する。
以上 20 問
₂.専門知識問題(択一式 15 問)及び記述式問題 13:00 ~ 16:00(180 分)
注:以下の記述の中で,
「土砂災害防止法」とは,「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関
する法律」の略称として用いている。
【₁】
近年の斜面災害に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.2013 年台風 26 号による伊豆大島の災害では,表層崩壊がほぼ同時多発的に発生し,大量の土砂と流木が
土石流となって集中流下した。
₂.2014 年 8 月台風 11 号,12 号により四国では多量の降雨があったが短期間の降雨であったため,がけ崩れ
は多数発生したものの地すべり災害は発生しなかった。
₃.2014 年 8 月 20 日広島市で発生した土砂災害に対して緊急点検が行われ,二次災害のおそれが高い箇所に
土石流センサーやサイレンが設置された。
₄.2012 年 3 月融雪により上越市国川で発生した地すべりでは,被害の想定される範囲について,土砂災害緊
急情報が上越市に通知された。
- 5-
【₂】
岩石の削剥に対する抵抗性の違いに由来して形成された,地質構造を反映する侵食地形を組織地形という。
このような組織地形に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.組織段丘は河川の下刻とともに侵食が進み,河谷の谷壁の硬岩層の層理面に沿って幅広く生じたほぼ水平
な平坦面をいう。
₂.典型的な組織地形としては,ホグバック,ケスタ,メサ,ビュートなどがある。また,メサやビュートの
最上部層を構成する侵食されにくい岩石をキャップロックという。
₃.断層面沿いの岩石が侵食されて直線状にできる断層線谷や,侵食に対する抵抗性の異なる岩石が断層で接
している場合にできる断層線崖も組織地形である。
₄.低所に侵食されにくい岩石,その周囲の高所に侵食されやすい岩石が分布している場合,侵食作用で高所
が低くなり,低所だった所が相対的に高所となることがある。これを地形の逆転という。
【₃】
次の説明の空欄に入る語句の組み合わせとして,最も適当なもの はどれか。
地すべり地や急傾斜地で用いられる観測機器の維持管理を行う際の点検項目として,(ア)では設置個所周辺
の局所的な地盤沈下,
(イ)では気泡管の破損,(ウ)では塩ビ管,小枝,雑草等のインバー線への接触,(エ)
ではプローブ車輪の破損,
(オ)ではリード線の破断や腐食等が挙げられる。
(ア)
(イ)
(ウ)
(エ) (オ)
₁.孔内傾斜計 パイプ歪計 地盤傾斜計 地中伸縮計 地盤伸縮計 ₂.パイプ歪計 地盤傾斜計 孔内傾斜計 地中伸縮計 地盤伸縮計
₃.地盤伸縮計 地中伸縮計 孔内傾斜計 地盤傾斜計 パイプ歪計
₄.地中伸縮計 地盤傾斜計 地盤伸縮計 孔内傾斜計 パイプ歪計
【₄】
地下水調査に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.地下水追跡で用いるトレーサーには,水溶性が高く,長距離の追跡が可能であるほか,環境的にも問題の
ない薬品を選択する必要がある。
₂.地下水検層は,ボーリング孔内で電解物質の希釈状況を測定して地下水の流動状況等を把握する調査のため,
計測の間隔は時間の経過とともに密とするのが一般的である。
₃.試錐日報解析では,ボーリング掘削時の孔内水位情報をもとに有圧地下水帯や透水層・遮水層などの推定
を行う。
₄.地下水位観測孔の保孔管は,すべり面付近の地下水位帯のみを対象にした部分ストレーナー加工とするこ
とが望ましい。
- 6-
【₅】
地すべり防止施設や急傾斜地崩壊防止施設の点検は,定期点検,臨時点検及び詳細点検に分類される。こ
れらの点検に関する記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.点検の主な目的は施設の機能や性能の低下などの状況を把握することであり,点検によって施設の変状レ
ベルや健全度が評価される。
₂.定期点検は目視点検を主体とし,臨時点検,詳細点検は定期点検では得られないより詳細な情報を定量的
に得るために実施する点検である。
₃.地すべり防止施設や急傾斜地崩壊防止施設の点検では,施設周辺の新たな亀裂,段差,陥没・隆起,崩壊・
侵食など斜面の安定に悪影響を及ぼすような斜面周辺の状況等についても確認する。
₄.アンカーの飛び出しや周辺斜面に地すべり性変動が認められる場合は,詳細点検として荷重計による残存
引張り力の計測等の調査を行うことが望ましい。
【₆】
次の記述は,がけ崩れと地すべりの差異を項目ごとに述べたものである。これらの記述のうち,最も適当
でない項目はどれか。
₁.地すべりは,特定の地質または地質構造の所に発生することが多い。一方がけ崩れの発生は,地質との関
連性が比較的小さい。
₂.がけ崩れは,傾斜角 30 度以上の斜面で多く発生する。これに対して地すべりは,5 ~ 20 度の緩斜面での
発生が多く,移動ブロック頭部は台地状の地形を呈することも多い。
₃.一般的に,がけ崩れは地すべりよりも規模が小さいため,その移動土塊は原形を保ったままであるが,地
すべりは繰り返し活動するため,土塊は原形を留めていない場合が多い。
₄.地すべりは主として粘性土をすべり面として活動するが,がけ崩れは,砂質土でも多く発生する。
【₇】
次の説明の中の空欄に入る用語の組み合わせとして,最も適当なもの はどれか。
極限平衡法の安定解析式における安全率 F の定義は,すべり面の(イ)を安全率 F で割った値が現在発揮さ
れているすべり面の(ロ)と一致するというものである。よって安全率 F はすべり面の(イ)を(ロ)でわっ
た値となる。安定解析の手順は地すべりの解析断面を(ハ)に分割し,(ハ)ごとに土塊重量や(二)などを求
める。この(二)には観測期間中の(ホ)を用いることが多い。
₁.イ:せん断力,ロ:せん断抵抗力,ハ:地層,二:慣性力,ホ:最小値
₂.イ:せん断強さ,ロ:せん断力,ハ:細片,二:間隙水圧,ホ:最大値
₃.イ:せん断力,ロ:せん断強さ,ハ:細片,二:慣性力,ホ:平均値
₄.イ:せん断抵抗力,ロ:せん断力,ハ:地層,ニ:地下水位,ホ:平均値
【₈】
地すべり防止計画についての次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.排水ボーリング長が 80 m を超える場合は,集水井の配置計画を変更することが望ましい。
₂.排水トンネル自体が地下水排除機能を有しているので,できるだけすべり面に接して計画する。
₃.アンカー工計画時には,維持管理を目的としたアンカー荷重計を効果的に配置することが望ましい。
₄.ハザードマップ作成や避難訓練はソフト対策として地すべり防止計画に含まれる。
- 7-
【₉】
杭工の設計に関する次の記述のうち,最も適当なもの はどれか。
₁.フェレニウス式から求められる必要抑止力はすべり面の接線方向の力であり,通常,斜め方向の力であるが,
その値をそのまま杭の水平負担力としてくさび杭の設計を行った。
₂.くさび杭の設計を行ったが,不動層の地質が不均質な風化岩であったことから,根入長はモーメント第 1
ゼロ点深度の 1.5 倍として設計した。
₃.杭頭アンカー付き抑え杭の詳細設計において,杭頭アンカーを杭の鋼管部に直接設置する設計とした。
₄.抑え杭で設計した場合とくさび杭で設計した場合の経済比較を行ったところ,くさび杭が安価となったこ
とから,くさび杭での設計結果を採用した。
【10】
応急対策工に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.変動が激しい地すべり地内に施工する水路工は,ある程度の変形に対しても機能を維持できるフレキシブ
ルなコルゲート水路等を活用することで,その後の機能点検が不要となるため,経済的にも有利である。
₂.変動が激しく地すべり地内からの施工に危険を伴う場合,地すべり地外からの横ボーリング工の施工を計
画し,その効果を期待する。
₃.応急押え盛土工には,恒久対策後に除去する一時的な押え盛土工と恒久的な押え盛土工がある。双方とも
施工にあたっては盛土によって背後斜面の地下水位を上昇させないように,盛土材には透水性の良い材料
を用いる。
₄.亀裂を規模の小さいうちに防水シートで被覆,あるいは現地発生土や粘土で閉塞すると,地すべりを拡大
させない効果が発揮される場合がある。
【11】
応急対策に用いられる観測機器,伝送機器に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.Ku-SAT は,国土交通省に整備されている通信衛星を利用した情報伝送装置である。特徴として,機動性,
広域性,同報性などに優れることなどがある。
₂.テレメータは,水位・雨量などの観測情報を無線により遠方に伝送するシステムであり,災害テレメータ
はこのシステムを人力可搬式にして災害現場に持ち出せるようにしたものである。
₃.監視専用の CCTV カメラは解像度やタイプにより夜間の使用性に優れ,消費電力も小さく,情報伝達が容
易であるため,災害地の監視に多用されている。
₄.GPS は地球上における現在位置を測定するために,GPS 衛星を用いる全地球測位システムであり,GPS 受
信装置を地すべり土塊等に設置することにより,その移動量を知ることができる。
【12】
地すべりブロック内におけるグラウンドアンカー工に関する次の記述のうち,最も適当でないものはど
れか。
₁.亀裂が発達した岩盤層でのグラウト注入において,置換注入後にテンドンを挿入し,その後のアンカー体
部へのケーシング加圧注入回数を多めに実施した。
₂.設計極限引抜き力を調査するための引抜き試験において,設計に用いた周面摩擦抵抗値より逆算したアン
カー力の 10 ~ 20% 大きめの値を計画最大荷重とし,試験テンドンは計画最大荷重に耐えられるアンカー
体長とした。
₃.リフトオフ試験では,既存アンカーの再緊張結果を「荷重―変位量曲線図」に取りまとめ,得られた残存
引張力により健全性を評価する。
₄.ランク A の適性試験における計画最大荷重は,PC 鋼材においては降伏引張り荷重の 0.90 倍以下とし,連
続繊維補強材の場合は極限引張り荷重の 0.75 倍以下とする。
- 8-
【13】
のり面保護工の安全管理に関する次の記述のうち,最も適当なもの はどれか。
₁.高さ 4 m のアンカー用単管足場の組立・解体作業において,特に「足場の組立て等作業主任者」の有資格
者を選任しなかった。
₂.のり枠工の吹付作業において,直径 18 mm のナイロン製親綱を幹径の太い丈夫な立木に 1 点取りで固定し,
法肩で接触しないよう単管で嵩上げ養生を行った。
₃.鉄筋挿入工におけるロープ足場でのレッグドリル削孔作業は,厚生労働省の振動障害予防対策指針において,
振動工具の取扱い業務には該当しない。
₄.急傾斜地崩壊危険区域内の民地において,のり面切土の実施に際し,所轄の労働基準監督署に許可申請書
を提出した。
【14】
斜面防災対策工事の施工における各種届出等に関する次の記述のうち,最も適当でないものはどれか。
₁.資機材の荷揚げ運搬用に吊上荷重が 0.5 トン以上 3 トン未満のケーブルクレーンを設置する場合は,あら
かじめクレーン設置報告書を所轄の労働基準監督署長に提出しなければならない。
₂.深さが 10 m 以上になる集水井を掘削する場合は,工事開始日の 14 日前までに所轄の労働基準監督署長に
計画の届出をしなければならない。
₃.高さが 10 m 以上で組立から解体までが 30 日以上の足場を設置する場合は,設置工事開始の 14 日前までに
所轄の労働基準監督署長に計画の届出をしなければならない。
₄.労働災害が発生し労働者が負傷した場合は,休業 4 日未満のものについては 4 半期ごとに労働者死傷病報
告書を所轄の労働基準監督署長に提出しなければならない。
【15】
「斜面防災に関する法律に関する次の記述のうち,
最も適当なもの はどれか。
₁.
「砂防法」
,
「地すべり等防止法」
,
「急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律」は,土砂災害を防止す
るために災害の発生源に着目した法律となっている。
₂.
「土砂災害防止法」は,①土砂災害が発生するおそれのある土地の区域を明らかにし,②警戒避難体制の整
備を図るとともに,③積極的に対策工事を行い,④著しい土砂災害が発生するおそれのある土地の区域に
おいて一定の開発行為を制限することを定めている。
₃.
「地すべり等防止法」は,国土保全,国民の生命財産の保護を目的としたものであることから,「地すべり
防止区域」は保全対象から尾根筋まで含めた広範囲の区域を指定し,地すべり災害を完全に防止すること
としている。
₄.
「災害対策基本法」では災害が発生し,又は発生するおそれがある場合において,市町村長は住民に対し避
難勧告や避難指示をすることができるが,「土砂災害防止法」に基づき都道府県知事が定めた「土砂災害警
戒区域」には権限が及ばない。
以上 15 問
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平成 27 年度登録地すべり防止工事試験(一次試験)
択一式問題解答
₁. 基礎知識問題(20 問)
問
正解
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₂. 専門知識問題(15 問)
問
正解
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