国際教育ではぐくみたい資質・能力とみとり【各教科・道徳 - 国際理解教育

国際教育ではぐくみたい資質・能力とみとり【各教科・道徳等】(6年)
教科「単元名」
ねらい(資質・能力)
具体的な取り組み
国語
・相手の立場を考えて、話す、 ・話題について、一人一人が肯定と否定の両方の立場で
「学級討論会をしよう」 聞く。
考え、それぞれの意見をまとめる。
・みんなにとってよりよい考え ・肯定の立場で意見を述べる人、否定の立場で意見を述
を話したり、こたえたりする。
べる人を5人ずつ、後は聞くグループとする。
(受信 発信 交流) ・それぞれのグループで初めの主張をする人、最後の主
張をする人、質問に答える人に役割分担し、討論をす
進める。
・CDで討論のモデルを聞いたので、どのよ
うに進めればいいのか、どのように質問をす
ればいいのかをイメージして討論することが
できた。3つの話題で3つの討論を行ったが、
役割分担がはっきりしているので、全員参加
の討論になった。このモデルを様々な場面で
取り入れていくと良い。(観察 ノート)
・身の回りにある公共の施設や、そこにある物について
調べ、だれもが使えるように、どんな工夫がされている
か、足りないことがあったらどうすればよくなるのかを、
考える。
①調べる 学校 公園 市の施設などでどんな工夫が
されているか、どんな工夫が必要かを調べる。
②発表し考えを伝え合う。
③提案を文章にまとめる。
・調べることに時間をかけた。アイマスクを
して道路を歩いたり、車いすで道路を歩くこ
とでお年寄りや障害を持つ人の立場から調べ
ることができた。ここでの思いの高まりが発
信の意欲を高めた。また、保育園児の立場か
ら用水の柵がないことや1年生にとって玄関
のドアが重いことを提案するなど、総合での
学びをつなげて発信する子どもが多かった。
(提言のシート 観察)
社会
・自国の文化や歴史・今日的な ・異文化が様々な場面で日本の文化に取り入れられてい
「歴史学習」
社会事象について理解するこ ることを学ぶ。
国語
とができる。(自文化理解) ・日本の過去の戦争について学ぶ。
「平和のとりでを築く」 ・異なる地域の人々や異文化を ・原爆ドームがユネスコの世界遺産条約に登録されるま
「自分の考えを発信し
もつ人々を受け入れる。
での歴史を学ぶ。
よう」
(異文化理解) ・原爆ドームが世界の人々の心の中に平和のとりでを築
・意図や根拠を明らかにして話 くための遺産だということを考える。
す。
(発信) ・戦争や平和にかかわることを調べ、書き、発信する。
・総合体験学習の後に学習すると有効であ
る。紛争が世界各地で起こっている現状と世
界を平和にするために原爆ドームがしている
役割をつなげて学ぶことができる。この発信
を卒業文集の題材としたが、世界の現状と自
分がすべきことをつなげて力強く作文を書き
上げることができた。(作文 発表)
社会
・異なる地域の人々や異文化を ・日本と関係の深い国々ついて学ぶ。
「日本と関係の深い国
もつ人々を受け入れる。
・アメリカと日本の関係
々」
(異文化理解)
・韓国と日本の関係
・サウジアラビアと日本の関係
・中国と日本の関係
・それぞれの国と日本の関係を人、もの、文
化を視点に結びつきを調べる学習であるが、
子どもたちが興味をもって調べる。そのため
異文化を学ぶために有効な小単元である。4
つの国との関係の後に、自分で選択した国と
日本の結びつきを調べるのもおもしろいだろ
う。また、興味、関心を高めるために2学期
の早い段階で取り組むのも良い。(ノート)
社会
・相手の立場を考えて、話す、 ・世界の平和と日本の役割について考える。
「世界の平和と日本の
聞く。
今まで学んだことをまとめて、世界が平和になるた
役割」
・みんなにとってよりよい考え めに、日本が今後どうすべきかを考え、まとめ、話し
を話したり、こたえたりする。
合う。
(受信 発信 交流)
・総合で学んだ世界の現状、自分たちがすべ
きことをつなげ国レベルで考えていく。修学
旅行で訪れたユニセフや難民の問題が再び登
場してくるため、一度下がりかけた興味を高
めることができる。相手の国の立場を考えた
支援とはどうすべきなのかを考えるのに有効
な小単元である。(観察 ノート)
国語
「みんなで生きる町」
・意図や根拠を明らかにして話
す。
(発信)
・多様な人々を受け入れる。
(他者理解)
・他の人のことを考えて誰とで
も活動し、役割を果たす。
(協力)
変容(評価方法)
国際教育ではぐくみたい資質・能力とみとり【生活科・総合的な学習】(6年)
単元名
コミュニケーション能力
手立て
変容(評価方法)
かかわる 清心荘に7 7回の訪問を繰り返
今 ふれあう 回くりかえし す中で、お年寄りに
自 ①
訪問し、お年 受け入れてもらうこ
分
寄りとかかわ とで、あたたかな心
が
る機会をもっ を広げる子どもが多
で
た。
かった。勇気を出し
き
て声をかける姿が多
る
く見られた。相手に
こ
合わせてかかわる姿
と
が多く見られた。自
分がかかわるために
こ
必要なこと(遊び、
こ
道具、会話)を知っ
か
た。(観察)
ら
世
界 かかわる 保育園に4回 4回の訪問を繰り返
へ ふれあう くりかえし訪 す中で、園児を喜ば
②
問し、園児と せることであたたか
かかわる機会 な心を広げる子ども
をもった。 が多かった。園児を
喜ばせようと遊びを
計画する姿が多く見
られた。相手に合わ
せてかかわる必要に
気付き、学校での1
年生とのかかわりに
生かされた。(観察)
ここから
世界へ①
~世界を
知ろう~
郷土・自己を愛する心
手立て
変容(評価方法)
受容・共生の能力
手立て
変容(評価方法)
課題
改善策
振り返りのシ
ートにはお年
寄り一人一人
の名前とかか
わりを書き、
一人一人の良
さを書くよう
にさせた。シ
ート交換で友
だちの思いや
心を交流させ
た。
お年寄りから学んだ
ことやためになった
ことを知るにつれ
て、お年寄りに対す
る見方や考え方を変
える姿が見られた。
最後のお別れ会の時
には抵抗もなく握手
をしていた。(シー
ト・観察)
かかわりたいと
いう気持ちがあ
っても、お年寄
りが少なく、か
かわる相手がい
ないときがあっ
た。
一つの施設だけ
ではなく、他の
施設にも訪れ、
より多くの対象
とかかわる必要
がある。
振り返りのシ
ートには園児
一人一人の名
前とかかわり
を書き、一人
一人の良さを
書くようにさ
せた。シート
交換で友だち
の思いや心を
交流させた。
園児の激しいかかわ
り(パンチやキック)
なども笑顔で受け入
れる姿が見られた。
おむつを履かせたり
トイレに連れて行く
経験は子どもたちを
受け入れるために良
い経験となった。(シ
ート・観察)
4回の訪問では 子どもの変容が強
園児と子どもた く期待できる活動
ちのつながりを であり、世界の子
深くさせること どもたちに目を向
ができなかった。 けるためにもとて
も大切な体験なの
で5回以上継続的
に訪問したい。
藤野さんに来
て頂きネパー
ルの子どもた
ちの現状を聴
く。
政治や経済の話がか
かわりとても難しい
内容だったが、ネパ
ールの子どもたちの
様子を理解すること
ができた。また、小
さな援助活動で心か
ら喜ぶ国や子どもた
ちがあることを知っ
た。(シート)
ネパールの子ど 前もって藤野さん
もたちの様子に の所を訪れ、打ち
ついて限定して 合わせをした方が
話して頂くと良 良い。それ自体で
い。学校建設の 研修になる。
話がメインだが、
子どもたちには
話が大きい。
施設の方と朝に連
絡を取り合い、お
年寄りが少ないと
きにはグループ交
流をこころがけ
る。
桜園や養護学校な
ど、かかわる対象
を広げていく。
単元名
コミュニケーション能力
手立て
変容(評価方法)
ここから
今 世界へ②
自 ~世界を
分 知ろう~
が
で
き
る
こ
と
世
界 ここから ユニセフ、U
へ 世界へ③ NHCR、プ
~世界の ランジャパン
ために活 各団体の方か
動してる ら話を聞き、
団体の方 自分たちの考
から話を えていた質問
聞こう~ をする。
訪問する前に、学ん
できたいことや質問
することを他のグル
ープと交流していた
ために、責任を感じ
ながら質問したり、
聞き取りをしてい
た。東京で直接話を
聞くこと魅力を感じ
積極的にかかわりを
もっていた。
提言今自 各団体を訪問 学びと取り組むべき
分がすべ して、学んだ ことをつなげて発表
きこと
こと、これか させたこのことによ
ら自分がすべ り、取り組むべきこ
きことを交流 との根拠がはっきり
し、取り組む するため、説得力の
べきよりよい ある伝え方をするこ
方法を考え とができた。体験の
る。
質が高かったことが
学びを深め、学んだ
ことに自信をもち説
得力のある発表につ
ながった。子どもた
ち同士の交流が見ら
れるように全員の考
えが記載されている
シートを用意した。
たくさんの質問を考
える姿があった。
郷土・自己を愛する心
手立て
変容(評価方法)
受容・共生の能力
手立て
変容(評価方法)
課 題
改善策
テレビ東京
「100円玉
に愛をこめ
て」の視聴。
日本人が現地に行
き、現地の子どもた
ちの様子をリポート
するだけでなく、1
00円でできること
を実際に行うことを
見ることから、自分
たちでもできること
をやってみたいとい
う思いをもつことが
できた。(シート)
100円を提供 できることに取り
するのが子ども 組みたいという思
たちということ いをもたせるより
で、モデリング も、世界の子ども
の効果があるが、 たちの現状を知る
募金すればどう という上で有効。
にかなるという 他にも「もし世界
思いになりやす が100人の村だ
い。
ったら」(フジ)
など他局の放送も
視聴したい。
ユニセフ、
UNHCR、
プランジャパ
ン各団体の方
から話を聞
き、学びを深
める。
今まで学んだこと
と新たに聞いたこと
をつなげた。特にテ
レビでアフリカにつ
いて学習していたた
め、アフリカの現状
や難民についての話
に共感しどうにかし
たいという思いをも
つことにつながっ
た。
団体によっては、 ユニセフやUNH
世界の子どもた CR、JICA、
ちの現状に精通 日本赤十字等小学
していなかった 生の啓発に熱心な
り、教育活動に 団体を前もって調
さほど熱心でな べておく必要があ
かったりする。 るだろう。
プランジャパン
はその点小学生
には難しかった
ように思う。
形式的な発表に 発表はメモや資料
なった。太洋紙 を見ながら自然な
をもとに集団で 発表の方が、交流
発表したが、そ の深まりにつなが
れが子どもたち ったと思う「学ん
の固さを生み、 だこと」は太洋紙
緊張感につなが に書いて、教室に
った。
掲示しておき、話
発表の内容が「学 し合いの視点を
んだこと」「自分 「自分がすべきこ
がすべきこと」 と」に限定した方
の2つにわたっ が深まりを生むた
た。そのため、 めに良かったであ
交流に深まりが ろう。
見られずに、1
問1答のやりと
りが続いた。話
し合いが拡散的
になったため、
交通整理ができ
ずに終わった。