マルチメディア 制作に必要な操作スキル獲得のための

マルチメディア制作に必要な操作スキル
獲得のための
問題解決型Web教材の設計
日本教育工学会 第20回全国大会発表論文
猪飼 涼介 寺嶋 浩介 久保田 賢一
関西大学大学院,京都外国語大学,関西大学
情報システム演習C論文講読
発表日 2004/11/9
岩手県立大学ソフトウェア情報学部
学籍番号 0312002025
名前 大村亮憲
論文概要

研究の背景と目的


Web教材の概要


「手順に沿った学習」、「課題の明確化」の二つの
方法を融合させたWeb教材の構成方法
評価方法


従来のWeb教材の問題点の指摘
「教材利用の印象」,「学習者に身についたスキ
ル」
結果と考察
手順に沿った学習
従来のWeb教材
あらかじめ立てられた学習目標に対し、
細分化された手順を踏むことにより、
知識や技術を習得できる
しかし、問題が・・・・
習得した知識や技術が何の役に立つのか学習者に
理解されにくい
目標が理解されないまま、手順に従って操作をしているため、
何のためにやっているのか理解しにくい
そこで・・・
問題解決学習

学習者に対して課題を明確にし、その課題を
達成する問題解決学習
それでも・・・・・

課題は達成したが、技術が身についたか分からない

個人によって、学習効果に差が・・・・
本研究の目的

初学者を対象としてマルチメディア制作に必
要なソフトウェア操作スキル習得Web教材

「手順に沿った学習」、「問題解決学習」の二
つの教材の構成を取り入れ、その効果を実
証する
Web教材の特徴

サンプルを提示することによって、目標を明
確化できる

目標を達成するために、手順に沿って学習す
ることで、確実にスキルが習得できる
Web教材の構成(1)


Flash、Illustrator、Photoshop、Premiere、
SoundEditの5種類のソフトウェア操作を学ぶ
ことができる
各ソフトウェアには、3つのコースが用意され
ており、学習者が学習目標(サンプル作品)を
選ぶことができる
Web教材の構成(2)

各コースには、複数の学習項目があり、学習
プロセスの全体像を把握することができる

各項目の下の階層にあるページごとに、手順
に沿って進むことができる
評価方法

教材利用の印象


学習者に身に付いたスキル



教材の特徴とユーザビリティ(ニールセン,199
3)に対する印象を4件法の質問紙調査
スキルに関する4件法の質問紙調査
スキルの自己評価シート
対象

制作実習マルチメディアの学生40名
結果(1)
表1:教材の評価観点と結果
分類
項目
評価観点
平均点
教
材
の
特
徴
1.1
完成イメージを想像しながら作業できた
2.7
1.2
自分が何をやっているかを理解しながら
学習することができた
3.0
ユ
ー
ザ
ビ
リ
テ
ィ
1.3
学習容易性
3.0
1.4
効率性
2.9
1.5
記憶容易性
2.3
1.6
操作エラーへの的確な対応
3.2
1.7
主観的満足度
2.8
ス
キ
ル
2.0
スキルが身に付いたか
3.1
結果(2)
表2:スキル自己評価シートの結果
分類
自ス
己キ
評ル
価の
項目
選択肢
平均点
2.1
何も見ないでもできる
56%
2.2
教材を見ながらならできる
32%
2.3
教材を見てもできない
12%
考察

教材利用の印象、学習者に身に付いたスキ
ルともに肯定的な評価を得ることができたの
で、教材構成は有効であった
課題


学習目標の提示方法の工夫
記憶容易性の問題を解決するため、インタ
フェースの工夫(ナビゲーション、ボタン)
感想


異なるソフトの操作の評価を一貫した質問で
評価してもいいのか?
実際の操作画面も欲しかった