(平成26年1月号)(ファイル名:26_1.pdf サイズ:681.30 KB) - 愛知県

農
大
だ
よ
農学科の25年度卒論発表会を行いました
平成26年1月10日(金)午後1時から今年
度の卒業論文発表会を開催しました。
卒論発表会は教育部農学科2年間の集大
成であるプロジェクト学習成果を卒業論文
にまとめて発表するものです。2年生には、
他の専攻学生がどんな学習を行っているか
を知る機会であり、1年生には先輩のプロ
ジェクトがどんな形となって発表されるの
かを知り、次年度の自分のプロジェクト学
習に生かせるよい機会です。
この卒論発表会は、改選されたばかりの
学生会1年生新役員によって運営され、農
学科全学生及び職員が集まった大講義室で
五藤潤紀学生会長の司会進行により進めら
れました。
発表は各専攻から一人ずつ選ばれた2年
生8名の演者により行われました。いずれ
も、入学以来2年近く取組んできた自らの
プロジェクト研究の成果を、パワーポイン
トを用いて立派に発表していました。会場
内では2年生はもちろんのこと、1年生も
プロジェクト研究に取組み始めているため
か関心が高く、熱心に発表を聞き入りなが
らレポートを記入していました。
り
平成26年1月号
No.10
編集発行:愛知県立農業大学校
審査は、校長始め4名の審査員により「発
表内容」、「発表方法及び態度」、「質疑に対
する応答」の審査項目に基づいて厳正に行
われ、最優秀賞1名、優秀賞2名が選出さ
れました。審査の結果、最優秀賞には切花
専攻の伊奈志弥さんの「ダミノジット剤の
処理日が夏秋ギク「夏のあゆみ」の節間長
と花に及ぼす影響」、優秀賞には養豚養鶏
専攻の魚住千咲さんの「ハーブ混合飼料給
与が豚の発育と肉質に及ぼす影響」と露地
野菜専攻の細井政孝さんの「収穫期の拡大
と生育コントロールがカブに与える影響」
が選ばれました。
最優秀賞の伊奈さんは 1 月16日に兵庫県
で行われた「平成25年度東海・近畿ブロッ
ク農業大学校学生研究及び意見発表会」の
本校代表として立派に発表し、将来のため
のよい経験となりました。
(岡村 隆)
発表者の皆さん
お疲れ様でした
青年就農給付金(準備型)の校内面接会を
実施
スライドを使っての卒論発表
http://www.pref.aichi.jp/noudai/index.html
青年就農給付金は、就農意欲の喚起と就
農後の定着を図るため、一定の要件を満た
す者を対象として、国から1人あたり年間
最大で150万円が給付される制度で、平成
〒 444-0802
岡崎 市 美 合町 並 松1-2
24年度から始まりました。
青年就農給付金(以下「給付金」。)には、
就農前の研修期間中の所得を確保する給付
金(準備型)と、経営が不安定な就農直後
の所得を確保する給付金(経営開始型)が
あります。準備型は、45歳未満で独立・自
営就農又は雇用就農を目指し、県が認めた
研修機関で研修を受ける場合、研修期間中
(最大2年間)給付されるものです。
本校では農学科、研究科の両課程及び研
修科のニューファーマーズ研修が、給付金
の給付要件を満たす研修機関として認めら
れています。
平成26年1月15日(水)に給付金(準備
型)の受給希望者に対する本年度最後の校
内面接会を実施しました。これらの学生の
受給が決まれば、本年度本校での給付金受
給者は、18名(農学科16名、研究科1名、
ニューファーマーズ研修生1名)となる見
込みです。
導を進める中で、農業法人への就農が内定
した学生、又は強い意欲を有している学生、
独立・自営就農への意欲が高い学生で受給
を希望する学生に申請手続きの指導を行
い、適切な給付となるよう注意しています。
26年度は、一定の要件を満たした場合、
専業農家の子弟が親元就農しても給付金の
支給対象となる予定のため、給付金利用者
の増加が見込まれます。
(杉浦直樹)
農業大学校の青年就農給付金受給者数
畜産専攻2年生13名(酪農9名、養豚養
鶏4名)は平成25年12月4日(水)に名古
屋市守山区にある中部有機リサイクル株式
会社を訪問し工場見学を行いました。
この会社は主に名古屋市を中心としたス
ーパーマーケットから出る食品廃棄物を収
集し、リサイクルして飼料化を行なってい
る会社です。製造された飼料は主に養豚の
飼料として利用されています。
会社事務所で概要説明を受けた後、処理
工場の見学を行いました。最初に案内され
た部屋では、コンピューター制御により飼
料の品質管理が行われており、タンパク質
や脂肪等の含量をリアルタイムに測定して
いました。学生たちは徹底した品質管理ぶ
りに感心していました。
次に案内された場所では、食品残さと異
物の除去作業を見学しました。学生たちは
ここでも機械化された作業に非常に驚いた
様子でした。
その後、乾燥から保管までの行程を見学
した後、リサイクルの意義と重要性につい
学 科
就農携帯
法人就農
独立・自営
法人就農
研究科
独立・自営
ニューファー
独立・自営
マーズ研修
合 計
農学科
24年度
25年度
見込み
23
0
0
0
14
2
0
1
3
1
26
18
注:25年度農学科受給見込み者(法人就農)14名
のうち13名は卒業見込み者、1名は現在1年生
農学科卒業生の進路として、平成24年度
は農業法人への就農が28名で、このうち給
付金受給者は23名でした。また、平成25年
度は農業法人への就農(見込み)17名、こ
のうち給付金受給者は13名です。農業法人
への就農は、給付金制度の始まる前の平成
23年度より増えています。
本校では、青年就農給付金に関する指導
において、まず、学生及び保護者への本制
度の説明を行っています。その後、進路指
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農学科卒業生の農業法人就農者の推移
年度
20
21
22
23
24
25
見込み
農業法人
就農者数
5
8
9
12
28
17
うち青年
就農給付
金受給者
-
-
-
-
23
13
校外学習でリサイクル飼料工場を見学
〒 444-0802
岡崎 市 美 合町 並 松1-2
ての説明を担当者から説明いただき、学生
は熱心にメモを取っていました。
見学を終えた学生たちは、毎日発生する
食品残さの膨大さに改めて考えさせられる
とともに、これからの畜産における、食品
残渣を飼料化したエコフィード利用の重要
性をしっかり学びました。 (河野朋之)
露地野菜専攻での体験学習の様子
パソコンを使って農業簿記の経理を学びま
した
食品残渣の飼料化の説明を熱心に聞く学生
今年度の緑の学園研修(1日体験学習)が
すべて終了しました
この研修は、高校生を対象に夏休み期間
に4回、冬休み期間に1回の計5回実施し
ました。このうち夏休み中の1回は農業関
係高校生を対象に1泊2日のコース、他の
4回は1日コースで実施しました。今年度
の参加者は県内外49高校から、定員80名を
大きく上回る123名が受講し、そのうち農
業関係高校の生徒は44名でした。
研修では、花き、作物、果樹、野菜、畜
産の5区分から希望する区分を参加者が選
び体験学習を行います。今年度は野菜の体
験が非常に人気で、種まきや収穫、出荷準
備の作業等を体験しました。その他花きは
管理作業、作物は調査、果樹は収穫作業、
畜産は牛の餌やりなどを体験しました。ま
た、専攻ごとの特徴を知りたいと複数回参
加した受講生もいました。初めて農業を体
験する受講生も大勢いましたが、この研修
を通して農業や農業大学校の理解を深める
ことができました。
(玉越千賀子)
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平成26年1月21日(火)から23日(木)
の3日間に渡って、「パソコンによる農業
簿記」の研修を実施しました。農業簿記ソ
フトのメーカーに勤務されていた樋田久氏
(農業大学校卒業生)が担当されました。
最初に日常使う勘定科目を設定
農業経営者が所得税を納める場合、複式
簿記による記帳記録をベースに青色申告特
別控除を申請した場合、最高65万円まで所
得を控除することができるとあって、受講
者は我が家の経理に使おうと真剣に取り組
んでいました。この研修ではソフトの使用
方法に限らず、青色申告の手続き全般に渡
って、細かい説明があり、受講者からは「も
やもやしていた曇りが一掃できた」という
声も聞かれました。
(杉山邦雄)
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岡崎 市 美 合町 並 松1-2
ソフトのコンセプトまで説明された樋田講師
る場面がみられましたが、反復して練習す
ることにより、基礎的なアーク溶接技術を
全員が修得できました。
アーク溶接作業では、高温の金属カス(ス
ラグ)が飛び散ることで靴や作業着に穴を
開けてしまったり、感電、強烈な光線、金
属煙などの危険が伴います。けがなく安全
に作業を行うために、牛革製の手袋や防塵
マスク、保護面を始めとした保護具を適切
に着用することの大切さも体得していただ
きました。
(本庄弘樹)
クリスマスプレゼントはアーク溶接特別教
育修了証
農大ちょっといい話
平成25年12月24日(火)から26日(木)
の3日間、民間教習所との共催により、労
働安全衛生法に基づくアーク溶接の研修を
本校で開催しました。アーク溶接は簡易な
設備で鉄材同士を接合することができるた
め、農業機械の故障修理や補強等に便利な
技術です。本年度はこの研修が大人気で、
当初の想定を大幅に上回って農大生32名を
含む57名もの受講者が集まったため、講師、
研修機材の数を増やして対応しました。
岡崎市市民駅伝で3チーム完走!
岡崎市民駅伝(岡崎市教育委員会主催)
が平成26年1月19日(日)に開催され、農
大陸上部からは一般男子Ⅱ部に2チーム、
一般女子の部に1チームの合計3チームが
出場しました。
男子Ⅱ部は107チームの参加があり、岡
崎市総合公園をスタートし、岡崎の市内を
ほぼ一周する6区間25km のコースです。
女子の部は16チームの参加があり、5区間
18.3km のコースです。
強烈なアーク光を保護面越しに見る
研修は講義と実習の半々で構成されてい
ますが、決してやさしい内容ではありませ
ん。特に実習ではアーク溶接を初めて行う
受講生が多く、コツをつかむまでは苦労す
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ゴール前の上り坂を力走する
女子アンカー加藤さん
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岡崎 市 美 合町 並 松1-2
かなり長いコースですが、沿道からの途
切れることない声援に後押しされ、参加し
た学生全員ががんばりを見せ、3チームと
も無事完走することができました。
駅伝は、襷(たすき)をつなぐランナー
の活躍はもちろんですが、各区の中継地点
まで選手を運搬・回収するサポート役も含
めたチームでの戦いです。クラブ活動での
研鑽だけでなく、日頃の専攻学習・寮生活
を通じて仲間が増え、その信頼関係が今回
の駅伝に活かされたものと感じています。
(水野英之)
農大卒業生を日本農業新聞が大々的に紹介
平成24年3月に農業大学校を卒業し、地
元の東郷町でイチゴ栽培を開始した近藤泰
さん(47)の活躍が、平成26年1月26日(日)
の日本農業新聞の東海版で大きく紹介され
ました。
近藤さんは非農家出身で、慶応大学を卒
業後、名古屋市議会議員秘書を経験した後、
心機一転、地元の発展に貢献したいと就農
を決意。新規就農に必要な農業の知識を学
ぶため、本校農学科に入学し、全寮制のも
とで農業について非常に熱心に学び、成績
も優秀でした。カリフォルニア大学デービ
ス校学生との交流等のイベントにも積極的
に参加し、学校運営についても提案するな
ど、オピニオンリーダー的な存在でした。
イチゴが大好きな近藤さんは、農大卒業
後まもなくイチゴ栽培農家として新規就農
し、今では25aのビニールハウスで、甘み
と酸味のバランスのとれた品種「紅ほっぺ」
を中心に7,000株を栽培しているそうです。
新規就農してもうすぐ3年目を迎える近
藤さん。農大卒業生の夢の実現に向けた取
組を心から声援したいと思います。
(藤井 潔)
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