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農
専攻紹介
大
だ
よ
り
施設野菜専攻
平成26年度の施設野菜専攻は、1年生14
名、2年生12名の26名の専攻生で、9棟の
温室を活用しプロジェクト学習(卒業研究)
を行っています。
夏の盛りは温室メロンです。3月に播種
したメロンを丹精込めて栽培し、7月は収
穫真っ盛りです。1つ1つ形を見定め、つ
ると果梗でT字型の「アンテナ」をきれい
につくり、1玉1玉大切に化粧箱に詰めて
出荷します。水曜日午後開催の直売(実習
販売)でも引っ張りだこの人気です。
夏は2年生から1年生への引継ぎの時期
です。1年間、トマトやナス、キュウリな
どを栽培しデータを集めたほ場をきれいに
片づけて引き渡します。受け取った1年生
は、堆肥の投入や土壌消毒などをして次作、
すなわち自分のプロジェクト研究に備えま
す。幸いなことに農大には酪農や作物の専
攻があるため、土づくりの資材は学校内で
賄うことができます。堆肥は酪農専攻で完
熟させたものが使えますし、稲わらなどの
有機物も作物専攻から融通していただけま
す。品質の高い資材の供給がプロジェクト
の質を高めることにつながっているのだと
思います。
今年の2年生は、プロジェクト研究の大
きな方向として温室トマトやメロンの食味
向上を掲げていました。水分制御や良食味
品種の栽培を行い、直売にみえるお客様の
協力を得て食味調査を行うなどしてきまし
た。その結果はこれから行うデータ集計で
明らかになると思います。御期待ください。
そして1年生は収量アップに挑戦です。
安定供給も大切な生産者の役目、それを果
たせるよう取り組みます。もちろん、新品
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平成26年7月号 No.16
編集発行:愛知県立農業大学校
種や新しい技術の導入も行い、懐の深さは
持ち続けていきます。(伊藤嘉規)
[プロジェクトに向けた苗づくり]
[7月はメロンの収穫真っ盛り]
専攻紹介
酪農専攻
酪農専攻では、現在、1年生12名と2年
〒444-0802
岡崎市美合町並松1-2
生10名の22名の専攻生で、ホルスタイン種
を主体とした搾乳牛約20頭、交雑種や去勢
ホルスタインの肉用牛約15頭、育成中の子
牛・若牛約30頭の合計65頭前後を飼養して
います。また、乳用牛として希少なジャー
ジー種や肉用牛としてET(受精卵移植)用
の雌和牛も飼養しています。さらに、自給
飼料用として学内ほ場で牧草やトウモロコ
シを栽培し、飼料代削減に努めています。
酪農家の後継者として入学してくる学生
は近年少なく、ほとんどが非農家出身者と
いう現状です。農業高校時代に牛の飼養経
験を持つ学生も多少おりますが、多くは本
校に入学して初めて牛に触れる新入生達で
す。4月には恐る恐る牛を眺めていた新入
生も、2年生の厳しくも熱意のある助言指
導と先生が見守る中、日々かなりの時間費
やされる専攻での作業実習により、入学後
4か月が過ぎた頃には牛の扱いにも慣れ、
日常管理作業も責任を持って実施できるよ
うになります。また、時として体重650Kg
の牛に足を踏まれるなど、牛を扱う作業に
は常に注意が必要であることを作業の中で
学びます。
年間20頭程の新しい命の誕生は、学生な
らずとも貴重な体験の一つでしょう。産み
の苦しみを共感しての誕生の喜びは、学生
達にとっても我が子の誕生のような感覚で
しょう。子牛が、乳を飲もうと必死に吸い
つく様子は、生命の躍動を感じる瞬間です。
やがて学生は、自分の担当する牛を決め、
世話をするようになります。けれども農大
の牛は「産業動物」です。病気や乳牛とし
ての廃用など、別れの時もやって来ます。
手塩をかけた牛の最後に立会う辛さを味わ
うことも、一人前の酪農家になるために必
要なことなのです。生と死が常に向かい合
い、目の前で繰り広げられるのが畜産なの
です。
土日や祝日、夏休み等の学生休業日は、
当番学生だけで搾乳や飼育管理をします。
限られた人数で作業を実施するため、遅刻
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やサボリは厳禁です。これによって学生同
士、お互いを思いやる気持ちが強くなり、
専攻内での結束力が強いのも畜産課程の学
生の特徴です。(岡村 隆)
[ジャージー牛の私に会いに来てね]
[やっと産まれました。一生懸命お世話するか
ら早く大きくなってね]
専攻紹介
切花専攻
切花専攻では、4棟のガラス温室や母本
室、ミスト室など約1,500㎡の施設と200㎡
の露地ほ場で、輪ぎくを主体にバラ、カー
ネーション、ストック、ひまわり、ケイト
ウなど、愛知県内で生産の多い切花を栽培
しています。
本専攻の学生は、23名(1年生14名、2
年生9名)で、そのうち農家の子弟は13名
(1年生6名、2年生7名)です。
入学当初は花の名前さえ分からない非農
家出身の学生もいますが、2年間密接に切
花栽培に関わることで、全員が知識と技術
〒444-0802
岡崎市美合町並松1-2
を身に付けていきます。
1年生の8月までは、全ての栽培品目に
ついて栽培管理を学び、9月からは、きく、
バラ及び洋花の3部門に分かれ、責任を持
って栽培管理に取り組みます。生育状況を
観察しつつ、必要な作業を学生と職員が共
に考えながら実習を進めています。
1年生の後半からは、プロジェクト学習
(卒業研究)に取り組みます。テーマは施
肥設計や栽培方法の検討、品種比較など様
々ですが、いずれも単なる調査ではなく、
品質向上やコスト低減、省力化など実際の
農業経営の改善につながる課題を取り上げ
ます。学生は、その取り組みを卒業論文と
してまとめ上げます。
毎週水曜日に学校内で実施する実習販売
は、重要な学習内容の一つです。学生は、
お客さんとのコミュニケーションを通じて
接客方法やマーケティングの一端を学習し
ています。花の名前や特徴はもちろんのこ
と、花持ちを良くするための方法などを説
明しています。リピーターのお客さんも多
く、「長持ちしたよ。」など高い評価をいた
だいております。(小木曽久志)
東三河、田原)で開催した今年度の地域研
修会には会員(父兄)73名が参加し、農大
職員及び地区農業改良普及課職員と学生の
進路や地域における新規就農状況などの情
報交換を図りました。(後藤玲司)
オープンキャンパスを実施しました
6月7日(土)と6月28日(土)にオー
プンキャンパス「農大発見の日」を開催し
ました。農業大学校の入学に関心のある方
々を対象としたもので、2日間で高校生等
入学希望者72名、保護者53名の計125名と
昨年度を大きく上回る参加がありました。
参加者は、地元ケーブルテレビで放映さ
れた農大紹介番組(録画)を楽しそうに観
賞し、農大の概要やキャンパスツアーでの
職員の説明に熱心に聞き入っていました。
キャンパスツアー終了後は、入学に関す
る相談や学校生活の質問、卒業後の進路な
どについての相談を受け付けましたが、皆
さん大変熱心で「丁寧な説明でわかりやす
く、より入学したくなった」、「実家の農業
を継ぎたい」、「設備が整っていて、農大で
勉強したい」、「現在、農業高校で学んでい
ることをもっと深く学びたい」、「将来、農
家になりたい」などの感想が聞かれました。
(岩田明美)
[輪ぎくの収穫実習]
農学科後援会地域研修会を開催
農学科後援会主催の地域研修会を7月4
日(金)に開催しました。
県内5地区(尾張・海部、知多、西三河、
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[自分や家族の将来を想像しつつキャンパスツ
アーでの説明に熱心に聞き入る参加者]
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岡崎市美合町並松1-2
6次産業化に向け
農産加工演習でジャムづくりを実施
7月3日(木)、果樹専攻2年生11人が
農産加工演習で、農大で収穫した果実を使
用し、ウメ、アンズ、モモのジャム作りを
体験しました。皮をむき、種を取り除いた
後、果肉に砂糖を混ぜながら糖度40度以上
になるように煮詰めて仕上げました。ウメ
11kg、アンズ25kg、モモ25kg から、それ
ぞれ25瓶、75瓶、54瓶作りました。作業終
了後、全員で食味調査を行ったところ、そ
れぞれの特徴が十分に発揮されており、上
々の出来でした。
今回作ったジャムは、今後作るブドウ、
イチジク、ミカンのジャムと合わせて12月
6日(土)に行われる農大祭で販売します。
農大ジャムは、人気があり、昨年度は2時
間で完売しました。今年の農大祭でもお待
ちしています。(坂野 満)
ッキーニを使った6品の料理をお互いに協
力して作りました。
スイートコーンでは、「水から茹でる」、
「沸騰した湯に入れて茹でる」、「ラップに
包んで電子レンジで加熱する」の3種類の
調理方法で食味を比較しました。電子レン
ジでの加熱は短時間で調理でき、茹でたも
のと比べて食味も遜色ないとの評価でし
た。できた料理はみんなで試食し、出来映
えを確認しました。(金子良成)
[楽しそうに加工演習を行う専攻生]
[専攻で作った果実をジャムに加工]
露地野菜の加工と調理方法を学ぶ
露地野菜専攻では、学生自らがプロジェ
クト研究等で栽培した野菜を使って、加工
及び料理方法などを学ぶ農産物加工演習を
年間4回実施しています。
第2回目の加工演習を7月1日(火)に
行いました。当日は、2年生15名が4班に
分かれ、1日かけてスイートコーン、カボ
チャ、ニンジン、ピーマン、キャベツ、ズ
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[試食タイム]
第2回生産高度化研修を開催しました
7月3日(木)に、「イチゴの新品種と
販売戦略」というテーマで本年度2回目の
生産高度化研修を愛知県いちご生産組合連
合会との共催で開催し、県内イチゴ生産者
など156名が参加しました。
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岡崎市美合町並松1-2
選抜系統「A28」は、愛知県とJAあ
いち経済連が、県いちご連と協力して育成
した系統で、収穫開始時期が章姫やとちお
とめより1週間早く、果実糖度が高く濃厚
な食味に特長があり、単位面積当たりの収
量も多いなどの特性を持つことから有望
で、品種登録に向けて現地適応性と栽培管
理方法の検討を進めていることが講師から
紹介されました。
受講したイチゴ生産者からは多数の質問
が出され、「A28」に対する関心や期待
が高いことがうかがわれました。
(杉山邦雄)
活かしていきたいと意欲を高めていまし
た。(玉越千賀子)
[講師から指導法を学ぶ受講生]
農大からのお知らせ
[スライドで「A28」の特性を説明するJAあい
ち経済連営農支援センターの兼子講師]
農産物利活用研修を4回実施しました
研修科では、6次産業化に必要な知識や
技術の習得を目的として、6月から7月に
かけて4回の農産物利活用研修を実施しま
した。4回の研修の受講生は、豊田加茂、
東三河(2回)、田原地区から参加され、
各地域に合った課題(「6次産業化に向け
て地域特産物をPRするための知識、技術
を高める」、
「講師としての指導法を学ぶ」、
「塩麹や甘麹といった発酵食品を使うこと
により地域農産物の活用に役立てる」)で
研修を受けました。
受講生は、起業活動を行っている人、食
育活動を行っている人など様々ですが、こ
の研修で学んだ知識や技術を今後の活動に
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◇今年度の主な日程
・サマーキャンパス(本年度から開始)
夏の午後、ゆっくりと農大を見学して
みませんか。事前申し込みは不要です。
第1回 平成26年8月6日(水)
第2回 平成26年8月20日(水)
第3回 平成26年8月27日(水)
各回、午後1時30分から午後3時まで
受付は午後1時から
午後3時からは体育館で農大産の農畜
産物直売会もあります。
(農業大学校に興味のある高校生及び
父兄並びに一般県民の皆様が対象)
実施場所:農業大学校岡崎キャンパス
岡崎市美合町並松1−2
・緑の学園研修(農業体験学習)
1泊2日コース(農業高校3年生対象)
平成26年7月24日(木)∼25日(金)
(終了しました)
1日コース
第1回 平成26年7月29日(火)
(終了しました)
〒444-0802
岡崎市美合町並松1-2
第2回 平成26年8月5日(火)
第3回 平成26年8月19日(火)
第4回 平成26年8月26日(火)
第5回 平成26年12月25日(木)
(主に高校生対象、農業を学びたい高
校卒業生を含む)
実施場所:農業大学校岡崎キャンパス
事前申し込みが必要です。詳細は農大
HPを御覧ください。
受付終了
試験科目
・同窓会創立80周年記念事業
平成26年11月8日(土)
実施場所:農業大学校岡崎キャンパス
記念式典、記念講演会、構内見学会
・農大祭
平成26年12月6日(土)
実施場所:農業大学校岡崎キャンパス
年齢制限
○入試日程
・農学科推薦入試
試験月日 平成26年10月24日(金)
受付開始 平成26年10月1日(水)
受付終了 平成26年10月10日(金)
試験科目 ①小論文(800字以内)
②面接試験
募集人員 定員100名のうち5割程度
受験資格 次の各条件のいずれにも該
当し、高等学校長が推薦で
きる者
①愛知県内の高等学校に在
籍し、平成27年3月卒業見
込みの者
②学業成績、人物及び健康
に優れている者
③将来、愛知県で農業に従
事する意欲の強い者
④高等学校在学中の総合評
定平均値が3.0以上の者
受験資格
平成26年11月7日(金)
①数学Ⅰ(基礎的学力を問
うもの)
②小論文(800字以内)
③面接試験
学校教育法による高等学校
を卒業した者、若しくは平
成27年3月卒業見込みの者
又はこれと同等以上の学力
を有すると知事が認める者
ありません
・農学科一般二次入試
試験月日 平成27年2月16日(月)
・研究科一般一次入試
試験月日 平成26年11月17日(月)
・研究科一般二次入試
試験月日 平成27年2月2日(月)
※会場は全て農業大学校岡崎キャンパス
問合せ 教育部学務科 電話0564-51-1602
・農学科一般一次入試
試験月日 平成26年11月25日(火)
受付開始 平成26年10月27日(月)
http://www.pref.aichi.lg.jp/noudai/index.html
〒444-0802
岡崎市美合町並松1-2