2013年10月31日 楽読 (ラクヨミ) Vol.727 デフレ脱却の動きに伴なって 高まる資産運用の必要性 今年9月の日本の消費者物価指数(CPI)は、値動きの激しい生鮮食品を除いたベース(コアCPI)で 前年同月比+0.7%と、4ヵ月連続の上昇となりました。こうした動きを受け、甘利経済財政・再生相は、 「デフレ脱却は(富士登山に例えて)8合目の半ばまで来ている」と述べています。 「デフレ脱却は(富士登山に例えて)8合目の半ばまで来ている」と述べています 足元の物価上昇は、電気代やガソリン代などのエネルギー価格の上昇による影響が強いものの、食料 及びエネルギーを除いたベース(コアコアCPI)でも、9月は前年同月比横ばいとなり、2008年12月以来、 4年9ヵ月ぶりに物価下落を脱しました。また、値上がり品目数が増えるなど、物価上昇の裾野が拡がり つつあります。こうした中、物価上昇が続くとの見通しが強まっており、コアCPIの市場予想(消費増税の 影響を除く)は、2014年度が+0.76%、15年度が+0.91%となっています。 一方、日銀が積極的な金融緩和政策を続けていることなどから、日本の10年物国債利回りは9月末で 一方 日銀が積極的な金融緩和政策を続けていることなどから 日本の10年物国債利回りは9月末で 0.68%と、同月のコアCPIの伸びを下回っており、両者の差で見た実質金利は0.02%のマイナスとなり ました。デフレ環境下では、国債利回りなどの名目金利から物価上昇率を差し引いた実質金利が高くなる ため、リスク資産への投資は控えられる傾向があります。しかし、物価上昇局面になれば、実質金利が 下がり、マイナスとなることもあるため、株式などのリスク資産での資金運用の必要性が高まります。今後、 物価上昇に加え、世界景気回復の確度が上がれば、投資を強く後押しすると考えられます。 消費者物価指数(前年同月比)の推移 (2005年1月~2013年9月) (%) 4 国債利回りと実質金利の推移 4 生鮮食品を除く総合 食料及びエネルギーを除く総合 3 10年物国債利回り 2 2 1 1 0 0 -1 -1 -2 -2 05 06 07 実質金利* 3 原油や穀物など、 資源の価格高騰が 物価を押し上げ -3 08 09 10 11 12 (2005年1月~2013年9月) (%) 13 (年) * 実質金利=名目金利-物価上昇率 当グラフでは、10年物国債利回りから消費者物価指数 (生鮮食品を除く総合)の前年同月比騰落率を差し引いて算出 -3 05 06 07 08 09 10 11 12 13 (年) 信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成 ※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。 ■当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘 資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料 作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建 資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことが あります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付 目論見書)をご覧ください。 1/1
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