「トンボ博士とトンボ捕り」報告・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14-16

「トンボ博士とトンボ捕り」
2007年10月6日(土)
講師:八木
剛先生(兵庫県立人と自然の博物館・主任研究員)
場所:甲山森林公園・広河原
甲山にも、トンボ舞う秋がやって来ました。
お天気に恵まれ、広河原に集まったメンバーは、到着するやいなや網を振ってトンボを追いかけます。
この時期、この広河原で見かけられるトンボの種類は、15種類程度。
さあ、どんなトンボに出会えるのか・・・ワクワクするトンボレースの始まりです!
トンボ捕りレースのルール
・時間は1時間(10:30~11:30)
・広河原で、自由にトンボを捕ります。
捕ったトンボの種類×捕ったトンボの数=得点
で計算します。
つまり高得点を狙うには、いかに多種類のトンボを捕まえられるか
が問題になります。
「いっぱい捕ったからといって、エライ人になるとは限りませんが、先生は負けません!」
と、早くも八木先生の勝利宣言。子どもたち(否、お母さん?)の負けじ魂にも火が点きました。
●いろいろな種類のトンボを捕まえるには?
トンボは種類によって、住む場所の好みがちがい
ます。水辺が好き、暗い所が好き、草原が好き etc。
つまり、いろいろな場所を廻ることが大切です。
●トンボの種類の見分け方
体の色・形・羽の様子・複眼の様子などを、図鑑と
照らし合わせながら見分けましょう。ただし、図鑑
を見ても似たようなトンボがズラーと並んでいる
みんな真剣にお話しを聞いて、トンボ捕りレ
のでなかなか分かりにくい上に、同じ種類でもオ
ースに備えます。
スとメスで色や模様が違うものがあり、識別はと
ても難しいです。
●トンボ捕りのコツ
①トンボより早く網を振る!
周りに人がいないか気をつけよう。
楽しみのためにトンボの名前が知りたい人は、
何度もトンボを捕り、実際にたくさんのトンボを
観察して、その特徴を覚えましょう。
トンボの世界は、奥深くて面白い!
トンボ捕りがうまくなりたければ、毎日
家で素振り練習を!?
②トンボの後から狙った方が有利。
③網をかぶせて捕るより、クルッと網の
口を返して、トンボが出ない様にフタ
が出来ればカッコ良い!
この季節には、交尾しているトンボがよく見られ
ます。オスがメスの頭を自分のはさみでしっかりは
さみ、連結(おつながり)したまま飛んでいたり、水
辺で産卵している様子も観察できました。
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●10月6日の「トンボ捕りレース」では、15種類のトンボが確認できました!
アオモンイトトンボ ・ ハグロトンボ ・ エゾトンボ
・ シオカラトンボ ・ ウスバキトンボ ・
オニヤンマ
ギンヤンマ ・ ミヤマアカネ ・ マユタテアカネ ・ リスアカネ ・ タイリクアカネ ・ ネキトンボ
(見つけたけれど捕れなかったトンボ : オオアオイトトンボ ・ ショウジョウトンボ ・ コノシメトンボ)
マユタテアカネ
羽に黒い模様のあるものとないものが
あります。顔に描きたてのまゆのよう
な黒い斑紋があるので、他と区別しや
すいです。
ミヤマアカネ
オスは全身がまっ赤になり、オス・メ
スともに羽に茶色い帯がある。
捕って来たトンボをよく見て、名前を調べます。図鑑
この帯があるのは、世界中でみやまあ
でははっきり分からなかった所まで観察できますね。
かねだけです。
ミヤマアカネのマーキング調査について
「日本で一番美しい赤トンボ」と言われるミヤマアカネが、広河原にたくさんいます。
ところが、このミヤマアカネには、まだまだナゾがいっぱいあるのです。
どのくらい生きるのか?どのくらい移動するのか?何を食べているのか?
わから
ない事だらけなので、みんなで調べてみる事になりました。
それが、[ミヤマアカネのマーキング調査]です。
捕まえたミヤマアカネの翅に番号を書き(自動車のナンバープレーと考えてくだ
さい)
、他の日に再度捕獲することによって生存期間や移動経路・産卵場所などを調
べる研究方法です。しかし、翅に番号を書いただけではただの落書きになってしまう
ので、この調査には(1)メンバー登録をする
(2)記録したデータを報告する
という大切なルールがあります。
川がきクラブでは、この調査を積極的に推進し、参加協力しています。
番号のついたミヤマアカネを見つけたら 、羽に書いてある番号・見つけた日・見つ
けた場所・見つけた人を下記の「あかねちゃんクラブ」のホームページまで連絡して
ください。
[email protected]
うれしいニュース!
10/6の「トンボ捕り」で梅澤泰成君がマークした「カ4-43」のあかねちゃんに、10/13宝塚市
の支多々川で出会いました。真っ赤に成熟した、きれいなオスのあかねちゃんでした。広河原から一週間か
けて飛んで来たのですね。よくがんばりました!(稲津)
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トンボ捕りレースの成績
1位:河田 直樹君 7種×26匹=182点
エゾトンボも捕まえました。
2位:カワセミチーム 3種×22匹=66点
梅澤家と増田家の合同チーム
3位:川崎 安寿さん 3種×14匹=42 点
皆さん、おめでとうございます!
広河原いっぱいに広がって、いろいろなの種
類のトンボを探します。
*入賞者には、記念のバッジとポケット図鑑「阪神の自然」をプレゼントしました。
今日みんなで捕まえたトンボの内、ミヤマアカネにはマーキングをしました。
羽に油性のマジックで「カ4」という、ID ナンバー(10月6日・広河原で川がきクラブの皆さんが
マークしたと判別するための番号)を付けました。
この「カ4」と書いたミヤマアカネは、全部で49匹。そして、自分の ID ナンバーを持っているメ
ンバーが新にマークした数が22匹。既にマークされていたあかねちゃんを再捕獲した数が18匹。
合計して、10月6日の10時~13時30分・仁川の広河原で、89匹のミヤマアカネを確認でき
たことになります。
再捕獲されたミヤマアカネの中には、7月31日にここ広河原でマークされた「カ1-79」がい
ました。この事から、このトンボが68日間生きていたという事がわかります。また、8月5日に仁
川の市街地・百合野橋近くでマークされた「カ8-341」も再捕獲され、このトンボが里から山に
むかって飛んで来た事が確認されました。移動経路を知る事も出来るのです。
・・・・・ 参加者の感想から ・・・・・
*久しぶりの虫とりは親子共々エキサイトしました。 *今日初めてとんぼとりに参加して、あまりとれなかった
みやまあかねのオスは本当に美しくてうっとりし
ました。とんぼなんてどれも一緒と思いこんでい
たので勉強になりました。八木先生の説明もおも
しろくわかりやすかったです。マーキングは、参
加を実感できてやみつきになりそうです。これか
らもよろしくお願いします。
*今日はじめて参加させていただきました。楽しかっ
けど楽しかったです。
*今まで見た事のないトンボが見れて嬉しかった。
アサギマダラの羽がとても綺麗でした。
*おにやんまとあさぎまだらがびっくりしました。
ヒメタイコウチがいっぱいいたのがかんどうしました。
*とんぼはとれなかったけれど、たのしかったです。
*たのしかった。もっとたくさんとれるようになりたい。
たけど、皆さんが持ってこられた網に圧倒されま
*母親の私が必死になってしまいました。来年もがんばり
した。今まで迷っていましたが、
「網」を買います!
ます。親子共に本当に楽しくすごさせて頂きました。
甲山でこんなにいっぱいの種類のトンボがいるな
*今日は、子どもしか網をもっていなかったので、レース
んて感激しました。
“オニヤンマ”は久しぶりに見
に参加できなくて残念だったので、来年は是非挑戦した
れて良かったです。本当に楽しかったです。
いと思いました。
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