第 9 号 - FPU兵庫

月刊
平和統一 NEWS
F P U 兵庫
機 関 紙
(月刊)
第9号
F P U 兵庫
〒650-0022 兵庫県神戸市中央区元町通 7-1-2
ネオアージュ神戸元町 1001 号
TEL.078-360-0757 FAX.078-367-4323
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尼崎支部啓蒙講座
開催
第9号
発 行 F P U 兵庫
発行人 趙 希 秀
2009 年 5 月 1 日
第 15 回料理講習会開催
昨年 12 月 7 日に中央ブロックで啓蒙講座を開催
して以来、西宮支部・加古川支部・阪神支部と続け
てきました。そして今回 4 月 26 日(日)尼崎支部
において啓蒙講座を開催しました。まず、朴享宣韓
国婦人会会長の挨拶、そして曺小煥副会長の挨拶の
後、趙希秀会長による啓蒙講座が始まりました。南
北統一をなすにはまず、日本国内の在日の方々が主
義主張を超えて一つになることが最重要課題である
といつもながらの、わかりやすく具体的な講義を展
開されました。在日社会において、尼崎はとても重
要な地域である
ことを強調され
ながら、今後会
員一人一人がよ
り活発な活動を
されるように
促されました。
4 月 18 日、第 15 回料理講習会を新長田ピ
フレホール料理教室にて開催。宮中チャプチェ
と宮中トクポツキ 2 品の講習を行いました。今回
の参加者は 28 名と定員より多く参加される盛
況振りでした。今回も、前回同様韓国から材料
を取り寄せました。中でも今回使ったトクポツキ
は韓国でもなかなか手に入らない黒米・赤米で
作ったトクポツキで大変おいしく喜ばれました。
試食会では、一人ひとり自己紹介をしながら和
気藹々とおいしくいただきました。最後に参加
した韓国婦人の
一人が、韓国の
歌を披露して和
やかな雰囲気の
中で終了しまし
た。
次回の開催は
6 月 6 日です。
第3回賢仁会開催される。
毎月1回、第1土曜日の午後に在日同胞の有志が集い、祖国の平和統一を願う「賢仁会2009年度
第3回集会」が開かれました。
4月4日、神戸・長田区の JR 新長田駅前の勤労市民センターが会場でした。はじめに平和と繁栄のた
めの「民族教育」と題して趙希秀 FPU 兵庫会長からの日本と韓国の両民族に対しての思いやりあるあた
たかい講話を伺いました。
日本での良き伝統である和の精神について述べられ、在日が祖国を回復し居住地日本での良さを身に
つければ、両民族の間に国際性のある素晴らしい関係が成り立つと科学的、歴史的見地からの批評でし
た。
今回、初めて参加された大阪の中山さん(曺臨済宗老僧と共に歩いて、釜山から板門店を経て、38
度線沿いに北朝鮮の金剛山まで縦断した経験を持つ)が、日本人の正義と良心を代表して、長年の韓国
に対する思いを話されたのが印象的で参加の人々を感動させました。また、曺スニム(僧)が「4年前
に中山さんから、貴方がた韓国の人は本当に、韓半島統一の事を考えているのか」と、頭ごなしに、し
かられたことがあると話すと座が大いに笑いに包まれ明るくなりました。
次回は5月2日と5月30日に「集い」が催されます。
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1
月刊
主
平和統一 NEWS
第9号
張
『亡国の教訓』
祖国の歴史を顧みると、古の時代から国論の分裂により自分の勢力の拡
大のため、外国に手助けを求めて侵略を誘引し、亡国の憂き目をしばしば経
験している。高句麗の滅亡、壬辰・丁酉倭乱(文禄・慶長の役)、日韓併合、
そして南北戦争などが代表的である。
特に記憶に新しいのが 1950 年 6 月 25 日に勃発した南北戦争である。この
時、多くの同胞を死に追い込み、広く世界の若き兵士達即 16 カ国の国連軍
兵士達の死を招いた。この教訓を生かせず、再び南北の戦争を招いたら、お
そらく最悪の事態に陥るだろう。仮令その結果により統一に至ったとしても、
我が民族・我が国家の再生は、次の世紀を待つのが必至だろう。また隣国・
世界に多大な迷惑をかけるだろう
過去祖先達は否、世界は多大な犠牲を省みず、歴史から教訓を学び取らな
いでバカな争いを繰り返してきた。祖国も世界も歴史から教訓を学ぶべきだ。
もうこれ以上、戦争・紛争・侵略・略奪・破壊による犠牲は必要ない。今まで
民族・国家・宗教は、自分なりの大義名分を立てている。しかしそれはほとん
どが詭弁である。騙されてはいけない。相手が先に攻撃したと復讐を主張す
る。だが行動で怨みを返し、怨みを買う必要があるのだろうか? そこには永
遠に恒久的平和はこない。
故に矛盾から分裂、分裂から闘争、闘争から侵略・(矛盾を含む)統一と言
う弁証法的思考・行動から脱却するべきだ。弁証法、唯物弁証法からは矛盾・
闘争・戦争だけが繰り返えされる。統一があっても一時的小休止と破壊だけの
繰り返しである。
本会が主唱する『授受法』は、矛盾ではなく共通目的を持ち、分裂ではな
く相対に分立し、闘争ではなく良く授け受けする授受作用を行い、侵略や一
時的統一でなく恒久的統一・恒久的平和をもたらしてくれる。故にこの授受
法の精神、「眞の愛」即ち「(他の)為に生きる精神」、許し・愛し・団結する
「平和統一」の理念から恒久的平和そして持続的繁栄がもたらされるのであ
る。
国論の分裂による外国への依存は、外国からの侵略、国の分断・衰退を誘
引してきたことは、古今東西の教訓が諭している。そして、民族の和合と団
結、更には種族・国家・宗教の壁を越えた「平和統一」こそが、祖国の統一
と世界の恒久的平和をもたらし、更には持続的発展・繁栄を約束してくれる。
再び繰り返してはいけない悲しき屈辱の歴史から悟る「亡国の教訓」を生
かし、
「在日の和合」
「祖国の統一」
「世界平和」の為、授受法的努力をもって、
「平和統一」を一日でも早く成し遂げなければならない。
同胞愛に溢れ、祖国統一と世界平和を願う皆様へ、この思いを捧げる。
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2
月刊
平和統一 NEWS
第9号
交流の広場
『反日と愛国そして愛日』
会長 趙希秀
私の少年時代は、近所に空き地、原
っぱ、公園が幾つもあった。毎日、下
校後は近所の子供同士でよく遊んだ。
子供は、仲良く遊んでいても、一寸し
た切掛けで喧嘩をする。私も負けず嫌
いだったから、しばしば喧嘩した。その為、顔には傷が
絶えなかった。
そして感情がヒートすると、相手を傷つける悪口が出
るものだ。そんな時、私がよく聞いた文句がある。それ
は「朝鮮人!」である。普段仲良く遊んでいても、相手
の弱点を突く悪口を言うものだ。子供には国境は無いは
ずなのに、大人が悪知恵を入れるのだろう。当の子供は、
深い意味も無く言っている。その証拠に、翌日にはケロ
ット忘れて仲良く遊んでいる。しかし繰り返しそんな体
験をすると、心に傷となり又シコリとして残るものだ。
成長するに連れ、負けん気とその傷が下地に、その後の
遭遇した幾度もの差別から自ずと反日感情が育った。
その反面、祖国に対する思いも深ま
るものである。国のことを知りたい、
国を見たいと強く思うようになった。
これが私の祖国留学の動機である。私
は祖国で 70 年代半ばから 80 年代かか
りの 10 年間、学び、暮らした。私は多くのことを知り、
体験し、悟った。
私の本当の愛国は、この祖国での生活 10 年間が与えた
ものである。否、確固たるものにしたと言える。当然で
あろう。反日感情から起こる反動的な愛国でもなく、暮
らしてもいない知らない祖国に対する愛国でもない。直
接、見、知り、暮らす。言語も文化も歴史も回復する。
半족발(パンチョパル:半分日本人の中途半端な韓国人・
朝鮮人)から祖国を回復した韓国人になれたのだ。
しかし辛い祖国の生活であった。差別からの屈辱でな
く、祖国に対して何も知らない無能で未熟な自分への苦
悶の歳月であった。これを克服する忍耐と葛藤の歳月で
あった。祖国の回復は、半족발への否定の生活である。
自己否定である。今思えば、私の人生における最も貴重
な歳月であった。
서울(ソウル)生活 10 年は、東京行
きを促した。日本を知る為に首都の生
活を望んだのだ。私は東京で 16 年間暮
らす中、知日・親日に努めた。日本の
言語・文化・歴史を再度学び始めた。
そして日本人と正面から向き合い、付き合うことに努め
た。どこの国にも良い点・悪い点があり、日本人にも良
い人・悪い人がいることを知った。
真の愛国は、真の国際化に繋がる。祖国を回復するこ
とで、生まれ育った日本を正面から見つめ、学ぶことを
知った。素直な気持ちで日本を思い、日本を考えるよう
になった。やはり私は「半족발」である。しかし、今は
「誇れる半족발」に成ろうとしている。…これからも。
「比叡山へ(寡黙は敗北を意味する)」
副会長 曺小煥
私は多くを語らねばならないと思っていま
す。99 年前に侵略された側の民族の一人が、侵
略した側の民族の子孫たちと共に和解と友好を
求めて、10 数日の間、寝食を共にして歩きまし
た。
東海道自然歩道の大阪箕面の滝をスタートし
て東京の高雄へ行く集団です。比叡山へは、58
年ぶりに歩いて登り、歩いて滋賀県側の琵琶湖に
出ました。その夜は叡山・延暦寺を開かれた伝教
大師、最澄誕生の地、坂本の生源寺に泊めていた
だきました。
翌日、寒の戻りの強風の寒い中、琵琶湖大橋を
歩き近江八幡の手前の湖の松林の中で寝袋にて
野宿をしました。千日回峰の伝統ある天台宗のお
坊さんの主催する厳しい歩きの旅でした。歩く速
度は大変なものでした。しかも、朝 6 時に出立し、
夕方 6 時に到着するという行程でした。
まるで現在の忍者集団です。私は 18 才で禅寺
に入りさまざまな政治運動をしたために、堕落し
た大本山の僧たちに、にらまれて何度も破門、放
逐、身分剥奪の処分をされましたが一心に歩きの
修行をする青年僧たちの姿を見て安心感を抱き
ました。とはいえ、既成の仏教に疑問を抱きつつ、
この年まで生きていることは変わりありません。
サクラもソメイヨシノ一色より多種多様に咲
くほうが好ましいように韓国人臨済宗老僧が一
人まざって両足のマメをつぶしての道行きでし
た。痛みをまぎらわすために、「他郷暮らし・タ
ヒャンサリ」や「鳳仙花・ボンソナ」を何度も繰
り返して歌って歩きました。
集団の半数が女性たちです。
「くの一(女忍者)」らしきお嬢さん達が 5 人 6 人
と近寄ってきました。一句ずつていねいに教えな
がら合唱して歌いました。その日の夜は永源寺泊
まりです。
お嬢さん達からせがまれて世界文化遺産に指
定されている「ハングル」を、いろはにして、1.2.3.
とひ.ふう.みいを、イル.イ.サム。ハナ.トウル.セ
と教えました。
別れの日が来ました。一緒に東京まで歩きつづ
けたいのですが別れねばなりません。
或る凡人の道程
李 鎮 源
人間として平凡な人の道を歩んできた70数
年の歳月を顧みれば、浜辺の無数の砂の一粒の道
程にすぎないが、私なりに尽きせぬ思いが湧き出
る泉のように何時果てることもなくよみがえっ
てくるのです。
「人が生まれて成長してやがて死んでゆく」の
は他の生物と同じく紛れも無い事実そのもの。然
し、人間以外の生物は多分厳然とした、その宿命
を黙々と受け入れ、死んでゆくのに、どうしてか
「人間」だけは死のその瞬間まで多分朦朧とした
意識にありながらも息をひきとるまで、恐らく自
分の死を否定し続けるのではないだろうか?
FPU兵庫
3
平和統一 NEWS
月刊
私は、知人によく「人生の虚しさと儚さ」を強調し、片寄
った生き方をして来たように思えます。何故そのような人生
観を持つようになったのか、短いようで長い道のりを振り返
ってみると、人生虚しいことばかりでなく良い思い出があっ
たことも否定しがたいものです。道草の歩みもあり、
「これぞ
真実一路」と思い込み走ってみたり、凡人ゆえに貴重な「時」
を無駄に過ごしたものだと、悔やんだり、苦笑した、といっ
た按配です。この年齢になってみて「山あり谷あり」人生航
路を経てきたものだと思わざるを得ません。
余生少ない今となってみれば、自分がこの世に「生」をな
してきた「証=足跡」を残さずに消え去り行くのもなにかやは
り寂しいものです。
だからこそ、砂浜の足跡の運命になりたくないので、自分
の半生を厚顔無恥、思うがままに書いています。
第9号
活動内容
4月4日
「賢仁会」第 3 回集会
開催
4月7日
常任理事会
開催
4月7日
第 8 回定例役員会
開催
4 月 18 日
第 15 回料理講習会
開催
4 月 23 日
常任理事会
開催
4 月 25 日
第 9 連合会会長団会議
参加
4 月 26 日
尼崎支部啓蒙講座
開催
4 月 28 日
第 9 回定例役員会
開催
『ホルモンと버릴 것』
捨てる物
ポリル
コツ
イベント案内
趙希秀
여러분 안녕하십니까?(ヨロブン アンニョンハシムニカ)
皆さんお元気ですか? 또 만났네요.(ト マンナンネヨ)又、
会いましたね。今日は『ホルモンと버릴 것』の話をします。
日本には「ホルモン焼き」という韓国料理があります。韓
国料理だから「ホルモン」は韓国語だと思っている方がいる
ようです。しかし、韓国語にはホルモンという言葉はありま
せん。実はホルモンは日本語の大阪弁の「ほるもん(捨てる
物の意)」が語源だと言われています。日本は明治以降から
肉食を始めたようですが、内臓は食べる習慣はなかったの
で、捨てていたようです。大阪に住んでいた朝鮮人はごみ扱
いの内臓をホルモン(捨てる物)と聞き、貰って食べ始めた(韓
国では高麗の時代から牛の内臓は食べていた)のがホルモン
焼きの始まりだと言われています。
ホルモンは日本語ではモツと言います。今やこのモツを使
った料理は関西・九州では名物料理となり、日本各地で食さ
れています。昔は捨てられていたもの、だからタダで貰い、
安く買えたのに、今やデパートの精肉コーナーで売られてい
る高級品の仲間入りになっています。実に残念、嘆かわしい
ことですね(笑)。
捨てる物(捨てようとしている物)は、韓国語では「버릴
것(ポリル コツ)」と言います。「버릴 것」はゴミ箱に捨てら
れます。このゴミのことを韓国語で「쓰레기(スレギ)」と言
い、ゴミ箱を「쓰레기‐통(-トン)」と言います。そしてテ
ィッシュのことを「휴지(ヒュジ)」と言い、又ゴミ箱を「휴지
‐통(-トン)」とも言います。
旅行で韓国に行くと意外と必要になってくる言葉ですよ。
道端にゴミは捨ててはいけません。쓰레기통に入れてくださ
い。
では又、逢いましょう! 또 만납시다!(ト マンナプシダ).
さよなら。안녕히 계세요(アンニョンヒ ケセヨ).
バイバイ! 안녕(アンニョン)! (^.^)/~~~
FPU兵庫
5 月 2 日(土)
5 月 7 日(木)
5 月 21 日(火)
5 月 30 日(土)
賢仁会 第 4 回集会
常任理事会
常任理事会
賢仁会 第 5 回集会
編集後記
❑今年の桜はいつ咲くのかと思っていたら、
もう散っている。最近の日本の気象は春秋が
あっという間に過ぎてゆく。冬服がいつの間
にか初夏の服装に衣替え。心は日本の四季を
楽しみたいのに、体は驚くばかりである。も
しかして祖国の統一も目の前に来ているかも
…?<希>
❑毎月1回、開催の賢仁会が、どうにか軌道
に乗っている。在日以外の方の参加もあって、
貴重な意見と批判を賜った。それにも増して、
会長の講話は毎回、大学での一般教養課程の
社会学や民族学、教育学の講義を受講してい
る様で、学生に戻った気分である。老人大学
への入学の気分で多くの方の参加を待ってい
ます。 (曺)
投稿記事募集
交流の広場への投稿記事を募集しています。
会員の皆様からのご意見などさまざまな記事を
募集いたします。どしどし投稿してください。
FAX.078-367-4323
E-mail:[email protected]
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