資料9 胃がんハイリスク検診とは? 胃がんハイリスク検診のしくみ 胃がんの発生には、 従来のバリウムを飲むX線検査とは異な り、血液検査によって胃の粘膜の状態を調 べ、胃がんにかかるリスク(危険度)を確 認する検査です。 ① 胃の粘膜の萎縮(老化)=「萎縮性胃炎」 ② 細菌の感染(ヘリコバクター・ピロリ菌) が大きく関わっています。そのため、2種類の検 査を組み合わせることで、胃がんにかかるリスク を判定することができます。 ≪各検査の特徴≫ 従来の胃がん検診 ① ペプシノゲン検査(PG検査) ・バリウムによるX線検査 ・胃の内壁の状態を視覚的に調べる 胃粘膜の萎縮により、血液中のペプシノゲン (胃酸のもと)の値が減少します。 この値を測定する事で萎縮性胃炎の進行度 がわかります。 胃がんハイリスク検診 ・血液検査による ・胃の内壁の状態を検査値で把握する ② ヘリコバクター・ピロリ抗体検査 (HP検査) 胃がヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)に感 染すると、特殊な抗体が生成され、血液中に 流れます。この抗体を測定する事で、ピロリ 菌に感染しているかどうかわかります。 ピロリ菌に感染した胃の経過 ※「×」印はピロリ菌 正常な胃 B群 A群 萎縮が進行しピロリ菌 が生育できなくなる 胃粘膜が 萎縮し始める ピロリ菌に感染 C群 D群 低い ⇒ ≪胃がんリスク≫ ⇒ 高い 総合判定 異常なし 要 精 密 検 査(=胃内視鏡検査) A群 B群 C群 D群 ペプシノゲン検査(PG 検査) 陰性(-) 陰性(-) 陽性(+) 陽性(+) ヘリコバクター・ピロリ抗体検査(HP 検査) 陰性(-) 陽性(+) 陽性(+) 陰性(-) 胃の状態 健康的な 胃粘膜です 少し弱った 胃粘膜です 弱った 胃粘膜です かなり弱った 胃粘膜です 検診の対象者について ≪検診の対象となる方≫ 平成 25 年度中に、次の年齢になる方は、原則として「胃がんハイリスク検診」となります。 40歳 45歳 50歳 55歳 60歳 65歳 70歳 75歳 S48.4.1~ S43.4.1~ S38.4.1~ S33.4.1~ S28.4.1~ S23.4.1~ S18.4.1~ S13.4.1~ S49.3.31 S44.3.31 S39.3.31 S34.3.31 S29.3.31 S24.3.31 S19.3.31 S14.3.31 ただし、バリウムでの検診を希望する方や、胃がんハイリスク検診の対象とならない方についてはバ リウム検診を受診することができます。 ≪検診の対象とならない方≫ 次の方は、判定が困難または治療が優先されるため、胃がんハイリスク検診の対象となりません。 検査については、担当医にご相談ください。 対 象 除 外 項 目 明らかな上部消化管症状があり、胃や十二指腸の疾患が強く疑われる 食道、胃、十二指腸疾患で治療中 胃酸分泌抑制剤服用中もしくは2か月前以内に服用していた 除 外 理 由 保険治療の対象 保険治療の対象 ペプシノゲンが高く出る 胃切除後 腎丌全(クレアチニン値が3mg/dl 以上) ピロリ菌を除菌済 ペプシノゲンが高く出る ペプシノゲンが高く出る 医療機関での経過観察者 検診の流れと結果について H25 年度 胃がんハイリスク検診 を選択する 採血 40,45,50,55,60, 65,70,74 歳の方 A群 異常なし B群 要 精 密 検 査 C群 従来の胃がん検診 (バリウム X 線検査) を選択する D群 胃内視鏡検査 を受けて下さい ●精密検査の判定(B~D群)となった方は、胃内視鏡検査が必要になります。 ※精密検査(胃内視鏡検査)については保険診療となります。 ※治療が伴わないピロリ菌の除菌については、保険対象外となります。 ●同一年度内に「胃がんハイリスク検診」と「従来の胃がん検診(バリウム検査)」の両方を受けるこ とはできません。どちらか一方を選択してください。 あくまでも将来、胃がんにかかりやすいかどうかのグル ープ分けです。必ずしも、現在がんになっている、必ずが んになるという事ではありませんのでご安心ください。 胃がんの早期発見につなげるための検診です。 下野市健康福祉部健康増進課 (下野市保健福祉センターきらら館内) TEL:0285-52-1116 FAX:0285-52-3712
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