燃焼灰の微細粒子構造の解析に関する研究 教授 二宮 善彦 NINOMIYA Yoshihiko 工 学 部 工学部 応用化学科 石炭やバイオマス、廃棄物などの固体燃料の燃焼プロセスから排出される 飛灰(フライアッシュ)には、未燃炭素や環境に有害な形態の重金属類が 含まれることがある。燃焼効率の向上や微量有害成分の放出抑制には、燃焼 プロセスの反応解析が必要で、そのためには燃焼灰中の未燃炭素の微細構造 などの情報を得ることが重要となってくる。燃焼灰に含まれる炭素や重金属 元素の化合物形態の分析には、粒子解析機能を有する分析型走査電子顕微鏡 (CCSEM)が有効である。 CCSEM(Computer Controlled Scanning Electron Microscopy)とはSEM 画像上の粒子群を画像処理の2値化処理によって個別粒子として認識させ、 それぞれの粒子のEDSによる元素分析を自動的に行わせ、数千個レベルで 個々の粒子に関して粒径や空隙率などの粒子情報と元素データを取得する 方法であり、粒子群の統計処理によって微細粒子構造の解析を行っている。 【研究テーマ】 &&6(0 石炭燃焼からの粒子状浮遊物質(PM2.5)の生成機構の解明と粒子粗大化 法によるそのPM2.5の低減 高アルカリ金属を含む低品位固体燃料の高効率燃焼に関する研究 キーワード 相談に応じられる内容 クリーン燃焼法、高効率燃焼法、PM2.5、CCSEM、 画像処理 固体燃料のクリーン燃焼法に関する研究、燃焼灰の有効利用 金属酸化物クラスター(ポリ酸) の高機能化の研究 准教授 石川 英里 ISHIKAWA Eri ポリ酸(Polyoxometalate)は数個から数百個のMoやWなどの金属原子が酸素 原子と規則正しく結合した ナノサイズの分子状アニオンクラスターであり、多岐 にわたる骨格構造を持つ。その物性(酸化還元特性や酸強度、自己集合化の挙動 など)は構造や構成元素によって大きく変化する。本研究室ではこれらをコント ロールしながら新規な機能性ポリ酸の合成を行い、その物性評価を行っている。 【研究テーマ】 >30R2+2@ 光化学反応を用いたポリ酸の合成 >+0R90R9,2@ 電荷移動(LMCT)吸収帯へのUV光照射で開始するポリ酸の光化学反応に よってシンプルな反応系でポリ酸の還元を行い、種々の混合原子価状態を 持つポリ酸の単離に成功している。 ポリモリブデン酸の電気伝導性の評価 ポリ酸には固体酸として機能し、プロトン伝導性を示すものがある。本研究室 >37L2:2@ ではNa3[PMo9O31(H2O)3]·13H2Oなどのポリ酸の電気伝導性を評価し、高温で 作動する固体電解質としての可能性を探っている。 ポリタングステン酸の酸化触媒反応 ポリタングステン酸の均一系酸化触媒能を検討している。対カチオンを有機 アミンに変換して有機溶媒への溶解度を向上させ、選択性の高い触媒反応系 >+ 0R9 9, 22+0R 2@ >926E:2 キーワード ポリ酸、金属酸化物クラスター、触媒、光反応、 構造解析 @ の構築を目指している。 相談に応じられる内容 ポリ酸の合成、単結晶X線構造解析 24 工 学 部 工学部 応用化学科
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