応用化学科 - 東海大学

Department of
Applied Chemistry
応用化学科
School of Engineering
Department of Applied Chemistry
東海大学
学 科 案
内
湘南
School of Engineering
東海大学 工学部
東 海 大 学 は 4 つ の 力 を 育 成 します。
「明日の歴史を担う強い使命感と豊かな人間性をもった人材」に
育つよう、全 学を挙げて取り組んでいます。
常に未来を見据え自らが
取り組むべき課題を探求する力
自ら考える力
集い力
多様な人々の力を
結集する力
困難かつ大きな課題に
勇気をもって挑戦する力
挑み力
失敗や挫折を乗り越えて
目標を実現していく力
成し遂げ力
「4つの力」
のイメージキャラクター
リッキー
入学センター入学課
〒259-1292 神奈川県平塚市北金目4-1-1
Tel:0463-58-6422(受験生用) Fax:0463-50 -2186
◎本案内は、
特に記載がない限り2015年 4月現在の内容を掲載しています。
2015.4 EK4 4
Department of
Applied Chemistry
東海大学では建学の精神に基づき、
「自ら考え、集い、挑み、成し遂げる」
これら4つの力を
アドミッションポリシー
身につけ、
時代に即応できる人材を育成します。
応用化学科では、本学科の教育目標「『世の中の
技術動向を化学的観点に立って理解する力』、
『産
化学的な観点から科学技術を理解する
School of Engineering
業界で活躍する技術者として必要な化学的基礎力
研究者・技術者・指導者となる人材を育成します。
と応用力』、
『 中学・高校理科教員や技術者として化
学的指導のできる能力とスキル』
を兼ね備えた研究
▶世の中の技術動向を化学的観点に立って理解する力
応 用 化 学 科
者・技術者・指導者を育成する」に共鳴し、
自ら学ぶ
▶産業界で活躍する技術者として必要な化学的基礎力と応用力
意欲をもった人を求めます。
▶中学・高校理科教員や技術者として化学的指導のできる能力とスキル
応用化学実験3(精留)
・ 学 ぶ こ と ・
地球と人類、社会を大切にする
気持ちを考える
応用化学は、ものごとをじっくり見つめて何かを生み出そうとする
ともに学び成長することで、自ら問題を
定義し、発見、解決する力を養う
人類の幸福と福祉に、国際的に
貢献できる能力を身につける
応用化学科の特徴は、1年次から3年次まで、実験実習科目を開講
応用化学科では、学生と教職員がともに学び、考え、成長すること
応用化学科の卒業生を特に必要とする化学工業は、日本を支える
好奇心と、地球や社会そして人類を大切に思う気持ちとが融合して
していることです。この実験実習を通じて、物質の性質や特徴を理解
を大切にしています。4 年次では、全員が各研究室に所属し、自分の
基幹産業のひとつであり、今後、諸外国への技術移転がさらに進
生まれる分野です。そうした気持ちを、学科の講義や実験を中心とし
し、化学の技術を深く修得します。自ら実験を行い、そこから得た経
希望するテーマを課題とした卒業研究に取り組みます。各研究室で
み、化学技術者が国際的に活躍する機会がますます増えていくと考
験が、授業で学んだ知識をより深め、自然や技術に対する視野を広
は、教職員や先輩とのコミュニケーションを大切にし、適切なアドバイ
えられています。そのため、応用化学科では、21 世紀を担う化学技
げることにつながります。
スが受けられる雰囲気の中で、勉強や実験、考え方の進め方を修得
術や社会の発展に国際的視点から貢献できる能力を身につけていき
し、自ら問題を定義し、発見、解決する力を養います。
ます。
た学生生活の中で考えることを大切にします。
02
自然や化学技術に対する
広い視野を育む
■ 応 用 化 学 科
Department of A pplied C hemistry ■ 03
EK
学 び の ス ケ ジュー ル
思考 力 と 創 造 性 に よって新時代を支える能力を磨く
工学 を 中 心 に 特 色 ある授業で さまざま な化学を学ぶ
人と 環 境 を 考 え た「 モノづくり」教育を実践する
■地球を救う問題発見・解決型の
化学技術者を育てます
入門、化学工学などを学科専門科目の中心におき、幅広い化学
技術が修得できるようにカリキュラムが構成されています。
資源・エネルギーの枯渇、人口爆発、これらは現在、地球的規
4. 国際人として必要な英語力を養成するために、一般教育科目
模での解決が求められています。こうした問題を軽減するため
で外国語を学び、さらに専門科目でも外国語を勉強する機会
の役割を化学技術者も担わなければなりません。そのためには、
があります。
問題発見・解決型の若い化学技術者・研究者を育てる必要があり
応用化学科では、東海大学の建学の理念、工学部の教育目標に
基づいて、一般教育科目及び専門科目の修得により広い視野と
教養を身につけ、化学技術者・研究者としての自覚を養うための
教育方針を掲げています。実験・演習科目を通じた、きめ細かい
学習指導を行うことで、自ら問題を定義し、発見・解決する力を
身につけるようにします。その結果、優れた個性と創造性を伸ば
5. 情報化時代に対応した情報処理関連科目を開講しています。
6. 幅広い学際的な分野を学び、知識を得るために、他学部・他学
科で開講されている関連科目の履修を奨励しています。また、
それらは一定の条件で卒業単位に認定します。
7. 教職の科目を選択すると、高等学校・中学校の理科教員の免許
を取得できます。
「卒業研究1・2」
、
「卒業論文」などで
8.「応用化学ゼミナール」、
し、化学技術の分野で柔軟に対応できる健全な人材を社会に送
は少人数教育を行っています。就職相談の体制も整っており、
り出しています。
指導教員との交流を図ることにより、社会人としての自覚を
■応用化学科で身につける9つのテーマ
本学科では、次のようなことを中心に学びます。
1. 一般教育科目では、本学の中心科目である「現代文明論」など
を通し、広い視野と教養を身につけ、健全な思想を養います。
9. 本学科を卒業すると、甲種危険物取扱者の受験資格、毒物劇物
取扱責任者の資格が得られます。卒業後、実務経験を有すれば
作業環境測定士の受験資格が得られます。
■世界に広がる応用化学技術者のニーズ
で体系的に修得します。
応用化学科の卒業生を特に必要とする化学工業は、次世代に
おいても日本を支える基幹産業のひとつであると予想されます。
考え、実験・演習科目を通じて、物事の観察力、創造力などを
また、諸外国への技術移転に伴う人材派遣などの要請が強まっ
養っていきます。
ており、化学技術者が国際的に活躍する機会が多くなるものと
3. 無機化学、有機化学などのほか、化学産業界で必要な化学工学
1
考えられます。
基専
礎 科 目門
専応
門用
科化
目学
2年次
3年次
4年次
現代文明論
歴史観
現代教養科目(体育科目を含む)
英語コミュニケーション科目
人生観
倫理観
基礎化学
化学数学
基礎化学実験(コンピュータ活用を含む)
基礎力
基礎化学演習 など
無機化学入門
無機合成化学
有機化学入門
有機合成化学
化学環境工学
高分子化学 生物有機化学
物理化学入門 化学工学入門 機器分析
応用化学実験1 応用化学実験2 応用化学実験3 など
教職課程科目
教職課程科目
教職課程科目
卒業研究
教育実習
専門性
実践力
理 科
教員免許
応用化学実験3
(流動)
用化学科のカリキュラムの中心は、なんといっても各学年で
学ぶ実験科目です。まず、
「応用化学実験1・2」では、モノを
化学的に分析し理解することを学びます。実験や研究では、モノを
応用化学実験1
見たときに、どのような物質から、どのようにしてつくられているか
ということに関心を持ち、観察することが大切です。こうした経験を
ら、モノを大量に製造する工程もきちんと勉強します。応用化学科
重ねて、用途に合わせていかに良いモノをつくるか、特に環境面で
では、こうした多種にわたる実験テーマを通して、化学を中心とした
の問題を解決できるようなモノづくりを目指すことができます。さら
理学的な考え方や工学的な考え方を体得し、将来を支える最先端の
に、
「応用化学実験3」では、精留塔やボイラー、熱交換器など、化
技術研究分野や、人間や社会が豊かになるような製品開発分野で活
■ 応 用 化 学 科
教一
育 科 目般
教
職
課
程
実験を通じ、化学的な
モノづくりを体得する
学工場のような大型プラントで実際に利用される装置を操作しなが
1年次
身につけることができます。
また専門基礎科目は低学年次で、さらに専門科目は高学年次
2. 学科開講科目の中で実験・演習科目がもっとも重要であると
04
応用化学実験 1(ガラス細工)
ほかにも情報教育センターを中心に数多く開講しています。
ます。
応
社会と人を豊かにし
地球環境を考える
化学技術者を目指します
躍できることを目指します。
卒業研究発表会
応用化学実験4(ICP発光分析)
応用化学実験3(伝熱)
Department of A pplied C hemistry ■ 05
EK
カリキュラ ム
学 び の フィー ルド
豊富な専門科目群から、
興味ある科目を自由に選択 できます 。
一般教育科目
エコケミカル
・現代文明論 ・現代教養科目(体育科目を含む) ・英語コミュニケーション科目
化学環境工学
化学安全工学
専門科目
応用化学系科目
・化学工学入門
・化学安全工学
・特許戦略
・科学と倫理
・化学工学
・化学環境工学
共通専門科目
専門基礎科目
・基礎情報処理 ・プログラミングB
・分析化学
・機器分析
・機能化学 1∼3 ・化学英語1・2
工学系教養科目
・応用化学概論
・力学
・基礎化学
・無機化学入門
・化学数学
・電磁気学
・有機化学入門
・物理化学入門
有機系科目
化学反応工学
化学工学
特許戦略
・基礎化学実験(コンピュータ活用を含む)
・応用化学実験1
・応用化学実験4
・無機元素化学
・無機合成化学
・応用化学実験3
・セラミック化学
・統計学
ファインポリマー
ナノ
テクノロジー
ナノケミカル
物化・無機系科目
有機化学
高分子化学
有機合成化学
機能化学
量子化学
生物有機化学
・応用物理化学
・量子化学
理科教職用科目
(教職科目の中には、卒業単位に含まれないものがあります)
・理科教育法1
・地学概論
・物理学概論
・地学実験(コンピュータ活用を含む)
・物理学実験(コンピュータ活用を含む)
・理科教材論
・生物学概論
・生物学実験(コンピュータ活用を含む)
・理科教育法2
社会と人を
豊かにする
応用化学
・生物有機化学
・応用化学ゼミナール
・基礎化学演習
・基礎製図
無機化学
無機合成化学
セラミック化学
・高分子化学
・基礎生化学
実験科目
・応用化学実験2
ケミカル
エンジニアリング
・有機反応化学
・有機合成化学
ゼミナール、演習科目
・応用工業化学・同演習
インテリジェント
セラミックス
・卒業研究1 ・卒業研究2 ・卒業論文
基礎化学実験
06
■ 応 用 化 学 科
応用化学実験1(ガラス細工)
応用化学実験4(X線回折分析)
基礎化学実験
Department of A pplied C hemistry ■ 07
EK
主な専門 科目
応 用化学の幅広い科目群を基 礎 から
先 端の応用分野まで学べるように 配 置して います 。
応用化学概論
有機化学入門
物理化学入門
無機合成化学
有機反応化学
分析化学
応用化学を学ぶための基本を知る
有機化学の基本を学ぶ
物理化学をミクロの視点から考える
無機物質の製造工程を理解する
分析化学の基礎を修得する
多様な有機反応について知る
新入生を対象とし、科学、技術の歴史か
有機化学は有機物質を取り扱う学問で
物理化学は、物質の物理・化学的性質
地球資源から利用できる元素、鉱物の構
物質を取り扱うには、その物質の成分を
「有機化学入門」で学んだ以外の有機反
ら縦覧し、原子の電子構造、分子構造を確
あり、これらを理解するには有機化合物
を論ずる学問で、物質を取り扱う研究者、
成ならびに貴重さに触れ、日常生活に密着
知ること(定性分析)
、その物質を構成して
応は多様かつ複雑ですが、有機反応論の
定した方法を解説し、このような基本的な
の性質や反応の基本的原理・法則など重
技術者には必須です。物理化学では物質
した数多くの製品を生み出す無機化学工業
いる各成分の量を知ること(定量分析)が
立場から、有機化学を体系化することによ
考え方を通して21世紀の人類文化のあり
要事項をしっかり修得し、物の見方・考え
をミクロな量子論的立場からとらえる方
の重要性ならびに役割を理解します。特に、
必要です。本科目では、分析化学の入門と
って、その理解度を容易にすることができ
方と化学産業の関わりを論じます。また、
方を養っておく必要があります。本科目で
法と、物質集合として統計的立場からとら
硫酸や塩酸などの化学製品製造に欠かせ
して必要な基礎的知識を養い修得すること
ます。すなわち、有機化合物の各論として、
本学科で基本的な化学及び工学の知識が
は、分子の構造と物性の関連を主眼に基
える方 法があります。本 科目では、物質
ない化学薬品や近年に発展した新しい無機
を目的とし、酸塩基平衡や酸化還元平衡・
芳香族炭化水素、オキシ化合物とエーテル、
どの程度必要であるかを認識し、さらに、
礎的知識を身につけ、有機反応に対する
量の単位、原子論と電子軌道、分子の結
工業材料の代表的な合成方法や実際に製
金属錯体化学・溶液中の化学平衡論を学び
アミン酸、カルボニル化合物、カルボン酸
化学技術者としての心構えと専門的な知
考えを訓練します。有機化合物の命名法
合状態、気体と固体について、主にミクロ
品として大量生産されるまでの製造工程を
ます。さらに分光分析や分離分析など最近
とその誘導体、複素環式化合物などの有機
識を修得するための学習方法を解説し、
や軌道混成を含めた有機分子の立体構造、
な立場からみた物理化学を学びます。ま
学びます。そして、資源・環境・エネルギー
の分析化学の進歩、その理論背景につい
化合物の化学的性質や合成反応について
基礎知識と実験・実習の重要性を理解さ
共鳴現象などを概説し、脂肪族炭化水素
た、物理化学は例題をこなして理解する
を考慮した新しい製造技術への取り組みを
て考え、授業を通じて、試料の調整、デー
講述します。
せることを目標とします。
の物性と反応性について学びます。
必要があるので数多くの演習も行います。
考えます。
タの取得や解析といった一連の作業につい
て概説します。
応用化学ゼミナール
基礎化学実験(コンピュータ活用を含む)
化学工学入門
セラミック化学
有機合成化学
化学実験の基本的な事柄を学ぶ
化学工学の基本を多面的に学ぶ
「応用化学ゼミナール」では、複数の教
無機陽イオンの系統的な分離と確認に
化学工学で用いる専門用語の定義、単
最新技術を支えるセラミックスとは?
有機反応をより詳しく学ぶ
モノマー・ポリマーなど高分子材料を知る
員がオムニバス形式で応用化学のトピッ
よる定性分析法、中和や酸化還元反応に
位、次元及び図表の取り扱いについて学
セラミックスは無機化学の一つの分野で
有機工業化学製品は有機反応により合
石油精製と転化及び接触・改質で得られ
クを概説し、問題提起を行います。特に応
よる容量分析を修得し、これらの実験を
習し、次いで化学工業で行われる物理的・
あり、一般的には固体の無機物質全般を意
成されますがその数は無数です。これらの
る物質(低級オレフィン・芳香族炭化水素な
用化学の基礎知識及び技術、さらに化学
通して、試薬や器具の取り扱いなどの基
機械的操作である物質の輸送と計量(固
味します。特に最近は、新奇な機能を備え
本質を詳しく見ていくと共通点を含む反応
ど)から付加価値の高いモノマーの合成や
工業の現状と問題点を広い視野で展開し、
本的な実験手法を体得するとともに、実
体、液体、気体、流動論)、熱の発生と伝熱
た「ファインセラミックス」として、携帯電
(求核置換、脱離、求核付加、求核付加―
モノマーからポリマーを作る重合反応(付
低セメスターで化学分野に関心を持つ学
験中に起こるさまざまな化学変化に対す
(伝熱の機構、熱交換器)及び物質移動に
話などの最新機器を製造するうえで不可欠
脱離、求電子付加など)に区別することが
加重合・縮重合・付加縮合・開環重合など)
生になるように指導します。
る十分な観察力を養います。また実験終
よる分 離 操 作(蒸 発、蒸 留、吸 収、抽 出)
な材料となっています。本科目では、セラ
できます。この基本的な反応形態について
及び重合体の物性について解説し、あわせ
了後には、実験データの整理やレポート
について解説し演習を行います。
ミックスの基礎から応用までの全般を学び、
述べ、共役化合物の化学や芳香族化合物
て機能性高分子材料{
(熱可塑性・熱硬化
製造方法から最終製品に至る工程を理解し
の特徴と各種反応性について講述します。
の書き方についても学びます。
ます。また、各種セラミック製品が持つ特
無機化学入門
応用化学実験1∼4
千差万別な元素の特性を学ぶ
応用化学科の中核となる実験科目
無機化学は、数多くの元素を対象とし、
1では、まず、分析化学の基礎知識やテ
元素の性質を理解しその多様性を利用す
クニックを身につけます。2では、反応速
ることで、さまざまな可能性を秘めている
度などの物理化学、アスピリンの合成と
学問です。実際に、無機化学から生み出
いった有機合成のテーマを取り上げ、実
される各種物質は、新しい技術開発やエ
験的な立場から化学知識をより深く理解
ネルギー技術、そして環境問題に密接に
します。3では、化学工学の単位操作に関
関係しています。本科目では、千差万別
するテーマを選択し、実際に技術分野で
な元素の特性を周期表と関係づけて、物
扱う複雑なプロセス解析を行うために必
質の構造と性質を理論的に理解すること
要な基礎的手法を修得します。さらに4で
から始め、無機化学の基本を十分に理解
は、磁性材料や液晶などの合成や最新機
します。
器を利用した特性評価を通じて、最新の
研究テーマも体感します。
08
高分子化学
応用化学の入門教育
■ 応 用 化 学 科
性)樹脂、エンジニアリングプラスチック、
繊維、接着剤、分離膜・イオン交換樹脂、電
性と構造との関係について考え、新しい発
子材料、感光性樹脂など }の利用面などに
明につながる知識を身につけます。
ついて理解します。
2
応
応用化学科で実りある
キャンパスライフを
用化学科では、講義や実験といった学業以外でも、皆さんが4年
間過ごすキャンパスライフをしっかりとバックアップしています。
ソフトボール大会
新入生研修会
例えば、入学してすぐに1年次生を対象とした研修旅行があり、ここで、
の交流会などがあり、さらに夏休みには、30年前から続いている伝統ある化
面談やオフィスアワーを通じて、学修相談や進路相談を行い、皆さんの
由に履修できるセメスター制度を上手に活用して、ハワイやオーストラリア
友達と出会う機会や学科教員との交流が持てます。指導教員による個人
学系研究室対抗ソフトボール大会が開催されます。また最近では、科目を自
学生生活を強力にサポートしています。そのほか、4年次には、卒業研究の
など、海外へ短期留学する先輩が多くなっています。
ための研究室に所属することになりますが、ここでは実験や勉強を中心とし
東海大学の魅力ある制度や施設などを利用して、応用化学科で生き生
た生活だけでなく、各研究室で行われるゼミ旅行やバーベキュー、先輩後輩
きとした実りあるキャンパスライフを送ってみませんか?
Department of A pplied C hemistry ■ 09
EK
教 員 紹 介
教授・・・
D ATA
准教授・・・・・・・・・・・・
8人
2人
応用化学科では、
「化学」の知識や知恵を基本に、
21世紀を担う技術の発展に挑戦しています。
地球にやさしい材料製造
プロセスの開発
秋山 泰伸 教授
Y.Akiyama
博士(工学)
・研究テーマ・
材料製造装置内の物質、
熱移動現象の解明
・専 門 分 野・
化学工学、反応工学
「モノづくり」に不可欠な
応用化学と工学を学ぼう!
淺香 隆 教授
T.Asaka
博士(工学)
・研究テーマ・
機能性材料の合成と評価
・専 門 分 野・
工業物理化学、化学機械、
物性解析
有機合成から生体の神秘に迫る
稲津 敏行 教授
T.Inazu
理学博士
・研究テーマ・
フルオラス合成、分子リアクター、
複合糖質の合成
・専 門 分 野・
有機合成化学、生物有機化学、
反応有機化学
環境を考えたモノづくり
片山 恵一 教授
K.Katayama
工学博士
・研究テーマ・
電子セラミックスの開発
・専 門 分 野・
電子セラミックス、
固体無機化学
シリコンにかわる有機半導体を
目指して
博士(工学)
・研究テーマ・
・研究テーマ・
水素吸収材料
有機半導体物質の研究
・専 門 分 野・
・専 門 分 野・
材料化学、固体物理化学
応用有機化学、有機物性工学
無機化合物は古来より地球上に存在してお
有機半導体は「軽量」
「柔軟」
「低環境負荷」
れらなくして生活は成り立ちません。しかし、
学部との違いは何か」と受験生の皆さんは思
すなわち「モノづくり」の技術を基盤に、生体
り、環境負荷も小さいです。その利用を促進
などの利点があり、次世代の半導体材料とし
現在、地球の未来のために、省資源型の化学
うでしょう。地球上のあらゆる国・産業分野で
の神秘に迫る研究を行っています。いわゆる
するため、廃棄物を利用した新規無機化合物
製品製造プロセスや環境調和型の材料の開発
「モノづくり」が行われていますが、その原材
境界領域の研究ですが、そもそも科学に領域
の合成と無機化合物の主な用途である電子部
「有機EL」
「有機トランジスタ」などへの展開
などという境目はありません。従来の枠にとら
品の特性向上を目指し、
「リチウム2次電池用
が期待され、応用研究も活発に行われていま
す。本研究室では、有機半導体の開発とそれ
を用いた有機デバイスの試作を行っています。
て注目されています。また、
「有機太陽電池」
が求められています。私は材料製造装置内の
料から製造、最終製品までのプロセスには
ガスの流れや熱移動をコンピュータシミュレー
「工学」そして「応用化学」の学問と技術が不
われず、酵素化学、ロボット工学、光科学、コ
電極・電解質の合成と特性評価・燃料電池用
ションで明らかにしたり、実験により化学反応
可欠なのです。化学に限らず電気や機械など
ンピュータ科学など周辺科学を融合した“ヘ
電極・鉛を含まない電子部品の合成とその可
モデルを構築してナノスケールの材料を製造
の工学的な素養を身につけたい人、産業の
テロな有機合成”を目指しています。ポストゲ
能性評価・廃棄物の有効利用方法探索」の研
将来の実用化に向けて、基礎と応用の両面か
する方法を探索したりすることで、省エネルギ
「縁の下の力持ち」である応用化学科で一緒
ノム時代の新技術の創出を目標に、そのフィ
究課題に取り組んでいます。
ら有機半導体の研究に挑んでいます。
に学び、
「頭と腕」を磨きませんか?
M.Sato
Ph.D.(無機化学)
Y.Kunugi
ナノレベルで分子設計を行う有機合成化学、
ーで高効率に次世代薄膜材料を製造する方法
佐藤 正志 教授
功刀 義人 教授
「応用化学科はなぜ工学部にあるのか」
「理
私たちは化学工業製品に囲まれており、こ
水素エネルギー社会の構築を
目指して
ールドは複合糖質や環境です。
やその製造装置の設計指針を得るための研究
をしています。
地球上に存在する全元素のなかで、水素は
最も豊富な元素であり、総量数の90%以上を
占めると言われています。水素をエネルギー
源とした「水素エネルギー社会」を構築する
試みは、化石資源の枯渇や環境汚染の抑制と
いった現代社会の抱える問題と呼応して、世
界中で急速に進んでいます。立ちはだかる壁
は高く、あらゆる分野の専門家が山積する問
題に取り組んでいます。元来、水素とは材料
の劣化を誘発する、招かれざる元素でした。こ
の「招かれざる元素」を積極的に「迎え入れ
る」ために、水素と材料の化学反応に関する
研究を進めています。
ClipBoard
新機能性高分子材料の合成研究
高機能分子をデザインしてつくり出す
身近なものに広がる
「化学」の面白さを知る
ナノ材料に秘められた
ユニークな特性を引き出す
長瀬 裕 教授
樋口 昌史 教授
岡村 陽介 准教授
工学博士
博士(工学)
博士(工学)
・研究テーマ・
・研究テーマ・
Y.Nagase
・研究テーマ・
新機能性高分子の合成研究
・専 門 分 野・
高分子化学
M.Higuchi
無機材料化学プロセスの開発、
セラミックス材料
・専 門 分 野・
無機合成化学
Y.Okamura
機能性高分子材料
(ナノシート・ナノ粒子など)の
創製と機能評価
・専 門 分 野・
高分子化学、生体材料学、物理化学
■応用化学科 長瀬 裕 教授
毛塚 智子 准教授
当研究室では、分離膜や液晶素子、あるいは生体
博士(理学)
の合成研究を行っています。
「目的とする機能を発
S.Kezuka
・研究テーマ・
有機金属錯体を用いた
新しい有機合成
・専 門 分 野・
有機金属錯体、有機合成
適合性材料などに用いられる新しい機能性高分子
現させるための高分子化合物をデザインし、実際に
化学合成してその機能を評価する」という手法で実
用的な機能材料を目指して研究を進めています。以
下に最近の2つのトピックスを紹介します。
特定の気体や液体成分に対して優れた選択透過
応用化学科では、個性豊かな先生のもとで
ナノ寸法に制御した材料を機器などに応用
「ほしいものだけをつくること」
、
「役に立つ
り、今では多くの物質が自由自在に化学合成
実験や勉強を通し、たくさんの経験や創造性
する技術をナノテクノロジーと呼び、近年この
ものをつくること」とは、物質合成の究極の課
できるようになりました。研究室ではさまざま
を磨き、社会で立派に活躍できる化学技術者
分野の研究が注目されています。本研究室で
題です。私は新しい反応の開発を目指して、
な合成手法を使い、環境や生体にやさしく新
になることができます。現在、研究室では、普
は、高分子化学・物理化学に立脚した独創的
金属錯体を触媒として用いる有機合成の研究
しい機能を備えた高分子化合物の合成研究を
段何気なく使っている身近なものを応用した
かつ簡便な手法で一群のナノ材料を創製し、
を行っています。適切な金属を選び、適切な
行っています。新しい分子をデザインし実際に
次世代に期待されている化学物質の合成法を
人類の健康や医療、環境に役立つ研究に繋げ
金属まわりの環境(配位子)をつくり出すこと
存在するジクロロメタンやベンゼンなどの有害物質
化学合成してその機能を評価する、というサ
研究し、社会に貢献したいと考えています。化
ることを目標にしています。分子の特性を理
で上述の課題に挑戦していくことができます。
。
を高選択的に透過する性能を持っています(図1)
イクルを繰り返し高機能の高分子をつくり出し
学分野でピリッと光る技術のタネを見つけて、
解しながら、ナノ材料設計、加工、さらには医
研究は試行錯誤の連続ですが、思い通りの
工連携・異分野融合体制による機能評価まで
結果が得られた時やふとしたきっかけから新し
を一貫して行う研究テーマを、一人ひとりに設
いことが見つかった時の喜びはひとしおです。
定します。既知の分子からこれまでにないユ
応用化学科に入学して化学の楽しさを知り、こ
ニークな特性をもつナノ材料を生み出す楽し
の究極の課題に一緒に挑戦していきませんか。
の楽しさを味わえるはずです。
「化学」の面白さを皆さんと一緒に体験し感動
したいと思っています。
さを、一緒に味わいませんか?
■ 応 用 化 学 科
(図1)
1)環境に有害な物質を取り除く高分子膜材料
最近の化学の進歩には目覚ましいものがあ
ています。応用化学科では、化学者ならでは
10
物質合成の究極の課題に挑むる
性を示す膜材料を開発しています。このような高分
子膜材料ができると、膜分離システムを使って環境
破壊の原因となる物質を効率的に回収、処理するこ
とができ、環境問題解決のための一手段となるので
す。当研究室で開発した高分子膜は、水中に微量に
Clip
Board
2)生体にやさしく耐久性に優れた生体適合性材料
(図2)
子に含まれる構造で、PC基を高分子側鎖に導
人工血管や人工心臓などの人工臓器は、生体と
入することで生体膜類似の構造がつくられ優れ
接触すると生体の拒絶反応により血液凝固や炎症
た生体適合性が発現します。当研究室では、そ
などの悪影響が表れるため、なかなか実用化に至っ
のPC基の特徴を利用して、極めて優れた生体
ていません。そこで、生体になじみやすい夢の高分
適合性と、チューブ化やフィルム化などの加工性
子材料(生体適合性材料)が切望されています。ホ
や強度とをあわせ持つ理想的な高分子材料を開
スホリルコリン(PC)基は細胞膜を形成する脂質分
。
発しました(図2)
Department of A pplied C hemistry ■ 11
EK
在 学 生 & 卒 業 生 か ら の メッ セ ー ジ
M E S S A G E
応用化学科で学んでいる在学生や、社会で活躍している先輩方からの
アドバイスやメッセージです。ぜひ、これからの大学生活の参考にしてください。
M E S S A G E
栃原 郁子 2年次
私立専修大学松戸高等学校(千葉県)出身
五十嵐 陸人 2014年度卒業
千葉県教育委員会教諭
貴重な大学生活をどう過ごすべきか
大学生活において、何を学びたいのか、そしてどのように成長したいかは人それぞれです。私は応用化学科の授業や実験実習
科目を通して、高校で学んだ範囲よりも更に奥行きのある学問に触れることができました。高校までの授業では理解できないこ
とも明確に学び、探究できるところも大学という場所の特権でありましょう。社会に出ればお金のかかる講義でも、一つの学び舎
にいればさまざまな専門知識を養うことができます。
応用化学科では、教職科目を履修すれば理科の教師も目指すことができます。学科の全学年の教員志望者が集まる教職コミ
ュニティーという活動では、教職・教育について学んでいくほかに、教職担当の先生方から化学授業などの教育ボランティアの斡
旋があるなど、今やるべきこと、今後すべきことを把握するほかに自分自身の求める教師像を再認識する場となっています。
大学4年間はとても不思議な時間です。毎日が新鮮に感じる人もいれば、不変的な毎日を送っている人もいます。私は大学が
応用化学科の良いところ
一番自由に学べ、自由に体験し経験できる空間であると思います。何も行動をしなければ、自分のしたいこと、やるべきことから
私は、高校で学んでいた化学について、さらに詳しく学びたいと思い、応用化学科を志望しました。高校の授業で疑問に思って
遠のいていき、4年間で自分は何を得たのだろうかと自問自答している学生は少なくありません。自分の生きる軸を構築し、向上
いたことの多くが、大学の授業で学ぶことで、理解することができました。また、応用化学科では実験実習科目が充実しており、
心を高く見積もりながら、変化のある日常に新たなる発見を求めて、大学生活を有意義にしてもらいたいと思います。
高校までは教科書上の知識であったことを自分の目で実際に確認でき、理解を深めるのに役立っています。さまざまな知識がま
すます広がっていくと思うと、これからの授業もとても楽しみです。応用化学科には優しい先生方が多く、分からないところがあ
れば気軽に質問できます。自分の質問を受けとめてくださる方がいて、すぐに疑問が解消できる環境はとても大切だと思います。
応用化学の専門分野の知識を高めるには、数学や物理学などの知識も必要です。しかし、応用化学科では、基礎を固める授業
から始まるので心配ありません。私が受けた授業の中に数学の公式を証明する講義がありました。高校まではただ暗記していた
公式を自分で証明することによって、より確実に印象付けられました。多くのものを覚えることが苦手な私にとって、とても興味
深い授業でした。
入学前はなかなか周りの子に話しかけることができず、友人ができないのではと不安でしたが、入学直後に実施された研修会
で同じ学科の同級生と打ち解けることができました。そして、東海大学は総合大学なので、自分の履修する授業によっては他学
部の人と話す機会もあります。また、私の学年にはいろいろな国からの留学生も在籍しています。そういった、さまざまな価値観
を持つ人と触れ合うことで、自分の視野が広がるのは大変素晴らしいことだと思います。大学生活は自分の将来について考える
良い機会です。受験生の皆さん、頑張ってください。
さまざまな経験を積むことができる環境
「広い視点で化学をとらえ、さまざまな材料開発を行いたい」。これが応用化学科に入学したいと思ったきっかけでした。実際に
3年次までは、勉強や遊び、サークルなど、やりたいことを思う存分に行い、4年次から大学院までの3年間は、主に人工血管やカ
テーテルなどに使用することを目的とした医療材料の研究開発を行いました。研究活動を通して幅広い知見を蓄え、没頭したこ
とでさまざまな成果につなげることができました。
応用化学科で学ぶことの楽しさは、何といっても高校までのパッケージ化された「化学」という科目にとらわれず、物理的、生物的
M E S S A G E
森田 浩平 2014年度大学院修了 丸大食品株式会社
視野などの幅広い視点で学べることです。また、今までにない高度な研究ができるのも楽しさの一つです。実験実習の授業や研究
室での研究は、単に教科書や論文に沿って行うだけでなく、得られた結果を基にした考察から、今後に考えられる応用用途など、自分
たちで考え、答えを導き出すことができるので、非常にやりがいがあると思います。4年次の卒業研究で研究室に所属すると、他学
部・他大学との交流が多く、日常で会うことができない先生方や学生、企業の方々に会う機会もあり、さらに視野を広げることができ
ました。
知れば知るほど面白い化学の世界
M E S S A G E
私が応用化学科を選択した理由は、高校の化学の授業が楽しく、もっと専門的に学びたいと思ったからです。1年次は、大切な
基礎知識を身につけていくところから始まるため、入学前「授業について行けるか」と心配していた私も、楽しく化学を学ぶこと
ができました。また、高校のころに「なぜ」
「どうして」と疑問に感じていたことがあっても、大学では一つひとつの分野を丁寧に
詳しく専門的に学んでいくので、今まで疑問に感じていたところを理解することができます。
土屋 笙子 3年次
私立聖セシリア女子高等学校(神奈川県)出身
化学だけではなく、物理や数学も丁寧に教えてくださり、苦手だと思っていた分野でも遡って復習から始めることができ、分か
らないところがあれば気軽に質問することができるのも、応用化学科とその先生方の良いところです。化学は、薬品や素材など
私たちの生活のなかで欠かせないものを扱い、さまざまなことを知れば知るほど面白い学問です。応用化学科は、4月に新入生
研修会があり、大学生活や履修登録について、親身に相談に乗ってくれる先生や先輩方や、気の合う仲間たちと知り合うことが
受験生の皆さん、受験勉強で大変かと思いますが、単に大学の学部・学科という名前のみにとらわれず、大学で何をしたいの
か、どのような大学生活を送りたいかなどを思い描きながら、学部・学科を選ぶと良いと思います。そうすれば、誰よりも充実し、
有意義な大学生活を送ることができると思います。応援しています。
M E S S A G E
在 学 生 からのメッセージ
心から研究を楽しむ−世界への扉
高校生の頃の私は化学が「なんとなく好き」という理由で、応用化学科を選びました。しかし大学では化学だけではなく、他学部
苫米地 祐輔 で中国語を学び、オーストラリアに留学することもできました。また、サークルなどの遊びの中からも多くのことを吸収しました。こ
博士(理学)
2010年度大学院(博士課程)修了
関西学院大学研究員
でき、アットホームな雰囲気のなかで、キャンパスライフを始められるのが最大の魅力です。
のように「さまざまなチャンス」が溢れているところは東海大学に入って本当に良かったと思うことの一つです。
私にとって一番の思い出は4年次から始まる研究生活です。高校生の頃、研究生活は毎日狭い研究室で何やら聞いたこともない
難しいことをやる未知の世界で、自分にできるのか、と思ったものです。初めはまさにその通りで、わけも分からない状態でスター
トしました。しかし、諦めずにやっていくうちに次のことが知りたくて、面白くて1日がアッという間に終わってしまうようになりました。
東海大学は、総合大学であり多くの学生がいるため、同じ学科の友達だけではなく、ほかの学科や分野の友達と触れ合い、自
「身につい
研究活動では、3年次までの勉強のための勉強とは違い、本や論文で得た知識をそのまま実践に使う勉強のため、
分の視野を広げることができます。大学生活4年間という貴重な時期を、この東海大学の応用化学科で過ごしてみませんか?
ている!」という実感と楽しさがあります。研究を始めてから、仲間や教授と研究のことをスムーズに話したり、共感したり、アイ
少しでも化学に興味があったら、応用化学科に足を運んでみてください。
ディアを生み出すための楽しいツールという意味合いが出てきました。応用化学科には、心から研究を楽しんでいる先生がいる
ので、そういう先生と研究生活を送るのは本当に面白かったです。
現在、さまざまな国の仲間達と研究を行っていますが、今まで学んだ知識や経験がそのまま生きています。私は応用化学科で
世界に通用する教育を受けたと確信しています。漠然と化学が好きだった自分に応用化学科は化学の面白さを教えてくれまし
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村田 修平 4年次
私立東海大学付属
相模高等学校(神奈川県)出身
た。このメッセージが大学選びをしている方の参考になれば良いなと思います。
化学の世界を追究しよう
地球上に存在しているものは、すべて化学物質でできています。私たちが使っているものが何からできているのか、そしてど
のようにして目に見えないものから形あるものに変化していくのか、私はそんなことが知りたくて応用化学科に入りました。身近
にあるものの構造を理解し、それを作る技術と知識を得ることができる。それがこの学科の魅力です。
応用化学科は高校で学ぶ化学をさらに発展させ、幅広い知識を身につけることができます。しかし、最初から応用を主眼とし
た授業を行うわけではなく、基礎から教えてくれるので、自分の好きな分野を見つけることができ、それについて研究をすること
ができればとても楽しい大学生活が送れると思います。さらに、早い段階から実験科目が開始されるため、知識とともに多くの
技術も身につけることができます。
応用化学科の先生方はとても優しく、親身になって相談にのってくれます。授業や大学生活で分からないことも気軽に聞ける、
そんな先生ばかりです。入学してすぐはどのように授業を選択したらいいか分かりませんでした。しかし、先生方が履修モデルを
作ってくれて、どの授業を選べばいいかを明確に示してくれますので心配いりません。さらにこの学科では、授業の中で先輩と
触れ合う機会があります。先輩にも積極的に分からないことなどを聞いてみてください。とても役に立つ情報を教えてくれます。
少しでも化学に興味があるという人はぜひ一緒にこの学科で学んでみませんか? 楽しい大学生活をともに過ごしましょう。
12
■ 応 用 化 学 科
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自ら行動すれば、可能性はいくらでも広がる
「これから」と「いままで」は違う。これが、これから大学生になる皆さんに私がお伝えしたいことです。大学とは、言われたこと
だけやっていても楽しくない場所です。しかし、自ら行動さえすれば、これほど自由で楽しい場所はありません。サークルやアル
バイトなど、何かにチャレンジしたい、学びたい、その気持ちがあれば自分の可能性がいくらでも広がると思います。東海大学に
は、それを後押ししてくれるカリキュラムがたくさんあります。語学などのスキルアップをするもよし、マリンスポーツなどで充実
毒島 由香 2008年度卒業
キヤノン株式会社
した生活を送るもよし、東海大学ならではの楽しみ方もあります。
応用化学科は実験科目が多い学科です。私も大学生活を振り返ると、実験がとても印象深く残っています。机に向かうだけで
は味わえない化学の面白さがそこにはありました。また、授業も先生方が基礎から分かりやすく教えてくれました。きっと皆さん
が応用化学科に来たら、個性派ぞろいの先生方に良い意味で驚くことでしょう。一度オープンキャンパスなどで見学に来るのも良
いと思います。大学生活は非常に重要だと思います。受験生の皆さんが素敵な化学者への第一歩を歩めることを祈っています。
頑張ってください。
Department of A pplied C hemistry ■ 13
卒 業 後 の 進 路 ・ 取 得 できる資 格
応用化学科では、化学分野の専門性を活かした資格の取得を支援しており、
化学を中心とした科学技術分野で活躍する人材を送り出します。
■
2013 年 度 産 業 別 就職 先
■ 学校
■ 学術研究・専門・
技術サービス業
6%
■
2012 年 度 産 業 別就 職 先
■ 学術研究・専門・技術サービス業
6%
■ 運輸業
■ 学校
2%
■ 物品賃貸業
2%
■ 公務員
6%
■ 医療・福祉業
■ 医療・福祉業
2%
卸売・小売業
19 %
3%
■ 宿泊業・飲食サービス業
36 %
13 %
3%
3%
製造業
サービス業
就 職
サービス業
11 %
3%
■ 豊富な情報と各種講座で
就職活動を支援・・・・・・・・・・・・・
■ 早い時期から社会との
関わりを考える・・・・・・・・・・・・・・
■ Uターン就職支援に
同窓生が協力体制・・・・・・・・・・・・
厳しい経済状況が続く昨今の社会情勢
応用化学科では、2年次後半より、専門
さらに、Uターン就職支援として、出身
の中で、企業側は、優秀な人材の確保のた
科目の授業の中で、化学の専門分野と社
地での就職希望の増加に対応して、その
めに採用活動を早期化する傾向にあります。
会で実際に応用されている技術との関わり
種の就職活動を支援するため、全国各県
本学キャリア就職センターでは、学生の希
を学ぶことで、将来の適性ある進路を意識
別に求人開拓の拡大を図って、毎年教職員
望や適性、能力に合った就職ができるよう
させ、考えるように指導しています。
が訪問しています。
に、職業分野別ガイダンス、マンツーマン
本学科では、キャリア就職センターとの
一方、全国各地で活躍する東海大学同
製造業
指導、就業体験を目的とした企業インター
連携をはかり、学科独自のガイダンス開催
窓会会員約36万人が、地元就職希望者に
40 %
ンシップ制度をいち早く導入しています。
や各ゼミによる個別進路指導を行っていま
対し、就職情報を提供するなど、校友会の
また、公務員講座をはじめとした各資格、
す。
協力体制の強化に努めています。
卸売・小売業
17 %
能力向上のための講習会を開催するなど、
また、最近の化学系技術職は、各企業か
積極的な就職活動の支援を行っています。
らの求人がより専門性の高い大学院生に
集まる傾向があり、大学院への希望者が増
えています。
■ 情報通信業
7%
■ 建設業
7%
■ 情報通信業
8%
■ 建設業
6%
2013年度就職先一覧
■ 製造業
東京めいらく、セザックス、関東化学、クラレ、綜研化学、ネップ、
三洋工業、フジマック、日栄インテック、光製作所、テクダイヤ、
カネコ、アバールデータ、ミラプロ、重松製作所
■ 卸売・小売業
三愛石油、宇佐美エナジー、トキワ、フローテック、ソーダニッカ、
ビッグヨーサン、フレックス、カメガヤ、ヨドバシカメラ
■ サービス業
東芝テックソリューションサービス、
日本アイ・ビー・エム テクニカル・ソリューション、メイテック、
VSN、ライズ、平成理研、アルテア技研
■ 情報通信業
ソフテックス、ケイズコーポレーション、ジィファム
■ 建設業
大阪防水建設社、あすか創建、ベストン
■ 学術研究・専門・技術サービス業
日本工業検査、湘南技術センター、エス・ブイ・シー東京
■ 学校
茨城県公立中学校、静岡県公立中学校
■ 運輸業
東都自動車グループ
■ 物品賃貸業
コーエィ
14
■ 応 用 化 学 科
■ 医療・福祉業
沖縄徳洲会湘南鎌倉総合病院
■ 化学・工業
日本化成、菊水化学工業、松田産業、エス・ブイ・シー東京
■ 電気・電子
日本ケミコン、セイコー NPC、オリジン電気、日栄インテック、
テクダイヤ
■ 機械
村田ボーリング技研
学科ホームページのご案内
応用化学科では、ホームページでもさまざまな内容
について紹介をしています。学科紹介のほか、教員から
のメッセージや研究紹介、オープンキャンパスの内容・
案内から入試情報に至るまで情報を発信しています。
ホームページのアドレスはこちら。
http://www.ek.u-tokai.ac.jp/
特 別 講 座
資 格
■ 教員試験講座
■ 中学校教諭一種免許状・高等学校教諭一種免許状の取得
本講座は、教員採用試験に出題される科目のうち、一般教養・教職
本学科を卒業した者で、卒業までに教職に必要な所定の科目を修
教養・面接対策・論作文に的を絞り、指導経験豊富な講師陣によって
得すれば、理科の教科についての免許状を取得することができます。
行われる実践的な特別講座です。
■ 毒物劇物取扱責任者
■ 公務員講座
本学科を卒業すれば、都道府県庁へ申請することにより、毒物劇物
本講座は、各種の公務員試験を受験しようとする学生を対象に、国
取扱責任者資格が取得できます。
家公務員・地方上級レベルの公務員試験対策として設置されている
■ 水道水の水質検査実施者
講座で、問題演習を含めて実際の試験に即した授業を行っています。
本学科を卒業後、水質検査もしくは理化学的または細菌学的検査
通常、公務員試験には以下のような種類があります。
の実務に1年以上従事した経験を持つ者は、申請することにより資格
・国家公務員試験(総合職、一般職、専門職)
を取ることができます。
・地方公務員試験(都道府県、政令指定都市、その他市町村など)
■ 甲種危険物取扱者の受験資格
■ 情報処理技術者試験講座(基本情報技術者)
本学科を卒業することにより受験資格を得ることができます。
「技術者に目標を示し、刺激を与えることによって、その技術の向
■ 作業環境測定士の受験資格
上に資する」ことが、情報処理技術者試験の主な目的です。この目的
本学科を卒業後、1年以上労働衛生の実務に従事した経験を持つ
を達成するため、合格者が情報処理技術者にふさわしい水準の能力
と受験資格を得ることができます。
や技術力を身につけているかを認識する試験となっています。
■ 米国技術者資格「PE:Professional
本講座は、情報技術に関する基礎的な知識・技能を問う試験である
の一次試験の受験資格
基本情報技術者試験に合格しうる知識を修得するための講座です。
Engineer」
本学科4年次(卒業見込み)または卒業することにより、PE資格を
得るための「FE:Fundamentals of Engineering」試験の受験資
格を得ることができます。
Department of A pplied C hemistry ■ 15