No.4 平成24年 6月28日 7月号 草津市立玉川小学校 〒525-0059 草津市野路9丁目6番12号 学校教育目標: 「豊かな心と生きる喜びに満ち、自ら気づき、考え、粘り強くやりぬく玉川の子」の育成 合言葉「か・・・考える子 け・・・継続する子 き・・・気づく子 く・・・工夫する子 こ・・・行動する子」 「継続する子」を育てたい【玉川小学校長 新庄 正幸】 6年生の国語の学習で「短歌と俳句」を学習した時に、子ど たちに紹介した、菊の俳句が二題あります。 テレビタレントに西条凡児という方がおられましたが、かつ て 「おやじ万歳」 という番組を司会しておられたときのことで、 ゲストの老夫婦との話し合いが終わって、退場されるときに、 「これは、私の書いた色紙です。今日の記念にもらってくださ い。」といって一枚の色紙を渡されました。その色紙には、 次のような俳句が記されていました。玄関の菊が きちんと 脱がす靴 スリッパや靴を、「きちんとそろえてぬぎなさい。」と、子どもに言うことがよくあるでしょう。しかし、何度言 っても、なかなかそろえられないものです。学校のトイレも然りです。しかし、最初にぬいだ人がきちんとそろえて おくと、なかなか乱雑にはぬげないものです。また、玄関などに花などが美しく飾られていたりすると、ていねいに 靴をそろえたりするものです。先にきちんとそろえられた靴や玄関に飾った花は何も言わないけれど、それを見た人 の心が、靴をきちんとそろえさせてしまうものなのです。 このことを、西条凡児さんは、「玄関の菊が きちんと 脱がす靴」と、俳句にされたのです。このことは、「口 やかましく、人に注意する」よりも、「姿を見て感じてもらう」ことの方がより大切だと、言っているのだと思いま す。 もう一句、 勝菊に ああ幾月の 香りかな この句は、菊花展などで優勝するような菊は、短期間の世話でけっしてできるものではなく、土づくりなど前の年 からの長い長い月日の、努力の積み重ねがあってこそ、はじめて立派な菊となることを言っています。 この菊のように、何事も一朝一夕にできるものではありません。すべての力は、継続してがんばってきた努力の結 果として、身につくものであると思います。 毎年の運動会での組体操や萩まつりでの演奏や合唱も、一日で完成できるものではありません。見る人や聞く人に 感動をあたえるのも、長い練習や努力があるからです。なかには、倒立やブリッジがなかなかできなかった人やリコ ーダーや鍵盤ハーモニカが苦手で、人には言えないような努力を重ねる子どもたちもいます。 このように、組体操であれ萩まつりでの発表会であれ、勉強であれ、スポーツであれ、すべて一朝一夕にできるも のではありません・・・。2学期の取り組みを見据えての1学期からの継続に期待します。 かきくけコーナー 大なわ跳びで、3分間にどれだけ跳べるかに挑戦している学年やクラスがあります。中には、 リズムよく跳べない子どもがいると、回すスピードを緩めて跳びやすくしたり、跳ぶタイミング を合図したりします。そんな様子を見ていた私に、「校長先生も跳んでください。」と声をかけ てくれました。3回ほどのジャンプでしたが、輪の中に入って子どもたちといっしょに跳ぶこと の快感と爽快感を味わうことができました。「6年生、ありがとう!!」(左上の写真) 玉川小学校ホームページへのアクセスが月1,080回 「企業教育」に学ぶ 日曜日こそゆっくり寝ていたい私は、年々朝の目覚めが早くなってきています。何か楽しいことが予定され ていて、わくわくして目が覚めるわけでもなく、「もっとゆっくり寝ていたいのに」といつも悔しい気持ちに させられます。しかし、2年ほど前から、日曜日の朝「ルソンの壺」というテレビ番組が待ち遠しくなりまし た。「早起きは、三文の得」という気持ちになります。 校区内にあります企業の研修会の開講式に出させてもらっても、「ルソンの壺」からも「今の学校教育に求 められていること」が強く伝わりますので、今回は羅列的になりますが、企業教育に学びたいと思います。 すぐれた産業人は、人間として、社会人として立派でなければならない。徳があるという人間性をベ ースに実践すること、徳育・体育・知育が三位一体でなければならない。「凡事徹底」「掃除のように 誰でもできることを、誰にもできないくらい続ける」という言葉が印象に残る。 曲がるプラズマ画面を開発した社長は、「問題が起こることが問題ではない。問題が起こったときに、 どう問題を解決するか」が大事であると言う。また、「過去の栄光は関係がない、行く先々で夢を持 って実現すること、ゼロから創り上げるチャレンジ精神=新たな挑戦 を支え続けたい」と。 金属加工の魔術師は、「一流ではダメ、超一流をつかめ、そうすれば人生が開けてくる。」と言い切 る。NASA国防総省からの注文に応じ、最新医療機器CTスキャンに必要な50ミクロンの金型も つくれるという。金型づくりにおいて今まで不可能と思われてきたことを可能にしてきた人の言葉は 重い。 志(自分がやっていることが笑顔の種になること)を明確に持って、一人ひとりに合う靴づくりをめ ざして靴のパーツオーダーに応える会社がある。2年間で500人のお客さんに対して、直接聴き、 観察し、「なんとかしてあげたい。」気持ちが、オーダーシューズとお客さんの笑顔を作る。 万人に愛される90点のラーメンづくりを目指しているラーメン店がある。50点では満足されない し、「誰にでも100点」というわけにはいかない。「万人に愛される90点のラーメンづくりを目 指している」と。社長がいない時こそ、売り上げが向上する。「信頼されている、任されている」と いう気持ちが、社員をやる気にさせているという。 玉川小学校の保護者・地域の皆様は、社会人としても、その道を究めようとされていると思います。 我々教師も、「一流ではダメ、超一流の授業をする」気概を持ちたいなと思った次第です。
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