2009 in Berlin ご報告書 - SIFE Japan

2009 in Berlin
ご報告書
2009.12 SIFE Japan
SIFE World Cup2009 概要
【日 時】2008年10月4日∼6日
【場 所】ベルリン/ESTREL Hotel and Convention Center
【主 催】SIFE -Students In Free Enterprise【出場校】 世界40カ国の代表大学
【協賛】 ACT1Group /AMERICAN GREETINGS /BEST BUY / BiC/ Brambles/ Bayer Health
Care /Campbell’s/ Cargill/The Coca-cola African Foundation / Coca-cola/DELL/
globalcollect/ HARMONY/Henkel/HSBC /The John Dobson/ KORN FERRY
INTERNATIONAL/ KPMG/ METORO Group/ PEPSICO Regis Corporation /RICH’S/
Sealed Air / TCL / Unilever / US AID/ WAL-MART / Wimm Bill Dann
【優勝】エジプト The French University in Egypt
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SIFE World Cup2009 日本代表
関西学院大学 SIFE チーム
(KG−TANK CASAプロジェクト)
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Cultural Fair
自国の代表として、伝統文化を紹介しながら各国の参加者と交流し、相互理解を深めるため
に行われています。SIFE World Cupハイライトのひとつです。
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Opening Round
日本チーム(関西学院大学)はオープニングラウンドで、ケニア、ポーランド、メキシコ、フランスと
同じリーグでした。とても熱のこもったプレゼンテーションで、審査員から多くの質問を受けました。
セミファイナル進出はフランス
とケニア、次点はメキシコでし
た。
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ワールドカップ・企業展示
協賛社が商品PRや学生のリクルートを目的としてブースを展開。学生達は積極的にブース
を回り、企業担当者と積極的に交流をはかってまいりました。
【KPMG】
【Henkel】
【バイエル ヘルスケア】
【METRO Group】
【シールドエア】
【GT Bank】
【ペプシコ】
【ドイツ テレコム】
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SIFE World Cup2009を終えて ∼SIFE関西学院大学チームメンバーの感想∼
関西学院大学人間福祉学部 社会起業学科2年
SIFE関学チーム’09代表 紬 かおり
まず、SIFE国内大会そしてワールドカップとご協力・
ご支援いただいた関係者の皆様にはこの場を借りて、
心からお礼申し上げます。
SIFEへの参加は、私にとってまたメンバーにとっても1
つの大きなチャレンジのときであったと思います。素晴
らしい企業の方々の前でさせていただく、公な英語で
のプレゼンテーション。メンバーの多くが何もかも初め
て経験することばかりの中、当日に向けての準備は、
予想していた以上に根気のいるハードなものでありまし
た。正直、私は何度もその置かれている状況から逃げ
たくなり、逃げようとしたこともあります。けれども、CASA
を取り囲む、メンバー一人一人やファカルティーアドバ
イザーの先生方、SIFE関係者の方々、企業の方々、そ
の他いつもサポートしてくださっている皆様の存在を認
識する度に、抱えていた不安はやる気と力に変わり、
いくつもの壁をメンバーとみんなで乗り越えてくることが
できました。
SIFEは様々な知識やスキルを身につけ向上させる場
だけでなく、新しい自分またはプロジェクトの可能性に
気付くチャンスの場でもあると思います。SIFEの大会に
出場する過程において、プロジェクトを行うミッション・
目的・ゴールを再確認、今までしてきた活動の振り返り、
そして色々な人たちとの貴重な出会い。これらのことを
通して、プロジェクトの意義が明確になり、未知なる希
望の扉がまたさらに多く開いた気がしました。また、世
界40カ国の学生と共に過ごしたワールドカップでの数
日間。誰も排除されることのない自然な空間の中で、互
いの文化を紹介しあい尊重しあうという場に参加させて
いただき、私自身、叶えたい世界の未来像が見えたと
同時に、そのような社会をつくりあげていく担い手の一
人となりたいと改めて確信する機会ともなりました。
SIFEを通して、また一つステップアップしたCASAと私。
今回得させていただいた素晴らしい経験やその他多く
のことを今後の活動に日々活かしつつ、メンバーと共
に夢に向かってこれからも前進していきます。
本当にありがとうございました。そして、今後もよろしく
お願いいたします。
関西学院大学人間福祉学部 社会起業学科2年
SIFE関学チーム’09プレゼンター CASAプロジェクト代表 奥 尚子
SIFE WORLD CUP 2009に出場させていただき学ん
だ知識や体験、また自分のものとして得た感覚であっ
たり、成長や視野の広がりは計り知れません。
特に、SIFEの国内大会から世界大会までの仲間と過ご
した毎日の日々が、いつもとは違う特別な時間でした。
「女性の声を届ける」ということ、いかにして世界に伝え
よう。悩んで悩んで悩み倒した結果、最後にできたプレ
ゼンテーションは最高の出来だったと思います。4人の
当事者の女性たちの顔、声、いつもの姿を重ねること
ができました。
プレゼンテーションを作るうえでCASAプロジェクトの
本質というものを深く掘り下げて考える作業、いつもの
活動の中では、ここまでプロジェクトの本質に関する議
論をすることは中々ありません。活動、アクションが全て
だからです。しかし、このようなチャンスをいただけた私
たちはとても貴重な、それこそSIFEに出なければ得ら
れなかった本当に貴重な時間をたくさん過ごすことが
できました。そして、その時間を過ごすことができたこと、
自分たちの活動のすべてには様々な人の支えや応援
がある、その上に成り立つCASAの歩みであるという実
感を今まで以上に強く感じた経験でもありました。心か
ら皆様に感謝しています。
SIFEを通して何より、「チームとしての軸」ができたと思
います。プロジェクトの軸、チームの軸、似ているようで
少し違う。その軸がしっかりできたことは本当に大きな
意味があります。
そしてSIFEが終わった今、私たちは今まで以上に、
想いと感謝の気持ちと軸を持って女性たちと共に歩み
を進めています。
世界で見た40カ国の同世代の若者たちはそれぞれ
にミッションとパッションを持って、世界でインパクトを与
えるすばらしい活動を行っていました。同時にそれほど
たくさんの社会問題がそれぞれの国で存在する事実。
社会問題を考えると途方もない気持ちになってしまうけ
ど、SIFEで見た各国々の何百という学生達のキラキラし
た眼を見ると「社会は変わる!」と素直に感じ、信じるこ
とができました。社会は変えることができる。そしてSIFE
自体がそのプロジェクトのひとつであると私は思います。
SIFEでの経験、つながり、感覚、すべてがCASAプロ
ジェクトにとっての宝物!
心から、SIFE関係者の方々、ファカルティアドバイ
ザーの先生、そしてCASAプロジェクトをいつも応援し
てくださる皆様に感謝いたします。
これからもCASAを形にすべく、女性と私たちは歩み
続けます。社会的弱者と呼ばれる人々をふくめた全て
の人が平等に、当たり前に「しあわせになるための努
力」ができる、排除のない社会を目指して。CASAプロ
ジェクトを含め、全てのひとびとで社会を変えていきま
しょう。人々のパワーはすごいものです。そのパワーが
集まれば日本だって、世界だって必ず変わると私は信
じます。
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関西学院大学人間福祉学部 社会起業学科2年
SIFE関学チーム’09プレゼンテーター 安藤 健多郎
SIFEの世界大会はとても楽しく、日本では味わうことが
できないような貴重な体験ができて良かったです。まず
40ヵ国参加する世界大会の規模の大きさに驚きました。
見たことのない国旗がたくさんあり、様々な国の代表の
人たちとイベントを通して交流し、日本との文化の違い
を感じることができました。他の国々はSIFEに対して熱
狂的で、とてもテンションが高くて面白かったです。色
んな国の人たちと肩を組んで踊ることもあり、最高でし
た!!!英語が話せなくてもノリで何とかなりましたが、
英語を話せたらとても便利だろうな、と思いました。決
勝では、世界の高いレベルを映像ではなく生で観るこ
とができたので良かったです。私は英語があまりわから
ないので、内容の5%くらいしか理解できませんでした
が、世界の高い壁を感じました。
関西学院大学商学部2年
SIFE関学チーム’09プレゼンテーター 石川 和明
長いようであっという間に過ぎ去ってしまったので、心
にポカンと穴が開いたようです。でも、振り返ってみれ
ば、長い道のりでした。4月にチームメンバーのみんな
に出会った時、知っている人は誰もいませんでしたが、
すぐにみんなと仲良くなれたような気がします。最初の
ほうは毎日ではありませんでしたが、6月頃から毎日集
まるようになって、国内大会の間際には朝から晩まで練
習と作業をしました。体力的にはとても大変でしたが、
今思うとみんなと一緒にいれたから楽しい時間を過ご
すことができ、乗り越えられたのだと思います。本番の
時、不安も緊張もありましたが、みんなとだから、みんな
がそれぞれの持っている力を存分に発揮できたのだと
思います。みんなと一緒に味わった優勝の瞬間、が忘
れられません!その後、CASAイベントなどのSIFE以外
のことがある中、本当にみんな全力を尽くせたと思いま
す。
SIFEワールドカップは、まず、カルチュラルフェアに参
加できて本当によかったです。40カ国の違った文化を
知ることができましたし、日本の文化、おもに習字、を
伝えることができましたし、さらに喜んでもらえたのが本
当に嬉しかったです。
また、ドイツのあの場でプレゼンテーションをできたこと
を本当に誇りに思います。セミファイナルに進むことは
できませんでしたが、世界の人たちにCASAの活動を
伝えるという僕たちの目標が達成できて幸せです。
ファイナリストの4カ国は、どのチームもプレゼン、プロ
ジェクトなどどれをとっても素晴らしいものだったと思い
ます。そういう素晴らしいプレゼンテーションを生で見る
ことができたことに感謝、感激です。
来年できれば、SIFEをもう一度やってみたいです。こ
のような経験はなかなかできないと思います。
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関西学院大学商学部2年
SIFE関学チーム’09プレゼンテーター 川勝正之
この度、私はSIFE国内大会、及びSIFEワールドカップ
に参加させていただきました。
私たちが国内大会優勝した直後、SIFEのデニス・リーさ
んとお話さて頂きました。その際彼から、君たちのモデ
ルケースは海外ではまったく珍しいものではない。日本
だから珍しいのだ。という意見を頂き、世界から見る視
点は更に難しいものになるなと感じました。
それ以後、我々は活動を続けながらも、海外のSIFE
チームの研究を重ねながら、社会人、企業、大学教授
の方に協力頂き、プレゼンテーションの善し悪しに関す
る批評を頂き、少しずつプレゼンテーションを完成させ
ていきました。
練習はドイツに向かう飛行機の中でも続き、直前の時
期はSIFE一色の生活でした。
実際、ベルリン空港では正直、まだ、ワールドカップ
に来たという実感は湧きませんでした。しかし、エストレ
ルホテルの中に入った瞬間でした。目の前に飛び込ん
できた光景は、世界各国の旗を掲げたSIFE代表たち
の姿。日本でも国際交流のイベントに参加したことはあ
りましたが、あの時ほど世界中の人たちが一か所に集
結した、世界の縮図だと思ったことはありませんでした。
その時、直感的に大学代表として、日本代表として、
恥の無いように振る舞わなければと感じました。
開会式では言葉では言い表すことの出来ない臨場
感、オリンピックやワールドカップ並みに優れたデザイ
ン性、ミュージック、スピーチの数々、私にはもったいな
く思えるほど、また、私にとって、生涯の財産となるよう
な言葉を頂きました。
私の一番感銘を受けた言葉は、『世界にインパクトを
与えるのも、世界を変えるのも君たちだ』というものです。
もちろん、日本の政治家が演説でいかにも言いそうな
言葉ですが、SIFEワールドカップという、世界各国の熾
烈な予選を勝ち上がってきた世界の代表者たちに向
けた言葉としては、最高のものであり、私自身もその一
人としてその場に居合わせたことに、もう一度人生とは
何かを考えさせられました。
また、カルチュラル・フェアというものがありました。こ
れはそれぞれの国が母国の自慢の文化を披露する場。
そこは『もう一つのSIFE』であるようにも思えました。各
国が自分の国にはこのような素晴らしい、誇れる文化
があるといったようにアピールをしていました。カルチュ
ラル・フェアはもちろん、SIFEのプレゼンと違って差別
化したり、評価を下したりすることはできませんが、どこ
の国も満点の評価をあげたかったです。
カルチュラル・フェアの最後の方では、会場の中心で
国籍関係なく、色んな国、人種の人たちと一緒に何語
か分からない歌を歌いながら輪になって踊りました。
若輩者ながら、色々な国の人が手を取り合って、上下
関係なく、輪になって楽しく踊る、これが本当の『平和』
と呼ばれるものの形ではないかと身を持って体感しまし
た。
そして、いよいよ我々日本代表のプレゼンテーション
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の時がやってきました。それまで喧嘩したり、遠回りをし
たりすることもありましたが、その時は、チーム全員がた
だ一つ、CASAを通して、女性たちが本当に成長し、自
信を取り戻した喜びを世界に伝えたい!という想いに
なることが出来ました。本番前はもちろん多少は緊張を
しましたが、その緊張以上に伝えたい想いの方が大き
かったので、緊張することはなく、必死に世界の人々に
伝えました。結局、結果はともないませんでしたが、自
分たちの伝えたいこと、それをそれまでにしたどの練習
よりも、感情的に想いを込めて伝えることが出来たので、
満足は出来ています。ただ、結果だけをみるとやはり
悔しさは残ります。この悔しさは次の活動のバネにした
いと思います。
また、こうやって海外の経営者、社会人の前でプレゼ
ンテーションをする機会など普通の学生では絶対に経
験することのできないこと。また、海外の経営者の前で
堂々と胸を張って伝えたい気持ち、想いを表現できた
経験は私にとってかけがえのない財産、大きな強みで
あると同時に、自分の中にまた一つ超えなければなら
ないハードルが出来たように思えます。
私はTOP to TOP futureフォーラムというものに参加
させて頂きました。ここでは一つの机に7人の各国代表
と2人のトップ企業の社長さんとディスカッションをしまし
た。内容は未曽有の金融危機に対して、今後どうする
べきか、また避けるためにはどのような対処を取るべき
だったのかについての議論です。私ももちろん発言を
させていただき、様々なバックグラウンドを持った海外
の学生さんと白熱した議論を交わすことで様々な価値
観に触れることが出来、これもまた、SIFEに参加した学
生にしか体感することのできない非常に大きな経験だ
と感じました。経営者のおっしゃられた、君たちの様な
考えをもった社員がもっといればいいのにという言葉に
私たちは笑わせて頂き、経営者さんもトーレードオフに
ある関係の事象にどのように対応すべきか悩んでいる
のだと生の声を聞くことが出来、これも体験しがたい経
験だと思います。
SIFEワールドカップが私たちのチームに、私個人に
与えた影響は非常に大きいものです。この経験を活か
すも、台無しにするのも私たちの今後次第。残りの半
分の大学生活、更には人生を充実させるために、また、
同じSIFEワールドカップに参加した世界各国のSIFE
studentに負けないためにも、日々精進していきたい所
存です。
最後になりましたが、ワールドカップ日本代表として予
選を突破することのできなかったこと。ご尽力下さった
皆様には大変申し訳なく思っております。
また、このような何物にも代えがたい経験と機会を与え
てくださったこと、感謝しようにもしきれません。本当に
ありがとうございました。
もしよろしければ、末永く私たちCASAとお付き合い、ご
支援ください。
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関西学院大学人間福祉学部 社会起業学科2年
SIFE関学チーム’09 テクニカル担当 中村 諒
今年に入ってフィリピン、ベトナムと様々な国や場所
で多くの学びがありました。中でも4月初頭から準備を
進めてきたSIFEに関しては、終わった今となっても、胸
に熱い思いがこみ上げます。日本大会で言えば、日本
に住む多くの企業の人達や学生に日本の問題、CASA
の持つ思い、女性達の声を広める貴重な機会となりま
した。優勝したということは、多くの人にCASAの思いを
共感して頂けたこととして、とてもうれしい気持ちでいっ
ぱいでした。そして世界へ・・・準備の中で、仲間がぶ
つかり合う様、思いやる気持ちなど肌で感じ学びながら
ドイツへと乗り込みました。CASAとして結果を求められ
ていたことは事実でしたが、私は結果よりもSIFEに関
わったことの成果の方が絶大だったと思います。自らの
プロジェクトを振り返る場、仲間と共感しあう場、プロ
ジェクトの本質を見極める場、たくさんの「場」を生み出
す挑戦だったと思います。
CASAは勝っても負けても進み続けます。しかし、SIFE
に参加した意義を忘れることはないでしょう。普段の生
活では決して混じり合うことができない国が交流し、お
互いの文化を知り、お互いのプロジェクトやお互いの国
を認め合う・・・その場に先進国も途上国も関係ありませ
ん。同じ人と人が高め合い認め合う場でした。海外の
人と一緒に写っているこの写真を一生大切にしたいと
思います。
「一期一会」
私達、CASAはこれからも多くの人と出会い、多くの学
びを得ることでしょう。SIFEを通じてそういった貴重な経
験や学びを得ることができて、本当に幸せです。大変
お世話になりました。ありがとうございます。
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関西学院大学人間福祉学部 社会起業学科1年
SIFE関学チーム’09 プレゼンテーター長川 幸政
SIFE WORLD CUP 2009、40カ国からたくさんの人が
集まった大会で、「大会」というよりは「Award」でした。そ
れぞれが行ってきた活動を自信を持ってプレゼンで振
り返り、どの国のチームもそれを称賛し合う、拍手が絶
えないすばらしい雰囲気。これから世界がますます不
安定になって行く中で、一人ひとりがさらに成長し、将
来を担っていこう、世界に責任を持とう、みんなでやれ
ばできるという熱狂的な雰囲気。前の大型スクリーンで
映される感動的なストーリー、言葉の数々。40カ国の
人々が、それぞれの国の旗を会場で大きく振り続ける
インターナショナルな雰囲気。一度行けば、学校の友
達みんなを次のWORLD CUPに連れて行きたくなりま
す。
関西学院大学人間福祉学部 社会起業学科2年
SIFE関学チーム’09 プレゼンテーター西田 麻由香
SIFEワールドカップでは、とにかくたくさんの刺激を与
えられました。個性があふれる大会で、国によってプレ
ゼンテーションの形や内容は様々でした。特にカル
チュラルパーティーでは、40カ国からの参加者それぞ
れが伝統衣装を着て、お互いの文化を紹介し合ってい
ました。国が違う。文化が違う。言葉が違う。けれどみん
な、同じ目的を持ってこのワールドカップに挑みました。
社会を変えたい、そして自分たちのプロジェクトを世
界に伝えたい。すべての国のチームがそう思っていた
はずです。会場で味わったあの一体感は、今でも私の
中で色濃く残っています。また、プレゼンテーションの
合間に、多くのチームがアニュアルレポートを交換した
り、プロジェクトの内容を話し合っていました。日本と似
た社会問題を持つ国、独自の問題を抱える国、深刻化
している世界規模の問題など、たくさんの話を聞くこと
ができました。その中で、お互いの活動に関心を持っ
て情報を共有できたことが、とても新鮮で勉強になりま
した。SIFEワールドカップへの参加は、誰もが経験でき
ることではありません。しかし同時に、多くの方々の支え
がなければ、私たちはあの場に立つことはできません
でした。言葉にできないほどの感謝と、誇りを胸に臨ん
だSIFEワールドカップの経験を、今後も忘れずに、
CASAプロジェクトと私自身、成長していきたいと思いま
す。
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関西学院大学人間福祉学部 社会起業学科2年
SIFE関学チーム’09 プレゼンテーター服部 亜希
私はSIFEに参加したことで、言語やバックグラウンド
が違っていても、伝えたいという気持ちと伝えるための
努力があれば、相手に伝わるということを実感しました。
また、今まで見えなかった世界、社会課題、そして共通
点を知ることができました。
私たちチームは国内大会後、国内大会の反省を活
かしたプレゼン構成を考えていましたが、全く自分たち
の色が見えず、全員の伝えたい内容の筋道がバラバラ
でした。そのため、全員が何か腑に落ちない表情をし
ていましたが、世界大会一週間前という時期に構成を
考え直し、自分たちが一体何を伝えたいのか、何をメッ
セージとして発信しなければならないのかを確認し、新
たな気持ちで構成を練り直しました。私たちCASAプロ
ジェクトは、滞日アジア人女性という対象の方々がいた
ので、その人達の声を世界に届けたい!その一心で
原稿作りなどを行っていました。一週間前という時間が
ないなか、毎日朝から晩まで話し合い、飛行機の中で
暗記するという強行突破でしたが、彼女たちの想いを
伝えたい!その気持ちがあったからこそ出来たことだと
思います。“全員で一つのストーリーを伝える使命があ
る”と本番に近づくにつれて全員が一つになっていっ
たような気がしました。そんな体験はなかなかできない
と思います。だからこそ、そのような体験をさせて頂いた
SIFEに大変感謝しています。
そして、アドバイザーの丈先生、川本先生、SIFE事務
局の中谷さんを始め、ワールドカップ前にプレゼンテー
ションの改善点を指摘して下さった富士火災海上保険
株式会社、富士生命保険株式会社、バイエルホール
ディング株式会社の皆様、木内さん、その他大学の先
生方、学生団体のみんな、応援してくださった関係者
の皆様、本当にありがとうございました。結果を出せな
かった事は大変悔しいことですが、その結果を真摯に
受け止めるとともに、それまでの過程や講評を大切に、
今後もより一層邁進して頑張っていきたいと思います。
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関西学院大学人間福祉学部 社会起業学科2年
SIFE関学チーム’09 質疑応答担当 村西 優季
まずSIFE world cupに参加することができて本当に良
かったです!!!
大会期間中の3日間はあっという間に過ぎていき・・・で
も振り返ると一日一日に数えきれないほどの思い出が
詰まっていて本当に夢のような日々でした。
大会の会場が入ったホテルに到着した瞬間から、ロ
ビーは各国の学生たちで溢れていて、ここはドイツでは
なく、SIFEの会場なんだ!という気分にさせてくれます。
1日目の夜に行われたCultural Fairや開会式では自分
たちが日本を代表して来ていることをものすごく感じさ
せられます。各国の学生たちは母国の民族衣装を着て、
国旗を振りworld cupを盛り上げました。
2日目の朝から始まったコンペティションではどの国
の学生たちも皆昨晩とは打って変りスーツでビシっとき
めていて、会場にはいよいよなんだという空気が張り詰
めていまいした。もちろん、私たち日本代表チームも自
分たちの思いを伝える時が来たのだと気持ちをひきし
め会場に向かいました。残念ながら成績を残すことは
できませんでしたが・・・私たちは今自分たちが持って
いるベストを尽くせたと思っています。3日目も朝から準
決勝、そして決勝が行われ、大会もいよいよフィナーレ
を迎えます。優勝チーム発表の瞬間は広い会場がしー
んと静まりかえり、エジプトの名前が呼ばれた瞬間は会
場にわーという歓声が湧き起こり、映画のワンシーンの
ようでした。
その日の夜に打ち上げで行われたダンスパーティーで
は、国や言葉の壁を感じさせない程の盛り上がりで、本
当に楽しかったです。
この場所には国と国の違いなんてない。なのに自分た
ちが語っているのは1つの国の中で起こっている格
差・・・。なんだか不思議な気持ちになり、考えさせられ
る瞬間もありました。SIFE国内大会終了後からWorld
cupへ向け、ああでもない、こうでもないと試行錯誤の末
に完成した私たちのプレゼンテ―ション。成績を残すこ
とはできなかったけれども、私たちの気持ちや考えは
日本を超え、世界の人に伝えることができ、大きな「何
か」を残せたと思っています。SIFE world cupを通して
得られたもの、見えたものがたくさんあります。SIFE
world cupに参加できて本当に良かったと思っていま
す!!!
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