くちきデイリーニュース 2011 年 11 月 17 日(木) 〒973-8411 福島県いわき市小島町2-9-15 株式会社朽木会計事務所 TEL 0246-27-3631 FAX 0246-26-4234 Email [email protected] ていると言います。ですから調整廃止や縮 勤労意欲に 勤労意欲に差? 在職老齢年金改革案 60 歳以上の 歳以上の給与と 給与と年金制度 働きながら年金を受給する在職老齢年金 は現在 60 歳から 64 歳の会社員は月給と年 金の合計が月 28 万円を超えると年金が減 額する仕組みとなっています。先ごろ厚労 省はこの制度の見直し案を発表しました。 現行制度では 60 歳から 64 歳の場合、月給+ 年間賞与の 12 分の 1 の合計額が 28 万円を 超えると超えた額の 2 分の1が年金より減 額されます。65 歳以上はこのラインが 46 万円を超えた時に減額されます。 制度改革の 見直し 制度改革 の見直 し案は? この減額が高齢者の働く意欲を妨げてい るとの考えから見直し案では次の案が出さ れています。その案は 60 歳代前半の人の減 額する基準額を ①65 歳と同じ 46 万円に引き上げる。 ②60 歳代の給与の平均額 33 万円に引き上 げる。 ③60 歳代前半は年金の調整を廃止する。 以上の 3 つの案は年金の減額幅を縮小す る為、働く高齢者の年金が増え、勤労意欲 が向上し、60 歳以上も働き続ける人が増え るという見方があります。 一方で現在は 60 歳から 64 歳の方の約 120 万人がこの制度で年間約 1 兆円が減額され 小をすれば労使とも負担が増える事は必至 となり、反発が予想されます。 また、在職老齢年金は事業主への賃金補 助的機能を果たしている面もあり、労働時 間の調整等で年金を減額されずに働いてい るケースが多いのも現状です。この場合は むしろ高齢者の労働需要を増やしている側 面もあります。 厚労省は長寿で年金の受取期間が長くな っているため財政の悪化を防ぐために年金 の支給開始年齢の引き上げも検討していま す。1 歳の引き上げで国の負担は年 0.5 兆 減るとみています。但し年金受給者の多い 団塊の世代への影響はなく、引き上げ案の うち最も早い時期の案を採っても平成 24 年の実施で、現在 53 歳以下の方の開始年齢 が遅れる案となっています。若年世代に痛 みが集中する形となり、引き上げも難しい 状況で実施までには紆余曲折がありそうで す。 若 い 人 ばかり に 負担が 負担 が 集中 しないように してほしいで すね 補足と 補足と解説 在職老齢年金の 在職老齢年金の仕組み 仕組み 60~ 60~64歳 64歳の在職老齢年金制度 ○賃金(ボーナス込み月収)と年金の合計 額が28万円を上回る場合は、賃金の増加2 に対し、年金額1を停止 ○賃金(ボーナス込み月収)が 47 万円を超 える場合は、賃金が増加した分だけ年金を 停止 ○年金が27万円の方の場合、 ・賃金が1万円までは、賃金と年金との合計 額が28万円以下なので年金は全額支給 ・賃金が1万円を超えると、賃金の増加の1/2 の割合で年金が停止され、賃金が46万円の 方は、(47万円―1万円)×1/2=23万円と なり、年金は23万円停止され、残りは4万円。 ・賃金が 47 万円を超えると、賃金が増加し た分だけ年金が停止されるので、賃金が 51 万円の方は、51 万円―46 万円=5 万円とな り、年金 5 万円が停止されるので、年金は 全額支給停止 65 歳以上の 歳以上の在職老齢年金制度 ○基礎年金は全額支給する。 ○賃金(ボーナス込み月収)と厚生年金(報 酬比例部分)の合計額が 47 万円を上回る場 合には、賃金の増加 2 に対し、年金額(報 酬比例部分)1 を停止。 ○年金 10 万円の方(左図の赤色の線)の場 合・賃金が 37 万円までは、賃金と年金との 合計額が 47 万円以下なので、年金は全額支 給 ・賃金が 37 万円を超えると、賃金の増加の 1/2 の割合で年金が停止され、賃金が 57 万 円の方は、(57 万円―37 万円)×1/2=10 万円となり、年金が全額支給停止 厚生労働省 HP より http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985 20000004yy9-img/2r98520000004yzr.pdf
© Copyright 2024 ExpyDoc