第4章 第4章 IPプロトコル まとめ 1 第4章 目次(1) 4.1 IPはインターネット層のプロトコル 村山 徹之 4.2 IPの基礎知識 村山 徹之 4.3 IPアドレスの基礎知識 関 洋平 田島 紀幸 4.4経路制御(ルーティング) 竹田 宣廣 2 第4章 目次(2) 4.5 IPの分割処理と再構築処理 荏本 尚志 4.6 ARP(Address Resolution Protocol) 岩渕 隆亮 4.7 ICMP(Internet Control Message Protocol) 藤田 尚宏 4.8 IPマルチキャスト 清水 良太 4.9 IPヘッダ 村山 哲晴 3 第4章 4.1 IPはインターネット層の プロトコル 4.2 IPの基礎知識 東京理科大学工学部経営工学科 4401401 村山徹之 4 第4章 4.1 IPはインターネット層の プロトコル ・インターネット層 IP (Internet Protocol) ICMP(Internet Control Message Protocol) 4.1 IPはインターネット層のプロトコル 5 第4章 IP ・ 第三層のネットワーク層に相当する。 役割は、複雑なネットワークの中であって も最 終的な宛先にパケットを届けること。 4.1 IPはインターネット層のプロトコル 6 第4章 ネットワーク層とデータリンク層の関係 データリンク層 ⇒ 直接接続された機器同 士の通信 ネットワーク層⇒直接接続されてないネッ トワーク間の転送。 4.1 IPはインターネット層のプロトコル 7 第4章 ネットワーク層とデータリンク層の関係の図 イーサネッ ト FDDI PPP ATM データリンク層 1つ1つの流れ ネットワーク層 全体の流れ をつかむ 4.1 IPはインターネット層のプロトコル 8 第4章 IPの役割 4.2 IPの基礎知識 IPアドレス、終点ホストま でのパケット送 信 IPパケットの分割処理 IPパケットの再構築処 理 9 第4章 IPアドレス 相手コンピューターの識別をしている。 32ビットからなる。 形式はどのようなリンクでも一緒。 注)ハブ、ブリッジ、リピーターには、必要ない。 4.2 IPの基礎知識 10 第4章 経路制御 4.2 IPの基礎知識 宛先のIPアドレスのパケットのホストまで 届ける機能のこと。 配送方法は、一区間ごとにルートが決定さ れパケットが送信されています。 区間の選び方は、ルーティングテーブルに 従う。 11 第4章 経路制御の図 Aに 行き たい A K M Aに行くにはKに 行って 4.2 IPの基礎知識 12 第4章 抽象化 IPは、複数のデータリンク間の通信に利用。 だが、データリンクごとに最大転送単位が違う。 そこで ⇒IPでは分割処理をしてデータを送ってる。 そして ⇒宛先のホストで組み立てる。 すると ⇒上位層から見るとパケット長で見れる。 4.2 IPの基礎知識 13 第4章 コネクションレス型 4.2 IPの基礎知識 機能の高速化と簡略化のためコネクション レス型。 上位層に送信するべきデータが発生したら すぐにパケットにデータを詰めて送ります。 14 第4章 4.3 IPアドレスとは 東京理科大学工学部経営工学科 4401053 田島紀幸 4401047 関 洋平 15 第4章 発表の構成 1.IPアドレスとは 2.IPアドレスの構成 3.IPアドレスのクラス 4.ブロードキャストアドレス 5.サブネットマスク 6.特別なIPアドレス 7.IPアドレスを決める 4.3 IPアドレスの基礎知識 16 第4章 IPアドレスとは 32ビットの正数値でできている(IPv4) インターネットに接続やLANでネットワーク を作るときに必要 4.3 IPアドレスの基礎知識 17 第4章 IPアドレスの構成 32ビットを8ビットずつ4つにわけている ネットワーク部とホスト部の分け方はクラス によって決まる 4.3 IPアドレスの基礎知識 18 第4章 ネットワーク部とホスト部 ネットワーク部 データリンクごと アドレスが重ならないように データリンクがいっしょのホストは同じネット ワークアドレス ホスト部 同一リンクないで重ねない 4.3 IPアドレスの基礎知識 19 第4章 IPアドレスのクラス クラスA、B、C、Dの違い 割り当てられるホストアドレスの数 ホストアドレス割り当て時の注意 すべてが0の場合⇒IP不明の時に使用 すべてが1の場合 4.3 IPアドレスの基礎知識 20 第4章 ブロードキャストアドレス ローカルブロードキャストアドレス 同一リンク内でブロードキャスト ダイレクトブロードキャストアドレス 異なるIPネットワークでブロードキャスト 4.3 IPアドレスの基礎知識 21 第4章 参考URL IPアドレスの基礎 http://www.s-me.co.jp/tech/ip/ip01.shtml 4.3 IPアドレスの基礎知識 22 第4章 サブネットワーク 一つのクラスのIPホストアドレス クラスA 224 = 16,777,214 クラスB 216 = 65,534 クラスC 28 = 256 4.3 IPアドレスの基礎知識 23 第4章 サブネットワーク 大きなネットワークを複数の小さなネット ワークに分割して管理する際の管理単位 生徒 = ホスト部 学部 = サブネットワーク 大学 = ネットワーク部 4.3 IPアドレスの基礎知識 24 第4章 サブネットマスク ネットワーク部の長さを表す 例 クラスC + サブネットの分割 IPアドレス ネットマスク 4.3 IPアドレスの基礎知識 172.20.100.52 255.255.255.192 25 第4章 プライベートIPアドレス 各組織の中だけで閉じているようなローカ ルなネットワーク 外部と通信可能 アプリケーションゲート ウェイ、NATを 利用 4.3 IPアドレスの基礎知識 26 第4章 IPアドレスを決める JPNIC 日本国内で利用されるインター ネット上のIPアドレス及びJP ドメイン名を割り当てる機関 APNIC アジア・太平洋地域 ICANN 4.3 IPアドレスの基礎知識 27 第4章 ICANNの組織図 LIR:IPアドレス 管理指定事業者 BIGLOBE ODN OCN So-net etc http://www.nic.ad.jp/ja 4.3 IPアドレスの基礎知識 28 第4章 4.4 経路制御(ルーティング) 東京理科大学工学部経営工学科 4401052 竹田 宣廣 29 経路制御 (ルーティング) 第4章 ・パケットを配送するとき 「この宛先は、ここ に送る」 という情報が必要。 ・この情報は、経路制御表と呼ばれる。 (ルーティングテーブル) 4.4 経路制御 30 第4章 経路制御表を作成するには ・ダイナミックルーティング(動的経路制御) ルーターが他のルーターと情報を 交換して自動的に作成する方法。 ・スタティックルーティング(静的経路制御) 管理者が事前に設定する方法。 ・ルーティング(経路制御)プロトコル設定が必 要 4.4 経路制御 31 第4章 4.4.1 IPアドレスと経路制御 (ルーティテング) ホストB 10.1.2.1 ルーター1の経路制御表 IPアドレス ルーター2の経路制御表 次のルーター 10.1.0.0/2 4 10.1.0.1 10.1.1.0/2 4 10.1.1.1 10.1.2.0/2 4 10.1.0.2 IPアドレス 次のルーター 10.1.0.0/24 10.1。0.2 ルーター2 10.1.1.0/24 10.1。0.1 10.1.0.2 10.1.2.0/2 4 10.1。2.1 10.1.3.0/2 4 10.1。0.3 10.1.0.3 10.1.3.0/2 4 ルーター1 IPアドレス ホストA 10.1.1.1. 4.4 経路制御 0.0.0.0/0 10.1.1.0/24 10.1.0.3 10.1.0.1 次のルーター 10.1.1.1 ルーター3 宛先 10.1.2.10 10.1.3.1 ルーター1へ 送信先 10.1.1.30 10.1.1.30 ホストAの経路制御表 32 第4章 デフォルトルート ・全てのネットワークやサブネットの組を 経路制御表に持つのは無駄が多い。 このためデフォルトルート(Default Route) が利用されている。 ・ 0.0.0.または、defaultと記述する。 4.4 経路制御 33 ホストルート (HOST ROUTE) 第4章 ・“IPアドレス/32” 例:192.232.153.15/32 ・ IPすべてのビットを使って 経路制御すること ・ネットワークアドレスによる ・ 経路制御したくない場合に使われる。 4.4 経路制御 34 第4章 ループバックアドレス ・同じコンピューター内部のプログラム間で 通信したい→ループバックアドレス。127. 0.0.1というIPアドレスが使われる。 ・パケットはネットワークに流れない。 4.4 経路制御 35 第4章 4.4.2 経路制御表の集約 ・経路制御表は小さくすることができる。 ・経路制御情報の集約(Aggregate)という。 IPアドレス 次のルーター 192.168.1.0/25 ルーターA 192.168.1.128/25 ルーターA 192.168.2.0/26 ルーターB 192.168.2.128/25 ルーターB 192.168.2.192/26 ルーターB 4.4 経路制御 ⇒ IPアドレス 次のルーター 192.168.1.0/24 ルーターA 192.168.2.128/25 ルーターB 36 第4章 4.5 IPの分割処理と再構築処 理 東京理科大学工学部経営工学科 4401401 荏本尚志 37 第4章 データーリンクによるMTUの違 い データリンクは目的ごとに作られているた めそれぞれの目的にあったMTUの大きさ が決められている 教科書132ページの表4.1参照 4.5 IPの分割処理と 再構築処理 38 第4章 IPデータグラムの分割処理と再 構築処理 送信ホスト 受信ホスト FDDI MTU=4352 ルーター イーサネット MTU=1500 IPヘッダ の識別子 にはユ ニークな 数字を設 定して送 信する UDP UDP UDP IP 8 20 IP データ ヘッダ ヘッダ 1472 8 20 データ ヘッダ ヘッダ 4324 UDP ルーター で処理が 行われる UDP UDP IP データ ヘッダ ヘッダ 1480 UDP 8 UDP 20 IP IPヘッダ の中の識 別子はす べて同じ 数字 データ ヘッダ ヘッダ 4.5 IPの分割処理と 再構築処理 1372 8 20 39 第4章 経路MTU探索の目的 ルータで分割化のすることによりルーター への処理に対する負荷が大きくなってしま うのを避ける為 ルータにより分割化されたデータを失う危 険性からルータを通る前から分割して送信 することによりネットワークの利用効率が 悪くなるのを避ける為 4.5 IPの分割処理と 再構築処理 40 第4章 経路MTU探索(UPDの場合) ① IPヘッダの分割禁止フラグの設定をして送信する。 ルーターでパケットは失われる。 ② ICMPにより次のMTUの大きさを知る ③ アプリケーションが次のデータを送信するときに、 IPデータを分割処理して送信する。IPにとってはUDPの ヘッダも区別なく分割処理が行われる。 4.5 IPの分割処理と 再構築処理 ④ すべての断片がそろったらIP層で 再構築してUDP層に渡す。 41 第4章 経路MTU探索の仕組み (UPDの場合) FDDI MTU=4352 ルーター イーサネット MTU=1500 UDP UDP IP データ ヘッダ ヘッダ 4096 8 IPヘッダ ③ 20 ICMP ① 一回目の パケットは失われる ② 次のMTUは 1500 ④ UDP UDP IP データ ヘッダ ヘッダ 1472 8 20 UDPデータ 1480 UDPデータ 1144 IPヘッダ 20 IPヘッダ 20 42 第4章 経路MTU探索(TCPの場合) ① IPヘッダの分割禁止フラグの設定をして送信する。 ルーターでパケットは失われる。 ② ICMPにより次のMTUの大きさを知る ③ TCPの再送処理によってデータが再送される。 このとき、TCPがIPで分割されない大きさに区切ってから IP層に渡す。IPでは分割処理は行われない。 ④ 再構築は不要。データはそのままTCP層へ渡される。 43 第4章 4.6 ARP (Address Resolution Protocol) 東京理科大学工学部経営工学科 4401015 岩渕 隆亮 44 第4章 4.6.1 ARPの概要 4.6 ARP ARPはアドレス解決のためのプロトコル。 宛先IPアドレスを手がかりにして、次にパ ケットを受け取るべき機器のMACアドレス を知りたい時に利用される。 45 第4章 4.6.2 ARPの仕組み 4.6 ARP ARP要求パケットとARP応答パケットの2種 類が存在。 46 第4章 4.6.2 ARPの仕組みの図 4.6 ARP 47 第4章 4.6.3 IPアドレスとMACアドレス は2つとも必要? 4.6 ARP MACアドレスとIPアドレスの2つが必要な のはなぜか? イーサネット上でIPパケットを送信する時 には、「次にどのルータを経由してパケット を送信するか」という情報が必要。 そして、「どのルーターか」を表すために 「MACアドレス」が使われる。 48 第4章 4.6.4 RARP (Reverse Address Resolution Protocol) 4.6 ARP ARPはIPアドレスからMACアドレスを知る 時に使われるプロトコルであった。 RARPというのはその逆で、MACアドレスか らIPアドレスを知りたい時に利用される。 49 第4章 4.6.5 代理ARP(Proxy ARP) 4.6 ARP 代理ARPはサブネットワーク環境に、サブ ネットマスクを定義できない古いコンピュー タを接続する時などに利用される。 代理ARPの設定は、手作業で行うため管 理が大変。 50 第4章 4.6.5 代理ARP(Proxy ARP)の 図 4.6 ARP 51 第4章 4.7 ICMP (Internet Control Message Protocol) 東京理科大学 工学部 経営工学科 4401076 藤田 尚宏 52 第4章 発表の構成 4.7.1 IPを補助するICMP 4.7.2 主なICMPメッセージ 4.7 ICMP ICMP到達不能メッセージ(タイプ3) ICMPリダイレクトメッセージ(タイプ5) ICMP時間超過メッセージ(タイプ11) ICMPエコーメッセージ(タイプ0,8) 4.7.3 その他のICMPメッセージ まとめ 53 第4章 4.7.1 IPを補助するICMP(1) IPはコネクションレス型のプロトコル パケットが実際に届いたかどうかという保 証はない IPデータグラムが何らかの障害によって到 達できなかったとき、ICMPによって障害の 通知が行われる ※データグラム=パケット 4.7 ICMP 54 第4章 4.7.1 IPを補助するICMP(2) 4.7 ICMP IPレベルで発生した障害を通知するプロトコル IP上で動作するプロトコルだがネットワーク層の 一部と考える 55 第4章 4.7.2 主なICMPメッセージ ICMPには大きく分 類すると2種類の メッセージがある 4.7 ICMP Errorメッセージ Queryメッセージ タイプ コード 内容 分類 0 0 エコー応答 Query 3 0-12 到達不能 Error 4 0 始点抑制 Error 5 0-3 リダイレクト Error 8 0 エコー要求 Query 9 0 ルータ通知 Query 10 0 ルータ選択 Query 11 0-1 時間超過 Error 12 0 パケットパラメータにおけるエラー Error 13 0 タイムスタンプ保持要求 Query 14 0 タイムスタンプ保持要求への返答 Query 15 0 情報請求(未使用) Query 16 0 情報応答(未使用) Query 17 0 アドレスマスク要求 Query 18 0 アドレスマスク応答 Query 56 第4章 ICMP到達不能メッセージ(タイプ3) 4.7 ICMP ICMP Destination Unreachable Message IPルータがIPデータグラムを宛先に配送でき ないときに、送信ホストに対して送信するメッ セージ コードフィールドには、どのような原因で配送 できなかったかを示すコードが格納される 57 第4章 ICMP到達不能メッセージ(タイプ3) コード番号 4.7 ICMP ICMP到達不能メッセージ 0 Network Unreachable 1 Host Unreachable 2 Protocol Unreachable 3 Port Unreachable 4 Fragmentation Needed and Don't Fragment was Set 5 Source Route Filed 6 Destination Network Unknown 7 Destination Host Unknown 8 Source Host Isolated 9 Communication with Destination Network is Administratively Prohibited 10 Communication with Destination Host is Administratively Prohibited 11 Destination Network Unreachable for Type of Service 12 Destination Host Unreachable for Type of Service 58 第4章 ICMP到達不能メッセージの例 ①パケット送信 ホストA ルータ ③ICMP到達不能メッセージ (ICMP Destination Unreachable Message) 4.7 ICMP ホストB ②ARPリクエスト 59 第4章 ICMPリダイレクトメッセージ(タイプ 5) 4.7 ICMP ICMP Redirect Message ルータが、送信元ホストが最適ではない経 路を使用しているのを検出したときに送信 するメッセージ 最適経路の情報と元のデータグラムが格 納される 60 第4章 ICMPリダイレクトメッセージの例 ③ICMPリダイレクトメッセージ (ICMP Redirect Message) ホストC ホストB ②パケット転送 ルータA ①パケット送信 4.7 ICMP ホストA ルータB ④パケット送信 61 第4章 ICMP時間超過メッセージ(タイプ11) ICMP Time Exceeded Message IPデータグラムの生存時間の値が0になり、 破棄されたことを通知するメッセージ ※生存時間(TTL: Time To Live) 4.7 ICMP 62 第4章 ICMP時間超過メッセージの例 ホストA ルータ1 ①パケット送信 ホストB ルータ2 ルータ3 ・ ・ ・ ルータ4 ②ルータ3に異常があり、 ループが発生 ③ICMP時間超過メッセージ (ICMP Time Exceeded Message) 4.7 ICMP 63 第4章 ICMPエコーメッセージ(タイプ0,8) 4.7 ICMP ICMP Echo Message 通信したいホストやルータなどに、IPパケッ トが到達するかどうかを確認するときに利 用するメッセージ ping、traceroute (tracert)で使用される 64 第4章 ICMPエコーメッセージの例 ホストA ①ICMPエコー要求メッセージ (ICMP Echo Request Message) ホストB ②ICMPエコー応答メッセージ (ICMP Echo Reply Message) 4.7 ICMP 65 第4章 pingコマンド 4.7 ICMP 66 第4章 4.7.3 その他のICMPメッセージ ICMP始点抑制メッセージ(タイプ4) ICMPルータ選択メッセージ(タイプ9,10) 自分がつながっているネットワークのルータを見 つけたい時に利用されるメッセージ ICMPアドレスマスクメッセージ(タイプ17,18) 4.7 ICMP 低速回線上にあるルータのキューの残りが0に なった際、送信されるメッセージ サブネットマスクを調べたいホストやルータがあ る場合に利用されるメッセージ 67 第4章 まとめ 4.7 ICMP ICMPとは、コネクションレス型のIPを補助 し、エラーメッセージや制御メッセージを転 送するプロトコルである ICMPにはタイプによって「Queryメッセー ジ」と「Errorメッセージ」に大きく分類される ICMPを利用したものにpingやtraceroute (tracert) がある 68 第4章 参考 4.7 ICMP @IT http://www.atmarkit.co.jp/ 69 第4章 4.8 IPマルチキャスト 東京理科大学工学部経営工学科 4401044 清水 良太 70 第4章 目 次 4.8 IPマルチキャスト 3つのキャスト マルチキャストの必要性 コネクションの確立方法 IPマルチキャストアドレス IP Ver.4 クラスD IP Ver.6 クラスD IPマルチキャストとIGMP 71 第4章 3つのキャスト ユニキャスト HPの参照、ファイルのDL マルチキャスト 1対1の通信 ・ ・ ・ ・ ・ 1対特定多数 ・ ・ ・ ・ ・ ビデオ会議システム ブロードキャスト 4.8 IPマルチキャスト 1対不特定多数 ・ ・ ・ ・ 電子掲示板、広告の配信 72 第4章 マルチキャストの必要性 分散処理型ネットワークの発展 1対N、N対N通信の増加 リアルタイム処理の増加 ブロードキャストの欠点 4.8 IPマルチキャスト 不特定多数への通信しかできない 無関係のネットワークやホストに悪影響を及ぼす ネットワーク全体のトラフィックを大きくする 73 第4章 コネクションの確立方法 送信側主体のコネクション確立 受信側主体のコネクション確立 4.8 IPマルチキャスト ST-Ⅱ (Stream Protocol VersionⅡ) XTP (eXpress Transport Protocol) MTP (Multicast Transport Protocol) IPマルチキャストアドレスを利用 74 第4章 IPマルチキャストアドレス IP = IP アドレス(クラスD) IP v4 0 4 1 1 1 0 31 グループ番号 注 : IPアドレスをそのまま利用するので、信頼性は提供 されていない。 4.8 IPマルチキャスト 75 第4章 IPv4 クラスD 固定アドレス あらかじめ予約されたIPアドレス 224.0.0.1~224.255.255.254 一時アドレス セッションが終わるとアドレスは開放される IPアドレス 用途 224.0.0.1 サブネット内のすべてのコンピュータ 224.0.0.2 サブネット内のすべてのルータ 224.0.13.1~224.0.13.254 ネットニュース 4.8 IPマルチキャスト 76 第4章 IPv6 のIPマルチキャストアドレス 0 8 1 1 1 1 1 1 1 1 12 4bit 16 4bit フラグ スコープ フラグフィールド 128 112bit ホストグループのID 4ビット目が0の場合:固定アドレス 4ビット目が1の場合:一時アドレス スコープフィールド データの送信対象となるネットワークの範囲を指 定する 例:単一のリンク内、単一の組織内、ネット全体 4.8 IPマルチキャスト 77 第4章 IPマルチキャスト と IGMP IGMPとは? Internet Group Management Protocolの略 マルチキャスト処理を行うためのプロトコル IGMPの主な役割 4.8 IPマルチキャスト ホストグループのメンバー管理 ホストグループのメンバー情報の転送 送信者のコンピュータから送られてきたデータの複製 と転送 78 4.9 IPヘッダ 東京理科大学工学部経営工学科 4401086 村山哲晴 79 第4章 IPデータグラムフォーマット (IPv4) I P ヘ ッ ダ バー ヘッダ ジョン 長 識別子 生存時間 パケット長 サービスタイ プ フラグメントオフセット フラ グ プロトコル ヘッダチェックサム 送信元IPアドレス I P ペ イ ロ ー ド 4.9 IPヘッダ 宛先IPアドレス オプション パディング Data 80 第4章 バージョン(Version) 4.9 IPヘッダ IPヘッダのバージョンを表す。 →現在のバージョンは“4” 4ビットで構成される 81 第4章 ヘッダ長 (IHL:Internet Header Length ) 4.9 IPヘッダ IPヘッダ自身の大きさを表す。 4ビットで構成。 単位は4オクテット(32ビット) 82 第4章 サービスタイプ (TOS:Type Of Service) 送信しているIPのサービス品質を表す。 先頭ビットから次のような意味を持つ。 4.9 IPヘッダ ビット 意味 0 1 2 優先度 3 最低限の遅延 4 最大限のスループット 5 最大限の信頼性 6 最小限の経費 (3~6) 最大限のセキュリティ 7 未使用 83 第4章 サービスタイプ 4.9 IPヘッダ この値はアップリケ-ションによって指定さ れ、その特性に合わせて設定することが奨 励されている。 制御の実現には難しく、現在のインター ネットにはほとんど利用されていない。 →不正な設定で不公平さが起こる可能 性がある。 84 第4章 パケット長(Total Length) 4.9 IPヘッダ IPヘッダとIPデータを加えたパケット全体 のオクテット長を表す。 16ビットで構成。 IPを運べる最大サイズは65535(2の16 乗)オクテットとなる。 85 第4章 識別子(ID:Identification) フラグメントを復元する際に識別子と して使われる。 →同じフラグメントでは同じ値、違うフ ラグメントでは、違う数字になるよう に処理されます。 4.9 IPヘッダ フラグメント→この場合転送のために分割され た元データの断片の意味。 86 第4章 フラグ パケットの分割に関する制御を指示する 3ビットで構成され、次のような意味を持つ ビット 意味 0 未使用。0でなければならない 1 2 4.9 IPヘッダ 分割してよいか指示 0-可能 1-不可能 最後のパケットかを示す 0-最後 1-途中 87 第4章 フラグメントオフセット (FO:Fragment Offset) 4.9 IPヘッダ 分割されたフラグメントがオリジナルデータ のどこに位置していたかを示す。 最初は0から始まり、FOは13ビットからな るので、8192(2の13乗)まで表現できる。 88 第4章 生存時間(TTL:Time To Live) 元々はこのパケットはがネットワークに存 在してもよい時間を表す(秒単位) 実際のインターネットでは、何個のルー ターを中継してもよいかという意味になる →ルーターを通過するたびにTTLは1ずつ減ら されて、0になったら破棄される。 4.9 IPヘッダ 89 第4章 プロトコルとヘッダチェッサム プロトコル(Protocol) ヘッダチェックサム(Header Checksum) 4.9 IPヘッダ 上位層のプロトコルが何であるかを示す よく使用される上位プロトコルは表4.8(P.153)に示さ れているので参照ください IPヘッダが壊れていないことを保証するもの →IPのチェックサムは、途中ルーター内部のメモリの 故障やプログラムのバグなどでヘッダが破壊されたこ とを検出できる 90 第4章 送信元・宛先IPアドレス 4.9 IPヘッダ それぞれのIPアドレスを表す。 32ビットで構成されている。 91 第4章 オプション テストやデバットの時などに使用し、通常 はあまり使われない。 可変長の長さを持つ。 オプションの種類 4.9 IPヘッダ セキュリティラベル ソースルート ルートレコード タイムスランプ 92 第4章 パッチングとデータ パディング(Padding) データ(Data) 4.9 IPヘッダ オプションをつけた場合、ヘッダ長が32ビットの整数 倍にならないケースがある(オプションが可変長のた め) →詰め物として“0”を入れて32ビットの整数倍にする データが入る →IPの上位層のヘッダもデータとして処理される 93
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